1 / 22
第一章 幼少期編 まだ主人公がションベン臭いガキだった頃の話
召喚士唖然! モフモフはメスガキだった!?
しおりを挟む
ウォールバーグ侯爵家の三男坊、ジョシュアは、誰からも期待されずに育った。
兄二人は計画的に生まれ、計画的に育つ。成人した二人は、今や国を動かすほどだ。
一方で、ジョシュアは両親が歳をとってからできた子である。具体的に言うと、酔った勢いで生まれた。父が母を、妾と間違えたのである。
それでも、誰一人としてジョシュアを邪険にしなかった。おかげでジョシュアは、愛情深い子になる。
一二歳の誕生日を迎えた今、その優しさが災いした。
「山火事だ!」
屋敷の周辺を、火が覆い尽くす。森で一番の大木に雷が落ちて、森を炎が包んだ。
熟練の魔道士である兄二人が、氷魔法で周囲の炎を消化している。しかし、まったく追いつかない。燃え広がるばかり。
「バラ園が!」
母が大切にしていたバラの花園に、火の粉が燃え移る。
父やメイドたちが必死になって、燃え広がるのを食い止めていた。
家族が危ない。ジョシュアはひとり、屋敷の庭を抜けて外へ。
「どこへいく、ジョシュア!」
両親が止めるのも聞かず、ジョシュアは術式を組む。
ジョシュアは放任されて育っていたが、決してアホではなかった。本棚にあった魔導書をくまなく読み進め、自分で解読してきた経験を持つ。教師よりよく学び、仙人よりよく己を律した。そのおかげか、精通もまだ経験していない。
自分なら、この火を止められる。ジョシュアは、汗をかきながらも術式を必死で組む。ある魔物を召喚するために。
まずは魔法陣を呼び出し、周囲を取り囲んだ。これで、屋敷は安全になるはず。
「来い。フェンリル!」
魔法陣の外に、別の魔法陣を喚び出す。
氷山が狼の形をとったような白き獣を、ジョシュアは呼び出そ
うとしていた。氷系召喚獣のトップクラスだ。
フェンリルなら、この炎を消し去ることができる。
しかし、十代前半な若造の要求に応えるほど、フェンリルは甘くない。そんなことくらい、ジョシュアだって知っている。
「ボクの寿命を全部やる! お前がこの地に過ごす権利を与える。だから、ボクの言うことを聞けぇ!」
手から、血が滲んできた。ジョシュアの血液を糧に、白き狼が姿を現そうというのだ。
「やめろジョシュア! うわああ!」
父ウォールバーグ侯爵が、ジョシュアの詠唱を止めに入った。しかし、炎の熱気に煽られて、下がらざるを得ない。
「ボクのいうことを聞け、フェンリル!」
ありったけの魔力を召喚用の魔法陣に注ぎ込み、ジョシュアは狼に呼びかけた。
「炎を食ってしまえ! そしてその優雅な姿を、ここに!」
オオオ、と、低い声が魔法陣から漏れ出す。
炎が、魔法陣の中へ吸い込まれていった。森を焼き尽くすほど広範囲だった灼熱が、あっというまに沈静化していく。
「何が起きているんだ?」
父である侯爵も、呆然としていた。ただひとつわかったことは、ここに喚び出された雪の狼によって、自分たちが救われたことだけだろう。
召喚したジョシュア自身も、驚きを隠せなかった。
ワオーン……。
遠吠えが、黒ずんだ森に鳴り響く。
気がつけば、炎はすっかり姿を消していた。
代わりに現れたのは、白く輝く毛並みを持った、モフモフの獣である。フェンリルだ。人間サイズの狼で、二本脚で立っている。
人狼と思われたが、違うようだ。山火事による炎を吸って、実体化したのだろう。
「ありがとう、フェンリル」
ジョシュアが、ヒザから崩れ落ちる。そのまま、仰向けに倒れ込んだ。
ポフ、という感触に、ジョシュアの身体が包まれる。
あったかい。火災による熱とは違う。サラサラの毛並みに覆われると、二度と出て行きたくなくなる。
「本当にありがとう、キミはボクの守り神だ……」
寿命を犠牲にした反動か、ジョシュアの命は消えかかっていた。せめて感謝の気持を伝えたいが。
「言葉は通じないか」
フェンリルは、どこ吹く風である。
この地にとどまって、あちこちをキョロキョロと見回す。
すべてをあきらめた様子で、フェンリルはジョシュアを抱きしめるようにあぐらをかいた。ため息をつきながら。
「ごめんね。キミがしゃべれたらいいのに。そうしたら、ずっとボクたちは友達だよ」
そういって、ジョシュアは眠りにつく。
眠る間際、白き狼はずっと月を眺めていた。
