19 / 49
第二章 発足、百合テロ同好会
歪められていた百合伝説
しおりを挟む
倉庫内の備品を体内に取り込んで、魔物は巨大化していった。
メタルラックが分解され、魔物の骨となる。
体育祭の応援で使うポンポンが、ソイツの背中にへばりついて体毛と化した。
他にもハードルが口になって、チョークの牙が生える。
「むおおおお! ようやく封印が解かれたぞぉ!」
頭をブルッと震わせ、四つ足の魔物がムクリと起き上がった。
「何事です!」
生徒会長並びに生徒会の面々が、続々と空き教室に押し寄せてくる。
騒ぎを聞きつけたのだろう。
「このバケモノは!」
突如部屋に現れた魔物を見て、生徒会の面々が尻餅をついた。
「生徒会! 生徒の安全を確保せよ! ここはオレが食い止める!」
玄関前で、オレは生徒たちをかばうようにして立つ。
「あなた一人ではムチャです!」
「オレの責任だ! オレがカタを付ける!」
この教室は、オレが整頓すると言ったのだ。最後までやり遂げる。
そいつは備品を吸収して、さらに巨大さを増す。
「ワシを封じ込めた、あの忌々しい百合のつがい共めぇ! 今度こそ、始末してやる!」
ポンポンでできた毛並みが逆立ち、その表情は憎しみで歪んでいた。
どうもこの魔物、伝説の百合ペアに恨みを持っている様子だ。
話が違うじゃないか。
「お前は、百合カップルが呼び出した魔物ではないのか?」
「違う! ワシはあの女連中に封じ込められたのだ!」
怒りの籠もった口調で、魔物は語り出した。
「二人の仲を妬む悪しき者共によって、ワシは呼び出された!」
話はこうである。
実は百合つがいの婚約者たちが結託し、魔物をけしかけたのだ。
カップル二人は、魔物を返り討ちにしたのである。
しかし、二人は命を落としてしまう。
事態の発覚を恐れた婚約者たちは、この事件を美談として残したのである。
つまり、これは殺人事件だったのだ!
「度しがたいな。自分の物にならぬから殺してしまえ、など」
百合好きとしては、恥ずべき行為だ。
身体だけではなく、心まで支配しようとしたのか。許せぬな。
「ワシを召喚した代償として、そやつらも早死にしたらしいがな。風のウワサよ」
うれしそうに、魔物が笑う。
「召喚主に敬意はないのだな?」
「敬意だと? 勝手に呼び出されて封じられたのだ! 恨まずにいられるかぁ!」
魔物が激高し、窓ガラスが弾け飛んだ。
「それ以来、ワシはヤツらに復讐することだけを考えて、屈辱の日々に耐えてきた! 長かった不自由な生活も、今日で終わる! 幸い、肉体も手に入るからな!」
魔物の照準が、オレに合わさる。
「まずは貴様を始末して、けしかけたヤツらも同じ目に遭わせよう」
「もう数百年も時が過ぎた! 関係者も生きてはいまい」
圧倒的な魔力を放ち、魔物が威圧してくる。
「ようやく出ることができたのだ! 貴様の肉をいただいて、より身体の構築を安定させるとしよう!」
テントのペグを爪の代わりにして、魔物が斬りかかる。
「なんの!」
オレは床に滑り込む。
「【打撃 百合飛蹴】!」
魔物のノドに、ドロップキックを浴びせた。
しかし、利いている様子はない。この魔物は霊体。実体がないのだ。
「バカが!」
踏み潰し攻撃が降ってくる。
身体を捻って、踏みつけを回避した。
床が抉れる。
紙吹雪のブレスが飛んできた。目潰しか。
「こっちもだ。【百合旋風】!」
ポスターに魔力を注ぎ込んで、硬度を増す。クルクルとポスターを回して、ブレスの軌道を変えた。
しかし、壁際まで追い詰められる。
途中、分厚い本につまずきそうになった。
魔導書だろうか? これは使えそうだ。
「もう逃げ場はないぞ! おとなしくワシに身体を明け渡すがよい。有効活用してしんぜよう!」
魔物が、大きい腕で突きを繰り出した。
「それはどうかな? それ!」
回避してオレは、ポスターを放り投げる。
魔力を失い、バッとポスターが広がった。
「ここにきて目くらましなど」
哀れ、ポスターは壁役を果たさない。突きによって、大きな穴が開いてしまった。
そのスキに宙返りをして、オレは前転する。
爪攻撃をよけつつ、側にあったぶ厚い本を上空に放り投げた。
前転の速度を乗せたカカトで、書物を蹴り飛ばす。
「んご!?」
堅い本がノドにクリーンヒットして、怪物は黒板まですっ飛んでいった。
あの本は、相当魔力の高い代物だったのか?
「なぜだ! 実体を持たぬワシが、ダメージを?」
目を回しながら、魔物が後退する。
凄まじい威力だ。
せめて、魔物が後ろへ吹っ飛んでくれたらいいと思っていたが。
オレは何を投げたんだ?
