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「マリア、君はこんな事も出来ないのか?まともに普通の仕事もこなせないなど、僕の婚約者として失格だ!」

「す、すみません、最近は色々と忙しくて……。」

「はぁ?メイドもいるし、お前の仕事はたいしたことは無いはずだ!夜遅くまで起きて何かしているようだが、どうせ遊び呆けているのだろう!お前のような奴はもう家から出ていけ!婚約破棄だ!」

「え?そ、そんな……今私がここを出たら……」

「ふん!そうしたら、食費も夜の光熱費も浮いて、この家は安泰だ!」

「そ、そんな、私はこの家の為に一生懸命に……」

「遊んでいたのか?」

ハルトは呆れたような態度をとり、マリアの話をまともに聞こうとしない。

「わ、わかりました。そこまで言われるのでしたら、後の事は宜しくお願い致します。」

「やっと理解したようだな。役立たずは出ていけ!」

しかし、ハルト様は大丈夫なのでしょうか。私がしていた付近の森からの魔物対策や、他家からの妬み等から様々な呪いがこの家に降りかかろうとしていたのを呪い返ししていたのですが……まぁ、大丈夫だと仰っていたので、…何よりもう関係無いですしね。

それから間もなく、ハルトの屋敷に多くの魔物が侵入し、ハルト自身は謎の奇病にかかり、領地からは多くの村人は逃げ出し、没落してしまった。

「お~あ、大丈夫と言っていたのに本当に私の仕事を理解してなかったのですね………本当にざまぁないわ♪」








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