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第四章 ちゅうせいしぼう! (途中で何度も挫折しかけたけど、ここまで頑張ってこられた理由は、みんなの声援と支援と希望!)
魔王領へ
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ベルナテットの気配が消えた直後、ライカはようやく自分の足が震えていると知った。
「はあ、はあ、はあ」
ライカはヒザを落とし、息を整える。
魔王のプラーナがあれほどだったとは。
立っているだけでも、神経を磨り減らされるような瘴気に当てられ、ライカは消耗していた。
魔王に放ったタンカも、単なる強がりと言われても仕方ないほどに。
それだけ異様な力を、テトは発していた。
「どうするのじゃ、ライカ殿?」
カメリエに呼びかけられ、ライカは力を振り絞る。
「食事にしましょう。セリスさんにはもう、節制は不要ですから」
ライカは台所を借りて、腕をふるった。
自分の不甲斐なさを、払拭する意味もある。
体を動かし、恐怖を断ち切りたかった。
「手伝ってください!」
使用人たちに呼びかけ、調理を開始する。
栄養の気も使わない。
今まで我慢させていた分、とにかくおいしい料理を。
「セリスさん。辛いかもしれませんが、食べてください」
もう食事を制限する必要もない。白米も唐揚げも、どんどん出す。肉も魚も。
これからは毎日チートデイでもいいくらいだ。
武具に認めてもらえた以上、食べないことも危険だった。
このままでは、セリスのプラーナを武具が根こそぎ奪ってしまう可能性があるから。
「ありがとうございます」
テトを失った悲しみで、食事なんかノドを通らないかと思っていた。
が、杞憂だった。セリスはモリモリと、料理を食べている。
こちらが皿を出しては、きれいに平らげた。
「前までのわたしなら、きっと食べられませんでした。わたしが弱気じゃ、テトさんも助けられませんよね!」
言いながら、セリスは食べ物を口へ運ぶ。これが今の自分の仕事だというほどに。
あんなことがあったのに、セリスも成長している。
むしろ、テトが寝返ってしまったからかもしれない。
「自分が精神的に強くならなければ」と、無意識に思っているのだろう。
「でも、こんなに食べても大丈夫でしょうか?」
セリスの箸が止まった。
「聖女装備は、おそらくカロリーをすべてプラーナに変換してくれますよ」
きっとこの武具は、やせている女性を求めていたのではない。
高いプラーナの持ち主を求めていたのだ。
自らを律することができる女性を。
「テトさんも、今頃は食事中でしょうか?」
「おそらくは。ですから、こちらも万全の体制で望みましょう!」
伝説の魔王装備が復活してしまった。しかも、それを着るのはテトだったなんて。
それは、テトの弱さだ。一人で全てを抱え込んでしまって、誰にも相談できず。
そこに魔王がつけ込んだのでは?
自分は、魔王を鍛えてしまったというのか。
セリスに対抗するために、魔王は雷漸拳の技術であるプラーナのコントロール法を盗みに来たのだろう。テトを利用して。
全く予想外だった。魔王まで体重を気にしていたとは。
しかし、聖女武具と性質が同じである以上、体型を気にしている状況だったなんて。
魔王の行動を、予測しておくべきだった。
しかし、策はある。
第一に、セリスが強くなった。
肉体的にも精神的にも、セリスは自分が何をすべきかわかっている。
もうひとつは。
「テトさんを、魔王から引っ張り出します。今はまだ、覚醒しきっていません」
セリスはキョトンとしている。まだ、状況が飲み込めていないらしい。
「本当に、テトさんをもとに戻せるんですか?」
「保証はできません。ですが、根拠はあります」
「それは?」
「ボクたちを、あの場で全滅させなかった」
もし、本当にテトが魔王に取り込まれていたなら、万全ではないセリスを真っ先に始末していたはず。
全力で聖女領を攻め落とすなら、プラーナを吸い尽くすだけでいい。
それだけで、セリスやライカ、聖女領そのものも滅ぼせたのに。
何を思ってか、テトはそうしなかった。
なぜ周到に計画を進めていた魔王が、あんな絶好の機会を逃したのか?
答えは一つ。できなかったのだ。それ以外に考えられない。
「つまり、魔王も全力を出せない状態だった」
そう考えるのが、妥当だと思う。
「しかしのう、ライカ殿。あのプラーナは尋常ではなかったぞえ」
カメリエから反論が。
「だからこそです。威圧することでしか、プラーナを発揮できなかったんです。実質的な力はまだ備わっていなくて、威嚇するにとどまった。潜在するプラーナはあっても、出力がまだ発揮できる状態じゃないんですよ」
テトの方も、準備が必要だった。
だから、セリスにも猶予を与えた可能性が高い。
「全力を出させて、なぶり殺しにするという考えも」
「断じてありえません」
カメリエの言う予測を、ライカは切り捨てた。
「テトさんは、そんなことをしません。魔王さえ抑え込んでいるのだとしたら、おそらくは」
そうなると、彼女が雷漸拳を学んだ目的が変わってくる。
「まさか」
ライカは、カメリエたちに自分の考えを話した。
「魔王を抑え込むために、テトさんはボクに近づき雷漸拳を学んだと思われます」
雷漸拳は、プラーナを操る技だから。魔王もコントロールできると考えて。
「しかし、魔王に取り込まれてしまったのではないかと」
「にわかには信じられんのう」
カメリエの反応は、もっともだ。ライカでさえ、信じられないのだから。
これはあくまでも仮設だ。まだ断定はできない。
「どうだっていいです。わたしは、テトさんさえ救えたら、わたしはどうなっても構いません」
食事を噛み締めながら、セリスは決意を固めつつある。
「そうですね。テトさんの救出が最優先です」
様々な憶測を思っていても仕方なかろう。結論を急ぐ必要もないのだ。
今は、目の前の問題に全力で取り組むだけ。
「ごちそうさまでした」
デザートのフルーツまで平らげて、セリスは手を合わせる。
「馬車の準備はできています。休息はその中でお願いします」
時間が惜しい。とにかく急ぐ。
満腹のセリスは、馬車に乗り込むとすぐ横になった。
ライカも咎めない。セリスには休息が必要だ。
一分一秒でも長く身体を休ませる。万全の状態で、魔王と対決してもらわねば。
「あたしたちも、一緒に行くぜ!」
「我らも、魔王討伐に」
騎士ドミニクとルドン卿が、同行してくれるという。数名の精鋭を引き連れて。
「露払いくらいなら、なんとかできましょうぞ」
「我も、行ったほうがええかのう?」
カメリエも、やる気は十分である。
しかし、ライカは首を振った。
「みなさんは、残っていてください。街の警護を」
「どうしてだよ⁉ 相手は魔王だぜ? 総力で立ち向かわないと!」
「街をガラ空きにするわけには、いきません」
これは、魔王の手なのかもしれない。
総力戦で挑まねばと思い込ませて、一斉に魔王領へおびき寄せる。
攻撃のスキを突き、街を襲う魂胆があるのでは。
可能性がある限り、油断はできない。
「ボクとセリスさんで行きます」
「そんな少数で大丈夫か?」
人数は、少ないほうがいいだろう。
ライカとセリスだけで、向かおうとした。
しかし、すでにカメリエが手綱を握っている。
「御者は必要じゃろう。それに、敵がプラーナを操るなら、プラーナの専門家も必要じゃ」
「ですが、ヒーラーや魔法班も必要では?」
「なに、騎士団にもそれくらいおるじゃろ。魔法が必要になったら動くわい。お主はセリス殿の側におれ」
「では、お願いします」
ライカが応答すると、馬車が動き出す。
眠るセリスの頭を撫でながら、到着を待った。
「それにしても、寒くなったのう」
カメリエが、身を震わせる。
凍り付くような吹雪の中を、馬車が駆け抜けていく。
魔王領・ウーイックが近いのだ。
「はあ、はあ、はあ」
ライカはヒザを落とし、息を整える。
魔王のプラーナがあれほどだったとは。
立っているだけでも、神経を磨り減らされるような瘴気に当てられ、ライカは消耗していた。
魔王に放ったタンカも、単なる強がりと言われても仕方ないほどに。
それだけ異様な力を、テトは発していた。
「どうするのじゃ、ライカ殿?」
カメリエに呼びかけられ、ライカは力を振り絞る。
「食事にしましょう。セリスさんにはもう、節制は不要ですから」
ライカは台所を借りて、腕をふるった。
自分の不甲斐なさを、払拭する意味もある。
体を動かし、恐怖を断ち切りたかった。
「手伝ってください!」
使用人たちに呼びかけ、調理を開始する。
栄養の気も使わない。
今まで我慢させていた分、とにかくおいしい料理を。
「セリスさん。辛いかもしれませんが、食べてください」
もう食事を制限する必要もない。白米も唐揚げも、どんどん出す。肉も魚も。
これからは毎日チートデイでもいいくらいだ。
武具に認めてもらえた以上、食べないことも危険だった。
このままでは、セリスのプラーナを武具が根こそぎ奪ってしまう可能性があるから。
「ありがとうございます」
テトを失った悲しみで、食事なんかノドを通らないかと思っていた。
が、杞憂だった。セリスはモリモリと、料理を食べている。
こちらが皿を出しては、きれいに平らげた。
「前までのわたしなら、きっと食べられませんでした。わたしが弱気じゃ、テトさんも助けられませんよね!」
言いながら、セリスは食べ物を口へ運ぶ。これが今の自分の仕事だというほどに。
あんなことがあったのに、セリスも成長している。
むしろ、テトが寝返ってしまったからかもしれない。
「自分が精神的に強くならなければ」と、無意識に思っているのだろう。
「でも、こんなに食べても大丈夫でしょうか?」
セリスの箸が止まった。
「聖女装備は、おそらくカロリーをすべてプラーナに変換してくれますよ」
きっとこの武具は、やせている女性を求めていたのではない。
高いプラーナの持ち主を求めていたのだ。
自らを律することができる女性を。
「テトさんも、今頃は食事中でしょうか?」
「おそらくは。ですから、こちらも万全の体制で望みましょう!」
伝説の魔王装備が復活してしまった。しかも、それを着るのはテトだったなんて。
それは、テトの弱さだ。一人で全てを抱え込んでしまって、誰にも相談できず。
そこに魔王がつけ込んだのでは?
自分は、魔王を鍛えてしまったというのか。
セリスに対抗するために、魔王は雷漸拳の技術であるプラーナのコントロール法を盗みに来たのだろう。テトを利用して。
全く予想外だった。魔王まで体重を気にしていたとは。
しかし、聖女武具と性質が同じである以上、体型を気にしている状況だったなんて。
魔王の行動を、予測しておくべきだった。
しかし、策はある。
第一に、セリスが強くなった。
肉体的にも精神的にも、セリスは自分が何をすべきかわかっている。
もうひとつは。
「テトさんを、魔王から引っ張り出します。今はまだ、覚醒しきっていません」
セリスはキョトンとしている。まだ、状況が飲み込めていないらしい。
「本当に、テトさんをもとに戻せるんですか?」
「保証はできません。ですが、根拠はあります」
「それは?」
「ボクたちを、あの場で全滅させなかった」
もし、本当にテトが魔王に取り込まれていたなら、万全ではないセリスを真っ先に始末していたはず。
全力で聖女領を攻め落とすなら、プラーナを吸い尽くすだけでいい。
それだけで、セリスやライカ、聖女領そのものも滅ぼせたのに。
何を思ってか、テトはそうしなかった。
なぜ周到に計画を進めていた魔王が、あんな絶好の機会を逃したのか?