正体は、表紙でわかった。
この独特な手触り、デカデカと刻印された校章。
これは。
「おお、卒アルか!」
オレが蹴り飛ばしたのは、卒業アルバムだった。
それも、一期生と書いてある。魔法学校でもっとも古い。
アルバムが落ちた拍子に、ページがめくれた。
挟んであった一枚の紙切れが、ヒラヒラと床に舞い降りる。
写真のようだが、随分と古い。白黒だぞ。
「これは!」
内容を見て、オレは愕然となった。
写真に写っていたのは、オレのよく知る人物二人だったのである。
「ソフィとツンディーリアじゃないか!」
メタルラックが分解され、魔物の骨となる。
体育祭の応援で使うポンポンが、ソイツの背中にへばりついて体毛と化した。
他にもハードルが口になって、チョークの牙が生える。
「むおおおお! ようやく封印が解かれたぞぉ!」
頭をブルッと震わせ、四つ足の魔物がムクリと起き上がった。
「何事です!」
生徒会長並びに生徒会の面々が、続々と空き教室に押し寄せてくる。
騒ぎを聞きつけたのだろう。
「このバケモノは!」
突如部屋に現れた魔物を見て、生徒会の面々が尻餅をついた。
「生徒会! 生徒の安全を確保せよ! ここはオレが食い止める!」
玄関前で、オレは生徒たちをかばうようにして立つ。
「あなた一人ではムチャです!」
「オレの責任だ! オレがカタを付ける!」
この教室は、オレが整頓すると言ったのだ。最後までやり遂げる。
そいつは備品を吸収して、さらに巨大さを増す。
「ワシを封じ込めた、あの忌々しい百合のつがい共めぇ! 今度こそ、始末してやる!」
ポンポンでできた毛並みが逆立ち、その表情は憎しみで歪んでいた。
どうもこの魔物、伝説の百合ペアに恨みを持っている様子だ。
話が違うじゃないか。
「お前は、百合カップルが呼び出した魔物ではないのか?」
「違う! ワシはあの女連中に封じ込められたのだ!」
怒りの籠もった口調で、魔物は語り出した。
「二人の仲を妬む悪しき者共によって、ワシは呼び出された!」
話はこうである。
実は百合つがいの婚約者たちが結託し、魔物をけしかけたのだ。
カップル二人は、魔物を返り討ちにしたのである。
しかし、二人は命を落としてしまう。
事態の発覚を恐れた婚約者たちは、この事件を美談として残したのである。
つまり、これは殺人事件だったのだ!
「度しがたいな。自分の物にならぬから殺してしまえ、など」
百合好きとしては、恥ずべき行為だ。
身体だけではなく、心まで支配しようとしたのか。許せぬな。
「ワシを召喚した代償として、そやつらも早死にしたらしいがな。風のウワサよ」
うれしそうに、魔物が笑う。
「召喚主に敬意はないのだな?」
「敬意だと? 勝手に呼び出されて封じられたのだ! 恨まずにいられるかぁ!」
魔物が激高し、窓ガラスが弾け飛んだ。
「それ以来、ワシはヤツらに復讐することだけを考えて、屈辱の日々に耐えてきた! 長かった不自由な生活も、今日で終わる! 幸い、肉体も手に入るからな!」
魔物の照準が、オレに合わさる。
「まずは貴様を始末して、けしかけたヤツらも同じ目に遭わせよう」
「もう数百年も時が過ぎた! 関係者も生きてはいまい」
圧倒的な魔力を放ち、魔物が威圧してくる。
「ようやく出ることができたのだ! 貴様の肉をいただいて、より身体の構築を安定させるとしよう!」
テントのペグを爪の代わりにして、魔物が斬りかかる。
「なんの!」
オレは床に滑り込む。
「【打撃 百合飛蹴】!」
魔物のノドに、ドロップキックを浴びせた。
しかし、利いている様子はない。この魔物は霊体。実体がないのだ。
「バカが!」
踏み潰し攻撃が降ってくる。
身体を捻って、踏みつけを回避した。
床が抉れる。
紙吹雪のブレスが飛んできた。目潰しか。
「こっちもだ。【百合旋風】!」
ポスターに魔力を注ぎ込んで、硬度を増す。クルクルとポスターを回して、ブレスの軌道を変えた。
しかし、壁際まで追い詰められる。
途中、分厚い本につまずきそうになった。
魔導書だろうか? これは使えそうだ。
「もう逃げ場はないぞ! おとなしくワシに身体を明け渡すがよい。有効活用してしんぜよう!」
魔物が、大きい腕で突きを繰り出した。
「それはどうかな? それ!」
回避してオレは、ポスターを放り投げる。
魔力を失い、バッとポスターが広がった。
「ここにきて目くらましなど」
哀れ、ポスターは壁役を果たさない。突きによって、大きな穴が開いてしまった。
そのスキに宙返りをして、オレは前転する。
爪攻撃をよけつつ、側にあったぶ厚い本を上空に放り投げた。
前転の速度を乗せたカカトで、書物を蹴り飛ばす。
「んご!?」
堅い本がノドにクリーンヒットして、怪物は黒板まですっ飛んでいった。
あの本は、相当魔力の高い代物だったのか?
「なぜだ! 実体を持たぬワシが、ダメージを?」
目を回しながら、魔物が後退する。
凄まじい威力だ。
せめて、魔物が後ろへ吹っ飛んでくれたらいいと思っていたが。
オレは何を投げたんだ?
正体は、表紙でわかった。
この独特な手触り、デカデカと刻印された校章。
これは。
「おお、卒アルか!」
オレが蹴り飛ばしたのは、卒業アルバムだった。
それも、一期生と書いてある。魔法学校でもっとも古い。
アルバムが落ちた拍子に、ページがめくれた。
挟んであった一枚の紙切れが、ヒラヒラと床に舞い降りる。
写真のようだが、随分と古い。白黒だぞ。
「これは!」
内容を見て、オレは愕然となった。
写真に写っていたのは、オレのよく知る人物二人だったのである。
「ソフィとツンディーリアじゃないか!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる