146 / 205
第二章
籠鳥残火《四》
しおりを挟む
『それは、私にもできるかしら』
『何をおっしゃいます聖宮、このようなことは私が致します』
『でも、私だけが何もしていないわ。梫木や花薔ばかりが働いて』
『当然のことでございます。さぁ、家の中でお待ち下さい。花薔仙女もお戻りでございます』
「聖宮」
親友の声に、聖宮はハッとして思い出の中から引き戻される。聖宮がただの人として生きた時間は今からすればあっという間の短い出来事だったけれど、当時は生きることに必死だった。
隙間風が入り嵐が来れば吹き飛ばされてしまうような家、島民達は嵐が来れば洞窟に入りそれが通り過ぎるのを待つのみ。島には豊富に育つ果物や植物、海の恵みである海産物などがあり飢えることはなかったが、天帝一族として紫微宮に住まい下級神達に傅かれ贅を尽くした食生活が常であった聖宮の口に合ったかと言えば、それはまた別の話である。
絹の衣しか着たことのない聖宮にとっては、島民が身につけていた樹木から作り出したと言うゴワゴワとした生地で作られた衣服では生活すらしにくく、花薔が地仙の知識と仙術で島の一部に生息していた草から作り出した衣を着ていた。これにより、ろくな機すらなかった島に、花薔は小さな手製の機と草から布を作り出す技術を島民達に授けることになる。
それと同じくして、天上界で生きる為には何でもできる術を身に着けておかなければならなかった梫木によって、この島になんとか嵐にも堪えられる家造りの技術ももたらされた。梫木はある嵐の日、聖宮が自らの手で初めて育てた小さな野菜の苗を守るべく洞窟の外に出て、吹き飛ばされた家の破片で人であれば大怪我と呼べる程の傷を負い、聖宮を大変心配させたことから新たな家造りを考えたのだ。
島に流れ着いた頃は、“きっと兄上が見つけ出してくれる” そう思っていた聖宮も、島での暮らしが一年をすぎる頃には花薔や梫木を説得して、畑仕事を手伝い島民達と共に生きて行く決心をしていた。だがそれによって聖宮は、人と言う命の儚さを知ることになる。
人は、些細なことで命を落とす。病気になれば大人も子供も関係なく、寿命だったとしても人は、天人達からすればあっという間に散ってしまう命の灯火だったのだ。聖宮は二年目には短い生を人として生きる決意をし、この島で人間として家族を持ち子をなし島の土になると決めた。人の命は短い、自分はすぐに花薔や梫木を置いて消えてしまうかも知れないのだから。
それから4ヶ月後に、大勢の天人達が聖宮を迎えに来ることなど知りもせずに。
「私ね、下界ではこの手で野菜作りをしていたこともあるのよ」
突然そう言って自らの掌を見つめた聖宮に、親友は “まぁ、そんな!” と驚きの声を上げる。
人として生きる覚悟をし、身を粉にして働き尽くしてくれた愛する人を夫として、貧しくとも幸せな一生を送るはずだった。反対する花薔を説得し、何より分不相応なことであると決して首を縦には振らなかった梫木に自分の心を伝え、人並みの幸せを手に入れたはずだったのに…。
島で幸せに暮らしていた生活は、あっという間に壊れた。梫木と引き離され、紫微宮に閉じ込められ、花薔と共に兄の前に連れ出された時には全てが終わっていたのだ。既に梫木は死罪となっており、亡骸にさえ会うことは許されなかった。
梫木には、名すらない。斑の血を引く梫木の一族は、邪神との闘いで武功をあげ最下級神として天都に住み働くことを許されはした。だがそれは紫微宮で最下層の下働きとして働き、一度邪神との闘いになれば先頭を切って行く使い捨ての駒としてだ。
それでも、一生懸命仕えれば地を這うように天都の外で暮らす同胞を一人でも助けることができるかも知れないと、ただそれを励みに働いていた。名をつけることも許されないと言うのに。
彼等は、植物の呼び名で呼ばれた。それも、天上界にある植物の名ではない。彼等一人一人に目印のようにつけられる呼び名は、全て下界のもの。まるで、天上界にはない異物だと言わんばかりに。
梫木とは下界の早春に、穂になって小さな白い花を咲かせる常緑性の低木なのだと言っていた。“いつか一緒に見よう” そう話していたのは、ついこの間のことであったはずなのに。
兄である鶯光帝の怒りは凄まじかった。たった一人の妹である聖宮を邪神の攻撃から守ることもできず、見つけ出すことができないと言う事態に。そしてやっと見つけ出した聖宮が、父を殺した罪人と同じ斑の血を引く者を夫としていたことに。
最下層に暮らす身でありながら、父を殺した罪人と同じ斑と言う身で妹の隣に立つなど許されようか。いや、許されるはずがない。鶯光帝はすぐさま梫木を投獄し、そのまま死罪を言い渡したのだった。
