BOYS❸

aika

文字の大きさ
11 / 60

♡『奈落の底』(SIDE 渡里 優羽)※R-18 上司X部下

しおりを挟む
~~~~登場人物~~~~

♡渡里 優羽(わたり ゆう) 24歳 

道原鍼灸整骨院で働いている、鍼灸師。
学生時代のあだ名は「王子」。
色素の薄い茶色のサラサラヘア、整った顔立ち、王子様のようなキラキラした見た目。
緑色の瞳が綺麗で、神秘的な印象。真面目で融通が効かないところがある。
モテモテなのに本人はまるで自覚なし。天然っぽいところがある。恋には奥手。
おっとりとしたスローペースの口調。物腰が柔らかく、感情を顕にすることが滅多にない。
自分の感情に鈍感。幼なじみの仁の前でだけは素直になれる。恋人の相原と、幼なじみの仁の間で揺れている。


♤沢渡 仁(さわたり じん) 25歳 

ロックバンドSAWのドラマー。
ワイルド系。筋肉質、高身長。グレーの短髪。
無口でクールな印象だが、心は優しく面倒見が良い。
情に厚い男。年下から慕われることが多い。何かと頼りにされる、兄貴肌。
同じバンドの年下男子の保護者代わりとして一緒に暮らしている。
幼なじみの渡里優羽を、子どもの頃からずっと一途に想っているが、蛍の気持ちに答えようとケジメをつけた。


♡相原 拓也(あいはら たくや) 27歳 

道原鍼灸整骨院の若き院長。
仕事に厳しく、優秀な院長。愛想が無い。かなりの硬派。馴れ合わず、媚びず、妥協しない。
仕事対する真摯な姿勢が評価され、医師、同僚、患者から信頼される男。
タレ目で甘いマスクだが、目力があり、芯が強い。




~~~~~~~~~~~



「子どもの頃からずっと、好きだった。」

仁の言葉を聞いた瞬間、僕は彼を誰にも渡したくないという激しい感情の中に居た。


「・・・過去形、なんだね。」

仁は僕への気持ちにケジメをつけると言った。

ーー僕の気持ちをこんなふうにかき乱しておいて、どうしてそんなこと言うの?

そんなことを考えている自分が、信じられなかった。


あの夜、拓也さんと千里さんがキスをしたのを目撃して、仁を呼び出したのは僕だ。
恋人がいるくせに、彼に抱いてと迫ったのも僕。

いつの間にこんな人間になってしまったんだろう。

仁は蛍君と付き合おうと覚悟を決めたんだと分かった。
いつまでも学生時代のように、幼なじみに頼り切っているわけにはいかない。
彼には彼の人生があって、僕ではない他の人と人生を共に歩んでいくのだから。

幼なじみ。
とても近しくて、とても遠い、永遠に手に入れることの出来ない切ない関係。

今さらになって仁を失いたくないともがいてみても、どうしようもない。

全てを捨てて、彼が好きだとなりふり構わず告白する勇気は僕にはないのだから。



「優羽、どうした?」

仁と食事に行った帰り道、僕は拓也さんの部屋に行った。
結局僕は一人になるのが怖いんだ。

拓也さんを裏切って、仁に会いに行こうと決めたのに、
彼に振られた途端またここに戻ってくるなんて。

心にポッカリと大きな穴が開いたような気分だった。
長年ずっと誰よりそばで僕を支えてくれていた仁という存在が、いかに大きかったのかと今になって痛感する。

「拓也さん。今夜・・泊まってもいいですか?」

この穴を埋めたい一心で、彼に縋った。
寂しくて寂しくて、たまらなかった。

孤独、というものを初めて痛いほどに感じた夜だった。



「優羽・・ッ、そんなこと・・・しなくていい・・・」

拓也さんのペニスを口に含むと、彼はそう言って僕の手首を掴んだ。

僕だっていつもしてもらってばかりは嫌だった。
拓也さんを裏切って仁に会いに行ったこと。
帳消しに出来る何かがあればどんなに楽だろう。

思えば僕はいつも誰かに守ってもらってばかりだ。

ケジメをつけると言った仁の言葉が、何度も頭を回っていた。
仁がそばにいて支えてくれる時期はもう終わり。
この心の穴をどうやって埋めたらいいのだろう。
見当もつかない。

僕は子どもの頃と同じように自分の感情に蓋をして、何も無かったように振る舞う。
それしかできなかった。

「拓也さん・・・今日は、僕がしたいです。」

彼の目を見てそう言うと、強張っていた身体の力が抜ける。

「優羽、」

続けて何か言おうとした彼の言葉を遮って、ペニスにしゃぶりついた。

「ん・・・っ、優羽・・・」

僕の口の動きに合わせて、拓也さんが苦しそうに深く呼吸する。

今夜だけ、許してください。

心の中で何度も謝りながら、僕は仁のことを想ってセックスに耽る。

仁のペニスにしゃぶりついて、彼が優しく僕の頭を撫でる。
「優羽・・出る・・・っ、口・・離せ・・あ、あ・・・ッ!!」

ビュルビュルっと口内に温かく苦いものが広がっていく。

仁の精液。

僕は剥ぐように自分の下着を脱ぎ捨てると、彼のペニスをグッと掴んで、秘部に深く埋める。

腰を少しずつ下ろしていく。

仁のペニスが、何の隔たりもなく僕の内部に咥え込まれていくのを、恍惚の表情で味わった。

「優羽・・っ、ゆっくり・・・っ」

彼の制止も聞かずに、お尻を激しく上下させて、ペニスを絞り上げる。

仁が、苦しそうな声を上げて、僕のお腹の中に・・・

「あ~~~ッ、僕・・・イッちゃう・・・ダメ・・・あ~・・ンンッ!!!!!」

「優羽・・・優羽・・・出る・・・・ッ!!!!」

仁が僕に中出しするときの表情。
ハスキーな彼の声が、途切れ途切れに快楽を表現する。
たまらなく気持ちいいという顔をして、僕の奥深くに精液を注ぎ込む。

本能の赴くままに、動物みたいに愛し合った。



僕は最低だ。
快楽を吐き出した後は、嫌悪感と後悔が身を襲う。
奈落の底まで、僕は真っ逆さまに落ちていった。





しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

処理中です...