凶悪ハニィ

文字の大きさ
81 / 96
【本編】

81

しおりを挟む





 兄貴の怒りの原因がやっと分かった。
 兄貴は池田を許さない。
 絶対に。
 なら。
「大体、強姦って何だよ物騒な単語使うなよ!」
 いや俺も使ったけど。
「俺は男だぞ、男が男に強姦されてたまるかよそこまで腑抜けてねえよ!」
 嘘だけど。
 腑抜けてたけど。
 所変われば発言も変わる、俺と池田は類友だ。
 あーいやだいやだ池田と類友なんて普通がいい普通の友達が。
 浮かんだ考えに頭が否定を並べるが、開いた口は自分の意思から離れて勝手に言葉を紡ぐ。
 だって。
「玖朗と寝たのは俺の意思だ。無理強いはされてない、痛いことも怖いこともされてない、全然なんてことない、余裕だよ余裕!」
 大嘘だけど。
 だけど、兄貴は池田を許さない。
 だったら俺が許さないと。
「そんなとこまで心配してくれなくて良いよ俺大丈夫だよ。兄ちゃんの弟としてじゃなくて、単に俺として相手しただけだ。兄ちゃんが怒ることは何もない!」
 驚愕に見開かれる目を、まっすぐと見据える。
 息が詰まる。
 腹に力を込めていないと、目が泳ぎそうだった。
 俺にとって、今世紀最大の大嘘だ。
 見抜かれたら終わりだ。
 理性が弾けた今の状況じゃ、激昂に任せて「二人とも出て行け」と怒鳴られてもおかしくない。
 庇うように後退り、ひたりと背中を池田の胸にくっ付ける。
 こんな状況なのに、背中から伝わる体温にちょっとだけほっとした。
「……」
 兄貴は何も言わない。
 俺を睨み、池田を睨み、眉間に皺を寄せ視線を宙に彷徨わせる。
 僅かな沈黙が、長い沈黙に姿を変える。
 無言の睨み合い……目を逸らしたら、負ける。
 あの夜、一月ぶりにここに帰ってきた夜、兄貴が不自然なくらいに俺を見なかった理由が、やっと分かった。
 池田に強姦された俺に、どんな態度で接すればいいか分からなかったんだろう。
 信頼していた池田にそんなことをされて、傷付いていたんだろう。
 そうだ。
 厳密に言えば、兄貴は怒っているんじゃない……ただ、傷付いているんだ。
 さくらが兄貴を「すっごい淋しがり」と言った理由が分かった。
 兄貴は怪獣じゃない、人間だ。
 十代で店を継ぎ、二十代前半で既におっさんめいてしまうほど必死に、ただ俺のために、俺を養ってくれた兄貴であり親だ。
 今の俺のこの態度は、兄貴には裏切りに見えているのかもしれない。
 さんざ手を尽くしてきた俺に、掌を返されたと思っているかもしれない。
 けど、今ここで俺が引いたら、兄貴と池田は完全に切れる。
 もしそれを本人達が別に構わないと言っても、俺が嫌だ。
 俺は嫌だ。
 と。
「!」
 するりと首元に腕が巻き付いてきた。
 池田の腕だ。
 後ろから抱き込むように回されてくる腕に、兄貴のこめかみがびきりと波打つ。
「ちょ、くろ」
 今、とっても大事な場面なんだ邪魔をしてくれるな。
 そう訴えたいが、何せ体格が違いすぎてて巧く振りほどくことが出来ない。
 その上、池田は無言でただただ擦り寄ってくるから、圧力に負けてどんどん頭が傾ぐ。
 かけられてくる体重を支えきれずによろめきそうになるのを、何とか堪える。
「何だよ急に。離れろよ」
 一応抗議してみるが、自分でも驚くほどに弱い声音になってしまい、お陰で池田が剥がれる様子も無い。
 突拍子も無い行動で張り詰めていた神経がぷつんと途切れてしまったのかもしれない。
 仕方なしに腕を回してぽんぽん後頭部を撫でてやれば、耳元に囁くような微笑が聞こえてきた。
 笑ってる。
 本当に本当にほんっとうに、呑気な男だ。
 昨夜、兄貴がすげー好きと言っていたくせに。
 その兄貴と切れるか切れないかというこの瀬戸際で、何でコイツは呑気に笑っていられるんだろうか。
 やっぱり池田はよく分からない。
 何となく分かってきたような気がしていたけど……やっぱり分からない。
「玖朗」
 思わず咎める口調になれば、張り付いた腕はそのままに池田は顔を上げた。
 状況を面白がっているみたいな微笑。
「なあ、合意だってさ」
 謳うような言葉は、兄貴に向けられたものだ。
 兄貴は池田をぎりぎり睨め付ける。
 けど、今にも飛び掛りそうな危機感は少しだけ和らいでいた。
 なあ、と声をかけられて一体どう返事をしたものかと困惑しているような気配。
 俺対兄貴……控えめに言っても俺と池田対兄貴という構図だったはずなのに、知らない間に兄貴対池田、俺は部外者、みたいになっている。
 何で?
 ひっそりと笑う池田と仏頂面の兄貴は、その表情こそ真逆だけどどこかで繋がっているように見える。
 あの二人は大丈夫。
 朝比奈さんとさくらに言われた同じようなニュアンスの言葉が、頭の中に甦った。
 と、兄貴が舌を打った。
「涼、そいつ叩き出して店番してろ。何かあったら呼べ」
 不貞寝か、と池田が呟く声が聞こえるか聞こえないかの間に、兄貴はさっさと踵を返して自宅へのドアをばたんと閉めた。
 事務所の中にぽつねんと取り残され、呆けたように閉められたドアを見詰める。
 兄貴は何も言っていなかった。
 池田もなにも……どころか、煽るような真似しかしていない。
 二人の間に立って俺一人がわあわあ騒いでいただけのように思えるけど……これは、一応無事峠は越したと思って良いのか?
 池田はまったくもっていつも通りだけど、兄貴の気配は変わっていた。
 威嚇の唸りはそのままだったけど、剥き出しにしていた牙は引っ込めた……そう感じた。
「ほんっと、男前だなお前も政一も。何べん惚れ直しても足りねえわ」
 またぽつりと池田が呟いた。
 声に誘われるように顔を上げると、視線が絡むよりも先にまた池田が擦り寄ってきた。
 羽交い絞めにするみたいに拘束されて息が苦しくなったけど、不思議と振り解きたいとは思わなかった。


 *****


 縁側で兄貴が近所の飼い猫にいりこを投げている。
 折角テレビが付いているのに、そっちには見向きもしていない。
 俺がいない間、一体何度くらいこうして兄貴は猫に餌をやったんだろう。
 どこか淋しげに見える背中に、ぎゅっと腹が痛んだ。
 けど、それを顔には出さないように意識しながら、ぽつねんと座る背中に近付いた。
「背中丸まってるぞ。いっつも人にはしゃんとしろって言うくせに」
 まずは一発、憎まれ口をかまして、隣に座る。
 手土産にと持ってきた缶ビールと枝豆を傍らに置けば、兄貴はちらりとそれらに視線を寄越し、それから少しだけ俺を見、結局また猫に目を戻した。
 返事はない。
 まあ、予想していたから何ということもないけど。
 自分用にと持ってきたオレンジジュースの缶を開ける音が、八月の終わりの夜空にぽつりと響く。
 兄貴の傍らに積み上げられていたいりこを一つ取って俺も投げてみたけど……残念ながら見向きもされなかった。
 そのくせ、兄貴には媚を売るみたいに「にゃあ」と鳴く。
「ちぇ、」
 可愛くない猫だ。
 思わず悪態を吐けば、隣の兄貴が軽く笑った。
「警戒心強ぇんだよ、アイツ。手懐けんのに二週間かかった」
 まるで独り言みたいに呟く声に、へえ、と返す。
 当たり障りの無いやり取りだ。
 会話と呼ぶにはお粗末過ぎると思うのに、何でかじんわり身体の中があったかくなった。
 こんな風に、兄貴と隣り合って座ったのも随分と久しぶりだ。
 帰りたい帰りたいと何度も望んでいたことが、やっと叶ったような気がした。
 兄貴が喋ろうとしないのも、あまり気にならない。
 暫く猫に餌を遣るその様子を眺め、ジュースの缶を傾けていると、漸く兄貴がビールに手を伸ばした。
 兄貴の背筋が伸びると、猫は驚いたように身を竦め飛んで逃げ出して行った。
 さんざ食い物貰ったくせに、本当に薄情な猫だ。
 猫が消えていった方向をぼんやりと眺めていると、ふと隣から「涼」と名前を呼ばれた。
「何で池田を庇った?」
「え?」
 一瞬意味が分からず問い返したけど、兄貴は同じ言葉を繰り返しはしなかった。
 ただぼんやりと、庭先を眺めている。
 言葉のニュアンスからいって、兄貴は俺が嘘を吐いたことに気付いているようだ。
 けれども、それに対して責め立ててくるような様子はない。
 それが分かると肩から力が抜けた。
 ことんと缶を縁側に置いて、後ろ手を付いて空を見上げる。
 今夜も月が綺麗だ。
「……別に。庇ってないよ、本当のこと言っただけだ」
 見透かされていると分かっていても、つき通さないとならない嘘というのも多分ある。
 兄貴の中で、今回のことはきっと大きなわだかまりになって、いつまでも残り続けるだろう。
 それが少しでも小さくなれば良いと思う。
「それにさ、本当……何でかよく分かんないけど俺、本当……玖朗のこと嫌いじゃないんだ」
「……」
 本当に、嫌いじゃない。
 得体の知れない薄気味の悪さはまだ残るけど、その分を差し引いたって嫌いにはなれない。
 屈託なく笑う顔は嫌いじゃない。
 差し伸べられる手は嫌いじゃない。
 寄り添ってくるあの体温は、嫌いじゃない。
「玖朗んとこ行ってさ、何か色々あったんだけど……改めて考えると、結構楽しかったよ」
「……」
 ちらりと視線が寄越された。
 俺は淋しかったと、声無き声が聞こえてきたような気がした。
 それに気付いても気付かぬふりをして、突っ張っていた腕を解いてごろんを身を横たえる。
「こっちはどうだったんだよ。俺がいない一ヶ月」
 一人暮らし満喫した? と。
 意地の悪い質問だ。
 分かっていて、敢えて口に出してみた。
 兄貴の返事は聞かなくても分かる。
「うるせえのが居なくて、快適な日々だったよ」
 ほらな?
 一言一句違わぬ兄貴の返事に、勝手に顔が綻んだ。
 さくらを呼んだくせに。
 さくらに「涼」と八回も呼びかけたくせに。
 さらりと嘘を吐く俺たちは、似たもの兄弟だ。
 まあ、似るのも仕方が無いかもしれない。
 小学生の時に親が居なくなって、それから俺を育ててくれたのは兄貴だ。
 身体は両親に育てられた。
 けど、心は兄貴に育てられたような気がする。
 缶を呷る兄貴の喉が、僅かに上下する。
 それを眺めながら、少しだけ目を細める。
 俺の兄貴だ。
 俺だけの。
「なあ、兄ちゃん」
 ぽつりと呼びかけるけど、やっぱり返事は無い。
 自分はいつも「呼ばれたら返事をしろ」と怒るくせに……そう思うけど、全く腹は立たなかった。
 心が和いで、今なら何でも許せそうな気がする。
 今の俺は仏だ。
「片山さくらにしちゃえよ」
 兄貴がビールを吹き出した。
 まるで噴水みたいに、盛大に。





