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八花十一

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FILE.3 神すらもたまには休む

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今日は定休日。

月に2日しかない数少ない貴重な休み。

とはいえ従業員が俺しかいないのだから休めないというのが正しいか。

定休日のうち1日は決まって月末の売上計算と棚卸し。

ふと思った。

じゃあお店が休みなだけであって俺は休みじゃないのでは…

笑えてくる。

とんだブラック企業だな。

そろそろ従業員の1人でも欲しいものだ。

さてと、休みのうちに買い出しと発注だけ行ってしまわなければ。

あれ、これも休みじゃ…

これ以上言うのはやめよう、余計に気が滅入る。

街から少し外れた所に位置するネムフォレスト。

背の高い巨木が悠々と生い茂る森だ。

その森の中でも一際目立つ大きい木、通称「レッドトーテム」。

幹が赤いのが特徴でこの森にも群生しているがここまで大きいのは珍しい。

このレッドトーテムの枝の付け根に木だけで作られた煙突付きのツリーハウス、ここが目的地だ。

パラリロン パラリロン

相変わらず独特なドアベルだな。

「いらっしゃい。来ると思ってたよ一斉。」

その爽やかな声だけを聞けば好青年なんだがな。

俺の周りには変わり者が多くて困る。

この男の名前はモンクス・フードラ、1級魔法造物師(ファーストメイスクラフター)。

この業界でこの名を知らない者はいないだろう。

魔法造物師(メイスクラフター)とは魔法を使用できるアイテムの製造や元々なんの変哲も無いアイテムに魔法効果を付与したりできる魔法道具を作る職人の事だ。

魔法造物師(メイスクラフター)にも5級(フィフス)~1級(ファースト)の5階級が存在し、数字が小さいほど位が高いとされている。

詳細は知らないが特定の条件をクリアすると位を上げることが可能らしい。

そしてこの世界に1級の位を持っているのは現在3人と言われている、もはや巷では伝説レベルの存在なのだ。

こんな近くの森に住んでいて、ましてやレッドトーテムのツリーハウスに住んでいるとは誰も思うまい。

「今回も仕事の依頼だ。」
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