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カミサマどうかご慈悲を

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宮司×カミサマ、ケモノ×宮司、ケモノ×カミサマ

リバ?サンドイッチ?表現あり。バドエン?メリバ?。ケモノ攻め。濁点喘ぎ。エグい。


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カミサマ、カミサマ、どうか僕にーー

宮司として勤めることになったこの社。管轄する社のうちのひとつ。人里離れたこの古い社には秘密がある。

「ーーなんだまた来たのか。」
「はい!私はここの管理人ですからね!」
「そうか……。」

カミサマ、夜降様よぐだちさまは静かな人、いやカミサマだった。初めて会った時、そのたおやかさに一目惚れした。まさしくこの世のものとは思えない冴え冴えとした美貌だった。初対面の後、前任の先輩は惚けたままの私の顔を見て、ため息をつきながらこう言った。

「お前、アレは……禍ツ神、荒振神の一柱だ。気を許してはならないからな。わかっているな。はぁ……全く、上も何でまたこんなのを……」

最後はぶつぶつと愚痴のようなことを言っていた。あんなに綺麗な方が邪悪だなんてそんなこと……あぁ、次はいつ会いに行こう。このうるさい先輩がいなくなれば毎日でも行こう。そうだ、そうしよう。

 再会が叶ったのはひと月後、ひとりで夜降様の元を訪ねると、そこには夜降様よぐだちさま以外に、大きな白い獣がいた。獣は音ではなく、頭に直接響く声で

『小童め、主様にみだりに近づくでないわ!』

と挨拶より先に怒鳴った。獣は名を丁夜ていやと言い、有り体に言えば、夜降様のペットだ。しかし大きいな。成人男性と同じくらいの大きさあるよな……。襲われたらひとたまりもなさそうだ。残念だが、遠巻きにあの姿を堪能するしかないか……。丁夜の頭を撫でる夜降様を横目に、仕事を済ます。この社を浄め、しめ縄や盛り塩を確認し、香を薫く。本来はふた月に一回でいいのだが、どうしても我慢できずに来てしまった。形式的にチェックして仕事を終える。夜降様とお話をしたい!

「夜降様とお呼びしていいですか?」
『だめに決まっーー「好きに呼べばよい。」だとよ!』

獣が悔しそうだ。そうして月に一度の逢瀬を重ねたある日、予定の日ではない、月のない夜に、社を訪れた。ぽっかりと予定の空いたその夜、夜降様を訪ねたのは果たして偶然だったのかーー


社の周りにひと気はない。と、珍しく社の奥から声がする。誰か、客でもいるのだろうか?いつも夜降様がいる奥の部屋へ向かう。声は徐々に大きくなる。

「あぁ!はっ、あっ、いい!イいぞ!あぁっ!」

これ、は……よぐだち、さま…のお声?部屋のすぐそば、襖を隔てたその向こうで、一体……いや、わかっている。この声は、情事の声だ。誰と?恐る恐る襖をほんの少し開き、中を見る。

四つん這いの夜降様の上に、獣がのしかかって、腰を振っている。夜降様の華奢な尻に、獣の逸物が出入りしている。あまりの光景に、腰が抜け、廊下にぺたんと尻もちをついた。赤黒い肉棒が尻に出入りするその様が脳裏に焼き付いて離れない。

気付けば、音が止んでいた。

すぅ。

目の前の襖が音もなく開き、裸体に羽織だけを纏った夜降様が立っておられる。とろとろと白濁の液が足を伝い、汗ばんだ肌は上気してほんのり赤い。その姿を呆然と見上げる私に、夜降様はおっしゃる。

「覗き見とは、悪趣味だな。しかもーー」

この様に浅ましく勃たせるなど、カミも畏れぬ所業だな。そう言いながら私の股座をその足でお踏みになる。

「よっ、夜降様っ!」

思わぬ刺激と、その御足の感触、近づいてきた白磁のような太腿に、思わず達してしまう。私が吐精したことに気づいた夜降様はすっと目を細め、

「なんだ、この程度で気をやるとは、不犯か。」

そういうと、怪しいほど美しい笑みを浮かべ……

「では、その新雪踏み荒らさねばならんな。」


***


己の逸物が飲み込まれていく様を呆然と見る。

部屋へ連れ込まれた私は、着物を脱がされ、床に仰向けになっている。はしたなくも、屹立したままのものへ、夜降様が跨る。これは夢だろうか?

ぬぷ…亀頭が温かいものに包まれ、そのままその熱い肉壺に吸い込まれる。根元まで入った時点で果てた。私が再び吐精したことなどお構いなしに、夜降様が動き出す。じゅぷっ、ぐぽっ、ぐぶっ、じゅっ…と卑猥な水音が耳を犯す。感じたことのない、信じられないほどの快感に、床の布を握りしめて耐えるが、抑えきれない嬌声が口から漏れる。

「はっ、ぁ、う…よ、ぐだ、ち、さっ、まぁっ!!」
「っ、は、あっ、ん、な、かなか、良いもの、を、んっ、もって、いるなっ、あ…」
「ひっ、は、あっ、あっ、はっ、ああっ!」
「そのっ、様に、かわいくっ、鳴くな……いじめたく、なるから、な」
「あっ、あひっ!く、くるぅ!あぁっ!」

三度目の絶頂で真っ白になった意識が戻ると、夜降様が

「ほら、次はお主が動け。楽しませろよ。」

とおっしゃった。なんとか身体を起こし、体勢を変え、夜降様を床へと寝かせ、未だ繋がったままのその奥へ、腰を突き出す。一突きごとに気快楽が押し寄せて、夢見心地で獣の様に腰を振りたくる。と、背後に気配を感じた。

「なんだ丁夜お前も混ざりたいのか?」

てい……?獣がのそりと私の背後に現れたかと思うと、私の尻をべろりと舐めた。

「ひっ!」

思わず悲鳴を上げる。夜降様はくつくつと笑って、

「これがお前を喰らうことはない。」
『おのれ、小童、邪魔をしおって!主がお前をお望みでなければ食ろうてやったものを……忌々しい。』
「そう言うな。ほら、解してやれ。」

そう、夜降様がいうと、丁夜の舌が私の菊門をほじっていく。舌がぐちぐちと穴を犯すたび、腰が引ける。そうすると夜降様の中へと呑まれて、気持ちよさに力が抜け、尻を犯す舌は奥へ奥へと入ってきた。夜降様は私がほとんど動きを止めているせいか、突然私の胸の突起を摘み、刺激し出した。そんなところを触っても、と言う言葉は、悲鳴じみた無様な喘ぎ声になった。


 ーーそれから、どれほどの時間がたったろうか。もう、何度達したかわからない。ずるりと舌が引き抜かれ、その刺激で腰が跳ねる。頭はぼんやりして、くたくただと言うのに、逸物が萎えることはなく、夜降様の中でびくびくと脈打っている。すると、夜降様が身体を起こした。逸物がぬぽっと抜ける。外気に触れ、すっと冷える感じがして身震いする。 

夜降様は体勢を変え、四つん這いで、私に尻を向けると、指で穴を開き、もう一方の手で私の逸物を掴むと、そっとそこにあてがい、

「ほら、ここだ。っん……」
「っ、ふっ、あぁ……」

そしてまた私はのまれた。にゅぷぷぷ……ズンっ!

「あ゛がっ!!っ、あ゛!あ゛!ひぃ、い゛!お゛ほっ!」
「はっ、あぁっ、丁夜……初物だ、からな…やさし、くっ、あっ、ふっ……あぁっ」

目の前がチカチカする。訳がわからない。全身が気持ちいい。獣のような咆哮が遠くで、いや、自分の口から出でいる。

「はっ、あ゛ぁ!ぎもぢぃ!!あ゛ぐっ!い゛ぃ!!い゛!ぃぐぅっ!!」

ぐぼっ、ごっ、ぐぢゅ!ぐぶっ、ごちゅ!と性交とは思えないような音を立てて、骨盤が軋むほど巨大なモノが胎内を蹂躙している。気絶しそうな快楽が、何度も上書きされ、意識を飛ばすこともできない。私を介して、獣の激しい抽送を受ける夜降様は、喘ぎながらもまだ余裕がありそうだ。目があった。

「ふっ、っく……ふはっ……お前、そ、れは、ひとの、して、よい顔、ではっ、ないな……っ、」

何か、私をみて笑っていらっしゃる。なんですか?

「あ゛ぎっ!がっ、な゛、ん゛!?い゛!!」

尻の中のモノがひときわ大きくなった気がーー

どぷっ、びゅるるっ!どぶっ、どぽっ!腹の中のものが何度も、痙攣し、その度に腹が膨れていく。熱い。

「ひっ!い゛!っぐ、ぅぐ、ぉ、え゛…ぅぶ…」

吐き気が込み上げる。だが、私の目の前には夜降様が……!夜降様に吐瀉するなど……!!ぐるんっ!と目が周り、意識が飛んだ。



ーーベチャ。
逸物を引き抜いた瞬間、男は濡れたぼろ布のように床に転がった。主の上に倒れ込まなかったことくらいは評価してもよいだろう。

蛙のように腹を膨らし、閉じるのをやめた尻穴からは大量の白濁がこぷこぷと流れ出している。意識はないようだ。白目を剥き、口の端から泡をふき、鼻から白濁を垂らした姿には流石の我も、ちょっと同情する。

「生きているか?」
『はい。まだ生きておるようです。』
「意外と精進したな。」
『そうですか?』
「私の上に吐瀉したら殺してやろうと思ってたんだが……どうしようか?」
『主の望みのままに。』
「そうだな……。」


***


「っ、あ゛、ぎ!あぁ!よぐだぢざま゛ぁ!」

小童が叫んでいる。まぁ、主に懸想していたのに、あんなのに犯されたのでは、そう言いたくもなるか。今我の目の前では、つい最近まで主人の周りをうろちょろしていた例の小童が、主の生み出した醜悪な肉塊に犯されていた。

「どうした?それは私の一部だぞ。」

主がそう告げると、小童はぎゃーぎゃー叫ぶのも、抵抗もやめて、犯され始めた。なかなかやるな。まぁ、それ主の作ったものだけど、一部ではないけどな!

我の隣で主がくつくつと笑っている。ふと、目が合うと、頭を撫でられた。主は災厄の化身、邪悪な神。それに懸想するなど愚かなやつよ。恐らくこれから死ぬか、主が飽きるまで犯され続ける男を見る。ま、知らぬが仏、いやカミだな。
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