どうも、どうあがいても死ぬ兄です

石田空

文字の大きさ
20 / 25

一難去ってまた一難

しおりを挟む
 ひとまずウィルマの馬車も借りて、うちに女の子たちを連れ帰った。外出してきて早々に大量に女の子を連れて帰ってぎょっとされたものの、ひとまずは彼女たちにメイド教育を付けて欲しいと任せることにした。

「私が……こちらの皆さんの教育係ですか?」

 俺が教育を任せたのは、いつぞやにミヒャエラに危うく俺の眷属として捧げられるところだったエリザだった。
 彼女は当然ながら困惑の顔をしていたものの、俺は人間の教育は彼女が適任だと思う。

「頼むよ。彼女たち全員故郷を吸血鬼にやられてな……帰る場所もない以上、ここできちんとメイド教育を付けたい。その上で他で働き口があれば、そちらに移動してもいいけれど、今はまだ、他に格好の働き口も見つからないしな」

 まさかミヒャエラに教育させて、戦闘メイドにする訳にもいかないしなあ。皆が皆、ウラではないし。なによりも俺がおいしくなさそうだと思ったから、彼女たちは俺の眷属にはできなさそうだ。俺もうちで引き取ると決めた子たちをわざわざグールになんてしたくない。
 俺の説明に、エリザは考え込むように顎に手を当てたものの、決意を秘めた目で大きく頷いた。

「わかりました……最近はどこも大変な様子ですし、ここで面倒を見なければ、最悪皆さん出家しなければならなくなりますし。若い身空でそれはいくらなんでもと思いますから、私が皆さんにきっちり教育を付けます」

 教会に行ったら、最悪そのまんまエクソシストたちと合流。最悪各地のエクソシストたちがキレて吸血鬼狩りをはじめるよなあ……そうなったらいよいよ俺も死期を悟らないといけないものの、他の強硬派の吸血鬼たちを鎮めないことには、リズの安寧が担保できない。
 俺はエリザに何度も「彼女たちをよろしく」と伝えたら、彼女も張り切った様子でメイド服を何枚も用意して彼女たちに教育を付けることとなった。
 やれやれ。ひとまずは彼女たちが日常に戻れるよう、仕事のノウハウを付けるのは、エリザに任せるとして。
 俺はようやく自室に戻ると、ミヒャエラが「ご主人様、お疲れ様でした」とシードルとチーズを用意してくれた。俺はいつぞや訪れた村のシードルとチーズをありがたくいただきながら頷く。

「なんか今回はほんっとうに大変だった……まだそんな強硬派がいるんだよなあ。エクソシストに見つかるまでは俺の天下だって暴れ回っている奴が」
「そりゃあもう。だから穏健派は困っている訳ですしね。しかし今回の戦いにより、あの変態……失礼、マルティン邸が陥落しました。それにより、強硬派がより活発に動くでしょうね」
「なんでまた……たしかにあれは変態だったし、執事もグールも含めて相当手強いとは思ったけど」
「それはご主人様がシュタウフェンベルク様と手を組んだという噂が流れはじめるからですね」
「……俺とウィルマが組んだことのなにが、そう強硬派を刺激するんだよ」
「シュタウフェンベルク様は穏健派、中立派の中でも発言力の高い方ですから。そして、ここの死んだ旦那様は本来は強硬派です」
「それは聞いたけれど……中立派のウィルマが強硬派のうちと手を組んだことの、なにが問題なんだよ」
「それはベルガー邸が既に穏健派に乗っ取られたのではないかという噂が飛ぶからですね」
「……つまり、俺がここの旦那を殺してここん家を乗っ取ったことが、そろそろ強硬派も勘付くって、そんな寸法か?」
「おそらくは。シュタウフェンベルク様も、ご主人様が強硬派から狙われるだろうことを織り込み済みで手を組んだんだと思いますよ」

 要はあれか。
 俺が囮になって強硬派をばんばん引きつけて、その隙を突いてウィルマが私兵で叩くっていう、マルティン邸攻略と同じ手法を、今度は強硬派全般とやれってことなのか。
 これまた面倒な。
 俺はチーズをヒョイパクと口にしてから、腕を組んだ。

「となったら、ここが戦場になることも考えないといけないか? うちにも人間の使用人が大量にいるっていうのに」
「いえ。強硬派の場合は心配に及ばないかと思います。吸血鬼は招待がなければ、基本的に屋敷内には入れませんから」

 そういえばそうか。他の場合も招待を受けてからじゃなかったら入れなかった。マルティン邸だって、向こうからの招待があったからこそ、攻略できたんだから。
「ですが」とミヒャエラは続ける。

「そろそろエクソシストの心配はしたほうがいいかと思います。彼らは人間ですから、招待されなくとも屋敷内に侵入できますし、現状吸血鬼の使用人はわたしとウラ以外は皆殺しにしましたから問題は大きくないとは思いますが、強硬派がこちらの足を引っ張るために匿名で通報しかねませんから」
「ああーっ、そっちかあーっっ」

 俺はガリガリと頭を引っ掻いた。そうなんだよな。敵の敵は味方にはならなくっても、的の敵は武器にはなり得るんだから、嫌がらせで通報されるってこともある。悪いことをしていなくっても、向こうには穏健派と中立派、強硬派の区別なんて付かないだろうし。
 俺は頭を抱えて、ひとまずシードルを飲むと、ミヒャエラは「そうですねえ……」と頬に手を当てた。

「さすがにエクソシストを眷属にするのは、気が引けます。向こうが眷属になったところで、こちらに組してくれるかは未知数ですし、なによりもむやみに戦闘能力を上げた上にこちらに招き入れるのは危険ですから。ここの使用人たちは人間ですから、向こうも保護してくれるかもわかりませんが、わたしたちは間違いなく血祭りにあげられますね」
「ですよねえ……どうしよう」

 考えてみても、状況が詰み過ぎているんだ。いっそ強硬派全員を血祭りにあげて、こうして皆平和に暮らしました。めでたしめでたしとしたほうがまだ安全な気がするくらいには。エクソシストはどうすればいいのか、こっちだってわからない。そもそも勝てるのか。いくら俺が普通よりは戦闘能力があり、魔力があるとはいえど、吸血鬼狩りに特化している集団になんか。
 しばらく考えて「ところでミヒャエラ」と尋ねる。

「なにか打開策が?」
「いや、全然。今のところエクソシスト対策よりもまだ強硬派を殴ろうのほうが、まだなんとかなりそうな目があるけれど。それより、俺自身がこのままだと戦えないと思う」

 そう言って、日頃用意してもらっている日傘を見せた。
 マルティンとの戦いのせいで、すっかりと傘の布地が無くなってしまい、無残な姿になってしまっている。もうハリの部分を捨てて、剣だけで戦ったほうがまだマシなレベルだ。

「俺も日傘じゃさすがにマルティンより上の吸血鬼とは戦えないと思う。日傘もだけれど、服もな。このひらっひらじゃいい加減、お前たちを守ることもできない」
「まあ……まあまあまあまあ……」

 ミヒャエラは口元を抑える。
 ……なんなんだよ、この反応は。

「ご主人様……だいぶ情緒がお戻りになりましたねえ?」
「へあ?」
「ご主人様、妹様がおられなくなってからというもの、本当に情緒が死んでおりましたから。わたしがいくらボケをかましたところでツッコミすら入れてくれず、投げっぱなしの宙ぶらりんで漫才ができずに大変寂しかったですから」
「そりゃあ、まあ……」
「でもそうですねえ……。まだ今の段階では女装は解かないほうがいいと思いますが、服についてはどうにか考えますね。女性用乗馬服でしたら、ひらひらしませんから多少なりとも戦いやすいかと思います」
「ああ、それならたしかに」
「それでは、失礼しますね」

 ミヒャエラにペコリと頭を下げられ、空になった皿とグラスを下げられてから、俺はようやくベッドにボフンともたれかかった。
 本当に今日一日よく戦った。前世では戦った覚えもないというのに、体に戦闘感覚が染み付いていた……きっとマリオンがどんどん少なくなっていく身内を守りながら戦っていたのが、体に染み付いているんだ。
 なあ、マリオンよ。これから俺は吸血鬼強硬派との戦いに身を投じないといけないみたいだけれど。ここからいよいよリズのいるはずのエクソシストとの戦いも考えないといけなくなってきた。
 正直、リズのいるところのエクソシストの支部は真人間だと信じてはいるが。他のエクソシストはどうだかわからないし、そいつらを倒してしまって、リズになんの影響があるのかが俺にもわからない。
 詰みまくっている状態で、リズの安寧を担保できたら、一緒に拍手をしようや。さすがにここから先、俺はそろそろ自分の命まで捨てる計算をしないといけないけれど、守らないといけないものも増えてきたから、使い時は考えないといけないと、そう思えてならないんだ。

****

 攻略対象逆ハーレム計画は順調だと思う。
 私を何度も何度も王都の教会に預けて戦線から引き離そうとしていたカミルが、とうとう私を戦線から離すのを諦めてくれた。好きな人と一緒にいたい気持ちと、戦闘能力のない一般人を戦線に置いておきたくない気持ちと天秤にかけた結果、好きな人を命がけで守るというところに傾いてくれたのね。
 ずっと頑なだったルーカスのカウンセリングも、つい最近になって終わりを迎えた。ずっと淡泊だった子がようやく笑顔を浮かべ、グールを祓うとき以外にも聖歌を歌えるようになったのはいいことだと思う。守りたい、その儚げな存在。
 そして私がカミルとルーカスの二股をかけているのを、見事咎めてきたのがいた。
 カミルの親友にして、ここのエクソシスト支部のムードメーカーのレオンだ。
 褐色の肌に金色の瞳がよく映える。赤い髪はウェーブを描いてうなじでひとつに束ねられている。カミルは潔癖の騎士で、ルーカスは儚い歌い手だとしたら、レオンは色香の剣士という印象だ。
 そりゃ男を何股もかけて居座ってたら、普通に考えてサークルクラッシャーの姫として、部隊から追い出そうとするわね。それが健全な判断だもの。
 もっとも、レオンは私に注意するだけで、追い出そうとするつもりは毛頭ないようだった。

「しっかしまあ、女に免疫がないからとはいえど、お前さんも酷なことしてやるなよ。潔癖性のカミルに、そもそも聖歌隊にいたから女との付き合いゼロのルーカスをたぶらかすような真似なんて」
「あら、私たぶらかしてなんていません」

 すんません。どうしてもたぶらかさないといけないために、バリバリたぶらかしました。
 乙女ゲームでありがちな数股プレイも、現実でやればそりゃビッチである。お兄ちゃんを助けるためには、攻略対象を全員落とさないと安全を担保できないから、仕方なくやっているんだけれど。
 私の悪びれない態度に、レオンは大きく溜息をついた。

「そういう気風のいいところ、そりゃ俺は好みだがな。だが、それをやられて勘違いする奴もいるんだ。気を付けるんだな」
「あら、じゃあレオンは、私に振り向いてくれないの?」

 レオンは元々旅芸人一座に所属していた剣士だから、踊り子も大量にいた一座だから、女慣れしている。だから初心初心な反応をつくったとしても、あしらわれてしまう。
 だとしたら、あなたを落としにかかっていますと最初から宣戦布告して突撃以外に、取れる戦法は限られている。駆け引き慣れしている人には、駆け引きする暇を与えないほどに、押して押して押しまくる。猪突猛進以外にないからこちらは必死だけれど、レオンは油断するとすぐにひょいとかわすから、彼の攻略が一番難しいんだ。
 私の発言に、レオンは口元を歪めた。

「なんだ、俺まで落としたいのか?」
「そうね。嫌われるよりは好かれるほうが嬉しいわ。いけない?」
「ひとりだけを選べない相手にか?」
「私、誰かひとりだけ選んで誰かを不幸にするくらいなら、全員に対して責任を取るから愛して欲しいって思うの。それって強欲?」
「プハッ! ハハハハハハ……ずいぶんな強欲具合だなあ。そりゃハレムをつくり夫人も愛妾も何人も抱える連中は見たことがあるが、全員の責任を取りたい女は初めて見た」

 まあ、とレオンは私の銀色の髪を撫でた。

「俺はともかく、あんまりカミルやルーカスをいじめてやるなよ。あいつらは俺と違って一途だからな。三分の一の愛情じゃ足りないだろうさ」

 そう言ってさっさと立ち去っていった。
 私はレオンに撫でられた部分に触れ。密かにガッツポーズを取った。
 ……あの人、一座の面々は皆家族という状態で育った人だ。そして複数対一の恋愛も普通に知っている人。
 落とせる。この人さえ落とせば。
 ……お兄ちゃんを助けられる芽が出る。
 でも不思議なことに、私が知っている戦況と変わってきている。一度私が連れさらわれて挙げ句の果てに蝋人形にされかけるイベントが発生しなかったのだ。あそこの吸血鬼は強硬派で、吸血鬼にも穏健派と強硬派といるって説明ができるはずだったんだけれど。
 それに復讐に走ってあちこちで暴れ回っている吸血鬼の情報が全然入らない。
 マリオンは無事なんだろうか。私の攻略ペースは、『禁断のロザリオ』本編と比べれば破格のスピードのはずなんだけれど、それでもなにか見落としている?
 ……悪い方向に考えちゃ駄目ね。お兄ちゃんを助けて、兄妹平和に暮らせるルートをつくるんだから。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜

Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。

乙女ゲームの悪役令嬢、ですか

碧井 汐桜香
ファンタジー
王子様って、本当に平民のヒロインに惚れるのだろうか?

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

処理中です...