そしてその怒りは、聖宮にも向けられた。あの日、たまたま道界に来ていた釈迦如来の口添えがなければ、その身に宿っていた命さえも奪い取られ、聖宮は一生暗い堂室に閉じ込められたままだったかも知れない。
『新たなる命になんの罪がありましょう、物言わぬ者に何ができましょう』
そう言って釈迦如来は、これから生まれてくるはずの子を助け、夫の亡骸を聖宮に渡してくれた。釈迦如来がいなければ、皇が生まれてくることも、聖宮が蒼宮を与えられることも、夫の墓を天都の端に作ることもできなかった。
それから長い間、聖宮は蒼宮の中だけで暮らして来た。天上界でも長い年月が経ち、嘗て暮らしていた島がどうなってしまったのかもわからぬ程の、長い長い年月が過ぎ去っていたほどに。
********
傅く→人に仕えて大事に世話をする
機→はたおり機械
授ける→師が弟子に教える。伝授する
儚い→束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま
些細→あまり重要ではないさま。取るに足らないさま
灯火→あかり。ともした火
分不相応→その人の身分や能力にふさわしくないこと。また、そのさま
武功→戦いであげた手柄
一度→いったん。もし。いちど
同胞→同じ国土に生まれた者。同一の国民。また、同一の民族
常緑性の低木→一年中緑の葉をつける常緑樹のうち樹高が低いもののこと
口添え→かたわらから言葉を添えてとりなすこと
梫木→アセビ。花言葉『献身』『犠牲』『あなたと二人で旅をしましょう』
※今回、本当は聖宮の島での暮らしや、どうやって天上界に連れ戻され、鶯光帝とどんな話をしたのか書こうとしたのですが、そうすると二話や三話では話が終わらずに『書いても書いても終わらない病』になることが明白でしたので、聖宮が思い出す形で簡単に話を進めました。当初の考えから話を少し変えたので、籠鳥残火《三》と《四》がうまく繋がっているといいのですが…(>_<)
次回投稿は25日か26日が目標です。
『何をおっしゃいます聖宮、このようなことは私が致します』
『でも、私だけが何もしていないわ。梫木や花薔ばかりが働いて』
『当然のことでございます。さぁ、家の中でお待ち下さい。花薔仙女もお戻りでございます』
「聖宮」
親友の声に、聖宮はハッとして思い出の中から引き戻される。聖宮がただの人として生きた時間は今からすればあっという間の短い出来事だったけれど、当時は生きることに必死だった。
隙間風が入り嵐が来れば吹き飛ばされてしまうような家、島民達は嵐が来れば洞窟に入りそれが通り過ぎるのを待つのみ。島には豊富に育つ果物や植物、海の恵みである海産物などがあり飢えることはなかったが、天帝一族として紫微宮に住まい下級神達に傅かれ贅を尽くした食生活が常であった聖宮の口に合ったかと言えば、それはまた別の話である。
絹の衣しか着たことのない聖宮にとっては、島民が身につけていた樹木から作り出したと言うゴワゴワとした生地で作られた衣服では生活すらしにくく、花薔が地仙の知識と仙術で島の一部に生息していた草から作り出した衣を着ていた。これにより、ろくな機すらなかった島に、花薔は小さな手製の機と草から布を作り出す技術を島民達に授けることになる。
それと同じくして、天上界で生きる為には何でもできる術を身に着けておかなければならなかった梫木によって、この島になんとか嵐にも堪えられる家造りの技術ももたらされた。梫木はある嵐の日、聖宮が自らの手で初めて育てた小さな野菜の苗を守るべく洞窟の外に出て、吹き飛ばされた家の破片で人であれば大怪我と呼べる程の傷を負い、聖宮を大変心配させたことから新たな家造りを考えたのだ。
島に流れ着いた頃は、“きっと兄上が見つけ出してくれる” そう思っていた聖宮も、島での暮らしが一年をすぎる頃には花薔や梫木を説得して、畑仕事を手伝い島民達と共に生きて行く決心をしていた。だがそれによって聖宮は、人と言う命の儚さを知ることになる。
人は、些細なことで命を落とす。病気になれば大人も子供も関係なく、寿命だったとしても人は、天人達からすればあっという間に散ってしまう命の灯火だったのだ。聖宮は二年目には短い生を人として生きる決意をし、この島で人間として家族を持ち子をなし島の土になると決めた。人の命は短い、自分はすぐに花薔や梫木を置いて消えてしまうかも知れないのだから。
それから4ヶ月後に、大勢の天人達が聖宮を迎えに来ることなど知りもせずに。
「私ね、下界ではこの手で野菜作りをしていたこともあるのよ」
突然そう言って自らの掌を見つめた聖宮に、親友は “まぁ、そんな!” と驚きの声を上げる。
