2 / 49
第一章 魔獣少女と単眼魔王先輩
第2話 魔獣少女が生まれた日
しおりを挟む
わたしは、追われていた。何に、と言われると困る。
「待、て、来栖《クルス》、仁絵《ヒトエ》。話、を、聞いてくれ」
不審者じゃない。というか、わたしを追っているのは『人』ではなかった。ニョロニョロしていて、モコモコしている。しかも、言葉まで話せるみたい。
「どっか行ってください!」
「待、て!」
カタコトのような感じで、その異形はわたしに何度も問いかけてきた。
黒い影のようなモノとしか、形容できない。確かなのは、その影は言葉が通じて、実体があることだけ。黒い物体に追いかけられているとしか、形容できない。なにあれ? ちょっと前にやってたアニメのキャラ? あれもっとかわいかったよね!?
「はあ、はあっ!」
早い。家の近所にあるトンネルで後をつけられて、こんな見知らぬ脇道まで入り込んでしまった。家に帰っていたはずなのに! 道を間違えた覚えはない。
気がつけば、廃工場の内部にまで追い込まれていた。
「誘い込まれた」と気づいたときには、もう遅い。ここは、彼らのテリトリーなのだ。
ラノベやマンガの見過ぎと思うかも知れないが、オタであるわたしには、そうとしか言い表せない。
「助けてくださいぃ……」
とうとう、壁際まで追い詰められてしまう。行き止まり。自分の人生も。
一六年の人生で、一番怖い。
幼少期、ダンプにはねられそうになったときも、父がかばってくれた。母に頭が下がらないが、警察官である父は、今でも自分にとってヒーローだ。
中学時代、クラス一イケメンからの告白を断って、彼を狙っていたギャル軍団に因縁をつけられた時も、友だちが助けてくれた。高校に上がった今でも、彼女は親友だ。
でも、今日は誰もいない。わたしひとりで乗り越える必要がある。
しかし、どうやって戦えば? 自分には魔法なんて使えない。
「こ、来ないでくださいぃ」
手近にあった鉄パイプを、ニョロニョロに向かって振り回す。手応えなし。
「あっ!」
モコモコに投げつけたら、鉄パイプが貫通した。
せっかくの武器を、手放してしまう。
ニョロニョロのシッポが、わたしの前髪をかきわけた。
わたしはいわゆる、「メカクレ」という髪型にしている。それ以外は、普通のショートボブカットだ。ただし、目を片方だけ隠している。生まれついてのオッドアイを、隠すためだった。片目が金色をしている。だが、視力は常人と変わらない。
黄金のオッドアイを見つけて、ニョロニョロの動きが止まる。
ブクブクという音が、ニョロニョロの皮膚から漏れた。どうやら、体表全てに口があるらしい。「マチガイナイ」と聞き取れたが?
ニョロニョロした身体が、先端の尖ったムチの姿を取る。尖った先端が、わたしの目を突き刺そうと迫ってきた。
ギラリ! とわたしの目が光る。
街灯よりも明るい光が、わたしの瞳から放たれた。
「なにこれなにこれ!?」
何が何だかわからない。ただ理解できたのは、「助かった」ことだけだ。
『ようやく、我が半身となる器と出会えたな』
頭に、何かが直接語りかけてきた。ただ、言葉はわたしの「目から」出ていることはわかる。声色からして、男性、いや中性的な女性のようだが?
