ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

七転び八起き

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第四章 従弟

第47話

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 遼君を見送ったあと、先生の車に乗った。
 先生の表情はかなり険しかった。

「あいつ、なんであんな事になったか知ってるんだろ?」
「はい……」

 私は先生に事の経験を説明した。
 先生は色々思い悩んでいた。

「あいつの気持ちはわからなくはない。ただ……」

 先生が私のネックレスに触れた。

「お前を巻き込む事は許さない」

 先生は私を抱き寄せて、包み込んで、頭を撫でた。
 窮屈なのに、自由になりたいのに、すごい安心する。

 その時、首元に痛みが走った。

「いたっ!」

 先生が証をつけた。

「これ見えちゃうじゃないですか!」
「だからつけたんだよ」

 先生は遼君を牽制しているのかもしれないけど、バイトの人にみられるよー!

 * * *

 数日後──

 今日は新しくバイトの子が来るらしい。
 高校生の男の子。

 ──絶句した

 遼君だった。

 ニコニコして、明るく振る舞っている。
 遼君の傷や痣はある程度回復してる感じだけど……。

 なんで私がここで働いてる事がわかったの?
 ここと家が割と近いから、偶然見かけたのかもしれないけど。

「白乃さんが働いてるとかすごい偶然!嬉しい」

 私は全然嬉しくない。
 遼君が私に色々話しかけてきたせいで、私が遼君に仕事を説明する事に。

「白乃さん、その制服似合ってるね。雰囲気違って新鮮」

 ああ、離れたいのに何故近くに。
 先生ともそうだったけど。

 遼君は初めてだとは思えないくらい、すぐに仕事を覚えて接客をしていた。
 女性のお客さんがとても嬉しそう。
 遼君が先生に似てるせいか、少し嫉妬してしまって複雑な感情だった。
 今日は先生にいっぱい抱きしめてもらおう!

 ──と思っていたのに

『ごめん、仕事遅くなる。』

 仕方ない……。

「白乃さん一緒に帰ろ?」

 遼君と帰る事になるじゃんやっぱり!

「うん……いいよ」

 二人で家に向かって歩いた。

「遼君体は大丈夫?」
「平気!俺こういうのすぐに回復するから」

 大事に至らなくてよかった。

 でも──

「遼君のお父さん、ちょっとびっくりしちゃった」

 あ、やばい。言っちゃまずかったかな……。

「……夏雄と比べてくるんだよね。夏雄みたいになって欲しいんだよ」

 その時の遼君の横顔は寂しげだった。

「でも、先生もそんなに完璧な人じゃないよ」
「そうだね。白乃さんに手出しちゃったしね」

 う……。

「それがあいつの最大の弱点だね」

 その時の遼君は少し怖かった。
 私は言葉がうまく出てこなかった。

 でも──

「お願い。その事は誰にも言わないで」

 遼君が先生を良く思っていないのはわかるけど。

「いいよ。黙っててあげる。でも……」

 その時、遼君がいきなり私の手を掴んできた。
 そして私をひっぱてどこかに向かっている。

「遼君どこに行くの!?」

 近所の公園だった。
 ここは昼間は子供とかで賑わっているけど、この時間帯は人はあまりいない。

 私は物陰に連れていかれた。
 なんでこんなところに??
 遼君は振り返った。

 まるで先生が私を追い詰めていた時のような表情をしていた。
 危機感を感じて私は逃げようとした。
 でも、腕を思いき掴まれて引き寄せられてしまった。

 どうしよう……!

「白乃さんが俺を選んでくれるなら、黙っててあげる」

 余計な事を言うんじゃなかった。

「遼君離して!」

 その時、隠していた首元の痕を晒された。

って事かなこれ」

 遼君はその痕を不快そうに見ていた。
 その時、遼君は私の服の襟を引っ張って、鎖骨より下に唇を寄せた。

「遼君やめて!お願いだから!」

 痛みが走る。
 見ると、そこに、くっきりと痕がついていた。

「夏雄どんな顔するかな。見てみたい」

 遼君は怪しげな笑みを浮かべて痕を眺めていた。

 私は全力で逃げた──
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