凶悪ハニィ

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【裏】

02-1/2

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【62】の裏です。



 池田から電話がかかってきたのは、夕方のことだった。
 出るなり
「今夜うち来いよ」
 と誘いをかけてくるのに、裏がないわけがなかった。
 そう思いながらものこのことやって来た俺が馬鹿だった。

「おい、ちょ、何入って来てんだよ!」

 躊躇いなく背後の扉が開かれたのに、ぎょっとして振り向いたときにはもう遅かった。
「いて、」
 慌てた所為で目の中にシャンプーの泡が入って悶えれば、頭を引っ掴んで容赦ない力でシャワーの下に突っ込まれる。
 抵抗する隙なんぞまるでない。
 池田は、足も速いが手も早い。
 といっても、走るのが速い、女に手を出すのが早いという意味じゃない。
 一度喧嘩となれば、手と足が同時に攻撃に出るような……そんな早さだ。
「なに乱入して来てんだよ。風呂くらい一人で入らせろ」
「まあまあ、そんなこと言わずに。背中くらい流してやるよ」
 だからお前も流せと。
 問答無用の提案に、多分拒否権はないんだろう。
 狭い風呂ならそれを理由に叩きだせるが、そうでもないから追い出すに追い出せない。
 仕方なく背中を流してやれば、池田は呑気に鼻歌なんて歌う始末だ。
 本当にこいつは、いつでも自由で手に負えない。
「で? 用件は何だよ。単に風呂入って飯食ってだけじゃねえだろ」
「あー……」
 散々泡立てた背中を流そうとシャワーノズルに手を伸ばすと、無傷の右手が腕を掴んできた。
 それがそのまま引き寄せられて、まるで当たり前のように指先に唇を寄せてくる。
「近いうちにさ、ちょっと練習させてくんない?」
「……は?」
 練習。
 ついぞ聞かなくなっていたその単語に、一瞬思考が固まる。
 池田が口にする練習は、その辺で堂々と口に出せる類の「練習」じゃない。
 ツレだと思っていた奴に突然引っ繰り返されたのは、もう何年も前のことだった。
 やらせろ抱かせろの一点張りで手が付けられず、かといって大人しく転がって犯される気にもなれず、抵抗に抵抗を重ねての殴り合いの大喧嘩。
 の末、漸く渋々といった体で白状した言葉が「練習」だ。
 抱きたい男が出来た。
 いつか絶対に抱く。
 だからその時失敗しないよう、お前が練習相手になれと。
 渋々ながらにも堂々と言ってのけたあまりの図太さに、当時は本気で眩暈を起こした。
 そんなもの練習する必要ないだろうと反論すれば、けど絶対に失敗したくないんだと食い下がる。
 相方がいるから駄目だと突っぱねようとすれば、黙ってりゃ良いとさらりと言ってのける。
 挙句、心が伴わないんだからただのスポーツと一緒だと。
 突飛な口説き文句の数々に、呆れなかったわけがない。
 けど、結局折れた。
 頭の中にちらちら圭が掠めたけど、擦り寄ってくる池田を跳ね除けきることが出来なかった。
 池田が俺に頼みごとをしてくることなんて、それまでなかった。
 ただの一度もだ。
 それなのに、一体何だって急にそんなことを言い出したのか……わけが分からなかった。
 こんなこと圭にばれたら殺され……いや、泣き伏して自殺されかねない。
 そう思いはしたけど、結局嫌だと突っぱねきることが出来なかった。
 そこまでして失敗せずに抱きたい相手が池田に出来たということ、それ自体が青天の霹靂だった。
「何だよ急に。準備から後始末までもう全部教えたろ。今更」
「どうも、失敗したくさい」
「は?」
 ぽつりと呟く言葉に、また思考が止まる。
 失敗した、ということは、目的の相手に本当に手を出したということか?
 練習だ何だと言って身体を重ねたのだって、もう何年も前のことだ。
 正直、その目的の相手とやらと池田が本当に寝ることになるなんて思いもしていなかった。
 男が男を口説くのは、ノンケが思っているほど容易いことじゃない。
 けど、ちょっと練習に付き合ってやって池田の気が済むなら、それで良いと思っていた。
 それなのに。
「やっぱさ、お前が慣れきってる感じなのが良くなかったんだと思うんだよ」
「は?」
「だから今度は、もうちょっと処女っぽく振舞ってく」
 言葉が終わるよりも先に殴り付けていた。
 ごつ、と鈍い音がけむる浴室に響き渡る。
「慣れてて悪かったな。処女喪失なんて大昔過ぎて覚えてねえよ」
「ちょ、ヒナ」
 縋ってくる池田を振り解き、そのまま風呂場から出た。
 最悪だ。
 池田は相変わらず最悪だ。
 珍しく連絡を寄越してきたからと仕事帰りに疲れた身体引きずってやって来てみれば、俺じゃ対処女の練習相手にはならなかっただと。
 寝惚けた発言にも程がある。
「なあ、ヒナ。ちょっとさ、あいつ身体大丈夫そうか見てやってくんない?」
「はあ?」
「オレが引っ繰り返してケツ弄るわけにもいかねえだろ? 二度と触れなくなっちまうよ」
「ざけんな。何で俺がそんなこと」
 ずるずる食い下がってくる池田を蹴倒し、下着だけ身につけてバスタオル片手に脱衣所を飛び出す。
 これ以上寝言に付き合っていられない。
 池田の言動は大概ろくでもないが、今日ほど最悪だと思ったことはない。
 勝手知ったる他人の家、足音も荒くリビングに向かい……その途中で、足が止まった。
「……」
 子供だ。
 子供がいる。
 何で池田の部屋に子供が居るんだ?
 わけも分からず立ち尽くしていれば、背後から池田が追いついてきた。
「おっと、携帯鳴らした?」
「……鳴らしてない」
 喋った。
 リビングのソファからこちらを振り返り、ぽかんとした表情で見つめてくるその視線に、一体どんな態度を取れば良いのかが分からない。
 さっき池田は、あいつの身体が大丈夫そうか見てやってくれないかと言っていた。
 あいつっていうのは、この子供か?
 こんな小さいのに池田は手を出したのか?
 鬼畜の所業だ。
 呆れる。
 心底呆れる。
 そりゃこんな小さいの相手にするなら、練習の一つもやっておきたいだろう。
 がつがつ食い付けば一晩で壊れそうだ。
 大体、目を付けたのですら数年前って……当時は幼稚園児? いや小学生くらいか?
 池田にペド趣味があるなんて思いもしなかった。
 池田と並んだら身長半分くらいしかないんじゃ……いや、流石にそれほどまでじゃないか。
 けど。
「ヒナも座れよ」
「……その前に服貸せよ。てかお前も着ろよ、服」
 子供の隣に当たり前のように腰掛けて手招く池田に、辛うじてまともな返事が出来た。
 そんな返事に池田が舌打ち、部屋に入っていく。
 見知らぬ子供と取り残されて、一体どうしたものか分からない。
 あまりじろじろ見るのも良くないんじゃないかと思うと、どうにも視線が上げられない。
 けど、ちらりと視線を上げた丁度その時に、まるで示し合わせたように目が合った。
「……こんばんは」
 挨拶された。
 子供だけど礼儀正しい子供だ。
「……ばんは、」
 どうしよう、対応に困る。
 こんな真っ当そうな子供が、一体どこでどうやって池田と知り合い、挙句部屋に連れ込まれるに至ったんだろうか。
 旧友が極悪人に見えそうになるくらい、至極真っ当な普通の子供だ。
「何、まだここで突っ立ってんの?」
「……こんな格好で初対面の相手の前に座れるか」
 部屋から出てきた池田から服を引っ手繰るように奪い、脱衣所に戻る。
 やばい、変に動揺している。
 あんな子供を相手にすることを想定して練習してたというなら、そりゃ俺じゃ役不足だっただろう。
 一体何のために圭にも内緒で何度も突っ込ませたんだか……
 というより、あれ……犯罪じゃないのか?
 のろのろと着替えながらも、頭から血の気が引いていく。
 絶対失敗したくないと言っていたんだ、練習さえしなければ池田はあの子に手を出さなかったかもしれない。
 ということは、あの子が手を出された半分は俺の所為か……?
「……」
 俺は、あの子に謝るべきなんだろうか。
 分からない。
 頭の整理もつかないままにリビングへと戻れば、途中でビールを持って来いと偉そうに命じられた。
 それに眉を顰めながらも、未成年という言葉にまたどっと肩が重くなる。
 やっぱり未成年だ。
 いや、あれで成人してますと言われても困るけど。
 どうしよう。
 どんな態度を取れば良い?
 不安定な気分のままに目の前に座れば、多分目が泳ぐ。
 それを防ぐには……
「ほら」
 池田にビールを放り投げ、子供にジュースを手渡す。
 そのまま向かいのソファに腰を下ろし、足を組む。
「で?」
 すぐさま缶を開けながら、極力不機嫌を装って池田を睨む。
 不機嫌は一番得意のポーズだ。
 これなら目も泳がない。
 昔取った杵柄、はったりなら呼吸をするようにかませる。
 池田の隣の子供が多少びびろうと、構うものか。
 池田の目的は、俺にこの子供を見せることだ。
 身体が平気そうか見極めろ、と。
 態度も会話も全部がフェイク、目的は別のところにある。
 それが分かっているなら、さっさと見極めてさっさと寝よう。
 この子を目の前に長時間座っているのは良心が痛む。
「まあそんな怖い顔すんなよ、美人が台無し」
「ふざけろ。気楽な学生と違ってこっちは明日も仕事なんだよ。早出なんだよ。さっさと寝てえんだよ」
 上辺だけの会話。
 池田の目が「どうだ」と問いかけてくる。
 視界の端に捕らえる子供の顔色は……焦点をそっちに定めていないからはっきりとは言えないが、そんなに悪くない。
 普通に座っているということは、怪我をしているというわけでもないように見える。
「こいつ、紹介しとこっかなって思ってさ」
「あ?」
 失敗したくさい、身体が大丈夫か不安だと訴えてきた割に、子供に触る池田の手にはあまり迷いがない。
 狸だ。
 一体どんな風にして池田が子供を誑かしたのか……想像もしたくない。
 ちょっと見ただけで身を竦めるような普通の子供を、一体どこで引っ掛けたんだか。
「涼二、コイツ高校ん時からのダチで、朝比奈」
「あ……、かたやま、片山涼二です。はじめまして」
 池田に促されて、子供が軽く頭を下げてきた。
 それに、何かが引っかかった。
 何か、じゃない。
 名字が引っかかった。
「片山……?」
 覚えのある名前だ。
 けど、頭から足まで一通り眺めてみたところで、あの男と似通う部位は見付からない。
 けど。
 ちらりと池田に目を向ければ、灰色の目がゆるりと笑みを刷く。
 疑問の答えを無言で教えるように、唇が挑戦的な笑みを浮かべる。
「片山ッ?」
 と同時に、変な声が漏れた。
 霧がかっていた思考が晴れ、脳裏に仏頂面の男が浮かぶ。
 思わず腰が浮きかけたその向こうで、池田が甘く子供にしな垂れかかる。
 うっとりとした幸福そうな微笑に、背筋が寒くなった。
「そう、片山。政一の弟」
 さらりと告げる言葉に、眩暈がした。
 最悪だ。





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