「なんですか? あなた誰ですか?」
『オレサマは【狭窄公】バロール。かつて神サイクロプスの一柱だったが、地に落ちた者。お前らの言葉を借りたら、『魔王』ってヤツかな?』
「えー。信じられません」
魔王とは、そんなに都合よく現れてくれるモノなのか? 仮に気安く登場できるとして、助けてくれるのか、と。
「じゃあ、イヤでも信じさせてやろう。力の一欠を見せてやる」
ニョロニョロが、再び襲いかかってきた。槍でわたしのノドを狙う。
また目が光る。同時に、わたしの腕がひとりでに動いた。ニョロニョロを掴み、床にたたき落とす。わたし、何もしていないのに。
アスファルトに焼かれるミミズのように、黒い物体はのたうち回る。ダメージを与えたようだ。
幻覚でも見ているのかと思ったが、リアルらしい。
『理解できたか?』
「ええ、とっても。めっちゃ強いんですね」
『あんな動き、お前でも使えるようになるぞ』
「うっそだぁ。冗談はお目目だけにしてくださいよ」
『ウソでもジョークでもない。お前はオレサマの後輩のようなモノだ。お前にはオレと同じ【魔獣】の血が流れている。いわゆる隔世遺伝ってヤツ?』
にわかには信じがたいが、本当のようだ。
「それで、後輩であるわたしに、あなた様は何をお求めで?」
『クルス ヒトエよ。お前にはオレサマに身体を捧げ、魔獣少女になってもらいたい』
今なんと言った? 魔獣少女とは? 魔法少女なら聞いたことはあるが。
「あの、魔獣少女って、なんですか?」
『ひとことで言うと、お前たちの世界で言う魔法少女だな。違うのは、モンスターの力を借りることくらいだな』
幻想世界に住む魔獣、つまりモンスターの力を借りて、魔法少女になれと。
「できませんよ! わたし体育の授業も赤点ギリギリですし、体力も腕力もてんで」
『魔獣少女に、物理的な力は必要ない。戦闘は全てオレサマがやる。器になってくれればいいのだ。でなければ』
「でないと?」
『お前は一生、こいつらに追われる』
「うーん」
正直言って、わたしにそんな力があるとは思えないんだよなあ。絶対、一話で死ぬよね。わたしみたいなモブって、力をもらってもたいして活躍しないのがセオリーじゃん。
『頭の中で何を考えているのかわかっているぞ、ヒトエよ。それに』
「ひっ」
わたしの足元に、さっきの影がワラワラと現れた。いつの間に!?
『さっさと決断しろ。ホントにモブのごとく食われっちまうぜ』
そういうしている内に、影はわたしの足先にまで迫っていた。
「わたしが断ったら」
『お前だけじゃない。お前の家族も、大切な人だって、いいようにされてしまうだろう』
それは、ヤだな。
「あなたに身体を乗っ取られたりは?」
『いくらオレサマでも、そんな無神経なことはしないぜ』
信用していいのか? だが、今はやるしかない。
「やりましょう」
どのみち、魔王の器となる力を内在しているので、この怪物たちに追われる運命だという。
ならば、祓う力を授かった方がいいか。
『よし。力をやる。これを受け取れ!』
わたしの眼前に、ステッキが。というか……。
「日本刀?」
反り返った独特の形状と握りは、どう見ても刀だ。握りの先にあるのは、黒いツバである。あと、鞘も柄もすべてが妙にメカメカしい。サイバーパンクっぽかった。
『それは【天裂刀 マサムネ】。独眼竜の力を宿している刀だオレサマを使役するのに使う。いわば、オレサマの力の結晶と言える』
マサムネはカタカナ表記のようだ。刀や酒が由来だと『正宗』となり、武将由来だと『政宗』になってしまうからか。
「てっきり棍棒でも出てくるのかと思っていました。刀使いなのですね?」
『そいつは、晩年に悪墜ち扱いされた姿だな。オレ様たちは本来、ヘパイストスって神のしもべだ』
サイクロプスの野蛮な容姿は、伝承の後付け設定なのだそう。
『ヒトエよ。今こそ我が愛刀【マサムネ】を抜き、魔獣少女と化すのだ!』
全力でお断りしたい。魔法少女と言ったら恥ずかしいドレスだし。けれど、やるしかない。
「ええい、やりますよ! ここで断ったら死ぬんですよねええ!」
虚空に浮かぶ刀を掴み、わたしは一息に抜く。
刀を抜いただけで、黒い影が消滅した。自分でも何をしたのかわからないが、一撃で相手を切り裂いたことは確かである。
「ええええ、助かった!」
しかし、同時に自分の尊厳も失ったと気づく。とても人に見せたくない格好になっていたからだ。
和風のミニスカートと、洋風のゴスロリドレスが合わさったデザインである。ただ、サムラと言うよりはサイバーニンジャに近い。魔を退治するような。
「どうだ、オレサマの趣味でこうなったが?」
「うわー」
少女趣味だったか。一瞬でイヤになった。
「待、て、来栖《クルス》、仁絵《ヒトエ》。話、を、聞いてくれ」
不審者じゃない。というか、わたしを追っているのは『人』ではなかった。ニョロニョロしていて、モコモコしている。しかも、言葉まで話せるみたい。
「どっか行ってください!」
「待、て!」
カタコトのような感じで、その異形はわたしに何度も問いかけてきた。
黒い影のようなモノとしか、形容できない。確かなのは、その影は言葉が通じて、実体があることだけ。黒い物体に追いかけられているとしか、形容できない。なにあれ? ちょっと前にやってたアニメのキャラ? あれもっとかわいかったよね!?
