DTをこじらせたおっさん魔道士、地球からJKを召喚してしまう

椎名 富比路

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第二章 DT、JKと宿屋で二人きりに!?

JKとホテルへ!?

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「それでもエゲツないぜ。ドラゴンなんて俺たちでも苦戦するのに」

 実際、ロバートは攻めあぐねていた。
 炎属性同士というハンデもあったが。

「いくら魔女のサポートがあったとはいえ、ドラゴンだぜ?」

 レックスが、リスとたわむれているヒナマルを見てつぶやく。

「彼女がスゴい理由なんて、わからないよ。強いのはバアサマによるドーピングのせいだろうけど」
「戦闘スキルは、だろ? 副業スキルの多さは何だあれ? 見たことねえ」
「とにかく、元の世界に帰さないと」


 向こうにいる、ヒナマルの家族も心配しているだろう。

「今日はありがとう。話せてよかったよ。料理ごちそうさま」
「こちらこそ。何かあったら、必ず連絡をくれ」

 夕飯をごちそうになり、宿まで手配してくれたらしい。

「あの、ヒナマル様」
 仕事を終えた受付嬢が、布の袋をヒナマルに持たせる。

「これは?」
「装備品です。何かと必要かと思いまして」

 中身は、寝間着や普段着、下着類などだった。
 着替えがなくて困っているだろうからと、ヒナマル用の服まで手配してくれたのである。

「ほとんどが、私のお古なのですが、よろしければ」

「やったー。ありがと! なにこのパジャマかわいい!」
 胸元に衣装を持っていき、ヒナマルが大はしゃぎした。

「わーいピッタリ! よくあたしのサイズがわかったね?」
「寸法でしたら、水晶玉のチェックでわかりますから」
「すっげーっ! 近未来!」
 なんでもないことなのに、ヒナマルが驚く。

 あの水晶玉は、身長体重どころか、犯歴などもわかる。特に何も言われなかったから、犯罪などは起こしていないのだろう。

「ありがとうございます」
「いえいえ。ロバート様には、お世話になってますから」

 まったく気が回らなかったので、助かる。

「色々ありがとう、レックス。奥さんもすいません」
「どうってことねえよ。バタバタしてたんだろ。抜かりはねえさ。それはそうと、例の魔王残党の件だったよな? こっちでも調べておくから」

 レックスが、妻とアイコンタクトをする。

 妻の方も、うなずいていた。すべて指示通り動いているという意味だろう。

「さすがギルマス。手際がいいね。よろしく頼むよ」
 ロバートは、レックスと握手を交わす。

「貴重な情報に感謝する。あとは俺たちでなんとかするから、お前さんはゆっくり休みな。有事の際には、いつでも動けるようにしておいてくれ」
「こちらこそ、色々と面倒見てくれてありがとう」

 すばらしい友人がいてくれて、よかった。

「じゃあ、俺はカミさんとガキとディナーにするから」
 レックスが、妻の肩を抱く。
「せっかくの嫁さんだ。フラれるなよ」

 なぜか、レックスから肘でこづかれる。

「まだ嫁さんじゃないから」

「まあ、うまくやれよ。じゃな」
 手を振りながら、レックスは家に帰っていく。

「うーん。なんだってんだ。まったく」
 レックスの手配してくれた宿へ。

 しかし、どういうわけかキーを一つしかくれなかった。

 まさか……。

「相部屋だって!?」
 ヒナマルと、同じ部屋で寝ろというのか。

 信じられない。
 会って一日も経っていない男と、二人きりでホテルに宿泊するなんて!

「あっちゃー。これはこれは」
 さすがのヒナマルも、状況に苦笑いを浮かべた。

「だよね! 困惑するよね! どうしよう……」
「とりあえず先にシャワー浴びちゃうね」
「えーっ!?」

 この娘には、貞操観念というものはないのか。
 地球という星は、いったい。

「バッカ! 何を言ってえええ!?」
 なんのためらいもなく、ヒナマルは服を脱ぎ始めていた。
 水色の下着があらわになる。

「マジでここに泊まる気なの!? 相部屋なんだよ!?」
 背を向けながら、ヒナマルに意見した。

「いいじゃん。泥と汗まみれなんだから、早く汚れ落としたい」
『ワシが見ておくから安心せい』

「ふふーん♪」
 バスタオル一枚になったヒナマルが、ガラス戸へ消えていく。

「一緒に入る?」
「結構です!」

 シャワーの音が聞こえてきた。

 ヒナマルがシャワーを浴びている間、フロントに聞いてみる。

 手違いではなく、「満席なので勘弁」とのことだった。
 お詫びのルームサービスまで無料でもらっては、何も抗議できない。

「ねえねえ、ミニムちゃん。おトイレしたい」
『その便器がそうじゃ』

 シャワールームから、ヒナマルとミニムの声が聞こえてくる。

「おーっ、ちゃんと水洗じゃん」
『最近になって発展した技術じゃ。魔法石で水を出すのじゃ』

 どうやら、トイレのボタン操作を教えているらしい。

「うっわ。紙がないからヤバいと思ってたら、お尻も水で流すんだ!」
『左様。こうやって温風を送って乾かすのじゃ』
「すっげ! 未来じゃん!」

 想像しないように、ロバートはチキンの丸焼きに手を伸ばす。
 フルーツの盛り合わせを、むさぼるように口へ放り込む。

「おまたせ」
 Tシャツとホットパンツ姿で、ヒナマルが風呂から上がってきた。温風の魔法で、髪を乾かす。
 上下は白と紫のストライプが入っている。よく見ると、タオル地だ。

「いいコト教えてあげる」
 ドヤ顔で、ヒナマルはホットパンツを引っ張る。

「どうしたの?」
 ややうっとうしげに、ロバートはヒナマルを相手をした。

「この下さぁ、何もつけてないんだよねー」
「説明しなくていいから!」
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