性悪聖者と悪魔のしもべ

ハリエニシダ・レン

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聖者のキス

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「んっ…もう…本当に…やめろってばっ…やめっ…」

手のひらに無理矢理押しつけられる他人の熱。
自分のをするのとは、全然違う感覚。他の男のものだと思うと気持ちが悪い。
…その筈なのに、少し興奮してしまっている自分がいて尚更気持ち悪い。

暴れようとしたけれど、イったばかりで碌に力が入らない。その上何度も耳を噛まれて

「おまえの指、細くて気持ちいいな」

そんなことを囁かれながらぎゅっと手を握り込まれる。

指…細いのも…コンプレックスなんだよ畜生っ…!

そんな俺の苛立ちには構わず、聖者のものが震えた。

「っ…」

きゅっと眉を寄せて聖者が初めてイった。
その男らしい表情に、思わずドキリとする。
それが悔しくて唇を噛んだ。

「おまえの手、結構悪くなかったぞ」

聖者は笑いながら、ベトベトになった手をようやく離した。


「ふざっけんな!」

腹立ち紛れに聖者の服で汚れた手を拭うと、喉の奥でおかしそうに笑われた。

「何を怒っている?俺はおまえにチャンスを与えてやっているのに」

「……チャンスだと?」

「ああ、そうだ。おまえが俺を誘惑するチャンスをやっているんだろうが。感謝される覚えはあるが、怒られる筋合いは全くないな」

笑いながら頭を引き寄せられキスされる。

「っ…やめっ…」

当然のようにキスされるのがムカつく。
首を振って逃れようとしたけれど、笑った聖者にまた強引に唇を重ね合わされる。

「「やめて」は「もっと」。そうだったな?」

それはおまえが勝手に決めただけっ…

そんな文句も言わせてもらえない。

「んっ…ふっ…」

吸いつく舌に翻弄される。

なんでこいつ…こんなにキス上手いんだよっ…聖者の癖にっ…

気持ちよくてたまらないキスが、腹立たしさを煽る。こいついったい、今まで何人とこんなことしてきたんだよっ…。

「んぅっ…んっ…んっ…ぁっ…」

唇が離された。
口の感覚がおかしい。
まだキスされてるような感じがする。

「それとも、もうギブアップか?悪魔の僕は随分と根性がないな?」

「っ…バカにするなっ…」

脊椎反射でキッと睨むと、また笑われた。

「なるほど、続行か」

頷いた聖者に、キスと同時に乳首を摘まれる。

「んっ…んぅっ…」

もうやだ…気持ちいい…やだ……
気持ちよくてそれが悔しくて、涙が滲む。

「バカにされたくなきゃ、おまえも少しは頑張れ」

涙目のこの顔を聖者に見られているのが、本当に腹が立つ。
再び唇を重ねられる。
口の中を舐められて、音が鳴って気持ちがいい。
クソっ…悔しい…けど…
悔しい…けど…でも…すんげー気持ちいい……

「んっ…んぅっ…はあっ…んっ…」

んっ…ダメ…だ…本当に…力が…抜ける……


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