性悪聖者と悪魔のしもべ

ハリエニシダ・レン

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聖者の指

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「少しは頑張れ」
そう言われて、力の入らない舌を何とか動かす。
聖者の舌に応えるように。
けれどあっけなく絡め取られ、また力が抜けてしまう。

畜生…畜生……

胸のうちで罵りはするけれど、その実、気持ちよくてたまらない。

もう嫌だ…本当に嫌だ……

けれど聖者の手が俺の尻をつかみ、尻の穴に何かが当てられた。
…おそらく指だろう。

ビクリと震えると、聖者が笑った。

「心配するな。ちゃんとほぐしてやるから」

余裕の声。
細い物に、グニグニとそこを捏ねるように刺激される。
いきなり入れたりはしないようだ。
けど…


………こいつ絶対、男も初めてじゃない。


確信を持って憮然とする。
こんな聖者が俺を抱いたって、堕落するなんてもう思えない。
悪魔たちは、聖者が堕落した暁には聖痕が消えると言っていたけど、さっき見た限りでは薄れもせずに手の甲で光っていた。

………そう。こいつはあろうことか聖痕輝くその手で、俺のものを扱きやがったのだ。
…そして、俺がイってもこいつがイっても、聖痕は消える気配がまるでない。

………どうなってるんだ。

俺が抱かれても無駄な気はするけれど、それ以外にこいつを堕落させる方法もわからない。

………触った程度では問題ないのかもしれない。けど俺の中に挿れたら、光が陰るくらいはする筈だ。

そう自分に言い聞かせて耐える。
尻の穴だって、当然悪魔たちにヤられてきたんだ。
大丈夫…大丈夫だ。
こんなの…なんて事ない…っ……

聖者の指が、俺の中に入ってきた。
今までの行為でわかってはいたけれど、やっぱり夢で悪魔たちに触られるのとは比べ物にならない。
存在感がまるで違う。


こいつに尻の穴を弄られて、息を乱している自分が嫌だ。
俺は男が好きって訳じゃない。
ただ、俺が聖者を堕とすには、これしかできないから………

それでも、聖者がグルグルと指を回してそこを刺激するたびに、みっともなくも息が上がる。そうでなくてはならないと、わかってはいるがやっぱり屈辱だ。

「んあっ…ぁあっ…っ…」

「感じているのか。まだほんの入り口しか触っていないのに」

そんなことを笑いながら言われてムカつくのに、口から出るのは罵声ではなく喘ぎ声。

ああ、クソっ…マジで気持ちがいい…




気づけば、根元まで指を入れられていた。
曲げたり伸ばしたりされるたびに喘いでしまう。

「悪魔に抱かれたと言っていたな。ここも触られたのか?」

聖者の問いかけに怒鳴るように返す。

「っ…当たり前っ…だろっ…」

そんなとこ、仕込みに仕込まれた。
こいつを堕とす為だと言って。

聖者の眉が、何故か不機嫌そうに寄る。

「…そうか」

けれどそれ以上何も言わず、指を奥まで入れたままもう一本の指が入り口に当てた。
そして先ほどと同じように、グニグニと刺激し始める。

…そりゃそうだよな。最終的には聖者のアレ、入れるんだもんな

指何本分だかわからないアレを入れるなら、もっと解さなければ無理だ。
そうわかっているのだけれど

グッともう一本の指先を中に入れられ、思わず聖者にしがみついてしまった。

「大丈夫だ。ゆっくりしてやる」

宥めるようなその言葉に、不本意ながら安堵してしまう。
…少しだけだ。
ほんの少しだけ…。

「っ…あっ…くっ…」

言葉通りゆっくりとはいえ、大の男の指二本を尻の穴に突っ込まれるのはキツい。
喘ぎだか何だかよくわからないものが口から出るが、聖者は指の動きを止めない。
…いったん止められても、どうせ後で続けることになるんだから、中途半端に止められないで助かったけど…。

もう一本の指も、徐々に奥へと入ってくる。
思わずそこに力が入るが、聖者の指がある所為で中が開かれたままなのが凄く変な感じだ。

「っ…あっ…あっ…ぁあっ…」

聖者の肩に顔を埋めるようにして喘ぐ。
気持ちよさより圧迫感が勝る。

「可愛い声だな。少し動かすか」

………え?

聖者が何をするつもりかは直ぐにわかった。
一本の指を奥まで入れたまま、もう一本の指を出し入れし始めたのだ。

「んっ…んぁっ…やっ…」


身体の中を、他人の身体の一部が出ては入る。
「気持ちが悪い」
そう思えたらいいのに…。

実際には、二本目の指まで気持ちよくなり始めている。中を強引に拓かれる感覚が、気持ちいいと…。
甘えるような声が出て本当に嫌なのに、声が止まらない…。



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