2 / 2
クッキー星人・2
しおりを挟むそして、一週間後に人気投票の結果報告がやってきた。
「隊長、今度こそは僕の勘が当たってますよ」
「さあ、どうかな」
僕らは結果が表示される画面をじっと見つめた。
画面に表示されたのは「彗星クッキー」だった。
「わぁ!隊長が好きなやつじゃないですか」
「いやぁ、だけど予想は外れたな」
「絶対、冥王星クッキーだと思ったんだけどなー」
そんなことを言いながらも、実際にはどれが選ばれてもおかしくないとも思っている。
星のエキス入りクッキーはそれぞれが他にはない特別なおいしさを持っているのだから。
ただ、すべての種類を作るのは大変だから、人気投票を行っているだけだ。
僕らは選ばれたクッキーを作るため、再び彗星に行くとエキス抽出機を取り付けた。
今度は前回よりも大量のエキスが必要だ。
大型タンカーにエキスを満タンに詰め込んで、クッキー工場へ運んだ。
工場ではエキスが到着するのを今か今かと待ち構えていた。
エキスが到着すると、すぐさまクッキー作りが始まった。
工場はまたたくまに何とも言えないおいしい香りで満たされ、クッキーを作っている工員たちは、こっそりつまみ食いをしたい衝動に駆られる。
おいしい香りは工場から漏れ出し、辺りは彗星クッキーの香りが漂っている。
すると、クッキー星の人々がワイワイと集まって来て、工場の扉をドンドン叩いた。
「おーい、俺たちにもそのクッキーを食べさせてくれよ!」
クッキー星の人々はクッキーが大好きだ。
だから、新しいクッキーが作られるたびに、同じような騒動が繰り返される。
しかし、新しいクッキーはまずそれを売り出す国に運ばれてしまう。
だから、クッキー星の人がそれを味わえるのは随分先のことになる。
だから、ダメだと分かっていても、クッキー好きの人たちがこうして押し寄せてくる。
そうは言っても、クッキー工場の人たちも自慢のクッキーを食べさせたくてうずうずしている。
そして、結局はこっそりみんなにふるまってしまうのだ。
すると、やっぱり自分たちも食べたくなって、みんなで仲良く彗星クッキーを食べるのだ。
だから、クッキー星の人はみんなしあわせ。
そして、クッキー星の人が作ったクッキーを食べる他の星の人たちも、クッキーを食べればみんなみんなしあわせになるんだ。
0
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
そうして、女の子は人形へ戻ってしまいました。
桗梛葉 (たなは)
児童書・童話
神様がある日人形を作りました。
それは女の子の人形で、あまりに上手にできていたので神様はその人形に命を与える事にしました。
でも笑わないその子はやっぱりお人形だと言われました。
そこで神様は心に1つの袋をあげたのです。
緑色の友達
石河 翠
児童書・童話
むかしむかしあるところに、大きな森に囲まれた小さな村がありました。そこに住む女の子ララは、祭りの前日に不思議な男の子に出会います。ところが男の子にはある秘密があったのです……。
こちらは小説家になろうにも投稿しております。
表紙は、貴様 二太郎様に描いて頂きました。
瑠璃の姫君と鉄黒の騎士
石河 翠
児童書・童話
可愛いフェリシアはひとりぼっち。部屋の中に閉じ込められ、放置されています。彼女の楽しみは、窓の隙間から空を眺めながら歌うことだけ。
そんなある日フェリシアは、貧しい身なりの男の子にさらわれてしまいました。彼は本来自分が受け取るべきだった幸せを、フェリシアが台無しにしたのだと責め立てます。
突然のことに困惑しつつも、男の子のためにできることはないかと悩んだあげく、彼女は一本の羽を渡すことに決めました。
大好きな友達に似た男の子に笑ってほしい、ただその一心で。けれどそれは、彼女の命を削る行為で……。
記憶を失くしたヒロインと、幸せになりたいヒーローの物語。ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:249286)をお借りしています。
魔女は小鳥を慈しむ
石河 翠
児童書・童話
母親に「あなたのことが大好きだよ」と言ってもらいたい少女は、森の魔女を訪ねます。
本当の気持ちを知るために、魔法をかけて欲しいと願ったからです。
当たり前の普通の幸せが欲しかったのなら、魔法なんて使うべきではなかったのに。
こちらの作品は、小説家になろうとエブリスタにも投稿しております。
ユリウスの絵の具
こうやさい
児童書・童話
昔、とある田舎の村の片隅に売れない画家の青年が妻とともに住んでいました。
ある日その妻が病で亡くなり、青年は精神を病んでしまいました。
確か大人向けの童話な感じを目指して書いた話。ガイドラインから児童書・童話カテゴリの異世界禁止は消えたけど、内容・表現が相応しいかといわれると……うん、微妙だよね、ぶっちゃけ保険でR付けたいくらいだし。ですます調をファンタジーだということに相変わらず違和感凄いのでこっちにしたけど……これ、悪質かねぇ? カテ変わってたり消えてたら察して下さい。なんで自分こんなにですます調ファンタジー駄目なんだろう? それでもですます調やめるくらいならカテゴリの方諦めるけど。
そして無意味に名前がついてる主人公。いやタイトルから出来た話なもので。けどそもそもなんでこんなタイトル浮かんだんだ? なんかユリウスって名前の絵に関係するキャラの話でも読んでたのか? その辺記憶がない。消えてたら察して下さい(二回目)。記憶力のなさがうらめしい。こういうの投稿前に自動で判別つくようにならないかなぁ。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる