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第四章 素材を求めて
第九話
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「ちょっと良いかな。」
侑は朝起きると全員集めた。
「私もですか?」
キッチンで料理しているエリカがひょこっと顔を出した。
「うん、エリカにも関係ある話だから手を休めてこっちに来て欲しいな。」
「もう朝ごはんの準備が整いますけど、食事は後にしますか?」
エリカは手を洗いエプロンで拭いている。
「折角エリカが作ってくれたんだから、食べながらじゃ駄目なのか?」
ドラゴはキッチンから漂ってくる匂いで朝ごはんのメニューを予想しながら声をかける。
「急に集める程そんなに重要な話なの?」
サラは子猫にミルクをあげながら質問する。
「食べながらでも良いか。
でも、エリカの作った朝食をしっかり味わいたいから食べてからにするか。」
侑は食後に話をすると席に着いた。
「じゃ、配膳しますね。」
エリカは料理を運び始めるとのぞき込んでいたドラゴが運ぶのを手伝った。
バトラとメイも加わり全員が座ると朝食が始まった。
優雅に食事をしている中、ドラゴだけは雰囲気を壊す様にガツガツと食べている。
「誰も盗らないからゆっくり食べたら?」
サラは呆れる様な温い目でドラゴに声をかけた。
「盗られるとは思ってねぇし。
この後話が有るんだろ?
こんな美味い朝飯を腹一杯食べようと思ったら、人より早く食べるしか無いだろ?」
ドラゴは空いた皿を持ってキッチンにおかわりをしに行った。
「おかわりって言ってくれればよそってくるのに。」
エリカは食事を誉められ、笑顔でドラゴを見る。
エリカの表情を横で見ている侑は素でエリカを笑顔に出来るドラゴが羨ましく思えた。
食後、リビングに思い思いの飲み物を持って全員が集まる。
自室に戻ろうとしていたバトラとメイを侑は呼び止め、話の輪の中に加わらせた。
「昨日の夜、神殿に行ってきた。
で、ティーターン様が世代交代していたんだ。
元ティーターン様はデニアスという名前の青年になっていた。」
俺はコーヒーをテーブルに置いてみんなが座ったタイミングで昨日の夜の事を話し始めた。
「そうか…
退神されたのか。
しかし、退神されると使徒として転生するか隠居して神界で余生をおくるというのが慣例なんだがどちらも選ばなかったのだな。
あの方らしいと云えばらしいか。」
バトラにしてみれば長年従事してきたバトラには感慨深いものが有るのかもしれないと侑は思った。
「ティーターン様が世代交代してるのも驚いたけど、夜は教会の礼拝堂には入れないだろ?
どうやって神殿に行ったんだ?」
ドラゴは侑がどうやって神殿に行ったのかが世代交代よりも気になる。
「うん?
言わなかったっけ?
この家の礼拝室から行けるよ?」
「「「はぁ?
この家には礼拝室が有るの(か)?」」」
「あれっ?
有るの知らなかった?」
侑は言ったつもりだったんだけどおかしいなぁとテーブルに置いていたコーヒーを飲んだ。
「その話は置いておくとして話を続けるよ。
そのデニアス様が砂漠に同行するって。
どうやら、砂漠の浄命水の場所に心当たりがあるみたい。」
「元神様が同行するのかぁ。
俺、無礼者って斬り捨てられないかな…」
ドラゴが心配すると、
「大丈夫だよ。
武器は槍だから刺されても斬り捨てられる事は無いよ。」
「そっかぁ、槍なら斬り捨てられないよねってそういう意味じゃないから!」
「分かってるよ。
俺の仲間と一緒に旅が出来るのを楽しみにしてたよ。」
侑は心配無いと笑いながら答えた。
「侑、相談があるのだが…」
バトラは一瞬メイの方を見ると、メイが頷いたのを確認して話を続けた。
「砂漠の浄命水を採取しに行く時なんだか、俺達も連れて行ってくれないか?
