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5.盗聴器
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スマホを握る手が汗ばんでいる。
あの時……
もし、鍵をかけて無かったら?
強引にでも壊されていたら?
恐ろしさと気持ち悪さに震える指で楓にメッセージを送った。
『楓……どうしよう? 郵便受けに、知らない荷物が入ってて……中、ローグ君の人形が……』
送信ボタンを押したあと、胸の鼓動が早くなる。
すぐに既読がついて、楓から返ってきたメッセージを見た瞬間、息が止まった。
『これから言う事を声に出すな』
短い言葉。
けれど、その意味をようやく理解した瞬間、背筋が凍る。
『人形の中、カメラや盗聴器が仕掛けられてるかもしれない。』
……え?
スマホを持つ手が震え、思わず口元を抑えるが、カタカタと怖さから震えが止まれない。
まるで背後に誰かが立っているような気さえして思わず辺りを見回す。
静かな時計の鳴る音しかない部屋には、 荒い息をした私と、机の上の“それ”しかいない。
「……どうすればいいのかな?」
小さな声で思わず呟いたけど、ハッとして口を押さえた。
声を出すなよ、そう言われてたのだと思い出した。
楓からまた何回も急いで送ったのか、分けたメッセージが届いたのを続けて読んだ。
『包装されてた?それなら戻して、捨てる予定だった何でも良い、段ボールとかなにかに入れて。余りたくさん触らないようにな。』
私は言われるまま、ローグ君をそっと袋に戻した。
言われてみれば、ローグ君の後ろの縫い目がまるで荒く素人が塗った様な荒く違う色の糸の縫い目。
目は片方はよく見れば片方は全然違っていて、レンズの様にも見える。
ぬいぐるみの丸い目が、どこか冷たく光って見えた。
さっきまで“かわいい”と思っていたのに。
なにもかもの音を聞かれ、家の中の全てを見られそうだ。
息まで潜めながら、包装を戻した。
なにかないかとこの前、アメゾンで買った際に届いた小さな段ボールを思い出して再利用して、その中に袋を押し込んだ。
近くにあったガムテープを取り出して、ガムテープを引いて貼る指が、震えてうまく動かない。
なんとか震えながらも、はり終わった。
玄関の端っこのカウンターに載せ終わり、私はキッチンで手を洗った後、私はベッドのある部屋の奥地に戻った。
終わった……
そう思った瞬間、スマホがもう一度光った。
ベッドに寝転がりながらも、ため息を吐いた。
『……やっぱり、俺と暮らそう。暫く、落ち着くまででいいからさ。』
その文字を見た瞬間、胸の奥がぎゅっと締めつけられて、驚いてスマホを手放してしまい、慌てるとスマホが落ちてきて顔面とぶつかる。
楓と暮らす!?
それは、ずっと叶わなかった“もしも”の未来みたいな言葉だった。
いてて、と落ちてきたスマホが痛い。
しかしながらそれよりも、高校生のころの叶わないと思っていた未来。
楓の隣で笑っていられた日々を、ふと、思い出した。
……でも今は、そんな甘い記憶と一緒に、
よくわからない“誰か”の影が、すぐそこにいる気がした。
胸の奥がざわざわして、息が詰まる。
私はスマホを強く握りしめながら、今日ガチャガチャとあの扉を開けようとする行為。
いたずらが目的なのか、それとも他に何かあるのか。
震える指で短く返信を打った。
『……うん、助けてお願い。』
送信したあと、静まり返った部屋の中で、
自分の心臓の音と時計の音だけが響いていた。
あの時……
もし、鍵をかけて無かったら?
強引にでも壊されていたら?
恐ろしさと気持ち悪さに震える指で楓にメッセージを送った。
『楓……どうしよう? 郵便受けに、知らない荷物が入ってて……中、ローグ君の人形が……』
送信ボタンを押したあと、胸の鼓動が早くなる。
すぐに既読がついて、楓から返ってきたメッセージを見た瞬間、息が止まった。
『これから言う事を声に出すな』
短い言葉。
けれど、その意味をようやく理解した瞬間、背筋が凍る。
『人形の中、カメラや盗聴器が仕掛けられてるかもしれない。』
……え?
スマホを持つ手が震え、思わず口元を抑えるが、カタカタと怖さから震えが止まれない。
まるで背後に誰かが立っているような気さえして思わず辺りを見回す。
静かな時計の鳴る音しかない部屋には、 荒い息をした私と、机の上の“それ”しかいない。
「……どうすればいいのかな?」
小さな声で思わず呟いたけど、ハッとして口を押さえた。
声を出すなよ、そう言われてたのだと思い出した。
楓からまた何回も急いで送ったのか、分けたメッセージが届いたのを続けて読んだ。
『包装されてた?それなら戻して、捨てる予定だった何でも良い、段ボールとかなにかに入れて。余りたくさん触らないようにな。』
私は言われるまま、ローグ君をそっと袋に戻した。
言われてみれば、ローグ君の後ろの縫い目がまるで荒く素人が塗った様な荒く違う色の糸の縫い目。
目は片方はよく見れば片方は全然違っていて、レンズの様にも見える。
ぬいぐるみの丸い目が、どこか冷たく光って見えた。
さっきまで“かわいい”と思っていたのに。
なにもかもの音を聞かれ、家の中の全てを見られそうだ。
息まで潜めながら、包装を戻した。
なにかないかとこの前、アメゾンで買った際に届いた小さな段ボールを思い出して再利用して、その中に袋を押し込んだ。
近くにあったガムテープを取り出して、ガムテープを引いて貼る指が、震えてうまく動かない。
なんとか震えながらも、はり終わった。
玄関の端っこのカウンターに載せ終わり、私はキッチンで手を洗った後、私はベッドのある部屋の奥地に戻った。
終わった……
そう思った瞬間、スマホがもう一度光った。
ベッドに寝転がりながらも、ため息を吐いた。
『……やっぱり、俺と暮らそう。暫く、落ち着くまででいいからさ。』
その文字を見た瞬間、胸の奥がぎゅっと締めつけられて、驚いてスマホを手放してしまい、慌てるとスマホが落ちてきて顔面とぶつかる。
楓と暮らす!?
それは、ずっと叶わなかった“もしも”の未来みたいな言葉だった。
いてて、と落ちてきたスマホが痛い。
しかしながらそれよりも、高校生のころの叶わないと思っていた未来。
楓の隣で笑っていられた日々を、ふと、思い出した。
……でも今は、そんな甘い記憶と一緒に、
よくわからない“誰か”の影が、すぐそこにいる気がした。
胸の奥がざわざわして、息が詰まる。
私はスマホを強く握りしめながら、今日ガチャガチャとあの扉を開けようとする行為。
いたずらが目的なのか、それとも他に何かあるのか。
震える指で短く返信を打った。
『……うん、助けてお願い。』
送信したあと、静まり返った部屋の中で、
自分の心臓の音と時計の音だけが響いていた。
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