転生者とバグでない異世界人の物語

@000-ooo

文字の大きさ
80 / 119

80.新領地の港湾整備(続き)

しおりを挟む
 次の月の1日目と2日目、エプロンの柵の後ろに港の管理事務所と兵士の駐屯所と労働者の宿舎を建設。これで今週の仕事は終わり。
 次の週の1日目と2日目、労働者の宿舎の後ろに商店や宿屋を建設。これで今週の仕事は終わり。

 次の週の1日目、病人の隔離用の施設と公衆便所と公衆浴場の建設。
 2日目、疫病の感染を防止するために、ネズミと害虫を防ぐ魔道具とクリーンの魔道具を設置した。
 さらに、鑑定機能付きの監視装置を設置し、帝国のスパイや疫病の感染者が入港した場合、俺に連絡が来るようにした。
 また、港全体に疫病感染者や悪意のある人間の侵入を防止する結界を張った。これで今週の作業は終わり。

 次の週の1日目と2日目、旧港と外港を結ぶ街道の整備。これで今月の仕事は終わり。

 次の月の1日目、外港に勤務する職員と兵士の選別と辞令交付。
 2日目、旧港で働く者への説明。
「1か月後には外洋の帆船の旧港への入港を禁止する。それまでに、関係者は新しく外港に作った施設に移動するように。
 また、外港では、疫病への感染を防止するため、外洋帆船の乗員との接触を禁止する。外洋帆船の乗員は積み荷を倉庫へ搬入した後は船に戻ること。倉庫からの積み荷の移動は乗員がすべて船に引き上げた後に行うこと。
 船の乗員と接触した人間は隔離する。故意に接触した人間は隔離の上、罰を与える」
これにはかなりの反発を食らったが、
「疫病の流入防止は陛下からの指示でもある。いやなら港を閉鎖する」
と言った。
 そして、領主権限で黙らせた。また、これを管理する役所の職員と巡回する兵士にも
「船の乗員と接触禁止を徹底すること、もしこれが徹底されなかった場合は、関係者すべて処分する。処分の内容は解雇、悪質な場合は処刑もありうる」
と訓示した。

 2月から始めた港湾整備は2か月半後の4月中旬に完成し、その1か月の後5月中旬には外港が機能し始めた。
 外港地区は俺が計画的に整然と整備しただけあって、見通しもよく、これまでの雑多な旧港地区と違ってとても綺麗であった。またクリーンや害虫を防ぐ魔道具が随所に設置されておりとても清潔であった。

 俺は船の乗組員とそこで働く作業員や商人や役所の職員の接触がないか、しばらく監視することにした。その結果、作業員は接触していなかったが、船の多分商人と思われる人が港の管理所に入って行くのが見えた。
 そこで、港に転移して、鑑定をかけたところ船の商人とその一行は疫病には感染していなかった。俺はまた領都ネイメーに戻ると、領都ネイメーの仕事を中断して魔道馬車で新領地のフグ町の外港に移動した。

 港の管理所に着くと、従士長に
「船の乗員と接触していないか」
と問い合わせた。すると
「接触していません。作業員も船の乗員が船に引き上げた後に作業させています」
「お前たちここの職員は接触していないだろうな」
「していません」
「うそを言えば家族にも罪は及ぶぞ」
「していません」
どうも白を切るようである。

 そこで他の職員を一人一人ずつ別室に呼んで問い合わせた。
「お前は船の乗員がここへ来るのを見たことはないか。うそを言えば解雇だ。正直に言えばお前を解雇しない」
 このように聞いたところ、従士長に近い5人は
「見ていない」
と言ったが、それ以外の職員は
「見た」
と言った。

 そこで従士長には領外追放を言い渡した。そしてうそを言った5人はすべて解雇した。また船の乗員と接触したフグ町の商人を呼んで領外への追放を言い渡した。
 なお、船の乗員と接触した職員と商人には3週間の隔離施設収用を命じた。刑の執行はその後とした。そして港の消毒をするという名目で1か月間、外国の商船の入港を禁止した。

 そしてこの機会に、ラン地方とボタン地方の無能な職員の解雇をすることにした。ボタン地方は俺が灌漑水路を建設し、領内の暮らしが劇的に改善されたことから、かなり俺に好意的であり、職員の意識も高くなったことから、解雇はお荷物の数名のみとした。
 この数名の選択は監視装置で分かっていたが、監視装置は秘密にしたかったので、抜き打ちで職員を質問して、その結果、解雇する職員を決めたことにした。

 ラン地方については意識的に仕事をさぼっていた職員はかなりの数に上るため、職員を事務所ごと1つの部屋に集め、その場で自分の仕事内容について書かせた。
 ここであいまいな内容や間違ったことを書いた人間を解雇することにした。そして、かなりの人間を解雇した。
 職員が減ったので、事務仕事が停滞するかなと思ったが、お荷物が減ったことで書類がスムーズに回るようになって、思ったほどの機能障害は起きなかった。
 しかし、役所の仕事が進まないのは事実であり、1か月と言った外港の外国船の受け入れはもう1か月延長した。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

召喚獣スライムに転生したが、美少女召喚士が自分のすごさにまったく気づかない

椎名 富比路
ファンタジー
美少女召喚士リップルに召喚される形で、スライムの【ロピ】ちゃんとして転生したヒロミ。 リップルは誰しも認める天才美少女召喚士で、召喚獣からも慕われている。 なのに、本人はまったく無自覚で、自分の力より召喚獣のほうが優秀だと思っている。 だが、ロピちゃん本人も、自分が最強だと気がついていなかったのである……。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜

Saioonji
ファンタジー
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。 だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。 赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。 前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、 今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。 記憶を失ったふりをしながら、 静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。 しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。 ――これは復讐でも、救済でもない。 自由を求めただけの少年が、 やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。 最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。 重複投稿作品です 小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

貞操逆転世界の「内助の功」~掃除と料理を極めた俺が、脳筋幼馴染を女王にするまで~

ありゃくね
ファンタジー
前世の記憶が目覚めたそこは、男女の貞操が逆転した異世界だった。 彼が繰り出すのは、現代知識を活かした「お掃除アイテム」、そして胃袋を掴む「絶品手料理」。 ただ快適に暮らしたいだけのマシロの行動は、男に飢えた女騎士たちを狂わせ、国の常識さえも変える一大革命へと繋がっていく。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 2025/09/12(金)5巻発売!同日コミカライズ開始! 2026/03/16(月)コミカライズ1巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

処理中です...