答えは一つ。できなかったのだ。それ以外に考えられない。
「つまり、魔王も全力を出せない状態だった」
そう考えるのが、妥当だと思う。
「しかしのう、ライカ殿。あのプラーナは尋常ではなかったぞえ」
カメリエから反論が。
「だからこそです。威圧することでしか、プラーナを発揮できなかったんです。実質的な力はまだ備わっていなくて、威嚇するにとどまった。潜在するプラーナはあっても、出力がまだ発揮できる状態じゃないんですよ」
テトの方も、準備が必要だった。
だから、セリスにも猶予を与えた可能性が高い。
「全力を出させて、なぶり殺しにするという考えも」
「断じてありえません」
カメリエの言う予測を、ライカは切り捨てた。
「テトさんは、そんなことをしません。魔王さえ抑え込んでいるのだとしたら、おそらくは」
そうなると、彼女が雷漸拳を学んだ目的が変わってくる。
「まさか」
ライカは、カメリエたちに自分の考えを話した。
「魔王を抑え込むために、テトさんはボクに近づき雷漸拳を学んだと思われます」
雷漸拳は、プラーナを操る技だから。魔王もコントロールできると考えて。
「しかし、魔王に取り込まれてしまったのではないかと」
「にわかには信じられんのう」
カメリエの反応は、もっともだ。ライカでさえ、信じられないのだから。
これはあくまでも仮設だ。まだ断定はできない。
「どうだっていいです。わたしは、テトさんさえ救えたら、わたしはどうなっても構いません」
食事を噛み締めながら、セリスは決意を固めつつある。
「そうですね。テトさんの救出が最優先です」
様々な憶測を思っていても仕方なかろう。結論を急ぐ必要もないのだ。
今は、目の前の問題に全力で取り組むだけ。
「ごちそうさまでした」
デザートのフルーツまで平らげて、セリスは手を合わせる。
「馬車の準備はできています。休息はその中でお願いします」
時間が惜しい。とにかく急ぐ。
満腹のセリスは、馬車に乗り込むとすぐ横になった。
ライカも咎めない。セリスには休息が必要だ。
一分一秒でも長く身体を休ませる。万全の状態で、魔王と対決してもらわねば。
「あたしたちも、一緒に行くぜ!」
「我らも、魔王討伐に」
騎士ドミニクとルドン卿が、同行してくれるという。数名の精鋭を引き連れて。
「露払いくらいなら、なんとかできましょうぞ」
「我も、行ったほうがええかのう?」
カメリエも、やる気は十分である。
しかし、ライカは首を振った。
「みなさんは、残っていてください。街の警護を」
「どうしてだよ⁉ 相手は魔王だぜ? 総力で立ち向かわないと!」
「街をガラ空きにするわけには、いきません」
これは、魔王の手なのかもしれない。
総力戦で挑まねばと思い込ませて、一斉に魔王領へおびき寄せる。
攻撃のスキを突き、街を襲う魂胆があるのでは。
可能性がある限り、油断はできない。
「ボクとセリスさんで行きます」
「そんな少数で大丈夫か?」
人数は、少ないほうがいいだろう。
ライカとセリスだけで、向かおうとした。
しかし、すでにカメリエが手綱を握っている。
「御者は必要じゃろう。それに、敵がプラーナを操るなら、プラーナの専門家も必要じゃ」
「ですが、ヒーラーや魔法班も必要では?」
「なに、騎士団にもそれくらいおるじゃろ。魔法が必要になったら動くわい。お主はセリス殿の側におれ」
「では、お願いします」
ライカが応答すると、馬車が動き出す。
眠るセリスの頭を撫でながら、到着を待った。
「それにしても、寒くなったのう」
カメリエが、身を震わせる。
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