24 / 25
お兄ちゃんは認めません
しおりを挟む
俺はテンパッた。とにかくテンパッた。
リズだ。妹だ。会えなかった子だ。
俺の中の死んだマリオンがなにかしら言いたげなのが頭に浮かんだ。わかるよ、お前リズのためにずっと頑張ってたんだもんな。だから旦那ぶっ殺してでも、リズの元に行かせたくなかったんだもんな。そりゃ俺だって、訳のわからんストーカーが妹狙ってたら、司法が動いてくれないんだったらその選択肢取ってたもんなあ。わかるよ。ものすごくよくわかる。
俺が硬直しているのを見かねて、「ご主人様ご主人様」とミヒャエラは囁いた。
「よろしいんですか? リズ様おられるんだから、なにかおっしゃったほうがよろしくないですか? ほら。合同演習でエクソシストではない彼女に見学中ならと、お茶に誘うとか」
「そ、そういうもんなのか? なんか俺は、全然なにを言ったらいいか」
「もーう、普段は余計なことペラッペラしゃべる癖に、肝心な時だけシャイボーイですかぁ」
誰がシャイボーイじゃ、チョイスする言葉をいちいち面白くするんじゃない。
普段だったらそうポンポンと言い返せる言葉が、喉をつっかえて出てこない。なんだこのテンパッた生き物。これじゃ、エクソシストたちにも、リズ本人にも不審がられて……。
そう思っていたものの。リズは目をパチリとさせて口を開いた。
「こちらの奥様ですか? 初めまして。リズです」
そういえば、乙女ゲームはプレイヤーキャラには声が付かないんだっけか。俺にはどこかで聞いたことある有名声優の癖のない声に聞こえた。
「ええ、初めまして。エクソシストの皆さんの中に、このような可憐なお嬢さんがおられるとは思ってもいませんでしたわ」
なんとか俺はそう切り返すと、リズはおかしそうに笑った。
「私、皆に混ぜてもらっているだけで、エクソシストではないんですよ。お手伝いと言いますが、炊事担当と言いますか。エクソシストの皆さんに拾ってもらったんで、そこでお手伝いをさせてもらっているんです」
「まあ……そうなんですね。ご苦労されていますね?」
「いいえ。皆親切ですから」
そう言ってにこにこと笑っている。
よかった……俺はそれに内心胸を撫で下ろす。どうもエクソシストの連中……この場合は攻略対象と言えばいいのか……には、吸血鬼だということがばれずにここまで来られたらしい。だとしたら、ちゃんとご飯を食べてちゃんと生活できているらしい。
それならお兄ちゃんは安心だ。そう思っていたら、先程から気になる騎士然とした男性が「申し訳ございません、奥方」と声をかけてきた。
「どうかなさいましたか?」
「今から演習がありますが、その間だけでも彼女を置いておいてくださらないでしょうか? 二刻ほどで終わるのですが、彼女にまさか剣や魔法の飛び交う中に置いておく訳に参りませんから」
ミヒャエラが指摘したことを先に行ってきた騎士然とした男性に、俺は一瞬顔が赤くなる。ミヒャエラはニヤニヤとしてこちらを見ている。先を越されたとか言うな言うな言うなぁぁぁぁ!
俺があたふたしていると、リズが「えっ」と言う。
「私は邪魔にならないようにしようとは思っていたけれど……でもそれでカミルはいいの?」
「危なくない場所から応援してくれないか? 今日はあくまで演習であって、命をかけるものではないのだからね」
ふたりの間の空気が甘ったるい。
そうか……リズが選んだのはこの人か。うん。お兄ちゃんもこの人ならまだ安心です。俺はうんうんとひとり納得していたら、リズがいきなり肩を抱かれた。
「まあ、頑張ってくるから。応援しててくれよ?」
「もう、レオンったらこんなところで止めてよ。でもわかった。応援してあげる」
ん……?
