【完結・番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

七転び八起き

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第39話

「勇凛くん、ベッドに座って」

 勇凛くんは緊張した面持ちで頷いた。
 勇凛くんが座った後、私はバスタオルを外した。
 勇凛くんの目が釘付けになっている。
 流石に恥ずかしい。

「あんまり見られるとちょっと……。そんなスタイルもよくないし」
「いえ……すごく綺麗です」

 その言葉に顔が熱くなった。

 勇凛くんも服を脱いだ。
 想像よりも引き締まった体をしていた。
 息を吞むほど美しいと思ってしまった。
 男の子なのに。

 私が触れていいのか──

 勇凛くんは俯いた。

「……すみません、どうすれば七海さんを満たせるかわからないです」
「そんな深く考えないでいいよ」

 私は勇凛くんにそっとキスをした。
 そして、勇凛くんを抱きしめた。
 温かくて滑らかな感触が心地よかった。

 勇凛くんも私を抱きしめてくれた。
 少し震えている。

 またキスをする。
 今度は深く──

 だんだんと強張っていた勇凛くんの力が抜けていく。
 二人の体温が上がってゆく。

 私は自分より勇凛くんを満たしたかった。
 勇凛くんが初めてだから尚更。
 丁寧にしたかった。

「すみません……リードできなくて」
「別にどっちでもいいんだよ」

 勇凛くんの肌に唇を落とす。
 勇凛くんの様子を見ながら、私は確かめていた。
 こんな積極的な自分は初めて。

「どう?」
「すごくいいです……」

 だんだんと踏み込んでいく。
 だんだんと呼吸が乱れてくる。

「勇凛くんいいかな」
「はい……」

 私はゆっくりと、勇凛くんを自分の中に沈めた。
 その瞬間、全身に快楽が駆け巡った。
 私は何もされてないのに。

 たぶん、必要なのはテクニックとかじゃない。
 相手を大切に想う心だったのかもしれない。

「勇凛くん……どう?」

 いつも見下ろされる私が、今は勇凛くんを見下ろしている。

「七海さん温かいです」

 その瞬間、上下が逆転した。

「すみません、ちょっと抑えられないです」
「うん……いいよ」

 勇凛君の頬を撫でた。

 衝動のまま私たちは求めあう。
 深く繋がる。
 辛かった気持ちがこの瞬間全部吹き飛んだ。

「七海」

 初めて勇凛くんに名前をそのまま呼ばれた。

「好きだよ」

 胸が震えた。

「私も」

 その瞬間、何もかも結びついた気がした。

「勇凛」

 私も“くん”をやめた。

 ***

 終わったあと、二人でベッドに横たわっていた。
 ただ見つめ合っていた。

「七海さん……ありがとうございます」

 また七海“さん ”に戻っていた。

「私も嬉しかった」

 恥ずかしくなって布団に潜った。

「俺、頑張ります」

 勇凛君が私の手を握った。

「うん。私も」

 絶対負けない。
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