5 / 8
第5話 スキな性癖発表エルフ
しおりを挟む
「こんぺきー。スキな性癖発表ドラゴニュート系Vチューバー、『のづっち』だよ。一万歳のメスドラゴンだよ。そして、このチャンネルの主の名はっ!」
「……」
「おいおい、森の恵あれ! って、いつものセリフはどうした? 自分のチャンネルでダンマリとか、放送事故だぞ」
「本物のドラゴン殿を相手に、恐れ多いと思って」
「緊張しなくてもいいさ。キミとアタシの仲じゃないか」
「そうは言うが」
「改めて、自己紹介いってみよっ」
「森の恵あれ。居候エルフVチューバーの、『赤松坂・ルイスギル』だ。「ルイス様」と呼ぶがいい……のだが、今日はチャンネルを乗っ取られたという体でやっていくぞ」
「ぱちぱちぱち~。ではチャンネルを乗っ取った以上、自己紹介をしておくか。アタシは古来からこの日本に生息しているドラゴン『野槌』だよ」
「姿も、本物のドラゴンなのだ。今はこちらにワープしてきて、大型の猫サイズになってもらっている。実物は奈良の大仏より大きいのだぞ」
「ドラゴンと言っても、世界を塗り替える力も、天変地異を押さえ込む力もない、無力ドラゴンだよ。やれることといえば、人のチャンネルを乗っ取るくらいでして……」
「自分を卑下する必要はないぞ。その分、みんなを楽しませているではないか。第一、あなたは本物のドラゴンではないか。ドラゴニュートのアバターを使っているだけで」
「そう言ってもらえると助かるよぉ」
「ちなみに、先日来てくださったソウ・ルフル殿の知り合いドラゴンというのが、のづっち殿だ」
「では改めて。スキなことは、性癖発表である。人には様々なヘキがあるからな。それを紐解いていき、己も相手も、本心を開放するのだよ。ではさっそく、ルイスくんの性癖を聞いてみよう。これにグッと来るって状況・展開・容姿などはあるかな?」
「そうだな。恒久的にこれがスキだってのは……ブロマンスやロマンシスだな」
「同性同士の友情に、グッとくるわけだね?」
「うむ。種族間を越えていたり、立場を違えているのに手を取り合う姿勢など、素敵だと思う」
「キミも亜人だもんね」
「だからかもしれない。人と触れ合うことに、あこがれがあるのかもしれん。私の本質は、ぼっち陰キャなのだがな」
「陰キャだからじゃない?」
「かもしれないな。では続いて、のづっち殿の番だ」
「アタシのは、いいかなー」
「いいのか? 己を開放しに来たのだろ? 遠慮せずともよい」
「遠慮せずに全開で性癖暴露したら、自分のチャンネルがBANされたんだよねぇ」
「……お、おつかルイス!」
「……」
「おいおい、森の恵あれ! って、いつものセリフはどうした? 自分のチャンネルでダンマリとか、放送事故だぞ」
「本物のドラゴン殿を相手に、恐れ多いと思って」
「緊張しなくてもいいさ。キミとアタシの仲じゃないか」
「そうは言うが」
「改めて、自己紹介いってみよっ」
「森の恵あれ。居候エルフVチューバーの、『赤松坂・ルイスギル』だ。「ルイス様」と呼ぶがいい……のだが、今日はチャンネルを乗っ取られたという体でやっていくぞ」
「ぱちぱちぱち~。ではチャンネルを乗っ取った以上、自己紹介をしておくか。アタシは古来からこの日本に生息しているドラゴン『野槌』だよ」
「姿も、本物のドラゴンなのだ。今はこちらにワープしてきて、大型の猫サイズになってもらっている。実物は奈良の大仏より大きいのだぞ」
「ドラゴンと言っても、世界を塗り替える力も、天変地異を押さえ込む力もない、無力ドラゴンだよ。やれることといえば、人のチャンネルを乗っ取るくらいでして……」
「自分を卑下する必要はないぞ。その分、みんなを楽しませているではないか。第一、あなたは本物のドラゴンではないか。ドラゴニュートのアバターを使っているだけで」
「そう言ってもらえると助かるよぉ」
「ちなみに、先日来てくださったソウ・ルフル殿の知り合いドラゴンというのが、のづっち殿だ」
「では改めて。スキなことは、性癖発表である。人には様々なヘキがあるからな。それを紐解いていき、己も相手も、本心を開放するのだよ。ではさっそく、ルイスくんの性癖を聞いてみよう。これにグッと来るって状況・展開・容姿などはあるかな?」
「そうだな。恒久的にこれがスキだってのは……ブロマンスやロマンシスだな」
「同性同士の友情に、グッとくるわけだね?」
「うむ。種族間を越えていたり、立場を違えているのに手を取り合う姿勢など、素敵だと思う」
「キミも亜人だもんね」
「だからかもしれない。人と触れ合うことに、あこがれがあるのかもしれん。私の本質は、ぼっち陰キャなのだがな」
「陰キャだからじゃない?」
「かもしれないな。では続いて、のづっち殿の番だ」
「アタシのは、いいかなー」
「いいのか? 己を開放しに来たのだろ? 遠慮せずともよい」
「遠慮せずに全開で性癖暴露したら、自分のチャンネルがBANされたんだよねぇ」
「……お、おつかルイス!」
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる