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第2章
12 穏やかで幸せな日々です
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レオンと向き合うようになってから。
レオンの手を取ってから。
毎日がとても幸せだ。
レオンは王宮の式典など外での仕事で帰って来れない日もあるけれど。それでも屋敷で過ごす時間が前より増えた。
一度大丈夫なのかと聞いたら、通常の執務は屋敷でできるよう緊急性の低い仕事を主に割り振ってもらっているし、どうしてもという時は王宮に泊まり込むから大丈夫、とのことだった。
それでも心配になって何度もしつこく聞いてしまったら、その日は寝かせてもらえなかった。
多分わざとだ。
おそらく何度聞いてもレオンは「大丈夫」と言い続けるだろうし、仮に大丈夫じゃないと言われても、私がしてあげられることなんてない。
それに本当にダメなら、陛下が許す訳がないと思う。
だからそれ以降は聞くのをやめた。
その代わりに、今の幸せを噛みしめることにした。レオンとサイラス、それと多分陛下が、私に与えてくれた幸せを。
サイラスはなんだかんだ言いつつも、私の為に動いてくれている気がする。素直じゃないけれどとても優しい子。
そしておそらく陛下も…。
陛下が許可しなければ、レオンがこんなに多くの時間をこの屋敷で過ごすことなどできる訳がない。
レオンの為なのかもしれない。陛下はあれで意外と子どもたちを愛しているから。
でもそれでも。少しは私の為でもあるのではと思ってしまうのだ。
あの頃感じていた彼との絆の、そのすべてが私の錯覚という訳でもなかったのかもしれないと。レオンに愛されて心が満たされた今になって思うから。
どうせ確認する術などないのだ。
勝手にそう思っているくらいは、いいですよね?
心の中で、記憶の中の面影にそっと囁いた。
レオンの手を取ってから。
毎日がとても幸せだ。
レオンは王宮の式典など外での仕事で帰って来れない日もあるけれど。それでも屋敷で過ごす時間が前より増えた。
一度大丈夫なのかと聞いたら、通常の執務は屋敷でできるよう緊急性の低い仕事を主に割り振ってもらっているし、どうしてもという時は王宮に泊まり込むから大丈夫、とのことだった。
それでも心配になって何度もしつこく聞いてしまったら、その日は寝かせてもらえなかった。
多分わざとだ。
おそらく何度聞いてもレオンは「大丈夫」と言い続けるだろうし、仮に大丈夫じゃないと言われても、私がしてあげられることなんてない。
それに本当にダメなら、陛下が許す訳がないと思う。
だからそれ以降は聞くのをやめた。
その代わりに、今の幸せを噛みしめることにした。レオンとサイラス、それと多分陛下が、私に与えてくれた幸せを。
サイラスはなんだかんだ言いつつも、私の為に動いてくれている気がする。素直じゃないけれどとても優しい子。
そしておそらく陛下も…。
陛下が許可しなければ、レオンがこんなに多くの時間をこの屋敷で過ごすことなどできる訳がない。
レオンの為なのかもしれない。陛下はあれで意外と子どもたちを愛しているから。
でもそれでも。少しは私の為でもあるのではと思ってしまうのだ。
あの頃感じていた彼との絆の、そのすべてが私の錯覚という訳でもなかったのかもしれないと。レオンに愛されて心が満たされた今になって思うから。
どうせ確認する術などないのだ。
勝手にそう思っているくらいは、いいですよね?
心の中で、記憶の中の面影にそっと囁いた。
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