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第四章 タイ・ラオス・ベトナム駆け足雨季の旅
サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽 144
しおりを挟む二十八話(大田周二さんさんとの出会い)
2007年7月4日、タイの東北部の田舎町であるムクダハーンから、夕方五時過ぎの夜行バスに乗って首都バンコクへ向かった。
ムクダハーンは、今回数時間滞在しただけで通過してしまったが、次回はメコン川沿いの宿にでも一泊してのんびり過ごしても良い町に思った。
穏やかな落ち着いた町の印象を受けた。
翌朝のまだ暗い時刻にバンコクの北バスターミナルに到着した。
途中何度もトイレ休憩を繰り返したが、どこの町のバスターミナルで停車したのかさっぱり分からなかった。
ただ、どのバスターミナルも夜中でも賑わっていて、タイのバス網は日本のものよりも随分と整っているような気がしたものだ。
北バスターミナルからカオサンまではタクシーで移動、早速宿を探した。
カオサンの通りは喧しいので、ワットの裏側の、以前N君が泊まっていてなかなか感じが良さそうだった「ウエルカム・サワディー・イン」へ。
一泊だけなのでエアコンのシングルを希望すると、フロントのお姉さんが「空いてますよ、400Bね」とおっしゃる。
トイレトシャワーが共同とのことだが、ま、こんな料金なのだろう。
4階の部屋はすこぶるきれいで、窓からはラマ一世通りの向こうの風景まで少し見えて快適だ。
エアコンもTVもバッチリ機能する(笑)ので、トイレトシャワーが中にあったとしたら、ちょっとしたホテルのような仕様である。
シャワーを浴びて汗を流してから、バスの疲れを取るために一眠りした。
昼前に目が覚め、カオサン通りへ。
このところの旅行では、すっかりカオサンから遠のいているので、真昼間のカオサンを歩くのは久しぶりだったが、相変わらず旅行者であふれ返っていた。(当たり前だが)
以前に比べて日本人が少なくなったような印象を受け、欧米人の多いのは変わらないが、日本人に変わって韓国や中国などのアジア人の若者が増えたのではないか。
明らかに日本人の顔つきと異なるアジア顔が闊歩している。
裏通りの屋台で、カレー風の肉じゃがのようなものをご飯にぶっ掛けてもらい(いわゆるぶっ掛けご飯)、油で揚げた目玉焼き(目玉揚げ)を乗せてもらう。
マイウ~である。
いろいろアジアの料理がたくさんあるが、このぶっ掛けご飯に目玉焼きが最高だな。
ネットカフェで、目下パタヤーで働きまくっている友人のN君にメールを出しておいた。
明日の夕方には着くから、バスターミナルまで迎えに来いと。(偉そうだが)
そして、サワナケートのバスターミナルで見送ってくれたあのI君に、あのあと何度かメールを出していて、目下は、ホアランポーン駅の近くにあるファミリーゲストハウスに滞在しているとのことだった。
早速向かった。
バスと地下鉄を乗り継いでホアランポーン駅に到着し、場所を聞いていたゲストハウスを訪ねると、精悍な顔つきの日本人男性が入り口の外のチェアーで本を読んでいた。
「あのう、ここにI君が泊まっているとのことなのですが・・・」と恐る恐る訊いた。
「アッ、I君は今ちょっと買い物に近くまで行っています。すぐ戻りますからどうぞ」
男性はニコッと笑って僕を彼の向かいに二つ並べられたチェアーを勧めた。
この男性があとで分かるのだが、「パゴダの国のサムライたち」の作者でもあるルポライターの大田周二さんだった。
◆大田周二さんと僕
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