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正義があるなら悪もあるはずでしょ?
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空には星が輝き始めてから結構経つが、街の灯りは消える気配はこれっぽっちも無い。
俺は酒を飲んで暴れて居る冒険者っぽい人達を次々伸して引っ張っていく団員達を眺めていた。
年末年始は毎年お祭り騒ぎだよねぇ、本当に。
年末年始、この国は年始の建国時期と重なって10日間出店や飲食店は昼夜を問わず営業し、見世物や露店も並ぶお祭り騒ぎとなる。
人が集まる時期なので、獣人同士や酒によるいざこざや窃盗、違法薬物の売買、中には親からはぐれてしまった子を狙う人攫いなんかも出てくる。
なので騎士団は自警団と共に、この時期のパトロールを強化しているのである。
因みに今回は自警団との交流を兼ねて1つのパトロールメンバーをそれぞれ3人ずつ出して6人グループ、これを街内で5つパトロールして貰ってる。
「団長、お待たせしました。きちんとその場を動かず待たれていた様で安心です。」
ジェントルドが道の端っこで突っ立ってただけの俺に声をかけてくる。
今日のメンバーの残る団員はアランだ。
先程の冒険者達は、冒険者で酒が原因で常習性なしと判断された為、厳重注意と損壊物の修理費用の徴収のみで解放したらしい。
俺はジェントルドに先程の発言の不満を訴えた。
「・・・ジェンは俺の事なんだと思ってるんですか?」
待つ事くらい出来ますけれども?
「そうですねぇ、・・・常にじっとして居られなくて、あえて放牧させてたら気付いたらぶっ倒れてるし、大丈夫って言われたらほぼ確実に大丈夫では無いですし、それからまだありまして、」
「いい!いい!もういい!」
ほら後ろで自警団の人笑ってるじゃん?堪えててもその顔は笑ってますよ?
アランはなんだその微笑ましそうな顔!
「正直、息子が熱出しまくってた頃より目が離せないです。」
「もういいって言いましたけど、まだ言うんですか?」
ちょっと待ってよ、息子さんよりとはどういう事ですか?ジェントルドの中では息子さん以下って事??
「ははは、大丈夫です団長。きちんと尊敬もしてます。」
「俺も尊敬してます!魔法攻撃が特にかっこいいです団長!」
「あ~はいはい。アランもどうも。」
「俺は色んな意味で、ですけれど。」
「どういう意味??」
今日のジェントルド意地悪すぎない?まぁ目尻吊り上げてガミガミ言われるよりマシだけど。
あとアランの会話割り込み圧が強い。チーム違うのにいつもニールと一緒にいる印象だけど。
「まぁいいや。はい、次、行きましょう。」
そんな感じで、時々すれ違う他のパトロール隊と情報交換しつつ、出店で串焼き買って食べたり、ジュース買って飲んだり、迷子の子の親を探したり、また美味しそうなもの買って皆でシェアしたり・・・。
いやだってお祭りだよ!?今日しか出てないお店もいっぱいあるんだよ!?仕事だけで終わったら勿体なくない?お酒さえ飲まなければ良いでしょう!?
まぁこういう所が騎士団は緩いと言われる原因の1つなのだが。
「ジェンー、1口ちょーだいっ」
俺はそもそも獣人と比べて食べる量が少ないので、いや俺からしたら、どこにそんなに入るのかね?異次元と繋がってる?ってくらい獣人は食べる量が多いのでジェントルドにそれぞれ1口ずつ貰ってる。沢山食べると眠くなっちゃうしね?
