【完結済】ヒト族ですがもふもふの国で騎士団長やらされてます。

れると

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癖が強いというか圧が強いというか

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今日の団長は朝からルンルンだった。
何故かというと、人事員として今日からニール先輩が執務室メンバーに入ってくるからだ。

因みに今はレスト副団長に「レポートの書き方がなっていません。」と言われて、小会議室に連れて行かれてるので不在だ。

ニール先輩って言っても俺と同い年で、俺より半期早く入団しただけなんだけどね。ニール先輩は春期入団、俺は秋期入団。だからニール先輩はもうすぐ3年目。半年の差って大きいね。

「なぁ、リック。リックってニールさんと知り合いなんでしょ?ニールさんってどんな人?」
団長狂だんちょうぐるい。」
「え?」

エディスの問いにとても簡潔に答えてあげたのに、返って来たのは疑問符だった。
知り合いって言っても仲が良い訳ではなく、一時期一緒のグループで仕事してただけだ。

「だから、エディスの団長好きとは比べ物にならない位に団長に狂ってるから、気を付けた方が良いよ。」
「・・・え?」

また返って来たのは疑問符。

「はぁ。だからさ、年末年始のアレあったじゃん?表向き全員自主退団ってなってるけど、裏では相当圧力かけてたらしいよ?」
「え゙っ、そうなの!?中にはサブリーダーも居たのに!?」

そうなんだよな。何をどうしたのかは知らないが、そういう事らしい。

食堂でナニしてた奴らも狂ってるけど、全員自主退団に追い込んだのも狂ってるとしか思えないけどね。

「まぁ、泣かされないように頑張って。」
「え、やだ怖い。リックのせいでニールさんのイメージが一瞬で壊れたよ。」
「事前に分かって良かったね?あと、ニール先輩は団長の前では猫被ってるから。」
「うわぁ・・・。」
「俺はニール先輩がここに常駐じゃなくて、忙しい時だけのお手伝いって事になったのが救いだよ。」
「そっか、リックがそう言うならそうなんだね。教えてくれてありがと。ちょっと気を付ける。」
「ちょっとじゃなくて大分気をつけな?」
「・・・うん、分かった。」

そうして意を決してエディスは書類に向き合った。

2人で黙々と書類をチェックする。
チェックしている書類は、商業ギルドから回ってきた書類で、商人が検問を通って入ってきた時の商品のリストと街中で販売した物一覧、街を出ていく際に検問した商品リスト。この付け合せ作業で、差異が無いか確認する作業。基本的に先に商業ギルドがチェックしてるのでおかしい書類は殆ど無いはずなのだが、偶に変なのが混ざっていたりする。

例えば同じ商品なのに販売価格がバラバラだったり。これに関しては、商品価値の分からない人に対して価格を跳ね上げて売ってたりとかがある。まぁ、要注意ってことで、買った人から訴えがあったり、何か騒ぎがないとスルーされることが多い。

あとは売ったものに対して異様に収益が大きい場合。これは最近滅多になくなったのだが、違法薬物とか法的に売買禁止の物は物量に対して値段が法外に高い。まぁ、違法だからね。そういうのをこっそり売ってたりすると収益が半端ない事になる。こういう事やってる人達ってのは計算もザルだからちょっと職権を使って口座とかを調べると分かることが多い。


そんな『これは本当に騎士団の仕事か?』という書類を本日は捌いている。

これ実は税金計算書も入ってるからこの計算がね、正直面倒なんだよな。何がって、ものによって税率が違うのだ。だから表を見ながら税率を当てはめていくのだが、個数じゃなくて大きさ単位とか量とかだとまた別の計算式が入ってきたりしてさらに面倒な計算になる。

そして、必ず商売をするなら何処かしらの商業組合に入らなくては行けなくて、何か問題があった時には実際に売買した商人は既に街にはいない事が殆どなので、所属している商業組合に連絡が行くのである。

因みに俺とエディスも算術が得意という理由で執務室に呼ばれた。まぁ、他にも対立派じゃないとか色々有るんだろうけど。そこはきっとレスト副団長の領域だから詮索はしないことにする。

そうそう、ニール先輩が執務室常勤じゃないのもレスト副団長のおかげだと思う。
俺の主観で偏見だけど、ニール先輩は団長にとっては毒だよね、うん、基本的に持ち上げる事しかしないからね。でも、人事としての腕はあるから執務室には来てもらう、ただし忙しい時だけ、っていうね。

ガチャ

「やっと、終わった・・・。エディス、リック、ただいま。」
「ただ今戻りました。エディス、リックステン、問題はありませんでしたか?」
「「お帰りなさいませ。」はい、特に問題はありませんでした。」

戻ってきたお2人に揃って挨拶を返し、レスト副団長の問いには俺が返す。

「ガイウス団長、残りの2冊は次々のお休み前までに提出して下さいね?」

レスト副団長が持っていた2冊を団長の机に置く。

うわぁ、見たことない団長の凄い顔。っていうか終わってないんじゃん。半日も小会議室に篭ってたのに!?

「・・・ニールはまだですか?」

しかもあからさまに話題を変えてきたよ。もうなんだか思考と行動が丸分かりすぎて残念なんだよな。

「他人を頼りにしないで、1つでも良いから終わらせてください。」

ほら、言われちゃってるよ。







そのうちにニール先輩がやって来た。

俺は見たよ。レスト副団長を見て一瞬嫌そうな顔をしたのを、ははは。
しかも団長じゃなくてレスト副団長から仕事について教わってる時も不服そうだったし、ははは。
しかも席が団長から1番遠い所で、これまた不服そうだったな、ははは。

ん?別にニール先輩の事が嫌いってわけじゃなくってね、てか嫌いになるほど知らないしね。ちょっとうるさいな、とは思ってるけど。

「団長、とりあえずこれチェックして問題なかったやつここに置いておきますね。」
「ああ。うん。ありがと。」

俺とエディスでチェックした書類を団長が確認するので、とりあえず積んでおく。

団長は、仕事をする振りをして書類を見てる。
さっきから見てるだけなのだ。

「はぁ、団長。見てるだけじゃ書類は減りませんよ?」

俺は団長が手にして見てる振りをしていた書類を取り上げ、机の上に置く。

「リックまでもがレスト副団長に似てきた・・・。」

似て来たんじゃなくて、団長の態度が周りをそうさせてるんだよ。

まぁ、レポートの指導受けてたし、お休みの日も公爵家で勉強してるみたいだし、ニール先輩も来て人手が増えた所だし、今の団長には休憩も必要だな。

「ちょっと早いけどお茶にしませんか?」
「・・・!!!」

おお、面白いくらいに団長の目に生気が戻った。

「私も団長と一緒にお茶がし、」
「ニールは私とひとまず、ここにある入団志願書の整理ですよ?」

レスト副団長グッジョブです!

俺はエディスと団長と3人で隣の休憩室でお茶をした。


とりあえず、レスト副団長が居ない時のニール先輩の行動には要注意っぽいな。
あーあ、とても面倒だけど、エディスに害が及ばないようにだけでも注意しておこうか。
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