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~

青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」 その言葉を言われたのが社会人2年目の春。 あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。 だが、今はー 「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」 「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」 冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。 貴方の視界に、俺は映らないー。 2人の記念日もずっと1人で祝っている。 あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。 そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。 あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。 ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー ※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。 表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。

孤独な蝶は仮面を被る

緋影 ナヅキ
BL
   とある街の山の中に建っている、小中高一貫である全寮制男子校、華織学園(かしきのがくえん)─通称:“王道学園”。  全学園生徒の憧れの的である生徒会役員は、全員容姿や頭脳が飛び抜けて良く、運動力や芸術力等の他の能力にも優れていた。また、とても個性豊かであったが、役員仲は比較的良好だった。  さて、そんな生徒会役員のうちの1人である、会計の水無月真琴。  彼は己の本質を隠しながらも、他のメンバーと各々仕事をこなし、極々平穏に、楽しく日々を過ごしていた。  あの日、例の不思議な転入生が来るまでは… ーーーーーーーーー  作者は執筆初心者なので、おかしくなったりするかもしれませんが、温かく見守って(?)くれると嬉しいです。  学生のため、ストック残量状況によっては土曜更新が出来ないことがあるかもしれません。ご了承下さい。  所々シリアス&コメディ(?)風味有り *表紙は、我が妹である あくす(Twitter名) に描いてもらった真琴です。かわいい *多少内容を修正しました。2023/07/05 *お気に入り数200突破!!有難う御座います!2023/08/25 *エブリスタでも投稿し始めました。アルファポリス先行です。2023/03/20

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

必ず会いに行くから、どうか待っていて

十時(如月皐)
BL
たとえ、君が覚えていなくても。たとえ、僕がすべてを忘れてしまっても。それでもまた、君に会いに行こう。きっと、きっと…… 帯刀を許された武士である弥生は宴の席で美しい面差しを持ちながら人形のようである〝ゆきや〟に出会い、彼を自分の屋敷へ引き取った。 生きる事、愛されること、あらゆる感情を教え込んだ時、雪也は弥生の屋敷から出て小さな庵に住まうことになる。 そこに集まったのは、雪也と同じ人の愛情に餓えた者たちだった。 そして彼らを見守る弥生たちにも、時代の変化は襲い掛かり……。 もう一度会いに行こう。時を超え、時代を超えて。 「男子大学生たちの愉快なルームシェア」に出てくる彼らの過去のお話です。詳しくはタグをご覧くださいませ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...