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久しぶりの安心感
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イルが、会いに来てくれない。
なんでだろう。発情期の期間が2週間って普通だったっけ?1週間じゃなかったかな?俺の勘違い?皆そんなものだっけ?俺のせいで来ないかもと思ってた発情期がだいぶ遅れて来ちゃったからいつもより長いのかな?
そもそも俺が居ない発情期ってどうしてんのかな。
考えたくは無いけど、そういうお店のお世話になってるのかな?自分で慰めてるのかな、でも発情期だよ、自分で慰められるほどのものなのかな。
考えたくないけど、、考えたくなんか無いんだけどぉぉぉ。
発情期の相手も出来ない恋人って必要かなぁ。
だってえっちって愛情表現の1つでしょ?しかも重要な愛情表現の1つでしょ?それが出来ない恋人って恋人として無能だよね。いや、不能なのか。
キスだけってただの欲求不満を膨らませるだけだしさ。
もしかしてずっとイルって不満だったのかもしれない。
それで発情期でさ、誰かにさ、誰かに相手してもらってさ、俺なんかより全然そっちの方が良いってさ、なっちゃうよね・・・。
あ、やばい。すごい泣きたくなってきた。
でも、だって会いに来ないってことはさ、そういう事なんだよね。
「・・・っちゃん!坊ちゃん!!!」
「っはいっ!!」
近くで大声で呼ばれて思考の海から急に引きずり出された。
「穴、掘りすぎですよ。」
「え、あ、すみません。」
目の前には、木の実を植える為にしては掘りすぎた穴が。
そうだった。今日は庭師のガードナーに試しに木の実を植えて見たいってお願いして場所と埋め方を教わっていたんだった。
種は暖かくなってから植えることにして、今日は木の実だけ。
「謝る事ではございませんが。こんなに深く掘ってしまうとせっかく芽が出ても地上に出る前に力尽きてしまいますよ?それに他のこと考えながらだと、埋めてあげる木の実が可愛そうです。」
「っはい。」
そうだよね考えてもしょうがない事考えるより、目の前の木の実に集中しなくちゃ。
最初の2つが上手に出来たから、私はあちらの手入れを、と離れて行ったガードナーは今度はまた一から最後まで俺に付きっきりで面倒を見てくれた。
「はい、最後の一つも上手に出来ましたね。それでは元気に大きく育ってくれるようにおまじないをしましょうか。」
「おまじない??」
何それ!?おまじないってよく村で婆様がやってくれてたけど、木の実を育てるのにもおまじないってしていいんだ!?
俺がワクワクしながらガードナーを見ていると、彼はニコっと笑いかけて、木の実を植えたところに手をかざした。
「大きく元気になりますように。」
するとガードナーの両手から柔らかい水のシャワーが出てきて、乾いていた土を濡らしていく。
「!!水魔法だ!素敵な使い方!俺もやるっ!」
でも、今の俺に水のシャワーは魔力の使い過ぎな気がするし、今土にお水は与えたから。
「元気に育ちますように。」
土に両手を置いて、柔らかく魔力を流す。
さっきは他の事考えちゃってごめんね。小さくても大きくても元気に育ちますように、と思いを込めてやんわり流した。
「ふぅ。これで元気に育ってくれたら凄いね?」
「きっと元気に育ってくれますよ。毎日様子を見に来てあげると、木の実も嬉しくてすぐ芽を出してくださるかもしれないですね。」
「そうだといいなぁ。」
雪が降るまでは毎日様子を見に来よう、と俺は密かに心に誓った。
ヒュウっと真冬の冷たい風が吹く。
集中してる時は気にもならないのに、一息つくと途端に冷たい風が身に染みる。
「っくしゅん!」
「おやおや、お風邪を召されては困ります。坊ちゃん、早く屋敷にお入りください。」
くしゃみ1つで大袈裟なと思うが、風邪を引いて辛いのは自分なので言われた通り大人しく屋敷に戻る。
「ガードナーも、風邪を引かないようにね?」
まだ庭の手入れを続ける、俺よりも随分薄着のガードナーにそう言うと「お心遣い痛み入ります。慣れてますので大丈夫ですよ」とにこりと返される。
すごいなぁ、と思う。だって俺はもう既にもこもこフル装備なのだ。外に出る時は特に。
今日だってちょっと木の実を植えたいってだけで見た目は普通でも中身がもこもこのショートブーツに裏地がもこもこの風を通さないあったかパンツ。上は動きやすい厚手のシャツに極厚手のもっこもこベストは立ち襟だから首周りも暖かい。頭には毛糸の帽子。ね、土いじりにしては完全フル装備でしょ?
