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52 何が起こってるんですか?
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それが始まったのは12月の事だった。
時間は朝だったのか昼だったのか……、洋介が居間へ行くと平介と富士子がテレビを見ていた。いつものように平介が録画した番組ではなく、その時はたまたまなのかニュースが映っていた。
「何これ、また鳥インフルエンザ?」
洋介がそう思ったのも無理はない。最近毎日のように鳥インフルエンザのニュースがテレビで取り上げられていたから。各地でまた流行り出したのか嫌だな、と鶏肉が好きな洋介は鳥インフルエンザのニュースに敏感だ。大好物のケンタッキーのフライドチキンがまた食べられなくなるような事になったら困る。
画面に映っているのは、縦長の白い屋根。それが左右に二つ並んでいる。ブルーシートで覆われていて建物の中は見えない。白と青の世界。
手前にある白い金属で出来た縦格子の門扉は、テレビ画面のこちらで見ている人間の視線までもを拒絶するようにがっちりと閉じられている。
「違う。中国。武漢だって」と富士子。
「へえ。中国も鳥インフル流行ってるの?」
「それがまだよく分からないらしい。そもそもこれ市場」
と富士子が指差す先を見て、洋介は理解した。確かに市場だ。頭の中に鳥インフルエンザに違いないという思い込みがあったから鶏舎に見えていたけど、よくよく見たら鶏舎よりも白い屋根の縦の列はずっと長いし、鶏が暮らしていそうな気配も無い。明らかに人間向けの建物だ。
鳥インフルエンザのニュースの時に必ず見かける、頭からつま先まで真っ白な防護服を着た人達が行き来する様子は物々しい。
「中国人は色んな動物を食べるからなあ。たまたま何か悪い病気を持っている動物に当たったんじゃないか?」
中国の旅行番組や料理番組を見るのが大好きな平介がしたり顔で言う。
「え? 鳥インフルじゃないの? どういう事?」
「それがまだ分からないんだって。でも多分そうだろうって」
「へー。早く収束するといいね」
とその時は呑気に考えていた。
それからの状況はあっという間だった。
謎の鳥インフルエンザは人間にも感染るらしいとテレビでやっている。平介と富士子は録画番組を見ずにニュースばかり見ている。洋介も気になって三人でテレビに齧り付いている。
それも仕方がない。どこのチャンネルでもこのニュースを取り上げているけど情報は錯綜している。原因は不明。でもインフルエンザみたいに感染る。けどおそらく飛沫感染だからマスクをしていれば大丈夫じゃないかと専門家が説明している。
感染力が高く、武漢ではあっという間に広まっている。もしかしたら中国全土に広がるんじゃないだろうか。いやもしかしたらもう広がっているかも? でも中国は秘密主義だから情報が出ない。日本から中国へ仕事に出ている駐在員や、中国から日本へ出張して来る人もいる。人の流れをシャットアウトしなければ日本へも広まるんじゃ? そんな事をワイドショーの出演者達が話している。
「怖いわね」と富士子。
もう日本に入って来てるんじゃねえか、だって当人だってそんな病気だと分からずに移動してるだろ? 今になってテレビ見て知ったとかあるんじゃねえと洋介は思ったが口に出さない。本当になったら嫌だからだ。
平介もむっつり黙っている。
翌年、1月日本に最初の感染者が出た。武漢から帰国した男性。それから数日後、アメリカにも最初の感染者が。熱が出て呼吸困難になるからインフルエンザではないだろう、外出にはマスクをつけるようにとニュースでアナウンサーが話している。
「真一君大丈夫かしら?」
さっきまで康子ちゃんと電話で話していた富士子が気にする。
行介一家は元気だった。
行介は外ではずっとマスクをつけているそうだ。会社の人も皆マスクをしていて、まあ花粉症で慣れてるからいいけどずっと外せないのはちょっと息苦しいと溢していたそうだ。けど、家に小さい子がいるから特に気を付けている。帰ったら手洗いうがいは欠かさない。
