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番外編
そんな気持ちはいらない4
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勇哉があの女で遊んでいる。
新しいおもちゃを見つけたように。
心なしか生き生きしている。
何がそんなに楽しいんだ……?
理解不能だ。
仮にも弟の結婚相手。
見向きもされてない。
勇哉も愛に飢えている。
何がそんなに二人を惹きつけるのか全くわからない。
だから、連れて行くつもりもなかった出張に同行させた。
その女は一歩引いた場所から行動している。
そして、表面的には冷静だ。
自分に与えられた業務をただこなしている。
思ったよりまともな奴で、少し安心している自分もいた。
取引先でのトラブルにも自ら進んで対処して、うちの会社の信用をほんの少しだが上げた。
それは評価する。
あくまで一社員として。
では次はどうだ?
また試してみる事にした。
──が
言い寄られている。
そして困っている。
前職から、おそらく社内の業務だけだったんだろう。
助ける義理なんてない。
放っておけばいい。
──なのに
「申し訳ありません。林は秘書に就いたばかりでこのような会に不慣れなので、また次の機会にさせて頂いてよろしいでしょうか」
口を挟んでしまった。
なぜだかわからない。
なんで突き放そうとしている女に手を差し伸べたのか。
ただ、気づいた。
自分の中に新しい感情が密かに芽生えていたことに。
◇
同じホテルに宿泊予約をしたかと思いきや、近隣の地味なビジネスホテルに予約をとっていた。
部は弁えているというわけか。
「私は手を抜くつもりはない。そして勇哉も君を追い詰めるだろう。それでもまだ足掻くのか?」
そう警告をすると、真っ直ぐな瞳を向けた。
「私は勇凛さんが側にいてくれれば、どんな困難も乗り越えます」
傷が疼いた。
なんで俺はあの時、同じことができなかったのか──
俺が弱かったからだ。
彼女も察していた。
お互いの関係を守るために逆境に立ち向かう、そんな関係にはなれなかった。
だから、二人を引き離すことにだんだんと躊躇し始めていた。
同じ傷を負わせたくない。
そう思ってしまった。
ここで俺は負けていたのかもしれない。
◇
──朝
気怠さで目が覚めた。
心なしか体が熱い。
喉が痛む。
風邪か?
自分の体調なんて後回しだ。
今日やるべきことをやらないといけない。
福岡から東京にすぐに帰った。
◇
結構熱が上がっている。
足元がふらつく。
秘書課に向かった。
彼女がモニターに向かって入力作業をしている。
「会議資料を」
「はい、こちらです」
資料を手渡された時、指が触れた。
「副社長、熱がありますか……?」
気づかれてしまった。
「問題ない」
──午後の会議
会議の最中はなんとか耐えていた。
体の節々が痛む。
会議が終わって社員が会議室から全員出ていった後、一気にその反動がきた。
「お休みになられてはどうでしょう」
心配されている。
情けない。
「……そうはいかない。俺は失敗は許されない」
俺は突き進まないといけない。
そうでないと自分を保っていられなくなるほどに、歪んでいた。
新しいおもちゃを見つけたように。
心なしか生き生きしている。
何がそんなに楽しいんだ……?
理解不能だ。
仮にも弟の結婚相手。
見向きもされてない。
勇哉も愛に飢えている。
何がそんなに二人を惹きつけるのか全くわからない。
だから、連れて行くつもりもなかった出張に同行させた。
その女は一歩引いた場所から行動している。
そして、表面的には冷静だ。
自分に与えられた業務をただこなしている。
思ったよりまともな奴で、少し安心している自分もいた。
取引先でのトラブルにも自ら進んで対処して、うちの会社の信用をほんの少しだが上げた。
それは評価する。
あくまで一社員として。
では次はどうだ?
また試してみる事にした。
──が
言い寄られている。
そして困っている。
前職から、おそらく社内の業務だけだったんだろう。
助ける義理なんてない。
放っておけばいい。
──なのに
「申し訳ありません。林は秘書に就いたばかりでこのような会に不慣れなので、また次の機会にさせて頂いてよろしいでしょうか」
口を挟んでしまった。
なぜだかわからない。
なんで突き放そうとしている女に手を差し伸べたのか。
ただ、気づいた。
自分の中に新しい感情が密かに芽生えていたことに。
◇
同じホテルに宿泊予約をしたかと思いきや、近隣の地味なビジネスホテルに予約をとっていた。
部は弁えているというわけか。
「私は手を抜くつもりはない。そして勇哉も君を追い詰めるだろう。それでもまだ足掻くのか?」
そう警告をすると、真っ直ぐな瞳を向けた。
「私は勇凛さんが側にいてくれれば、どんな困難も乗り越えます」
傷が疼いた。
なんで俺はあの時、同じことができなかったのか──
俺が弱かったからだ。
彼女も察していた。
お互いの関係を守るために逆境に立ち向かう、そんな関係にはなれなかった。
だから、二人を引き離すことにだんだんと躊躇し始めていた。
同じ傷を負わせたくない。
そう思ってしまった。
ここで俺は負けていたのかもしれない。
◇
──朝
気怠さで目が覚めた。
心なしか体が熱い。
喉が痛む。
風邪か?
自分の体調なんて後回しだ。
今日やるべきことをやらないといけない。
福岡から東京にすぐに帰った。
◇
結構熱が上がっている。
足元がふらつく。
秘書課に向かった。
彼女がモニターに向かって入力作業をしている。
「会議資料を」
「はい、こちらです」
資料を手渡された時、指が触れた。
「副社長、熱がありますか……?」
気づかれてしまった。
「問題ない」
──午後の会議
会議の最中はなんとか耐えていた。
体の節々が痛む。
会議が終わって社員が会議室から全員出ていった後、一気にその反動がきた。
「お休みになられてはどうでしょう」
心配されている。
情けない。
「……そうはいかない。俺は失敗は許されない」
俺は突き進まないといけない。
そうでないと自分を保っていられなくなるほどに、歪んでいた。
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