まだ冬本番前なんだけどね。
今でさえこれなのに、俺は雪の日に外行きたいって言ったら何を着させられるのだろうか。そもそもダメか、行かせてくれないか。来年までお預けかな。
廊下を歩きながら窓から空を伺う。
どんよりと厚い雲は、雨が降るような黒いものではなくて、雲は厚いが明るめの灰色だ。
「なんかもう雪が降りそうだね。」
「そうでございますね。」
ジャックが合いの手を入れてくれる。
この後はエイデン義兄様とお茶の予定。
俺は最近一人になると、何故か思考が良くない方向に動いてしまって、気がついたら時間は無駄にしてるし気分は落ち込んでるしという事が続いたので、誰かと一緒に過ごすようにしている。
相手に集中していれば変な考えも起きないし、時間も勝手に過ぎることも無いしね。
今日はエイデン義兄様、明日は義母様、その次は騎士団にお邪魔して、という感じで過ごして行った。
でも、イルは俺に会いに来てはくれなくて。
やっぱり、もう俺はイルのそばには居られないのかな。
そう考え始めた頃、イルは俺に会いに来た。
久しぶりに見るイルはやっぱりカッコよくて、夢なんじゃないかと思った。
ずっと会いたいって思ってたけど、いざ会いに来てくれたらなんだ怖くて何も言えなくて。
やっぱり別れを告げられるかもって思ったらぎゅって抱きつくことも出来なくて。
でも今までみたいに「ガイ」って優しく呼んでくれて、柔らかめにぎゅってしてくれて、優しくスリスリって頭に匂い付けされたら、ああいつものイルだぁって安心したら急に涙が溢れてきて止まらなくなってしまった。
なんでだろう。発情期の期間が2週間って普通だったっけ?1週間じゃなかったかな?俺の勘違い?皆そんなものだっけ?俺のせいで来ないかもと思ってた発情期がだいぶ遅れて来ちゃったからいつもより長いのかな?
そもそも俺が居ない発情期ってどうしてんのかな。
考えたくは無いけど、そういうお店のお世話になってるのかな?自分で慰めてるのかな、でも発情期だよ、自分で慰められるほどのものなのかな。
考えたくないけど、、考えたくなんか無いんだけどぉぉぉ。
発情期の相手も出来ない恋人って必要かなぁ。
だってえっちって愛情表現の1つでしょ?しかも重要な愛情表現の1つでしょ?それが出来ない恋人って恋人として無能だよね。いや、不能なのか。
キスだけってただの欲求不満を膨らませるだけだしさ。
もしかしてずっとイルって不満だったのかもしれない。
それで発情期でさ、誰かにさ、誰かに相手してもらってさ、俺なんかより全然そっちの方が良いってさ、なっちゃうよね・・・。
あ、やばい。すごい泣きたくなってきた。
でも、だって会いに来ないってことはさ、そういう事なんだよね。
「・・・っちゃん!坊ちゃん!!!」
「っはいっ!!」
近くで大声で呼ばれて思考の海から急に引きずり出された。
「穴、掘りすぎですよ。」
「え、あ、すみません。」
目の前には、木の実を植える為にしては掘りすぎた穴が。
そうだった。今日は庭師のガードナーに試しに木の実を植えて見たいってお願いして場所と埋め方を教わっていたんだった。
種は暖かくなってから植えることにして、今日は木の実だけ。
「謝る事ではございませんが。こんなに深く掘ってしまうとせっかく芽が出ても地上に出る前に力尽きてしまいますよ?それに他のこと考えながらだと、埋めてあげる木の実が可愛そうです。」
「っはい。」
そうだよね考えてもしょうがない事考えるより、目の前の木の実に集中しなくちゃ。
最初の2つが上手に出来たから、私はあちらの手入れを、と離れて行ったガードナーは今度はまた一から最後まで俺に付きっきりで面倒を見てくれた。
「はい、最後の一つも上手に出来ましたね。それでは元気に大きく育ってくれるようにおまじないをしましょうか。」
「おまじない??」
何それ!?おまじないってよく村で婆様がやってくれてたけど、木の実を育てるのにもおまじないってしていいんだ!?
俺がワクワクしながらガードナーを見ていると、彼はニコっと笑いかけて、木の実を植えたところに手をかざした。
「大きく元気になりますように。」
するとガードナーの両手から柔らかい水のシャワーが出てきて、乾いていた土を濡らしていく。
「!!水魔法だ!素敵な使い方!俺もやるっ!」
でも、今の俺に水のシャワーは魔力の使い過ぎな気がするし、今土にお水は与えたから。
「元気に育ちますように。」
土に両手を置いて、柔らかく魔力を流す。
さっきは他の事考えちゃってごめんね。小さくても大きくても元気に育ちますように、と思いを込めてやんわり流した。
「ふぅ。これで元気に育ってくれたら凄いね?」
「きっと元気に育ってくれますよ。毎日様子を見に来てあげると、木の実も嬉しくてすぐ芽を出してくださるかもしれないですね。」
「そうだといいなぁ。」
雪が降るまでは毎日様子を見に来よう、と俺は密かに心に誓った。
ヒュウっと真冬の冷たい風が吹く。
集中してる時は気にもならないのに、一息つくと途端に冷たい風が身に染みる。
「っくしゅん!」
「おやおや、お風邪を召されては困ります。坊ちゃん、早く屋敷にお入りください。」
くしゃみ1つで大袈裟なと思うが、風邪を引いて辛いのは自分なので言われた通り大人しく屋敷に戻る。
「ガードナーも、風邪を引かないようにね?」
まだ庭の手入れを続ける、俺よりも随分薄着のガードナーにそう言うと「お心遣い痛み入ります。慣れてますので大丈夫ですよ」とにこりと返される。
すごいなぁ、と思う。だって俺はもう既にもこもこフル装備なのだ。外に出る時は特に。
今日だってちょっと木の実を植えたいってだけで見た目は普通でも中身がもこもこのショートブーツに裏地がもこもこの風を通さないあったかパンツ。上は動きやすい厚手のシャツに極厚手のもっこもこベストは立ち襟だから首周りも暖かい。頭には毛糸の帽子。ね、土いじりにしては完全フル装備でしょ?
まだ冬本番前なんだけどね。
今でさえこれなのに、俺は雪の日に外行きたいって言ったら何を着させられるのだろうか。そもそもダメか、行かせてくれないか。来年までお預けかな。
廊下を歩きながら窓から空を伺う。
どんよりと厚い雲は、雨が降るような黒いものではなくて、雲は厚いが明るめの灰色だ。
「なんかもう雪が降りそうだね。」
「そうでございますね。」
ジャックが合いの手を入れてくれる。
この後はエイデン義兄様とお茶の予定。
俺は最近一人になると、何故か思考が良くない方向に動いてしまって、気がついたら時間は無駄にしてるし気分は落ち込んでるしという事が続いたので、誰かと一緒に過ごすようにしている。
相手に集中していれば変な考えも起きないし、時間も勝手に過ぎることも無いしね。
今日はエイデン義兄様、明日は義母様、その次は騎士団にお邪魔して、という感じで過ごして行った。
でも、イルは俺に会いに来てはくれなくて。
やっぱり、もう俺はイルのそばには居られないのかな。
そう考え始めた頃、イルは俺に会いに来た。
久しぶりに見るイルはやっぱりカッコよくて、夢なんじゃないかと思った。
ずっと会いたいって思ってたけど、いざ会いに来てくれたらなんだ怖くて何も言えなくて。
やっぱり別れを告げられるかもって思ったらぎゅって抱きつくことも出来なくて。
でも今までみたいに「ガイ」って優しく呼んでくれて、柔らかめにぎゅってしてくれて、優しくスリスリって頭に匂い付けされたら、ああいつものイルだぁって安心したら急に涙が溢れてきて止まらなくなってしまった。
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