転生者とバグでない異世界人の物語

@000-ooo

文字の大きさ
71 / 119

71.辺境伯領都の攻防戦

しおりを挟む
 俺たちは王宮で報告後すぐに、帝国軍に包囲されている辺境伯の領都の救援に行くことになったのであるが、王宮での報告の際、俺は
「とにかく今回ユルノギ王国で戦ったやり方で戦わせてほしい。俺に自由に采配させてほしい」
とお願いし、了解された。
とにかく、一刻も早く領都に行かなければならない。領都が落ちた後ではどうにもならない。帝国軍の隙をつかなければならない。時間との勝負である。

 また夜通し走ることになった。兵士は全員睡眠をとる。運転手は交代で睡眠をとる。このままいくと、次の日の朝にはトゥール公爵領に行けるだろう。
 そのまま、走るとすると夜には辺境伯領の領都に着けるだろう。5万というと、まともに戦っては無理だから夜襲をかけるかな。

 作戦を立てるために、まず索敵を行った。やはり帝国軍は領都を包囲しているようだ。しかし、変だ。テントの数に比べて兵士の数が少ない。兵士は周辺の村や町に食料の調達に行っているのかな。
 たしかに、食料を求めての戦争なのだから兵士に十分な食料が行き渡っていないと考えられる。ということは5万といっても実際にいるのは4万ぐらいか。もっと少ないかもしれない。

 取りあえず監視装置を送ってもう少し詳しい情報を仕入れた。その結果、帝国軍は辺境伯領の他の都市の抑えに1万ほどを展開している。また、領都を包囲している兵士も交代で略奪に出ているようである。交代は明日の昼とのこと。ということは明日の夜は3万しかいないことになる。

 魔法士の正確な位置を把握したかったので、一度現地に転移することにした。レンに頼んで周りの人に俺を見えなくしてもらって現地に転移した。3万というとさすがに数が多いし、広範囲に軍が展開している。正面、側面、背面そして側面と4回転移して敵の魔法士の正確な位置を記録していった。

 次の日俺は、現地に着いたらすぐに魔道馬車を配置につけ、砲撃を開始したかったので、事前に馬車の配置をスクリーンに表示し、現地到着後すぐに目標を設定し、砲撃を開始するよう指示した。
 昨日の魔法士の配置記録から
「2番車から11番車は正面の左から100m付近を集中攻撃、12番車から22番車は正面左から200m付近を集中攻撃」
というように細かい攻撃目標を事前に指示した。

 夜半に現地に到着した俺たちは配置を終えると、すぐに砲撃を開始した。1時間ぐらい一斉攻撃した後、再度索敵を行った。その結果、魔法士の存在が確認された場所は再度目標を設定し、一斉攻撃をした。
 こうしていると敵の魔道反応が無くなってきた。それで、それからは自由に打たせた。夜で暗いし、爆裂弾の靄でよく見えないのだからほんと適当である。それから2時間ほどして、休憩にすることにした。そして、明日の朝から蹂躙戦をすると伝えた。

 次の日の朝現地を見るとひどい状況であった。テントや兵士の死体が散乱している。でもまとまった部隊もいることからそれらに対して蹂躙戦をするよう指示した。当然敵司令部は真っ先に壊滅させた。

 そうしていると昼頃になった。そうしたら、略奪に出ていた兵士が戻ってくるようになった。それで、蹂躙戦を中止して、一旦魔道馬車を後方に引き上げさせた。
 なお、略奪に出ていた帝国兵の中には、包囲していた本体の状況を見てそのまま逃げだしたものも多くいた。

 再度索敵を行い、魔法士の存在が確認された場所は改めて目標を設定し、一斉攻撃をした。こうしていると敵の魔道反応が再び無くなってきた。それで、それからはまた自由に打たせた。
 そうしていると夜になった。夜の蹂躙戦は難しいので、魔道馬車を後方に引き上げさせて休憩とした。次の日、領都から辺境伯軍が出てきたようで掃討戦を行ってくれた。俺たちの役目は終了である。

 その後辺境伯様も出てきて、俺とレンとハディー様は辺境伯様より礼を言われた。帝国軍の敗残兵が野盗になっても困るので、徹底的に掃討戦を行うようである。3日ほど俺たちも掃討戦に協力した。

 その後、他の都市の抑えに展開していた帝国軍が軍を引いたため、王都へ引き上げた。

 結局今回の戦闘では辺境伯軍はあまり被害がなかったが、略奪に遭った住民にかなりの被害が出たそうである。
 帝国軍は5万のうち5千ほどが俺たちの砲撃で死亡したようである。傷ついたりして捕虜になった者が2万ほど、帝国へ逃げ帰った者は2.5万ほどとのこと。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

召喚獣スライムに転生したが、美少女召喚士が自分のすごさにまったく気づかない

椎名 富比路
ファンタジー
美少女召喚士リップルに召喚される形で、スライムの【ロピ】ちゃんとして転生したヒロミ。 リップルは誰しも認める天才美少女召喚士で、召喚獣からも慕われている。 なのに、本人はまったく無自覚で、自分の力より召喚獣のほうが優秀だと思っている。 だが、ロピちゃん本人も、自分が最強だと気がついていなかったのである……。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。 だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。 赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。 前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、 今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。 記憶を失ったふりをしながら、 静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。 しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。 ――これは復讐でも、救済でもない。 自由を求めただけの少年が、 やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。 最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。 重複投稿作品です 小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

貞操逆転世界の「内助の功」~掃除と料理を極めた俺が、脳筋幼馴染を女王にするまで~

ありゃくね
ファンタジー
前世の記憶が目覚めたそこは、男女の貞操が逆転した異世界だった。 彼が繰り出すのは、現代知識を活かした「お掃除アイテム」、そして胃袋を掴む「絶品手料理」。 ただ快適に暮らしたいだけのマシロの行動は、男に飢えた女騎士たちを狂わせ、国の常識さえも変える一大革命へと繋がっていく。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 2025/09/12(金)5巻発売!同日コミカライズ開始! 2026/03/16(月)コミカライズ1巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

処理中です...