人として生きる覚悟をし、身を粉にして働き尽くしてくれた愛する人を夫として、貧しくとも幸せな一生を送るはずだった。反対する花薔を説得し、何より分不相応なことであると決して首を縦には振らなかった梫木に自分の心を伝え、人並みの幸せを手に入れたはずだったのに…。
島で幸せに暮らしていた生活は、あっという間に壊れた。梫木と引き離され、紫微宮に閉じ込められ、花薔と共に兄の前に連れ出された時には全てが終わっていたのだ。既に梫木は死罪となっており、亡骸にさえ会うことは許されなかった。
梫木には、名すらない。斑の血を引く梫木の一族は、邪神との闘いで武功をあげ最下級神として天都に住み働くことを許されはした。だがそれは紫微宮で最下層の下働きとして働き、一度邪神との闘いになれば先頭を切って行く使い捨ての駒としてだ。
それでも、一生懸命仕えれば地を這うように天都の外で暮らす同胞を一人でも助けることができるかも知れないと、ただそれを励みに働いていた。名をつけることも許されないと言うのに。
彼等は、植物の呼び名で呼ばれた。それも、天上界にある植物の名ではない。彼等一人一人に目印のようにつけられる呼び名は、全て下界のもの。まるで、天上界にはない異物だと言わんばかりに。
梫木とは下界の早春に、穂になって小さな白い花を咲かせる常緑性の低木なのだと言っていた。“いつか一緒に見よう” そう話していたのは、ついこの間のことであったはずなのに。
兄である鶯光帝の怒りは凄まじかった。たった一人の妹である聖宮を邪神の攻撃から守ることもできず、見つけ出すことができないと言う事態に。そしてやっと見つけ出した聖宮が、父を殺した罪人と同じ斑の血を引く者を夫としていたことに。
最下層に暮らす身でありながら、父を殺した罪人と同じ斑と言う身で妹の隣に立つなど許されようか。いや、許されるはずがない。鶯光帝はすぐさま梫木を投獄し、そのまま死罪を言い渡したのだった。
そしてその怒りは、聖宮にも向けられた。あの日、たまたま道界に来ていた釈迦如来の口添えがなければ、その身に宿っていた命さえも奪い取られ、聖宮は一生暗い堂室に閉じ込められたままだったかも知れない。
『新たなる命になんの罪がありましょう、物言わぬ者に何ができましょう』
そう言って釈迦如来は、これから生まれてくるはずの子を助け、夫の亡骸を聖宮に渡してくれた。釈迦如来がいなければ、皇が生まれてくることも、聖宮が蒼宮を与えられることも、夫の墓を天都の端に作ることもできなかった。
それから長い間、聖宮は蒼宮の中だけで暮らして来た。天上界でも長い年月が経ち、嘗て暮らしていた島がどうなってしまったのかもわからぬ程の、長い長い年月が過ぎ去っていたほどに。
********
傅く→人に仕えて大事に世話をする
機→はたおり機械
授ける→師が弟子に教える。伝授する
儚い→束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま
些細→あまり重要ではないさま。取るに足らないさま
灯火→あかり。ともした火
分不相応→その人の身分や能力にふさわしくないこと。また、そのさま
武功→戦いであげた手柄
一度→いったん。もし。いちど
同胞→同じ国土に生まれた者。同一の国民。また、同一の民族
常緑性の低木→一年中緑の葉をつける常緑樹のうち樹高が低いもののこと
口添え→かたわらから言葉を添えてとりなすこと
梫木→アセビ。花言葉『献身』『犠牲』『あなたと二人で旅をしましょう』
※今回、本当は聖宮の島での暮らしや、どうやって天上界に連れ戻され、鶯光帝とどんな話をしたのか書こうとしたのですが、そうすると二話や三話では話が終わらずに『書いても書いても終わらない病』になることが明白でしたので、聖宮が思い出す形で簡単に話を進めました。当初の考えから話を少し変えたので、籠鳥残火《三》と《四》がうまく繋がっているといいのですが…(>_<)
次回投稿は25日か26日が目標です。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
Another World-The origin
ファンファン
SF
現実に飽きた世界を、本物の「業」が震撼させる。
九十二歳、一之進。かつて国宝を打ち上げ、戦場を駆けた「生ける伝説」。
隠居した彼が手にしたのは、息子から贈られた最新のVRギアだった。
ステータス? スキル? そんなものは関係ない。
「本物」が振るう一撃は、物理演算さえも置き去りにする。
これは、役目を終えたはずの老兵たちが、電脳世界で再び「魂の火」を灯すまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる