【完結・R18】弟は私のことが好き

ハリエニシダ・レン

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11 透と

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「姉さん…」

ようやく泣き止んだ透に見つめられて頷いた。

「…うん」

手を引かれて、透の部屋に入る。

パタン
ガチャリ

扉を閉めて鍵をかけて。
透はそこで躊躇った。

「透…」

だから腕を伸ばして頭をつかんだ。軽く引き寄せて私からキスをする。
今度は唇に。
躊躇わなくていい。
そう伝える為に。

「姉さん…」

私を呼ぶ透の声に、もう一度キスをした。
今度は少し長めに。
身体を離して見つめ合う。

「好きだよ、姉さん…」

向けられる潤んだ瞳を、とても綺麗だと思った。

「うん…」

「姉さんは………ゆっくり好きになってくれたらいいから…」

そっとベッドに横たえられる。
今度は透からキス…

「うん…」

気持ちいい…

まだ、透と同じ気持ちは返せない。
でも、透が大事。
絶対に離せない。
失えない。
そのためなら、抱かれても構わない。
それくらい、透が大事。

抱かれたことで、関係性が変わってしまっても。
人には言えない想いを抱いてしまったとしても。
構わない。
透と一緒にいられることの方がずっと大事。
会えなくなるのは、透が知らないところで泣いているのは嫌。傷ついているのは嫌。
世間の常識なんかより。
透の方がずっと大事。

「透…」

胸にキスする透の頭を抱きしめる。

「姉さん…好きだよ…」

「うん…」

少しだけ、腕に力を込めた。
透の唇が肌を吸って、跡がつく。

「んっ…」

小さく声が出てしまう。

「姉さんのこと…気持ちよくさせていい…?」

顔が熱くなる。

「…うん…」

頷くと、胸の突起を舐められた。

「っ…くっ…んっ…」

「姉さん、声、我慢しないで…」

声を押し殺したことを咎められる。

「でもっ…」

恥ずかしい…。

「お願い…姉さん…」

「……っ…」

「…ね?」

こんな時ばっかり可愛くねだって…
困って眉を下げると、くすりと笑われた。

「お願い、姉さん…」

「んあっ…」

甘く噛まれて声が出た。
透が嬉しそうに笑う。

「姉さん…大好き…」

そう言われるたびに、身体の中で何かが溶けていってしまう。

「透…」

「うん…」

「透…っ…」

「うん…姉さん…」

透に返事をされるだけで、たまらない気持ちになる。もう私も、透をただの弟だなんて思っていない。
そんなふうには、もう思えない。

透の舌の動きが激しくなった。
透の頭を抱きしめる。
気持ちよくて。愛しくて。

「姉さん…下は…?濡れてきた…?」

透の手が下着の中に入って、直接そこに触れた。

ぐちゅり

「…濡れてる…」

わざわざ言われて恥ずかしくなる。軽く睨むと、くすりと笑われた。

「嬉しいんだよ。俺は…」

下と胸を同時に弄られる。

「…っ…あっ…ぁああっ…」

「腰、揺れてるよ?可愛い…姉さん…」

指を根元まで突き入れられた。

「ぁあああっ…はあっ…あっ…あっ…」

くいっと中で曲げられて

「んあっ…ぁああっ…ぁあっ…」

中で指を広げられて弱いところを押されて

「ぁあああああっ…!っ……っ…」

頭の中が真っ白になった。

「イったの?」

透の興奮した声にコクコクと頷く。

「じゃあ言って。「今、弟の透の愛撫でイきました」って」

「…っ!?…バカっ…」

どさくさに紛れて何言わせようとしているのよっ…

「言ってよ…俺の指でイったって」

拗ねたように口を尖らせる透。
それが可愛く思えてしまうから困る。

「……バカ」

「言って。俺の指でされるの気持ちいいって」

それ…くらい、なら…

「…っ…透の…指っ…気持ちいっ…」

そう思って言ったのだけれど、顔が赤くなってしまった。思ったよりずっと恥ずかしかった。

透は……ポカンとしてこっちを見ていた。

「っ…何よっ…!あんたが言えって言ったんでしょ!?」

恥ずかしさのあまり怒鳴ると、透は顔を真っ赤にした。

「どうしよ…すっげー嬉しい…」

真っ赤な顔で口元を押さえてそんなことを言われて、私まで更に赤くなる。

「…っ…バカっ…」


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