康子ちゃんはリンちゃんを児童館へ連れて行くのは控えている。ただずっと家にいるのはリンちゃんにストレスが溜まるので、近所を散歩するようにしている。公園もあるが人がいない時だけ立ち寄るにしていると話していた。子供用のマスクも買ったが、リンちゃんは嫌がってすぐに外してしまうそうだ。流石に三歳児にずっとつけていろと叱りつける訳にもいかないので、と困った様子だった。
スピーカーフォンにして話している向こうではリンちゃんが何やらご機嫌に声を張り上げている。「じいじとばあばだよ、洋介おじさんもいるよ」と康子ちゃんが受話器を持って行ったが、遊びに夢中らしいリンちゃんは「いや!」と言って富士子が甘い声を掛けても知らんぷりだった。邪魔されたのが気に食わないみたいでおもちゃのある向こうの部屋に駆け戻ってしまったと申し訳なさそうな声。確かにこれは元気が有り余っているだろうなと察せられ、一人で相手しなければならない康子ちゃんが持て余している様子が窺われた。
「どうだろうね?」
正直富士子に言われて思い出した。テレビや新聞のどうにも深刻そうな雰囲気に飲まれてすっかり星の事が頭から抜け落ちていた。何か重大な事件が起きているような、世界全体を巻き込んだ流れに自分もすっかり組み込まれて流されて行くような、歴史という大きな歯車の小さい一つの歯に自分もなっているような、そんな気持ちに取り憑かれて謎のインフルエンザ以外の事はすっかり忘れていた。
そう言えばアメリカに行こうとしてたんだっけ、俺。
「でもお袋達、ラインしてたんだろう?」
「ううん」
「えっ? そうなの!」
びっくりである。こまめにやり取りしてると思っていた。
「真一君からメールが来るから返信してただけよ。お父さんは自分から送ってたみたいだけど」
意外にも富士子は驚く程冷たい反応だった。もっとアイドルの追っ掛けみたいに星に熱を上げてると思ってたのに。
「いや、俺も最近は送ってないぞ」と平介。
「洋ちゃんは?」
首を横に振ると、富士子が慌ててピアノの上から自分のスマホを取った。
「電話しよう! テレビ電話!」
時差何時間だったっけと富士子が言い出して、平介が自分のスマホで調べる。
「十三時間。今こっちが朝の9時12分だから、ニューヨークは昨日の20時12分」
「昨日の、って慣れないわね。なんか変な気分。夜の8時ならいいか。ん!」
と富士子は洋介に自分のスマホを突き付けた。
「え?」
「だってあたし自分じゃテレビ電話のやり方分からない。いつも真一君から掛かって来るのを受けるだけだから。洋ちゃんやって」
「え、それはラインのトーク画面を開いて電話マークを押して」
「いいから、ん!」
動揺してわちゃわちゃしている手に押し付けられ、仕方なく洋介は富士子からスマホを受け取った。全然心の準備が出来てないんですけど。
平介も自分のスマホを置いて、じっとこちらを見つめている。これはあれだ、逃げられないやつだ。
「分かったよ」
洋介は椅子に深く座り直して、富士子のスマホを操作し始めた。
「えっと、いきなり掛ける? まずはテレビ電話していいかメッセージ送ってからだよね?」
「それでいいよ。任せる」
洋介は富士子と星のラインのトーク画面を開いてなるべく二人のやり取りを見ないように注意しながら星にメッセージを送った。
『こんばんは。今からテレビ電話をしたいのですが、大丈夫ですか?』
すぐに既読がついて、星からOKを表すスタンプが届く。知らないキャラクターだ。猫が笑顔で親指を上に立てて動かしている。多分アメリカ独自のスタンプなんだろう。何とくなく絵柄が日本らしくなくアメリカっぽいし。続いて『こちらから掛けましょうか?』と返信が来たのを無視して、電話マークを押し、ビデオ通話を押下する。
「ほい」
とすぐさまスマホを富士子に渡した。目線の隅で、画面に星の顔が映ったのが見えた。
「え、掛かったの? オッケーだったの真一君? え、これ通話中?」
『掛かってますよ~。こんばんは、富士子さん』
星の柔らかな笑いを含んだ声が聞こえてきた。
「あら~真一君。こんばんは。お久しぶり。元気だった?」
『元気です』という星の返事に被せるように富士子が、
「ちょっと洋ちゃん、音もっと大きくして!」
とスマホを渡して来た。星はさぞ、画面が揺らいで見づらい事だろうと洋介は苦笑いしながら富士子のスマホの横のボタンを押す。
「ここ押せば大きくなるから」
「あら? え?」