「はあ、はあっ!」
早い。家の近所にあるトンネルで後をつけられて、こんな見知らぬ脇道まで入り込んでしまった。家に帰っていたはずなのに! 道を間違えた覚えはない。
気がつけば、廃工場の内部にまで追い込まれていた。
「誘い込まれた」と気づいたときには、もう遅い。ここは、彼らのテリトリーなのだ。
ラノベやマンガの見過ぎと思うかも知れないが、オタであるわたしには、そうとしか言い表せない。
「助けてくださいぃ……」
とうとう、壁際まで追い詰められてしまう。行き止まり。自分の人生も。
一六年の人生で、一番怖い。
幼少期、ダンプにはねられそうになったときも、父がかばってくれた。母に頭が下がらないが、警察官である父は、今でも自分にとってヒーローだ。
中学時代、クラス一イケメンからの告白を断って、彼を狙っていたギャル軍団に因縁をつけられた時も、友だちが助けてくれた。高校に上がった今でも、彼女は親友だ。
でも、今日は誰もいない。わたしひとりで乗り越える必要がある。
しかし、どうやって戦えば? 自分には魔法なんて使えない。
「こ、来ないでくださいぃ」
手近にあった鉄パイプを、ニョロニョロに向かって振り回す。手応えなし。
「あっ!」
モコモコに投げつけたら、鉄パイプが貫通した。
せっかくの武器を、手放してしまう。
ニョロニョロのシッポが、わたしの前髪をかきわけた。
わたしはいわゆる、「メカクレ」という髪型にしている。それ以外は、普通のショートボブカットだ。ただし、目を片方だけ隠している。生まれついてのオッドアイを、隠すためだった。片目が金色をしている。だが、視力は常人と変わらない。
黄金のオッドアイを見つけて、ニョロニョロの動きが止まる。
ブクブクという音が、ニョロニョロの皮膚から漏れた。どうやら、体表全てに口があるらしい。「マチガイナイ」と聞き取れたが?
ニョロニョロした身体が、先端の尖ったムチの姿を取る。尖った先端が、わたしの目を突き刺そうと迫ってきた。
ギラリ! とわたしの目が光る。
街灯よりも明るい光が、わたしの瞳から放たれた。
「なにこれなにこれ!?」
何が何だかわからない。ただ理解できたのは、「助かった」ことだけだ。
『ようやく、我が半身となる器と出会えたな』
頭に、何かが直接語りかけてきた。ただ、言葉はわたしの「目から」出ていることはわかる。声色からして、男性、いや中性的な女性のようだが?
