ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

七転び八起き

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第六章

第63話

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 駅で別々になってから二時間。
 私は自宅に戻っていた。

 もう遅いから今日はあまり一緒に居られないかな……。
 また今度にしよう。

 メッセージを送ろうとした時、先生から電話がかかってきた。

「はい!」
『遅くなってごめん。今からいい?』
「私は大丈夫なんですが、先生は明日仕事ですよね?」
『それは気にしなくていい』

 その後、先生は急いで家に来た。
 先生が停めている車の側に駆け寄った。

「この辺りで話してもいい?」
「はい」

 私は先生の車に乗った。
 そして、少し離れた公園に車が停車した。
 先生は車から降りた。

 いったい何があったんだろう。

 私はゆっくり車を降りた。
 公園のベンチに先生は座って、手招きをした。
 恐る恐る近づいて、隣に座った。

「率直に話すけど、母さんにバレた」
「え!?」

 ど、どうしよう……。

「私の事何て言ってましたか……?」

 不安すぎる。

「特に……ただ、話してみたいって」

 何を!?

「志穂さんとの結婚は、親父が勝手に進めてた事だったから、母さんはそこまで怒っているとかではなかった」

 少し安心したけど、お父さんはきっとまだ怒っているはず。

「私は先生に見合う人間ではないので、自信がないです」
「見合うとか……今更何言ってるんだよ」

 先生は私を抱き寄せた。

「この前言っただろ。お前がいないと生きていけないって」

 それが、私の救いだった。
 先生に必要とされている事が。

「でも、話したくなければ無理しなくていい。ただ、あの人がお前に興味があって、知りたいっていうレベルだから」

 突然こんな事になって、かなり混乱している。
 でも先生の事をもっと知りたい。
 よくは思われていないかもしれないけれど、話してみたい。

「はい。前向きに考えてみます」

 その日は、私たちはお互いの家に戻った。

 もしかしたら反対されるかもしれない。
 でも、私は何を言われても、先生への気持ちは変わらない。

 ──だから、堂々としていよう。

 教員採用試験の結果発表はもう目の前だった。
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