サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽

Pero

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第四章 タイ・ラオス・ベトナム駆け足雨季の旅

サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽 130

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       第十四話


 ビアラオを注文してご家族の昼食を肴にして飲む。

 肉野菜炒めが猛烈に美味しく、タケノコスープは激辛、逆にカオニャオは甘いのでスープにつけて食べるとちょうどよい。

 若奥さんの顔はよく見ると日本のタレントで「ともさかりえ」に似ている。

 僕が数分食べないでビールを飲んでいると、手でカオニャオの入った竹網カゴを示して、「さあ、もっと食べて!」という風に勧める。

◆前号に続いて再度貼ります、懐かしいなぁ^_^






 お互いに理解する言語がないと、身振りと目を中心とした表情で伝達と感知するしかない。
 それでも食堂のご家族が僕に何を伝えているかは大方理解できるものだ。

 子供はバンダナを巻いた変なオヤジをただ見続けているだけ。

 顔つきや背格好などは日本人もラオス人も変わらないと思うのだが、それでも彼からすると「外人」と見ているのか。

目の前にはメコン川、対岸はタイのムクダハーン、天候も穏やか、言葉は分からなくとも楽しいひと時だった。




 たとえば日本で、休日などにすぐ近くの多摩川を眺めながらビールを飲み、このような幸福感を感じるか考えてみた。

 河川敷にはパターゴルフをするオヤジたちの姿、川べりには青いビニールシートを掛けた掘立小屋で暮らすホームレスたち・・・。

 ま、日本では川を眺めてビールを飲んでも何も感じないだろうと結論付ける。
 
 さて、大通りまで戻ると「Massage」と書かれた看板が目に入った。

 店内に入ると1階はフットマッサージのチェアが六台ほど置かれていて、若いマッサージ嬢が数人。(決して日本のファッションマッサージではありません、念のため)

「フットマッサージ?ボディマッサージ?」と訊いてきた。

 マッサージ嬢が年配なら「フット」と応えるところだが、若くてかわいい女性だったので「バディ!」しかも「ツーナウワ~」と叫ぶ。

 二階のボディマッサージスペースへ導かれた。

 昼過ぎのこの時間、お客さんは誰もいないようだった。

 だだっ広い部屋にマットレスが7、8敷かれ、カーテンレールによって分けられていた。
 部屋には静かな環境音楽が流れていた。

 僕はアジア旅行に出ると必ず何度かマッサージを受ける。
 日本では数千円で一時間以下だが、アジアでは二時間念入りに体をほぐしてもらっても千円足らず、カンボジアやラオスでは五百円以下である。

 この店でも二時間たっぷりマッサージをしてもらい、階下でお茶をご馳走になって僅か30000Kipだった。(400円足らず)

 満足して宿に戻り、荷物を整理したあと時間まで本を読んで過ごし、夕方六時半にチェックアウトした。バスターミナルまでトゥクトゥクで行こうと大通りに出たが、なかなか来ない。

 後ろを時々振り返りながら歩いていると、一向にトゥクトゥクが走ってこないうちに五百メートル程度も歩いてしまったので、「ええい、歩いて行くぞ!」と自分に気合を入れた。

 十キロもあるバックパックを背負って、汗だくになって歩く僕。道行くラオス人は怪訝そうな顔で見る。

 そして半分を過ぎたころに「トゥクトゥク!」と声を掛けてくるトゥク野郎。
 夕方のかき入れ時にどこを走っていたのだ?今更遅いわい、と断る。

 思うようにはいかない今回の旅程だが、これはまだベトナムへの悪夢の国境越えの序章程度だったとは、この時気付くはずもなかった。(オーバーだが)



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