多分バトラ様、いやデニアス様との最後の同行になると思うんだ。
人数が多くなればなる程、野営等の準備や荷物が大変になるのは分かっている。
侑の負担が大きくなるのは申し訳無いが、我儘を聞いてくれないか?」
バトラは侑に頼み込んだ、メイもバトラと一緒に頭を下げている。
「父さんも母さんも顔を上げて下さい。
同行は問題無いですから。
最初は俺の贖罪の旅のつもりでしたが、状況が変化して俺だけの旅じゃ無くなりましたから。
人数が増えてもアイテムボックスに入れる食材が増えるだけですし、テントで野営はする気は今の時点では無いですから。」
侑は話を聞けば二人が言い出しそうな事は予想していた。
「すまない、ありがとう。
野営をする気が無いっていうのは、中継地点の街までは昼夜問わずに歩くという事か?」
バトラは女性も居るのだから、無理な強行軍はやめた方が良いと言った。
「強行軍はしないですよ。
俺のクリエイトがレベルアップして大きさの制限が無くなったので野営に向いている場所を見つけたら、その都度家を作るつもりなんですよ。」
侑の言葉にその場にいる全員が一様に口をポカンと開けている。
「スキルで家を作るって何だよ!
お前のスキルは元から非常識だけど、更に非常識になったな。」
ドラゴが堪らず侑にツッコんだ。
「まだ、先があるらしいよ?
ブラフマー様が言ってた。」
「マジか…
侑が人間やめる日は遠くないって事だな。」
ドラゴはツッコむのを放棄した。
「もう頭が破裂しそうなんだけど、話はこれで全部よね?」
サラは子猫を抱きかかえて現実逃避に走ろうとしている。
「いや、本題はこれからだよ。
世界樹の管理神であるディーテ様と話をしたんだ。
結論から言うと、今のままでは世界樹は十日後に枯れる。
だから、新芽を採るなら十日以内という期限が出来てしまった。」
侑はディーテから聞いた話をみんなが理解しやすい様に分かりやすく伝えた。
「そんな酷い状況なの…
あの国には親族や知人が居るのに…」
エリカは泣きそうな顔で俯いた。
「だから、エルフの国にはエリカも連れて行くことにした。
あと、ディーテ様の使徒のDも同行する。」
侑の言葉にエリカは戸惑った。
「でも、私が行ってもエルフの国には入れないし…」
「いや、大丈夫入れるよ。」
侑はエリカの目を見て自信満々に答えた。
侑は朝起きると全員集めた。
「私もですか?」
キッチンで料理しているエリカがひょこっと顔を出した。
「うん、エリカにも関係ある話だから手を休めてこっちに来て欲しいな。」
「もう朝ごはんの準備が整いますけど、食事は後にしますか?」
エリカは手を洗いエプロンで拭いている。
「折角エリカが作ってくれたんだから、食べながらじゃ駄目なのか?」
ドラゴはキッチンから漂ってくる匂いで朝ごはんのメニューを予想しながら声をかける。
「急に集める程そんなに重要な話なの?」
サラは子猫にミルクをあげながら質問する。
「食べながらでも良いか。
でも、エリカの作った朝食をしっかり味わいたいから食べてからにするか。」
侑は食後に話をすると席に着いた。
「じゃ、配膳しますね。」
エリカは料理を運び始めるとのぞき込んでいたドラゴが運ぶのを手伝った。
バトラとメイも加わり全員が座ると朝食が始まった。
優雅に食事をしている中、ドラゴだけは雰囲気を壊す様にガツガツと食べている。
「誰も盗らないからゆっくり食べたら?」
サラは呆れる様な温い目でドラゴに声をかけた。
「盗られるとは思ってねぇし。
この後話が有るんだろ?
こんな美味い朝飯を腹一杯食べようと思ったら、人より早く食べるしか無いだろ?」
ドラゴは空いた皿を持ってキッチンにおかわりをしに行った。
「おかわりって言ってくれればよそってくるのに。」
エリカは食事を誉められ、笑顔でドラゴを見る。
エリカの表情を横で見ている侑は素でエリカを笑顔に出来るドラゴが羨ましく思えた。
食後、リビングに思い思いの飲み物を持って全員が集まる。
自室に戻ろうとしていたバトラとメイを侑は呼び止め、話の輪の中に加わらせた。
「昨日の夜、神殿に行ってきた。
で、ティーターン様が世代交代していたんだ。
元ティーターン様はデニアスという名前の青年になっていた。」
俺はコーヒーをテーブルに置いてみんなが座ったタイミングで昨日の夜の事を話し始めた。
「そうか…
退神されたのか。
しかし、退神されると使徒として転生するか隠居して神界で余生をおくるというのが慣例なんだがどちらも選ばなかったのだな。
あの方らしいと云えばらしいか。」
バトラにしてみれば長年従事してきたバトラには感慨深いものが有るのかもしれないと侑は思った。
「ティーターン様が世代交代してるのも驚いたけど、夜は教会の礼拝堂には入れないだろ?
どうやって神殿に行ったんだ?」
ドラゴは侑がどうやって神殿に行ったのかが世代交代よりも気になる。
「うん?
言わなかったっけ?
この家の礼拝室から行けるよ?」
「「「はぁ?
この家には礼拝室が有るの(か)?」」」
「あれっ?
有るの知らなかった?」
侑は言ったつもりだったんだけどおかしいなぁとテーブルに置いていたコーヒーを飲んだ。
「その話は置いておくとして話を続けるよ。
そのデニアス様が砂漠に同行するって。
どうやら、砂漠の浄命水の場所に心当たりがあるみたい。」
「元神様が同行するのかぁ。
俺、無礼者って斬り捨てられないかな…」
ドラゴが心配すると、
「大丈夫だよ。
武器は槍だから刺されても斬り捨てられる事は無いよ。」
「そっかぁ、槍なら斬り捨てられないよねってそういう意味じゃないから!」
「分かってるよ。
俺の仲間と一緒に旅が出来るのを楽しみにしてたよ。」
侑は心配無いと笑いながら答えた。
「侑、相談があるのだが…」
バトラは一瞬メイの方を見ると、メイが頷いたのを確認して話を続けた。
「砂漠の浄命水を採取しに行く時なんだか、俺達も連れて行ってくれないか?
多分バトラ様、いやデニアス様との最後の同行になると思うんだ。
人数が多くなればなる程、野営等の準備や荷物が大変になるのは分かっている。
侑の負担が大きくなるのは申し訳無いが、我儘を聞いてくれないか?」
バトラは侑に頼み込んだ、メイもバトラと一緒に頭を下げている。
「父さんも母さんも顔を上げて下さい。
同行は問題無いですから。
最初は俺の贖罪の旅のつもりでしたが、状況が変化して俺だけの旅じゃ無くなりましたから。
人数が増えてもアイテムボックスに入れる食材が増えるだけですし、テントで野営はする気は今の時点では無いですから。」
侑は話を聞けば二人が言い出しそうな事は予想していた。
「すまない、ありがとう。
野営をする気が無いっていうのは、中継地点の街までは昼夜問わずに歩くという事か?」
バトラは女性も居るのだから、無理な強行軍はやめた方が良いと言った。
「強行軍はしないですよ。
俺のクリエイトがレベルアップして大きさの制限が無くなったので野営に向いている場所を見つけたら、その都度家を作るつもりなんですよ。」
侑の言葉にその場にいる全員が一様に口をポカンと開けている。
「スキルで家を作るって何だよ!
お前のスキルは元から非常識だけど、更に非常識になったな。」
ドラゴが堪らず侑にツッコんだ。
「まだ、先があるらしいよ?
ブラフマー様が言ってた。」
「マジか…
侑が人間やめる日は遠くないって事だな。」
ドラゴはツッコむのを放棄した。
「もう頭が破裂しそうなんだけど、話はこれで全部よね?」
サラは子猫を抱きかかえて現実逃避に走ろうとしている。
「いや、本題はこれからだよ。
世界樹の管理神であるディーテ様と話をしたんだ。
結論から言うと、今のままでは世界樹は十日後に枯れる。
だから、新芽を採るなら十日以内という期限が出来てしまった。」
侑はディーテから聞いた話をみんなが理解しやすい様に分かりやすく伝えた。
「そんな酷い状況なの…
あの国には親族や知人が居るのに…」
エリカは泣きそうな顔で俯いた。
「だから、エルフの国にはエリカも連れて行くことにした。
あと、ディーテ様の使徒のDも同行する。」
侑の言葉にエリカは戸惑った。
「でも、私が行ってもエルフの国には入れないし…」
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