【完結済】ヒト族ですがもふもふの国で騎士団長やらされてます。

れると

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家族会議

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あの日からの公爵家



「先生、どうですか?」
「うーん、どれだけ調べても体は健康そのものだ。ただ魔力の量が最低限しかないのが、目が覚めない原因かもしれない。いやしかしそれだけで目が覚めないものなのか・・・。」

何人もの先生に診てもらったが、どの先生も同じようなことしか言わない。
誰もガイウスが目覚めない理由が分からないのだ。




ガイウスが森の奥で倒れたのが夏の前。
今はもう夏も終わりに近づいている。

ノアが不安そうな顔でガイウスを運んできた時は皆直ぐに目が覚めるだろうと思っていた。
外傷は無い、検査しても異常は見当たらない。ただ、いつもの溢れんばかりの魔力は感じられず、身体強化の術は全て解かれていた。
ただそれだけでこんなにも眠り続けるとは誰が思うだろうか。

倒れてから3日目。
このままでは衰弱していく一方だということで、点滴を打つことになった。
3日間、何も摂取していなかったからだろうか、点滴から1時間ほどで顔色は随分良くなった。

何かあっては困るので、必ず誰かが付き添っている。
夜中も必ず誰か起きてる者が付く。

しかし、1週間経ってもガイウスは目覚めない。
この頃、黒竜を見た黒色のヒト族という話で盛り上がってザワついていた王宮もなんだか静かになり始めた。俺も仕事に行くとなんだか空気が変わってきている気がしたし、俺にガイウスの事を聞いてくる役職の奴らは極端に減った。

そしてずっと付き添っていたイルヴェスが仕事に復帰しだしたのもこの頃。と言っても何かあったら、と最初の頃は半日行って休んで、とかだったと思う。
あいつのやつれっぷりも見ていられなかったけど、仕事は気分転換にもなったのか、まぁ見られるくらいにはなったと思う。

それから1週間経ってもガイウスは目覚めない。

脈も呼吸音も心音も問題ない。検査をしても異常は見当たらない。ただ、魔力は最低限だけ。倒れた頃よりは増えてるらしいが、それも微々たる量。いつものガイウスだったら体を満たすほどの魔力はとっくに回復してるはずなのに。

それからまた日数が経って、南国に嫁いだ叔父から報せが届く。母さんの兄さんな。俺から見たら叔父。
以前、ガイウスが魔力酔いに陥った時にここぞとばかりに検査と言って血液を採取していたのだが、一部を医療研究が盛んな南国の国に嫁いだ叔父に送っていた。

おそらくその結果が出たんだろうな。
父さんが「夕食の後で話そう。」と家族招集がかかった。

父さん、母さん、マー兄、エイ兄、俺。
最近はガイウスの事もあって忙しくマー兄までも揃って夕食とは本当に久しぶりだった。ここにガイウスが居れば文句無しだったんだけど。

「あー、義兄さんからガイウスの検査結果が届いた。」
「前置きはいいから早く。」
「はいっ。えーまず年齢、成人の頃。」
「「「ん?」」」

俺達3兄弟の声が重なる。

「あれ?ガイウス君って成人から3年は経ってるんじゃなかった?」
「いやぁ、彼は村から首都に来るまでに年齢足した方が都合良くてそのまま思い込んじゃったとか有り得そうだよ。」
「っていうかそもそもの始まりのカウントが違うんじゃねぇか?歩けてたから1歳って事になってって言ってたけど、普通に考えて2歳も3歳も歩けるぞ?」
「っていうかこれ公表するの?ガイウス君未成年で団長を2年も続けてるってことだよね?」
「いや、騎士団団長には成人が好ましいってだけで未成年がダメっていうことは無いからそこは大丈夫だ。」
「とりあえず公表する方向で行くが、タイミングなんかはガイウスが目を覚まさない事には決まらない。」
「「「そうだね」」」

父さんは基本的に話し合いには加わらない。母さんの決定に異を唱えることは殆ど無いからだ。
ざっくり方針について話が出たので次に移る。

「じゃぁ、次魔力量について。基礎値は周りより少し高めだったみたいだねぇ。何かしら出来事があって3回ほど突然増えた傾向があるみたいだね。これはガイウス君の言ってる通りだ。」
「え、それって単純に3回死にかけてるって事?」
「3日目覚めなかったらしいとかガイウス君は言ってたけどね。」
「村での生活恐ろしい。」
「・・・で?何か続きがあるんだろう?」

母さんが先を促す。

「お、流石だねぇ。ええと、魔力量に対しての体の耐性値が低いね。元々今の量に対応する体で生まれてきてる訳じゃないから当然なんだろうけど、魔力の使用を控える方が良いらしい。」
「今のガイウスにピッタリだね。」
「じゃぁ、龍に会ったと仮定して、龍は同じ黒色のガイウスに運命を感じたけど体がヤバそうだから治療を行った、と。そして今はそれに慣れるためにお休み中って事かな?」
「そうだと安心なんだけどね。」
「いや兄さん達良い方向に考えすぎじゃねぇ?」
「「だって目覚めない事と魔力量以外は問題ない状態なんだし。」」
「・・・まぁ、目が覚めたらとりあえず魔力の使用は極力させないようにしよう。」
「あの魔力量じゃ使えないと思うけどね。」

「えーとじゃぁ次は、ん?もしかしたら何かの加護かかかってる可能性有りだって。ん?ネコ族??って書いてあるけど確信無しって書いてあるけど。」
「龍のご加護!!??」
「いやマー兄、これもっと前の血液サンプルだから。」
「ええっ、でも生まれた時からっていうのがあるかもじゃ無いか!?」
「ネコ族って気になるね。ネコ族って加護かけられたっけ?ノアの一族かな?彼の家はネコ族の中でも特別だよね。」
「あー、今までそんな話聞いたことないけど今度聞いてみる。」
「あれ?そういえば村での生活で面倒見て貰ったのがヤマネコ族って言ってなかったっけかな?」
「「「それだ!!」」」
「これもガイウスが起きたら確認だね。」
「結局あいつが起きないと色々と確認できねぇな。」

「はい、じゃぁ最後かな。えー、皆が1番気にしているだろう血族についてだけど、不明、だね。南の国では近いサンプル無しって事かな?マーシュ、今度コソッと殿下の血でも抜き取って送って調べてもらう?」
「そこまではしなくては良いんじゃない?」
「そうだね。それで婚約破棄にでもなったら大変だ。」
「本当だよ。今まで頑張って魔力馴染ませて来たんだから、父さんの思いつきでパァにしないでよね。」
「しかし、肝心のところは不明、か。」
「まぁ、むしろ何も分からなくて良かったんじゃないか。その方がガイウスも良いだろう。」
「多分ね」
「さて、私は遅くなると殿下がうるさいからそろそろ帰るよ。」
「ぁぁ、今日の事は、」
「うん、分かってる。おっとそうだ、この前の先生の診断結果貰ってもいい?それで誤魔化すよ。」
「ああ、はいこれ。」
「うん、今までと変わりないね。じゃぁ、また。」

マー兄が帰った事で俺達も解散。
父さんとエイ兄は少し仕事を片付けに。
母さんと俺はガイウスを看てくれてるイルヴェスにも同じ報告をしに行く。


なんだかんだこいつも既に俺らの家族みたいだよな。
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