俺は一瞬嫌な予感が頭を掠めた。
たしか前世で妹が言っていたようなことがある。
「乙女ゲームって、ギャルゲーと違って逆ハーレムエンドって存在しないんだよね」
「そうなの? まあギャルゲーでも少ないけど」
「うん。主人公が尻軽ビッチに見えるの、乙女ゲームの会社はとにかく気にするから。まあたまに全員同時攻略しないと死体が転がる系ゲームはあるけど、あれは乙女ゲームの中でも異色だから」
「ふうん……てっきり逆ハー趣向とかあるのかとばかり」
「そりゃあまりに攻略対象が性格に難ありだったら、乙女ゲームのヒロインが全員調教して手元に置いておいたほうがまだ被害が少ないって場合とか、ゲームの攻略条件が全員同時攻略って場合とかだったらともかく、普通はその場にいる人全員から好意を向けられたら普通に怖くない? 現実でも同じクラスの男子全員から矢印を向けられたら、逃げ場がなくって怖いし、お兄ちゃんだって職場の人全員から矢印を向けられて気まずい思いしたら嫌でしょ」
「たしかに」
「だから逆ハー狙いって、よっぽどのことがない限りはしないんだよ」
……まさか、な。
俺はそう思ってダラダラと背中から冷や汗を流していたら、隣にいたミヒャエラが狙っていた少年までナチュラルにリズの手を取ってくる。
「頑張るね」
「ええ、頑張ってね。ルーカス」
ピキン。
まさかまさかと思っていたけれど、目の前のリズ。
逆ハーレム形成してないか?
まあひとりだけだったら、お兄ちゃんも泣きながら赤飯炊いて……たとえいけ好かない奴であったとしても、リズが幸せなら相手にパイ投げしてから赤飯炊いて祝うつもりはあった。この世界に赤飯が炊けるかどうかはこの際置いておいて、気分的な問題で。
でも、でもでもでも。
お兄ちゃん、逆ハーレムはあんまりよろしくないと思うんです。だって、うちの妹を狙うケダモノがそう何人もいたら、とてもじゃないけれどそんな場所に妹を置いておきたくない。
「……ハ……ハ……」
「あのう?」
「ご主人様、ご主人様。なあんかまろび出かかっていますよう、落ち着いてくださーい」
リズは心配そうにこちらの顔を覗き込む中、ミヒャエラは至って冷静だ。
俺はプルプルと震えながら、思わず叫んでいた。
「ハレンチなのはいけないことだと思います! と、とにかくリズさんは預かりますわねっ!」
「わっ!!」
「はい?」
エクソシストと言う名のケダモノたちを置いて、俺は怒り心頭で、リズの腕を取ってのしのしとその場を退散した。
ミヒャエラは俺の言動に呆れた顔をしてから、エクソシストたちに会釈をした。
「なにやら奥方も誤解なさったようで。演習の見学楽しみにしてますねぇ」
そう言い残して、俺のほうへと寄っていった。
****
「あっ、あのう! 腕! 痛い痛い、あのう!」
どうしてこうなったんだろう。
私が皆としゃべっていたら、だんだんだんだんマリオンの機嫌が下降していったんだ。
でも驚いたなあ。ゲーム内だったら、マリオンは性別が判明するまではゴシックドレスオンリーだったのに、まさか乗馬服で登場するとは思ってもいなかった。
私が知らない内に、ゲームの内容がもろもろ変わっているのかな。
とにかく。マリオンはおつきのメイドさん……この人も私知らないけど、設定的に存在してたのかな。でもそうだよね、女装ずっと続けてしばらく正体ばれないんだから、合わせてくれる人がいなかったらそもそもそんなことできないよね……と一緒に私を連れ去ってしまった。
痛い痛い。腕がミシミシ言うくらいに捕まれている。
「先程の方々が、あなたの保護を?」
マリオンの声はひどく冷えている。
怖い……怖い。なんか無茶苦茶人を殺しそうな声をしている。
やだよ、折角頑張って全員落としたのに、誰か殺してマリオンがエクソシストから討伐令下るのは! そもそもここにいるのは私たち以外全員エクソシストなんだから、逃げ場なんてゼロじゃない!
「は、はい! 皆、いい人たちです!」
「どの人が」
「はい?」
「どの人があなたの本命なの?」
「……はいぃ~?」
マリオン、そんな下世話なこと聞くタイプだったかな。たしかに出番が少な過ぎたし、助かるルートもゼロだったから、私の記憶だけのマリオンが正しい訳じゃないんだけど。
マリオンが震えながら聞く。
「いい? あなたはひとりなの。いくらあなたが愛らしいからって、自分を安売りしては駄目よ? 男なんて放っておいたら皆ケダモノなんだから、誰に対しても親切なのは駄目。男は優しくされたら皆すぐに自分に気があるって勘違いする悲しい生き物なんだからね」
「あ、あの?」
「世の中ハーレム展開もてはやされているけれど、それって全員を平等に愛せる人じゃなかったらできないことだから。素人が手を出しては駄目な展開だから」
「だから、あの?」
なんだ。この人。
まさか。と思う。
私だって転生して、前世の記憶があるんだから、他に転生者がいたっておかしくはない。
そもそも今まで、起こるはずだった事件が起こってないんだから、もっと早くに転生者の介入のことに気付くべきだったんだ。
「お兄ちゃんは、そういうの全然よくないと思いますから!」
「……もしかしなくっても、お兄ちゃん?」
「へっ?」
「だって、そこまで過保護であれこれ言って、マリオンのこともリズのことも心配するような人、他に知らないし」
マリオンが今まで見たことないような顔をして、固まってしまった。
あちゃー。本当に。
本当に頑張ってよかったぁ……もうちょっとでマリオンだけでなく、お兄ちゃんまでエクソシストたちに殺されるところだったんだから。
リズだ。妹だ。会えなかった子だ。
俺の中の死んだマリオンがなにかしら言いたげなのが頭に浮かんだ。わかるよ、お前リズのためにずっと頑張ってたんだもんな。だから旦那ぶっ殺してでも、リズの元に行かせたくなかったんだもんな。そりゃ俺だって、訳のわからんストーカーが妹狙ってたら、司法が動いてくれないんだったらその選択肢取ってたもんなあ。わかるよ。ものすごくよくわかる。
俺が硬直しているのを見かねて、「ご主人様ご主人様」とミヒャエラは囁いた。
「よろしいんですか? リズ様おられるんだから、なにかおっしゃったほうがよろしくないですか? ほら。合同演習でエクソシストではない彼女に見学中ならと、お茶に誘うとか」
「そ、そういうもんなのか? なんか俺は、全然なにを言ったらいいか」
「もーう、普段は余計なことペラッペラしゃべる癖に、肝心な時だけシャイボーイですかぁ」
誰がシャイボーイじゃ、チョイスする言葉をいちいち面白くするんじゃない。
普段だったらそうポンポンと言い返せる言葉が、喉をつっかえて出てこない。なんだこのテンパッた生き物。これじゃ、エクソシストたちにも、リズ本人にも不審がられて……。
そう思っていたものの。リズは目をパチリとさせて口を開いた。
「こちらの奥様ですか? 初めまして。リズです」
そういえば、乙女ゲームはプレイヤーキャラには声が付かないんだっけか。俺にはどこかで聞いたことある有名声優の癖のない声に聞こえた。
「ええ、初めまして。エクソシストの皆さんの中に、このような可憐なお嬢さんがおられるとは思ってもいませんでしたわ」
なんとか俺はそう切り返すと、リズはおかしそうに笑った。
「私、皆に混ぜてもらっているだけで、エクソシストではないんですよ。お手伝いと言いますが、炊事担当と言いますか。エクソシストの皆さんに拾ってもらったんで、そこでお手伝いをさせてもらっているんです」
「まあ……そうなんですね。ご苦労されていますね?」
「いいえ。皆親切ですから」
そう言ってにこにこと笑っている。
よかった……俺はそれに内心胸を撫で下ろす。どうもエクソシストの連中……この場合は攻略対象と言えばいいのか……には、吸血鬼だということがばれずにここまで来られたらしい。だとしたら、ちゃんとご飯を食べてちゃんと生活できているらしい。
それならお兄ちゃんは安心だ。そう思っていたら、先程から気になる騎士然とした男性が「申し訳ございません、奥方」と声をかけてきた。
「どうかなさいましたか?」
「今から演習がありますが、その間だけでも彼女を置いておいてくださらないでしょうか? 二刻ほどで終わるのですが、彼女にまさか剣や魔法の飛び交う中に置いておく訳に参りませんから」
ミヒャエラが指摘したことを先に行ってきた騎士然とした男性に、俺は一瞬顔が赤くなる。ミヒャエラはニヤニヤとしてこちらを見ている。先を越されたとか言うな言うな言うなぁぁぁぁ!
俺があたふたしていると、リズが「えっ」と言う。
「私は邪魔にならないようにしようとは思っていたけれど……でもそれでカミルはいいの?」
「危なくない場所から応援してくれないか? 今日はあくまで演習であって、命をかけるものではないのだからね」
ふたりの間の空気が甘ったるい。
そうか……リズが選んだのはこの人か。うん。お兄ちゃんもこの人ならまだ安心です。俺はうんうんとひとり納得していたら、リズがいきなり肩を抱かれた。
「まあ、頑張ってくるから。応援しててくれよ?」
「もう、レオンったらこんなところで止めてよ。でもわかった。応援してあげる」
ん……?
俺は一瞬嫌な予感が頭を掠めた。
たしか前世で妹が言っていたようなことがある。
「乙女ゲームって、ギャルゲーと違って逆ハーレムエンドって存在しないんだよね」
「そうなの? まあギャルゲーでも少ないけど」
「うん。主人公が尻軽ビッチに見えるの、乙女ゲームの会社はとにかく気にするから。まあたまに全員同時攻略しないと死体が転がる系ゲームはあるけど、あれは乙女ゲームの中でも異色だから」
「ふうん……てっきり逆ハー趣向とかあるのかとばかり」
「そりゃあまりに攻略対象が性格に難ありだったら、乙女ゲームのヒロインが全員調教して手元に置いておいたほうがまだ被害が少ないって場合とか、ゲームの攻略条件が全員同時攻略って場合とかだったらともかく、普通はその場にいる人全員から好意を向けられたら普通に怖くない? 現実でも同じクラスの男子全員から矢印を向けられたら、逃げ場がなくって怖いし、お兄ちゃんだって職場の人全員から矢印を向けられて気まずい思いしたら嫌でしょ」
「たしかに」
「だから逆ハー狙いって、よっぽどのことがない限りはしないんだよ」
……まさか、な。
俺はそう思ってダラダラと背中から冷や汗を流していたら、隣にいたミヒャエラが狙っていた少年までナチュラルにリズの手を取ってくる。
「頑張るね」
「ええ、頑張ってね。ルーカス」
ピキン。
まさかまさかと思っていたけれど、目の前のリズ。
逆ハーレム形成してないか?
まあひとりだけだったら、お兄ちゃんも泣きながら赤飯炊いて……たとえいけ好かない奴であったとしても、リズが幸せなら相手にパイ投げしてから赤飯炊いて祝うつもりはあった。この世界に赤飯が炊けるかどうかはこの際置いておいて、気分的な問題で。
でも、でもでもでも。
お兄ちゃん、逆ハーレムはあんまりよろしくないと思うんです。だって、うちの妹を狙うケダモノがそう何人もいたら、とてもじゃないけれどそんな場所に妹を置いておきたくない。
「……ハ……ハ……」
「あのう?」
「ご主人様、ご主人様。なあんかまろび出かかっていますよう、落ち着いてくださーい」
リズは心配そうにこちらの顔を覗き込む中、ミヒャエラは至って冷静だ。
俺はプルプルと震えながら、思わず叫んでいた。
「ハレンチなのはいけないことだと思います! と、とにかくリズさんは預かりますわねっ!」
「わっ!!」
「はい?」
エクソシストと言う名のケダモノたちを置いて、俺は怒り心頭で、リズの腕を取ってのしのしとその場を退散した。
ミヒャエラは俺の言動に呆れた顔をしてから、エクソシストたちに会釈をした。
「なにやら奥方も誤解なさったようで。演習の見学楽しみにしてますねぇ」
そう言い残して、俺のほうへと寄っていった。
****
「あっ、あのう! 腕! 痛い痛い、あのう!」
どうしてこうなったんだろう。
私が皆としゃべっていたら、だんだんだんだんマリオンの機嫌が下降していったんだ。
でも驚いたなあ。ゲーム内だったら、マリオンは性別が判明するまではゴシックドレスオンリーだったのに、まさか乗馬服で登場するとは思ってもいなかった。
私が知らない内に、ゲームの内容がもろもろ変わっているのかな。
とにかく。マリオンはおつきのメイドさん……この人も私知らないけど、設定的に存在してたのかな。でもそうだよね、女装ずっと続けてしばらく正体ばれないんだから、合わせてくれる人がいなかったらそもそもそんなことできないよね……と一緒に私を連れ去ってしまった。
痛い痛い。腕がミシミシ言うくらいに捕まれている。
「先程の方々が、あなたの保護を?」
マリオンの声はひどく冷えている。
怖い……怖い。なんか無茶苦茶人を殺しそうな声をしている。
やだよ、折角頑張って全員落としたのに、誰か殺してマリオンがエクソシストから討伐令下るのは! そもそもここにいるのは私たち以外全員エクソシストなんだから、逃げ場なんてゼロじゃない!
「は、はい! 皆、いい人たちです!」
「どの人が」
「はい?」
「どの人があなたの本命なの?」
「……はいぃ~?」
マリオン、そんな下世話なこと聞くタイプだったかな。たしかに出番が少な過ぎたし、助かるルートもゼロだったから、私の記憶だけのマリオンが正しい訳じゃないんだけど。
マリオンが震えながら聞く。
「いい? あなたはひとりなの。いくらあなたが愛らしいからって、自分を安売りしては駄目よ? 男なんて放っておいたら皆ケダモノなんだから、誰に対しても親切なのは駄目。男は優しくされたら皆すぐに自分に気があるって勘違いする悲しい生き物なんだからね」
「あ、あの?」
「世の中ハーレム展開もてはやされているけれど、それって全員を平等に愛せる人じゃなかったらできないことだから。素人が手を出しては駄目な展開だから」
「だから、あの?」
なんだ。この人。
まさか。と思う。
私だって転生して、前世の記憶があるんだから、他に転生者がいたっておかしくはない。
そもそも今まで、起こるはずだった事件が起こってないんだから、もっと早くに転生者の介入のことに気付くべきだったんだ。
「お兄ちゃんは、そういうの全然よくないと思いますから!」
「……もしかしなくっても、お兄ちゃん?」
「へっ?」
「だって、そこまで過保護であれこれ言って、マリオンのこともリズのことも心配するような人、他に知らないし」
マリオンが今まで見たことないような顔をして、固まってしまった。
あちゃー。本当に。
本当に頑張ってよかったぁ……もうちょっとでマリオンだけでなく、お兄ちゃんまでエクソシストたちに殺されるところだったんだから。
0
あなたにおすすめの小説
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる