ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

七転び八起き

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第七章

第75話

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 見学が終わった後、先生にメッセージを送った。

『今日、外で会ってもいいですか?』

 先生は今日仕事で何時に終わるかわからなかったけど、一人で家にいたくなかった。

 暫くしたら着信があった。

『あと一時間待てる?』

 私は先生の仕事が終わるまで、近所の公園のベンチに座って夕陽を眺めていた。

 私は先生に憧れて教師になろうとしたけど、教師が嫌いな子もいる。
 嫌いだって言われたら、それでもその子と向き合ってやってけるのかな。
 教師になろうとしてここまで頑張ってきたのに、わからなくなってしまった。

 そもそも、私は教師に向いてるの?
 その答えを持っているのは先生かもしれない。
 でも、応援してくれているのに、そんな泣き言を言うのは失礼な気がする。

 私がぐるぐる頭の中で考えてたら先生から着信があった。

『今どこいる??』
「駅の近くの公園です」
『直ぐ行く』

 しばらくしたら先生が来た。
 車が公園に横付けされて、私は直ぐに車に向かって助手席に座った。

「先生、お疲れ様です。ありがとうございます」
「遼から連絡あったんだよ」

 え……?

「おまえあそこで何かあったんだろ?」

 遼君先に言っちゃったのか……。

 先生は家から反対方向に車を走らせた。

「どこに行くんですか?」
「適当」

 そのままよくわからない場所を走って、開けた場所で先生が車を停めた。

「何があった?」
「えーと……」

 私はフリースクールであった事を全部話した。

「そうか」

 先生も色々考えていた。

「教師になるの怖くなった?」
「はい。そう思ってしまいました」

 先生は車の外に出た。
 空を眺めている。
 手招きをされたから私も外に出た。

「今流れ星見えた」
「へ?」
「ほら、また見えた」

 先生に顔の向きを変えられた。
 本当に空に流れ星が見えた。

「何願った?」
「それどころじゃないです……」

 先生はまた流れ星を探している。

「白乃が元気になるようにお願いしといた」

 先生、そんな無邪気な顔で……反則です。

「まだまだ時間あるからゆっくり考えてみろよ」
「はい……」

 先生は特に何か答えをくれた訳ではない。
 答えは自分で見つけないと。

 その後、先生は自宅まで送ってくれた。

「明日また来る」

 先生はそう言ってくれてるけど──

「先生、今日家に泊まってくれませんか……?」

 先生は少し考えた後、車を置いて、また来てくれた。

 先生は抱きしめてくれた。
 キスをしてくれた。
 慰めるように私に触れた。

 だんだんと苦しかった気持ちが楽になっていく。

「白乃、辛かったら、卒業したら俺の奥さんになればいい」

 え!?

「それはダメです!!」

 先生は苦笑した。

「そう言うと思った」

 私は、結婚を逃げ道にだけは絶対したくなかった。
 そんなプライドだけは持っていた。
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