「こんばんは」とちょっと自分に画面を傾けて、星に挨拶すると、星ははにかみながら『こんばんは』と洋介に応えた。その顔は何となくだが、ずっと返事をくれなかった割には嫌われていないように見えた。
時間は朝だったのか昼だったのか……、洋介が居間へ行くと平介と富士子がテレビを見ていた。いつものように平介が録画した番組ではなく、その時はたまたまなのかニュースが映っていた。
「何これ、また鳥インフルエンザ?」
洋介がそう思ったのも無理はない。最近毎日のように鳥インフルエンザのニュースがテレビで取り上げられていたから。各地でまた流行り出したのか嫌だな、と鶏肉が好きな洋介は鳥インフルエンザのニュースに敏感だ。大好物のケンタッキーのフライドチキンがまた食べられなくなるような事になったら困る。
画面に映っているのは、縦長の白い屋根。それが左右に二つ並んでいる。ブルーシートで覆われていて建物の中は見えない。白と青の世界。
手前にある白い金属で出来た縦格子の門扉は、テレビ画面のこちらで見ている人間の視線までもを拒絶するようにがっちりと閉じられている。
「違う。中国。武漢だって」と富士子。
「へえ。中国も鳥インフル流行ってるの?」
「それがまだよく分からないらしい。そもそもこれ市場」
と富士子が指差す先を見て、洋介は理解した。確かに市場だ。頭の中に鳥インフルエンザに違いないという思い込みがあったから鶏舎に見えていたけど、よくよく見たら鶏舎よりも白い屋根の縦の列はずっと長いし、鶏が暮らしていそうな気配も無い。明らかに人間向けの建物だ。
鳥インフルエンザのニュースの時に必ず見かける、頭からつま先まで真っ白な防護服を着た人達が行き来する様子は物々しい。
「中国人は色んな動物を食べるからなあ。たまたま何か悪い病気を持っている動物に当たったんじゃないか?」
中国の旅行番組や料理番組を見るのが大好きな平介がしたり顔で言う。
「え? 鳥インフルじゃないの? どういう事?」
「それがまだ分からないんだって。でも多分そうだろうって」
「へー。早く収束するといいね」
とその時は呑気に考えていた。
それからの状況はあっという間だった。
謎の鳥インフルエンザは人間にも感染るらしいとテレビでやっている。平介と富士子は録画番組を見ずにニュースばかり見ている。洋介も気になって三人でテレビに齧り付いている。
それも仕方がない。どこのチャンネルでもこのニュースを取り上げているけど情報は錯綜している。原因は不明。でもインフルエンザみたいに感染る。けどおそらく飛沫感染だからマスクをしていれば大丈夫じゃないかと専門家が説明している。
感染力が高く、武漢ではあっという間に広まっている。もしかしたら中国全土に広がるんじゃないだろうか。いやもしかしたらもう広がっているかも? でも中国は秘密主義だから情報が出ない。日本から中国へ仕事に出ている駐在員や、中国から日本へ出張して来る人もいる。人の流れをシャットアウトしなければ日本へも広まるんじゃ? そんな事をワイドショーの出演者達が話している。
「怖いわね」と富士子。
もう日本に入って来てるんじゃねえか、だって当人だってそんな病気だと分からずに移動してるだろ? 今になってテレビ見て知ったとかあるんじゃねえと洋介は思ったが口に出さない。本当になったら嫌だからだ。
平介もむっつり黙っている。
翌年、1月日本に最初の感染者が出た。武漢から帰国した男性。それから数日後、アメリカにも最初の感染者が。熱が出て呼吸困難になるからインフルエンザではないだろう、外出にはマスクをつけるようにとニュースでアナウンサーが話している。
「真一君大丈夫かしら?」
さっきまで康子ちゃんと電話で話していた富士子が気にする。
行介一家は元気だった。
行介は外ではずっとマスクをつけているそうだ。会社の人も皆マスクをしていて、まあ花粉症で慣れてるからいいけどずっと外せないのはちょっと息苦しいと溢していたそうだ。けど、家に小さい子がいるから特に気を付けている。帰ったら手洗いうがいは欠かさない。
康子ちゃんはリンちゃんを児童館へ連れて行くのは控えている。ただずっと家にいるのはリンちゃんにストレスが溜まるので、近所を散歩するようにしている。公園もあるが人がいない時だけ立ち寄るにしていると話していた。子供用のマスクも買ったが、リンちゃんは嫌がってすぐに外してしまうそうだ。流石に三歳児にずっとつけていろと叱りつける訳にもいかないので、と困った様子だった。
スピーカーフォンにして話している向こうではリンちゃんが何やらご機嫌に声を張り上げている。「じいじとばあばだよ、洋介おじさんもいるよ」と康子ちゃんが受話器を持って行ったが、遊びに夢中らしいリンちゃんは「いや!」と言って富士子が甘い声を掛けても知らんぷりだった。邪魔されたのが気に食わないみたいでおもちゃのある向こうの部屋に駆け戻ってしまったと申し訳なさそうな声。確かにこれは元気が有り余っているだろうなと察せられ、一人で相手しなければならない康子ちゃんが持て余している様子が窺われた。
「どうだろうね?」
正直富士子に言われて思い出した。テレビや新聞のどうにも深刻そうな雰囲気に飲まれてすっかり星の事が頭から抜け落ちていた。何か重大な事件が起きているような、世界全体を巻き込んだ流れに自分もすっかり組み込まれて流されて行くような、歴史という大きな歯車の小さい一つの歯に自分もなっているような、そんな気持ちに取り憑かれて謎のインフルエンザ以外の事はすっかり忘れていた。
そう言えばアメリカに行こうとしてたんだっけ、俺。
「でもお袋達、ラインしてたんだろう?」
「ううん」
「えっ? そうなの!」
びっくりである。こまめにやり取りしてると思っていた。
「真一君からメールが来るから返信してただけよ。お父さんは自分から送ってたみたいだけど」
意外にも富士子は驚く程冷たい反応だった。もっとアイドルの追っ掛けみたいに星に熱を上げてると思ってたのに。
「いや、俺も最近は送ってないぞ」と平介。
「洋ちゃんは?」
首を横に振ると、富士子が慌ててピアノの上から自分のスマホを取った。
「電話しよう! テレビ電話!」
時差何時間だったっけと富士子が言い出して、平介が自分のスマホで調べる。
「十三時間。今こっちが朝の9時12分だから、ニューヨークは昨日の20時12分」
「昨日の、って慣れないわね。なんか変な気分。夜の8時ならいいか。ん!」
と富士子は洋介に自分のスマホを突き付けた。
「え?」
「だってあたし自分じゃテレビ電話のやり方分からない。いつも真一君から掛かって来るのを受けるだけだから。洋ちゃんやって」
「え、それはラインのトーク画面を開いて電話マークを押して」
「いいから、ん!」
動揺してわちゃわちゃしている手に押し付けられ、仕方なく洋介は富士子からスマホを受け取った。全然心の準備が出来てないんですけど。
平介も自分のスマホを置いて、じっとこちらを見つめている。これはあれだ、逃げられないやつだ。
「分かったよ」
洋介は椅子に深く座り直して、富士子のスマホを操作し始めた。
「えっと、いきなり掛ける? まずはテレビ電話していいかメッセージ送ってからだよね?」
「それでいいよ。任せる」
洋介は富士子と星のラインのトーク画面を開いてなるべく二人のやり取りを見ないように注意しながら星にメッセージを送った。
『こんばんは。今からテレビ電話をしたいのですが、大丈夫ですか?』
すぐに既読がついて、星からOKを表すスタンプが届く。知らないキャラクターだ。猫が笑顔で親指を上に立てて動かしている。多分アメリカ独自のスタンプなんだろう。何とくなく絵柄が日本らしくなくアメリカっぽいし。続いて『こちらから掛けましょうか?』と返信が来たのを無視して、電話マークを押し、ビデオ通話を押下する。
「ほい」
とすぐさまスマホを富士子に渡した。目線の隅で、画面に星の顔が映ったのが見えた。
「え、掛かったの? オッケーだったの真一君? え、これ通話中?」
『掛かってますよ~。こんばんは、富士子さん』
星の柔らかな笑いを含んだ声が聞こえてきた。
「あら~真一君。こんばんは。お久しぶり。元気だった?」
『元気です』という星の返事に被せるように富士子が、
「ちょっと洋ちゃん、音もっと大きくして!」
とスマホを渡して来た。星はさぞ、画面が揺らいで見づらい事だろうと洋介は苦笑いしながら富士子のスマホの横のボタンを押す。
「ここ押せば大きくなるから」
「あら? え?」
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