「このソース酸味があって面白いですねぇ」
「俺こっちのピリッとしてる方が~」
「ん、このスープなんか白くて~」
正直に言おう。こんな会話をする位俺らもお祭り気分である。折角なんだし良いじゃんか。
でも買い食い出来るのも、当たり前だが出店が出ている通りだけなので、これから先に行く、ちょっと危ないかもしれない裏通りではもちろん買い食いは出来ない。
角を曲がってその通りに入った時に、自警団の1人が俺に向かって話しかけてきた。
「俺、団長さんって凄い人だなぁってずっと思ってたんですよ。だってちょっと険悪だったのに、一緒にパトロールするくらい仲良くなれたのって団長さんのお陰だって聞いたんですよ!」
「んー、だってさぁ、絶対門で一緒に仕事するのに仲は良い方が良いじゃん?ギスギスしながら仕事してたのはあんまり気持ちよくは無かったしねぇ。ちょっと話す切っ掛けを作っただけで、仲良くなっていってくれたのは団員達で、俺はすごくないよ。」
「そんな事ないです!・・・それとあの、何年か前のパトロールで脚切断した氷魔法を是非見たくて!」
「それただの俺の黒歴史・・・」
「君それは、止めておいた方がいい。下手したら死人が出る。体調不良や眠気でコントロール出来ない時が1番危ないんだ。」
「あ、そうなんですね!少し残念ですが仕方無いですね。」
「・・・路面凍結の危険度を高めただけですよ。ツルッツルなだけです。ツルッツルなだけ。」
「嘘言わないでください。脚ごと凍らせたでは無いですか。あのですね、団長は対魔物対魔獣ならプロフェッショナルですが、対獣人では、手加減が出来ないのを念頭に置いて、ポンコツだということをくれぐれもご理解して下さいね。」
「え?」
ぽ、ポンコツですと!?
ちらっとアランの顔を見る。
「俺、今回が団長とご一緒するの初めてなんでお応えしかねますが・・・でも可愛いのにかっこいいなって思ってます!」
「ぅん?ありがとう?・・・いや待て。可愛くは無いと思いますが。」
俺成人男性だよ?可愛いなんて言われて喜べないよ、子供じゃないんだから。いや待ってそもそもそんな話の流れでも無かったよね?
今度はちらっと自警団を見る。
「大丈夫です。可愛いは正義です。」
「へ?・・・じゃぁ悪は??」
「そんなものありません。」
「うん???正義はあるのに悪は無いの?」
今は一体なんの話をしているんだ??
よく分からない会話をしつつ裏通りを抜ける。
まだ日付が変わった頃合だったからか、怪しい人等や諍い等はなかった。
この調子で平和に終わるといいなぁ、と俺は空に浮かぶ月を見ながら思った。
俺は酒を飲んで暴れて居る冒険者っぽい人達を次々伸して引っ張っていく団員達を眺めていた。
年末年始は毎年お祭り騒ぎだよねぇ、本当に。
年末年始、この国は年始の建国時期と重なって10日間出店や飲食店は昼夜を問わず営業し、見世物や露店も並ぶお祭り騒ぎとなる。
人が集まる時期なので、獣人同士や酒によるいざこざや窃盗、違法薬物の売買、中には親からはぐれてしまった子を狙う人攫いなんかも出てくる。
なので騎士団は自警団と共に、この時期のパトロールを強化しているのである。
因みに今回は自警団との交流を兼ねて1つのパトロールメンバーをそれぞれ3人ずつ出して6人グループ、これを街内で5つパトロールして貰ってる。
「団長、お待たせしました。きちんとその場を動かず待たれていた様で安心です。」
ジェントルドが道の端っこで突っ立ってただけの俺に声をかけてくる。
今日のメンバーの残る団員はアランだ。
先程の冒険者達は、冒険者で酒が原因で常習性なしと判断された為、厳重注意と損壊物の修理費用の徴収のみで解放したらしい。
俺はジェントルドに先程の発言の不満を訴えた。
「・・・ジェンは俺の事なんだと思ってるんですか?」
待つ事くらい出来ますけれども?
「そうですねぇ、・・・常にじっとして居られなくて、あえて放牧させてたら気付いたらぶっ倒れてるし、大丈夫って言われたらほぼ確実に大丈夫では無いですし、それからまだありまして、」
「いい!いい!もういい!」
ほら後ろで自警団の人笑ってるじゃん?堪えててもその顔は笑ってますよ?
アランはなんだその微笑ましそうな顔!
「正直、息子が熱出しまくってた頃より目が離せないです。」
「もういいって言いましたけど、まだ言うんですか?」
ちょっと待ってよ、息子さんよりとはどういう事ですか?ジェントルドの中では息子さん以下って事??
「ははは、大丈夫です団長。きちんと尊敬もしてます。」
「俺も尊敬してます!魔法攻撃が特にかっこいいです団長!」
「あ~はいはい。アランもどうも。」
「俺は色んな意味で、ですけれど。」
「どういう意味??」
今日のジェントルド意地悪すぎない?まぁ目尻吊り上げてガミガミ言われるよりマシだけど。
あとアランの会話割り込み圧が強い。チーム違うのにいつもニールと一緒にいる印象だけど。
「まぁいいや。はい、次、行きましょう。」
そんな感じで、時々すれ違う他のパトロール隊と情報交換しつつ、出店で串焼き買って食べたり、ジュース買って飲んだり、迷子の子の親を探したり、また美味しそうなもの買って皆でシェアしたり・・・。
いやだってお祭りだよ!?今日しか出てないお店もいっぱいあるんだよ!?仕事だけで終わったら勿体なくない?お酒さえ飲まなければ良いでしょう!?
まぁこういう所が騎士団は緩いと言われる原因の1つなのだが。
「ジェンー、1口ちょーだいっ」
俺はそもそも獣人と比べて食べる量が少ないので、いや俺からしたら、どこにそんなに入るのかね?異次元と繋がってる?ってくらい獣人は食べる量が多いのでジェントルドにそれぞれ1口ずつ貰ってる。沢山食べると眠くなっちゃうしね?
「このソース酸味があって面白いですねぇ」
「俺こっちのピリッとしてる方が~」
「ん、このスープなんか白くて~」
正直に言おう。こんな会話をする位俺らもお祭り気分である。折角なんだし良いじゃんか。
でも買い食い出来るのも、当たり前だが出店が出ている通りだけなので、これから先に行く、ちょっと危ないかもしれない裏通りではもちろん買い食いは出来ない。
角を曲がってその通りに入った時に、自警団の1人が俺に向かって話しかけてきた。
「俺、団長さんって凄い人だなぁってずっと思ってたんですよ。だってちょっと険悪だったのに、一緒にパトロールするくらい仲良くなれたのって団長さんのお陰だって聞いたんですよ!」
「んー、だってさぁ、絶対門で一緒に仕事するのに仲は良い方が良いじゃん?ギスギスしながら仕事してたのはあんまり気持ちよくは無かったしねぇ。ちょっと話す切っ掛けを作っただけで、仲良くなっていってくれたのは団員達で、俺はすごくないよ。」
「そんな事ないです!・・・それとあの、何年か前のパトロールで脚切断した氷魔法を是非見たくて!」
「それただの俺の黒歴史・・・」
「君それは、止めておいた方がいい。下手したら死人が出る。体調不良や眠気でコントロール出来ない時が1番危ないんだ。」
「あ、そうなんですね!少し残念ですが仕方無いですね。」
「・・・路面凍結の危険度を高めただけですよ。ツルッツルなだけです。ツルッツルなだけ。」
「嘘言わないでください。脚ごと凍らせたでは無いですか。あのですね、団長は対魔物対魔獣ならプロフェッショナルですが、対獣人では、手加減が出来ないのを念頭に置いて、ポンコツだということをくれぐれもご理解して下さいね。」
「え?」
ぽ、ポンコツですと!?
ちらっとアランの顔を見る。
「俺、今回が団長とご一緒するの初めてなんでお応えしかねますが・・・でも可愛いのにかっこいいなって思ってます!」
「ぅん?ありがとう?・・・いや待て。可愛くは無いと思いますが。」
俺成人男性だよ?可愛いなんて言われて喜べないよ、子供じゃないんだから。いや待ってそもそもそんな話の流れでも無かったよね?
今度はちらっと自警団を見る。
「大丈夫です。可愛いは正義です。」
「へ?・・・じゃぁ悪は??」
「そんなものありません。」
「うん???正義はあるのに悪は無いの?」
今は一体なんの話をしているんだ??
よく分からない会話をしつつ裏通りを抜ける。
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