「なんですか? あなた誰ですか?」
『オレサマは【狭窄公】バロール。かつて神サイクロプスの一柱だったが、地に落ちた者。お前らの言葉を借りたら、『魔王』ってヤツかな?』
「えー。信じられません」
魔王とは、そんなに都合よく現れてくれるモノなのか? 仮に気安く登場できるとして、助けてくれるのか、と。
「じゃあ、イヤでも信じさせてやろう。力の一欠を見せてやる」
ニョロニョロが、再び襲いかかってきた。槍でわたしのノドを狙う。
また目が光る。同時に、わたしの腕がひとりでに動いた。ニョロニョロを掴み、床にたたき落とす。わたし、何もしていないのに。
アスファルトに焼かれるミミズのように、黒い物体はのたうち回る。ダメージを与えたようだ。
幻覚でも見ているのかと思ったが、リアルらしい。
『理解できたか?』
「ええ、とっても。めっちゃ強いんですね」
『あんな動き、お前でも使えるようになるぞ』
「うっそだぁ。冗談はお目目だけにしてくださいよ」
『ウソでもジョークでもない。お前はオレサマの後輩のようなモノだ。お前にはオレと同じ【魔獣】の血が流れている。いわゆる隔世遺伝ってヤツ?』
にわかには信じがたいが、本当のようだ。
「それで、後輩であるわたしに、あなた様は何をお求めで?」
『クルス ヒトエよ。お前にはオレサマに身体を捧げ、魔獣少女になってもらいたい』
今なんと言った? 魔獣少女とは? 魔法少女なら聞いたことはあるが。
「あの、魔獣少女って、なんですか?」
『ひとことで言うと、お前たちの世界で言う魔法少女だな。違うのは、モンスターの力を借りることくらいだな』
幻想世界に住む魔獣、つまりモンスターの力を借りて、魔法少女になれと。
「できませんよ! わたし体育の授業も赤点ギリギリですし、体力も腕力もてんで」
『魔獣少女に、物理的な力は必要ない。戦闘は全てオレサマがやる。器になってくれればいいのだ。でなければ』
「でないと?」
『お前は一生、こいつらに追われる』
「うーん」
正直言って、わたしにそんな力があるとは思えないんだよなあ。絶対、一話で死ぬよね。わたしみたいなモブって、力をもらってもたいして活躍しないのがセオリーじゃん。
『頭の中で何を考えているのかわかっているぞ、ヒトエよ。それに』
「ひっ」
わたしの足元に、さっきの影がワラワラと現れた。いつの間に!?
『さっさと決断しろ。ホントにモブのごとく食われっちまうぜ』
そういうしている内に、影はわたしの足先にまで迫っていた。
「わたしが断ったら」
『お前だけじゃない。お前の家族も、大切な人だって、いいようにされてしまうだろう』
それは、ヤだな。
「あなたに身体を乗っ取られたりは?」
『いくらオレサマでも、そんな無神経なことはしないぜ』
信用していいのか? だが、今はやるしかない。
「やりましょう」
どのみち、魔王の器となる力を内在しているので、この怪物たちに追われる運命だという。
ならば、祓う力を授かった方がいいか。
『よし。力をやる。これを受け取れ!』
わたしの眼前に、ステッキが。というか……。
「日本刀?」
反り返った独特の形状と握りは、どう見ても刀だ。握りの先にあるのは、黒いツバである。あと、鞘も柄もすべてが妙にメカメカしい。サイバーパンクっぽかった。
『それは【天裂刀 マサムネ】。独眼竜の力を宿している刀だオレサマを使役するのに使う。いわば、オレサマの力の結晶と言える』
マサムネはカタカナ表記のようだ。刀や酒が由来だと『正宗』となり、武将由来だと『政宗』になってしまうからか。
「てっきり棍棒でも出てくるのかと思っていました。刀使いなのですね?」
『そいつは、晩年に悪墜ち扱いされた姿だな。オレ様たちは本来、ヘパイストスって神のしもべだ』
サイクロプスの野蛮な容姿は、伝承の後付け設定なのだそう。
『ヒトエよ。今こそ我が愛刀【マサムネ】を抜き、魔獣少女と化すのだ!』
全力でお断りしたい。魔法少女と言ったら恥ずかしいドレスだし。けれど、やるしかない。
「ええい、やりますよ! ここで断ったら死ぬんですよねええ!」
虚空に浮かぶ刀を掴み、わたしは一息に抜く。
刀を抜いただけで、黒い影が消滅した。自分でも何をしたのかわからないが、一撃で相手を切り裂いたことは確かである。
「ええええ、助かった!」
しかし、同時に自分の尊厳も失ったと気づく。とても人に見せたくない格好になっていたからだ。
和風のミニスカートと、洋風のゴスロリドレスが合わさったデザインである。ただ、サムラと言うよりはサイバーニンジャに近い。魔を退治するような。
「どうだ、オレサマの趣味でこうなったが?」
「うわー」
少女趣味だったか。一瞬でイヤになった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる