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紅蓮の烈火の章
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目が覚めた。
目を開けるときしんだ身体。
足を舐められてびくんと揺れる身体。
「………ぁ」
私は寝ぼけた目を擦り、下の方を向くとユリウスが私の股の間に入り込み股を押し広げ太ももにキスを落とした。
「おはようシア」
「おはよう……ユリウスなにしてんの?」
「君が俺が家に居てって言った事を破って街に出たからな。」
ぬぷっと最奥にコツンと当たる感覚に痺れる。
「……ぁんんっ」
「ここに他の魔力が無い事はわかったけどな。シアは迂闊だ。もしこの素晴らしい肉体を他の男に押し広げられる可能性もあったかもしれないと考えるとゾッとする。気をつけてと何度も言ったけどわかっているか?」
「そ……それは」
「なにがあった?こんなに震えて。」
ユリウスに触られて、私は震えた。
あの時、もし……
あの人が彼女を逃げ出すのを止められていたら……
彼女は外であの人が他人を愛しているのをひとりで寂しく……牢の中で待っていたのだろうか。
番だからと閉じ込められて。
怖い。
「私は……」
ユリウスに手を伸ばしかけて気を失った。
なにかを叫ぶ声と、抱きしめてくれる温かさに安心した。
《ジークフリート、どうしたの?》
クラウディアの追憶かと私は、思いながら、身体が勝手に動き、ジッと真剣な表情をしたジークフリートを見る。
《君の事をよく知らないなと思ったんだ》
《あらそう?毎晩愛し合っているのに?》
クラウディア(私)はジークフリートが座るベンチの隣に座った。
《君がどこで産まれたとか、どこに両親がいるとか何も知らないな》
《あーたしかにそれは言ってないわね。でも聞かれても困るわ、私》
《なんでだ?》
《言ってはいけないからよ、故郷の地を去る時に言われたの、両親の名前と故郷の名前は、絶対に口に出してはいけないの》
《そうか……なら聞かん》
《ありがとうジークフリート、両親はたぶん元気よ》
会えないけど。
そう言って笑い、二人は見つめ合いキスをした。
とても幸せそうで心が嬉しい。
誰かを呼ぶ声がして意識が飛ぶ。
「シア?」
目を開けるとユリウスの顔が見えて安心した。
ぬっちょりと私達の体液の匂いや感触が生々しい。
ギュッと抱きしめてくる彼の温かな温度に凍りかけていた心が癒される。
「ベッドの端にチケットが落ちてた。一枚しかなくて……誰かと見たのか?」
ギュッと抱きしめられて、チケット?と私は疑問に思った。
「チケット?」
カレイド魔劇団の物と言われて、ぁあ!と納得する。
「え?なんで落ちてるの?しまったはずだわ。」
バッグから小物入れに入れたと思ったのに。
そう思って立ちあがろうとすると、がっしりと抱きしめられており動けない。
「それに、なんで出かけた?ひとりで。危ないだろ?」
「心配し過ぎなの、ユリウスは。」
「わかってないのはシアの方だ。シアは剣の腕はないだろ?もし、ナイフを押し当てられてこんな事をされたら?」
するりと足先から伝う手が太ももへと進む。
「……んっ」
「女性の護衛もつけようかと悩んでいたこともある。だけどそれはシアは嫌だろ?声を上げるのさえ他人に聞かれるのを嫌がる君は、屋敷の中に他人がずっと側にいるのは。」
中に出されていたのかトロリと白濁が溢れている秘部や下半身のなだらかな丘をユリウスの指で撫でられる。
「だめっ……他人いや」
「じゃ俺が帰るまで待つと、約束してくれ。竜化も間に合わない事もある……クラウディアの時みたく君を失うのは嫌なんだ。」
リディアとしての過去は剣を扱っていた事もあるが断片的な過去だし、今は鍛えていない身体だ。
リディアの追憶を見てから、他人の女性がユリウスの側にいるのが更に怖くなった。
本や小説の中にもメイドなど使用人と浮気する人の物語は多く見る。
確かに竜人族が他人を近づけるのも嫌がるのもようやく理解してわかる。
例え番は他人とは行為はしないようにはなるけど、それでも嫌だと思う。
けど、それは私のわがままだ。
ユリウスが私を持ち上げて背後から抱えられて、するりと足先から伝う手が身体を撫でていく。
「……ごめんなさい。確かに考えが甘かったわ。」
「わかったならいいが……あの時の俺が出発する時から君はおかしかった。なにがあったんだ?」
私は何も言えなくてユリウスに体を寄りかかり肩に顔を埋めた。
身体を撫でてくれる彼の手が温かくて、ホッとした。
そう今隣にはユリウスがいる。
私にはユリウスがいる。
それを思い出せた。
「なにか思い出したのか?」
その言葉にピクリと揺れる。
嫌だ、こんな醜い私を教えたくない。
……もし彼が他の人を愛してその相手を妊娠していたら、その時は殺してしまうかもしれない。
その相手を。
許せない。
「教えてくれ、どんな追憶を見たか。」
そして、私は少し離れてもらい、落ち着いた後みた内容を詳しく話した。
その後考えていた事も。
「……ッじゃ、嫉妬してくれていたのか。」
「ごめんなさい、こんな重い女で。」
打ち明けた恥ずかしさに震えていて、ユリウスを見ると端正な顔立ちを赤くしてなんかわからないけど、色っぽいなと呑気に考えていた。
その後彼は首を振って、俺の追憶を話そうと言って抱きしめてくれた。
「あいつは……いや、俺は馬鹿だったんだ。ただ、彼女を……シアを愛した余り間違った選択をした。その結果失った。"楽園の竜籠"に。」
そう言って震えた彼の身体を抱きしめ返した。
目を開けるときしんだ身体。
足を舐められてびくんと揺れる身体。
「………ぁ」
私は寝ぼけた目を擦り、下の方を向くとユリウスが私の股の間に入り込み股を押し広げ太ももにキスを落とした。
「おはようシア」
「おはよう……ユリウスなにしてんの?」
「君が俺が家に居てって言った事を破って街に出たからな。」
ぬぷっと最奥にコツンと当たる感覚に痺れる。
「……ぁんんっ」
「ここに他の魔力が無い事はわかったけどな。シアは迂闊だ。もしこの素晴らしい肉体を他の男に押し広げられる可能性もあったかもしれないと考えるとゾッとする。気をつけてと何度も言ったけどわかっているか?」
「そ……それは」
「なにがあった?こんなに震えて。」
ユリウスに触られて、私は震えた。
あの時、もし……
あの人が彼女を逃げ出すのを止められていたら……
彼女は外であの人が他人を愛しているのをひとりで寂しく……牢の中で待っていたのだろうか。
番だからと閉じ込められて。
怖い。
「私は……」
ユリウスに手を伸ばしかけて気を失った。
なにかを叫ぶ声と、抱きしめてくれる温かさに安心した。
《ジークフリート、どうしたの?》
クラウディアの追憶かと私は、思いながら、身体が勝手に動き、ジッと真剣な表情をしたジークフリートを見る。
《君の事をよく知らないなと思ったんだ》
《あらそう?毎晩愛し合っているのに?》
クラウディア(私)はジークフリートが座るベンチの隣に座った。
《君がどこで産まれたとか、どこに両親がいるとか何も知らないな》
《あーたしかにそれは言ってないわね。でも聞かれても困るわ、私》
《なんでだ?》
《言ってはいけないからよ、故郷の地を去る時に言われたの、両親の名前と故郷の名前は、絶対に口に出してはいけないの》
《そうか……なら聞かん》
《ありがとうジークフリート、両親はたぶん元気よ》
会えないけど。
そう言って笑い、二人は見つめ合いキスをした。
とても幸せそうで心が嬉しい。
誰かを呼ぶ声がして意識が飛ぶ。
「シア?」
目を開けるとユリウスの顔が見えて安心した。
ぬっちょりと私達の体液の匂いや感触が生々しい。
ギュッと抱きしめてくる彼の温かな温度に凍りかけていた心が癒される。
「ベッドの端にチケットが落ちてた。一枚しかなくて……誰かと見たのか?」
ギュッと抱きしめられて、チケット?と私は疑問に思った。
「チケット?」
カレイド魔劇団の物と言われて、ぁあ!と納得する。
「え?なんで落ちてるの?しまったはずだわ。」
バッグから小物入れに入れたと思ったのに。
そう思って立ちあがろうとすると、がっしりと抱きしめられており動けない。
「それに、なんで出かけた?ひとりで。危ないだろ?」
「心配し過ぎなの、ユリウスは。」
「わかってないのはシアの方だ。シアは剣の腕はないだろ?もし、ナイフを押し当てられてこんな事をされたら?」
するりと足先から伝う手が太ももへと進む。
「……んっ」
「女性の護衛もつけようかと悩んでいたこともある。だけどそれはシアは嫌だろ?声を上げるのさえ他人に聞かれるのを嫌がる君は、屋敷の中に他人がずっと側にいるのは。」
中に出されていたのかトロリと白濁が溢れている秘部や下半身のなだらかな丘をユリウスの指で撫でられる。
「だめっ……他人いや」
「じゃ俺が帰るまで待つと、約束してくれ。竜化も間に合わない事もある……クラウディアの時みたく君を失うのは嫌なんだ。」
リディアとしての過去は剣を扱っていた事もあるが断片的な過去だし、今は鍛えていない身体だ。
リディアの追憶を見てから、他人の女性がユリウスの側にいるのが更に怖くなった。
本や小説の中にもメイドなど使用人と浮気する人の物語は多く見る。
確かに竜人族が他人を近づけるのも嫌がるのもようやく理解してわかる。
例え番は他人とは行為はしないようにはなるけど、それでも嫌だと思う。
けど、それは私のわがままだ。
ユリウスが私を持ち上げて背後から抱えられて、するりと足先から伝う手が身体を撫でていく。
「……ごめんなさい。確かに考えが甘かったわ。」
「わかったならいいが……あの時の俺が出発する時から君はおかしかった。なにがあったんだ?」
私は何も言えなくてユリウスに体を寄りかかり肩に顔を埋めた。
身体を撫でてくれる彼の手が温かくて、ホッとした。
そう今隣にはユリウスがいる。
私にはユリウスがいる。
それを思い出せた。
「なにか思い出したのか?」
その言葉にピクリと揺れる。
嫌だ、こんな醜い私を教えたくない。
……もし彼が他の人を愛してその相手を妊娠していたら、その時は殺してしまうかもしれない。
その相手を。
許せない。
「教えてくれ、どんな追憶を見たか。」
そして、私は少し離れてもらい、落ち着いた後みた内容を詳しく話した。
その後考えていた事も。
「……ッじゃ、嫉妬してくれていたのか。」
「ごめんなさい、こんな重い女で。」
打ち明けた恥ずかしさに震えていて、ユリウスを見ると端正な顔立ちを赤くしてなんかわからないけど、色っぽいなと呑気に考えていた。
その後彼は首を振って、俺の追憶を話そうと言って抱きしめてくれた。
「あいつは……いや、俺は馬鹿だったんだ。ただ、彼女を……シアを愛した余り間違った選択をした。その結果失った。"楽園の竜籠"に。」
そう言って震えた彼の身体を抱きしめ返した。
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