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♤『自覚』(SIDE 佐々木 托兎)
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♤佐々木 托兎(ささき たくと)
SAWの亮がプロデュースすることになった同じ事務所の後輩バンド「distortion」のボーカル。
幼い頃から曲を作ることで自己表現をしてきた天才。
短めの金髪、黒縁メガネ、見た目は派手だが達観していて年齢より上に見られることが多い落ち着いた男。
雷の大ファンで、雷が歌う曲を書きたいという夢がある。
♤八神 雷(やがみ らい) 19歳
ロックバンドSAWのボーカル。
赤髪のウルフヘア、黒のインナーカラー。襟足が長く、肩下10センチの長髪。
小柄だが声量がものすごい。きつい印象を与える目力があるが、童顔で可愛い顔立ちなのがコンプレックス。八重歯がかわいい。
性格はキレやすく攻撃的。舐められないように肩肘を張って生きている。
人見知り、ツンデレ、天邪鬼だが、根はとても繊細、純粋で傷つきやすい。寂しがり屋。
♤三浦 綾次(みうら あやつぐ) 27歳 ベース
ロックバンドSAWのベーシスト。リーダー。
肩下30センチ以上ある、紫色のふわりとしたロングヘア。
ボリュームのあるパーマをかけている。
♤朱雀井 雫(すざくい しずく)
SAWの亮がプロデュースするロックバンド「distortion」のドラマー。
マッシュルームヘアがよく似合う美形の男。中性的な印象が強い優男。
幼少期から天才ドラマーとして有名。飄々としており、掴みどころのない男。
~~~~~~~~
♤『自覚』(SIDE 佐々木 托兎)
雷さんを初めて見た時、自分の中で何かが変わって行くのがわかった。
小さな身体からは想像もできないような声量、太くどこまでも突き抜ける声。
何かが彼に憑依した。
別人のように変わっていく表情。
雷さんの全てが僕を圧倒した。
「お前、誰?・・なんでここにいんの?」
雷さんとの初めての会話は、完全拒否状態から始まった。
部外者がスタジオの中にいるのが心底気に入らないという表情で、彼が僕を見る。
「雷、社長が言ってただろ。亮君が事務所の後輩バンドのプロデュースするって話。」
SAWのリーダー、綾さんが子どもに言い聞かせるように雷さんに言った。
「知らねぇし。」
「いや、言ったよ俺は。10回くらい。」
怪訝な顔で僕を見る、雷さんの表情は変わらない。
どれほど睨みつけられようと、彼の視界に入っているだけで僕は嬉しかった。
「僕は、雷さんが歌う曲を書きたいんです!」
緊張して頭が真っ白になった僕は、突然そんなことを口走る。
「俺は、亮が作った曲しか歌わない。」
間髪入れずに拒絶の言葉を口にした彼に、一歩近づく。
「雷さんが歌いたいと思う曲を、書いてみせます。」
ずっと憧れていた彼に拒まれているのに、全く怯まない自分に驚く。
こんなことは初めてだった。
自分以外の誰かを知りたいと思うエネルギー。
拒絶されたり、変な奴と思われても構わない。
彼に認めてもらいたいという、強い欲求。
僕は昔から曲を書いて歌うのが好きだった。
これはもう癖みたいなもので、子どもの時からの習慣。
うまく処理できない感情も伝えられない想いも全て、歌にすると自由に表現することが出来た。
♢♢♢
僕たちdistortionのメンバーはルームシェアしている。
家に帰るとドラムの雫と、玄関で鉢合わせした。
雫はマッシュルームヘアがめちゃくちゃ似合う中性的な顔立ちのイケメンだ。
線が細く身体もそう大きくないのに、涼しげな表情で圧倒的なビートを刻む。
幼少期からTVや音楽祭に出演していた有名な天才ドラマー。
「今日雷さんと喧嘩してんのかと思ってビビったわ。」
玄関で靴を脱ぎながら、雫は揶揄うように言った。
「喧嘩なんてしてないよ。口説いてただけ。」
「徹底的に拒まれてたじゃん。ウケる。」
飄々としていて誰とも群れないのにコミュニケーション能力が高い、不思議な男だ。
掴みどころのない彼と、僕は妙に気が合った。
「全然相手にされてないけど、その方が燃える性格なんだって今日初めて知った。」
「托兎は、雷さんの声が好きなんだっけ?」
彼が、試すように僕を見る。
「声も顔も性格も、全部好き。」
言葉にしてみて、僕は初めて自覚した。
雷さんの声だけでなく、全てが好きだということを。
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