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第三章 究極の合理主義は、女子力をゼロにする!?
第21話 女子力アップ作戦
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ボクが、作りに来てもいい?
「いいんですか? 穂村先輩は、嫁入り前のうら若き乙女じゃないですか」
「私が乙女かどうかはおいておくが、沖くんなら、信用できる。料理を作ってもらいたい。それで、私に教えてほしい」
といっても、ボクも自炊できる程度で、そこまで詳しいわけじゃない。
「キミは冷凍弁当から、レシピを編み出している旨を話してくれたじゃないか」
「自分で食べるためだから、適当ですよ。そんなのっ」
食べられたらそれでいいから、手抜きもいいところだ。
「それでいいんだ。私では、そこまで頭が回らない。家事などを必要最低限しか学んでいないまま、家を出てしまったからな」
穂村先輩の家も共働きで、娘に家事を教える余裕もなかったという。
「おそらく料理に関しては、キミのほうが腕前は上だ。ぜひ、作りに来てほしい」
「調理している動画を撮影して、お渡しするってのは?」
どんな何度も出入りするわけには、いかないだろう。
ボクはなるべく、妥協点を探す。
「それでは、料理動画を見ていればいいだけになる。案外、わかりづらいものなんだ。特に洗い物のタイミングなどは」
片付けの手際も、見ておきたいわけか。
料理でいちばん大変なのが、掃除だとわかっている。
「たしかに。ウチも大型家電を買える商品券で、『なんでもできるレンジ』って買ってみたんですよ」
「どうなった?」
「親戚にあげました。家族全員が料理できるので、宝の持ち腐れでしたね」
基本的に、本来のレンチンをするしかない。トースターやオーブンの機能なんて、使わない。最初から、トースターもオーブンもあるから。
ああいう大型家電は、料理を時短したい人か、料理ができない人が使い方を覚えて使うものだ。
最初から料理ができる人だと、持て余す。
「大型家電を必要としないのか。だったらなおさらだ。キミが協力してくれるなら、私の女子力も上がること間違いなしだ」
「たしかに、ウチは料理をしてもらったり、こっちがしたりはしていましたが」
「多分、キミのほうが料理には詳しいはずだ」
「適度に手を抜きつつ、お出しするってのでいいのでしたら」
「構わない。それがベストだろうな」
「最強の家事とか、ムリですよ?」
「そこまでは、望んでいない」
ならいいか。最適化を極めようとすると、かえって手間だったりするからね。
時短料理なんて、適当でいいのだ。
手際のよさまで追求しちゃうと、結局「料理ができたほうがいいじゃん」となってしまう。
ああいうのは、料理が上手い人がやるものである。
不器用な人が、マネしていいものではない。
でも、女子力をボクから学ぶの?
「いいんですか? 穂村先輩は、嫁入り前のうら若き乙女じゃないですか」
「私が乙女かどうかはおいておくが、沖くんなら、信用できる。料理を作ってもらいたい。それで、私に教えてほしい」
といっても、ボクも自炊できる程度で、そこまで詳しいわけじゃない。
「キミは冷凍弁当から、レシピを編み出している旨を話してくれたじゃないか」
「自分で食べるためだから、適当ですよ。そんなのっ」
食べられたらそれでいいから、手抜きもいいところだ。
「それでいいんだ。私では、そこまで頭が回らない。家事などを必要最低限しか学んでいないまま、家を出てしまったからな」
穂村先輩の家も共働きで、娘に家事を教える余裕もなかったという。
「おそらく料理に関しては、キミのほうが腕前は上だ。ぜひ、作りに来てほしい」
「調理している動画を撮影して、お渡しするってのは?」
どんな何度も出入りするわけには、いかないだろう。
ボクはなるべく、妥協点を探す。
「それでは、料理動画を見ていればいいだけになる。案外、わかりづらいものなんだ。特に洗い物のタイミングなどは」
片付けの手際も、見ておきたいわけか。
料理でいちばん大変なのが、掃除だとわかっている。
「たしかに。ウチも大型家電を買える商品券で、『なんでもできるレンジ』って買ってみたんですよ」
「どうなった?」
「親戚にあげました。家族全員が料理できるので、宝の持ち腐れでしたね」
基本的に、本来のレンチンをするしかない。トースターやオーブンの機能なんて、使わない。最初から、トースターもオーブンもあるから。
ああいう大型家電は、料理を時短したい人か、料理ができない人が使い方を覚えて使うものだ。
最初から料理ができる人だと、持て余す。
「大型家電を必要としないのか。だったらなおさらだ。キミが協力してくれるなら、私の女子力も上がること間違いなしだ」
「たしかに、ウチは料理をしてもらったり、こっちがしたりはしていましたが」
「多分、キミのほうが料理には詳しいはずだ」
「適度に手を抜きつつ、お出しするってのでいいのでしたら」
「構わない。それがベストだろうな」
「最強の家事とか、ムリですよ?」
「そこまでは、望んでいない」
ならいいか。最適化を極めようとすると、かえって手間だったりするからね。
時短料理なんて、適当でいいのだ。
手際のよさまで追求しちゃうと、結局「料理ができたほうがいいじゃん」となってしまう。
ああいうのは、料理が上手い人がやるものである。
不器用な人が、マネしていいものではない。
でも、女子力をボクから学ぶの?
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