「起きなさいっ。アンタ、いつまでアタシの股の間で寝てるのよ? 女の股ぐらで寝ていいのは赤ちゃんだけよ!」
翌朝、ジョシュアは聞き慣れない声で目覚める。いつの間にか、ベッドで眠らされている。ずっと寝てしまっていたのか。
しかも、まだ生きていた。
「ほら、どいたどいた!」
フワッとした肉球に蹴り飛ばされて、完全に覚醒する。
「あー漏れる漏れる」
声の主は、フェンリルだった。フェンリルはジョシュアを押しのけるや、一目散でトイレに駆け込んだ。立ちションを始める。
「はあー、生き返るわぁ」
身体をブルッと震わせて、小用を終えた。
「ボクはジョシュアだよ。えっと、キミはフェンリルだよね?」
「そうよ。アタシの名前はテオドーリヨ・マクファーレン。長いから、リヨでいいわ」
リヨと名乗ったフェンリルが、洗面台で手を洗う。水に浸した手で、自慢のシッポを撫でる。
本当に、フェンリルがしゃべるなんて思ってもいなかった。
神様に、自分の思いが通じたのだろう。
ジョシュアは、神に感謝した。
「まったく。いくらフェンリルのシッポが寝心地いいからって、お昼前まで寝るなんてありえないわ! 痕が付いたらどうするつもりだったのよ!」
ベッドに戻ったリヨは、愛おしそうに美しいシッポの毛づくろいを始める。
「ごめんなさい。あまり経験がなかったから」
「まあいいわ。それよりジョシュア、お腹がすいたわ。何か食べるものはないかしら?」
リヨが腹をさすった。
「わかった。今生肉を持ってくるよ。ウチのお肉は産地直送だから超美味しいよ」
その軽さは、子どものジョシュアが三枚ペロリと食べてしまうくらいだ。
「はあ? ちゃんと焼きなさいよ。部位はリブロース、表面焦げ目で中身はレアよ、レア。あと赤ワインもちょうだいね。大至急」
「そんな言い方ないだろ? 仮にもボクはキミのご主……じゃないな。友達だぞ? 親しき仲にも礼儀あり、っていうじゃないか」
召喚獣の中でも、フェンリルは最上位に位置するのだ。
『飼い主』なんて言い方はふさわしくないだろう。
ましてや『ご主人さまと』呼ばせるような主従関係は、取りたくない。
「はいはい。ザコ友ね」
「ザコ!? ボクがザコだってのかい?」
動物と話せるようになったことを、ジョシュアはちょっとだけ後悔した。
兄二人は計画的に生まれ、計画的に育つ。成人した二人は、今や国を動かすほどだ。
一方で、ジョシュアは両親が歳をとってからできた子である。具体的に言うと、酔った勢いで生まれた。父が母を、妾と間違えたのである。
それでも、誰一人としてジョシュアを邪険にしなかった。おかげでジョシュアは、愛情深い子になる。
一二歳の誕生日を迎えた今、その優しさが災いした。
「山火事だ!」
屋敷の周辺を、火が覆い尽くす。森で一番の大木に雷が落ちて、森を炎が包んだ。
熟練の魔道士である兄二人が、氷魔法で周囲の炎を消化している。しかし、まったく追いつかない。燃え広がるばかり。
「バラ園が!」
母が大切にしていたバラの花園に、火の粉が燃え移る。
父やメイドたちが必死になって、燃え広がるのを食い止めていた。
家族が危ない。ジョシュアはひとり、屋敷の庭を抜けて外へ。
「どこへいく、ジョシュア!」
両親が止めるのも聞かず、ジョシュアは術式を組む。
ジョシュアは放任されて育っていたが、決してアホではなかった。本棚にあった魔導書をくまなく読み進め、自分で解読してきた経験を持つ。教師よりよく学び、仙人よりよく己を律した。そのおかげか、精通もまだ経験していない。
自分なら、この火を止められる。ジョシュアは、汗をかきながらも術式を必死で組む。ある魔物を召喚するために。
まずは魔法陣を呼び出し、周囲を取り囲んだ。これで、屋敷は安全になるはず。
「来い。フェンリル!」
魔法陣の外に、別の魔法陣を喚び出す。
氷山が狼の形をとったような白き獣を、ジョシュアは呼び出そ
うとしていた。氷系召喚獣のトップクラスだ。
フェンリルなら、この炎を消し去ることができる。
しかし、十代前半な若造の要求に応えるほど、フェンリルは甘くない。そんなことくらい、ジョシュアだって知っている。
「ボクの寿命を全部やる! お前がこの地に過ごす権利を与える。だから、ボクの言うことを聞けぇ!」
手から、血が滲んできた。ジョシュアの血液を糧に、白き狼が姿を現そうというのだ。
「やめろジョシュア! うわああ!」
父ウォールバーグ侯爵が、ジョシュアの詠唱を止めに入った。しかし、炎の熱気に煽られて、下がらざるを得ない。
「ボクのいうことを聞け、フェンリル!」
ありったけの魔力を召喚用の魔法陣に注ぎ込み、ジョシュアは狼に呼びかけた。
「炎を食ってしまえ! そしてその優雅な姿を、ここに!」
オオオ、と、低い声が魔法陣から漏れ出す。
炎が、魔法陣の中へ吸い込まれていった。森を焼き尽くすほど広範囲だった灼熱が、あっというまに沈静化していく。
「何が起きているんだ?」
父である侯爵も、呆然としていた。ただひとつわかったことは、ここに喚び出された雪の狼によって、自分たちが救われたことだけだろう。
召喚したジョシュア自身も、驚きを隠せなかった。
ワオーン……。
遠吠えが、黒ずんだ森に鳴り響く。
気がつけば、炎はすっかり姿を消していた。
代わりに現れたのは、白く輝く毛並みを持った、モフモフの獣である。フェンリルだ。人間サイズの狼で、二本脚で立っている。
人狼と思われたが、違うようだ。山火事による炎を吸って、実体化したのだろう。
「ありがとう、フェンリル」
ジョシュアが、ヒザから崩れ落ちる。そのまま、仰向けに倒れ込んだ。
ポフ、という感触に、ジョシュアの身体が包まれる。
あったかい。火災による熱とは違う。サラサラの毛並みに覆われると、二度と出て行きたくなくなる。
「本当にありがとう、キミはボクの守り神だ……」
寿命を犠牲にした反動か、ジョシュアの命は消えかかっていた。せめて感謝の気持を伝えたいが。
「言葉は通じないか」
フェンリルは、どこ吹く風である。
この地にとどまって、あちこちをキョロキョロと見回す。
すべてをあきらめた様子で、フェンリルはジョシュアを抱きしめるようにあぐらをかいた。ため息をつきながら。
「ごめんね。キミがしゃべれたらいいのに。そうしたら、ずっとボクたちは友達だよ」
そういって、ジョシュアは眠りにつく。
眠る間際、白き狼はずっと月を眺めていた。
「起きなさいっ。アンタ、いつまでアタシの股の間で寝てるのよ? 女の股ぐらで寝ていいのは赤ちゃんだけよ!」
翌朝、ジョシュアは聞き慣れない声で目覚める。いつの間にか、ベッドで眠らされている。ずっと寝てしまっていたのか。
しかも、まだ生きていた。
「ほら、どいたどいた!」
フワッとした肉球に蹴り飛ばされて、完全に覚醒する。
「あー漏れる漏れる」
声の主は、フェンリルだった。フェンリルはジョシュアを押しのけるや、一目散でトイレに駆け込んだ。立ちションを始める。
「はあー、生き返るわぁ」
身体をブルッと震わせて、小用を終えた。
「ボクはジョシュアだよ。えっと、キミはフェンリルだよね?」
「そうよ。アタシの名前はテオドーリヨ・マクファーレン。長いから、リヨでいいわ」
リヨと名乗ったフェンリルが、洗面台で手を洗う。水に浸した手で、自慢のシッポを撫でる。
本当に、フェンリルがしゃべるなんて思ってもいなかった。
神様に、自分の思いが通じたのだろう。
ジョシュアは、神に感謝した。
「まったく。いくらフェンリルのシッポが寝心地いいからって、お昼前まで寝るなんてありえないわ! 痕が付いたらどうするつもりだったのよ!」
ベッドに戻ったリヨは、愛おしそうに美しいシッポの毛づくろいを始める。
「ごめんなさい。あまり経験がなかったから」
「まあいいわ。それよりジョシュア、お腹がすいたわ。何か食べるものはないかしら?」
リヨが腹をさすった。
「わかった。今生肉を持ってくるよ。ウチのお肉は産地直送だから超美味しいよ」
その軽さは、子どものジョシュアが三枚ペロリと食べてしまうくらいだ。
「はあ? ちゃんと焼きなさいよ。部位はリブロース、表面焦げ目で中身はレアよ、レア。あと赤ワインもちょうだいね。大至急」
「そんな言い方ないだろ? 仮にもボクはキミのご主……じゃないな。友達だぞ? 親しき仲にも礼儀あり、っていうじゃないか」
召喚獣の中でも、フェンリルは最上位に位置するのだ。
『飼い主』なんて言い方はふさわしくないだろう。
ましてや『ご主人さまと』呼ばせるような主従関係は、取りたくない。
「はいはい。ザコ友ね」
「ザコ!? ボクがザコだってのかい?」
動物と話せるようになったことを、ジョシュアはちょっとだけ後悔した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる