[BL短編集]性癖の煮凝り[不定期更新]

しみ

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子猫の本性 〜可愛い幼馴染が!アレっ!?〜

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診断メーカーで以下のお題を提示されたので、書きました。シリアスになるはずが、なぜかギャグになりました。

【題】子猫の眼
【帯】初めから幕引きは委ねてある
【書き出し】酔ってとろんとした瞳で見られると、仕舞い込んだ願望が暴れそうになる。

注意 攻めフェ、本番なし、小柄攻め

ーーーーー



 酔ってとろんとした瞳で見られると、仕舞い込んだ願望が暴れそうになる。

 先日、歳の離れた幼馴染が成人した。だから、いよいよお酒も解禁だな、といつものように夕飯を食べに来たアキに缶ビールを渡したのが、2時間前。慣れない飲酒に眠ってしまったアキに布団を掛けて、部屋を片付ける。片付けがあらかた終わってテーブルを拭こうとアキに近づいたところで、アキが目を覚ました。

「んんぅ……? シンにぃ?」

 まだ酔いが残っているのだろう。とろんとしたあどけない表情に、ぐっと息がつまる。俺は数年前からこの年下の幼馴染に邪な思いを抱いている。そしてそれを悟らせないよう、抑えに抑えて「歳の離れた頼れる幼馴染」を演じてきた。地元から離れた都会で、こうして定期的に夕食を共にするのも、アキがこっちでちゃんと生活して、元気かどうかを、アキのご両親から頼まれてチェックするため、と言ってしていることだ。そんなことを考えていると、頭がはっきりしてきたらしいアキが、申し訳なさそうに言った。

「片付け手伝えなくてごめんね? ありがと、シンにぃ。」
「いいんだよ。俺はシャワー浴びてくるから、お前はもう少し休んでろよ。」
「わかった~。」

 そう言って、アキは近くに置いてあったスマホを手に取る。俺はそれを横目に部屋を出た。


 シャワーを浴びてリビングに戻ると、アキの姿がない。どこに行ったんだろうか? 荷物はあるから、帰ったわけではなさそうだけど。トイレだろうか。無人のリビングから寝室へ向かうと、扉が開いている。もしかして――……。

「……アキ?」
「……シンにぃ、これ……。」

 アキが持っているのは、同人誌と呼ばれるモノだ。かなりの冊数がある。中身は全てショタものだ。バレてしまった。いや、アキが成人したことを機に、全てバラして玉砕するつもりだったのだから、バレたことは問題じゃない。いい加減、この不毛な思いにも決着をつけたかった。


 成人を迎えた今でも小柄でかわいいアキは、幼い頃はもっと可愛かった。それは、幼馴染である俺の性癖を歪めてしまったらしい。気付けばオレは、ショタコンになっていて、気付けばアキをそういう目で見ていた。もちろん、それが色々な意味で良くないことは自覚していたし、アキに対して実際にそういうことをしようとしたこともない。俺は紳士的なショタコンだと自負している。それでも――……、想いってのはだんだんと募っていくもののようで、アキに対する想いは年を経るに従って増加していく。アキが成人すれば、また一つ枷がなくなってしまう。しまいに俺は暴走して、アキを襲ってしまうかもしれない。そうなる前に。この関係に終止符を打ちたい、と思っていた。

「シンにぃ……これ、何?」
「それは……」

 なのに、言葉が出てこない。アキの顔が見られない。

「シンにぃ。ね、オレの方見て?」

 そう言われて、そろそろと顔を上げる。

「シンにぃ。ねぇ……これ、シンにぃって、こういう子が好みなの? これ、男の子だよね?」

 そう言うアキの顔は、俺が想像したものと違って、嬉しそうと言うか……わくわくしていると言うか……興味を引かれるものおもちゃを見つけた子猫のような目をしていた。

「ね、どうなの?」
「……そ、そうだよ。」
「へぇ~、なるほどね。てことは……」

 ぼそりとつぶやかれた言葉はあまりに小さくて、聞き取れなかった。

「え、なに……?」
「なんでもないよ。ね、シンにぃ。」

 聞き返そうとする俺にそう言って、アキが距離を詰めてくる。なんだろう。

「ん、どうした?」

 軽蔑されると思っていたけど、そんなことは無さそうだ。むしろ……近い。にこにこと笑顔のアキに、じりじりと距離を詰められて、気まずさに後ずさりしてると、ベッドに突き当たる。そのまま、ベッドに尻もちをつくと、アキもベッドに乗ってくる。は? え、何?

「ちょ、ちょっと……アキ? どうした?」

 オレよりも20センチくらい小さいアキが、何だか大きく見える。

「シンにぃ……ねぇ、オレさ、シンにぃのことずっと好きだったんだ。」

 びしっと俺の身体が固まる。どどど、どういうことだ!? これは俺に都合のいい夢か!? あまりのことになんの反応も返せないでいると、アキが困ったように俺の腹に手を置いて続ける。

「シンにぃ……? シンにぃはオレのことどう思ってる?」
「す、好きだ……! 俺も、ずっと……ンンッ!」

 アキにキスされている……!? あまりの衝撃にまたもや固まっていると、ごそごそと履いていたスウェットを脱がされる。え、ちょ、それはあまりにも早くないか? 告白して恋人になったら、手を繋いでデートとかして、初めてはいい感じのホテルで……、なんて考えているうちに、下半身の衣服を剥ぎ取られる。え? アキの顔が俺のに近づいて――……

「ふ、ぉ!?」

 はじめての感触に変な声が出る。やばい、気持ちいい……!! ん? え、ちょ、は? アキの口の中はヤバいほど気持ちいいが、それとは別にお、お尻の穴をいじられている……?

「ひっ、んっ……ちょ、はふぅ……そっ、ち、はぁ……」

 俺のモノから口を離したアキが、口を開く。

「オレずっとシンにぃのこと、ぶち犯したかったんだよね。シンにぃも同じ気持ちって知って嬉しいよ。一緒に気持ち良くなろうね。」

は……? え?

「え、ちょっとま……っ!!」


◇◇◇


 「シンにぃ~、いい加減機嫌直してよ。」
「…………。」

 ベッドのそばで、アキが言う。許せるもんか。あんなに可愛かったアキが、俺の可愛いアキが……! あんな凶悪なモノを持ってるなんて……!! お尻と腰が痛い。
 確かに「幼馴染」という関係を終わらせるつもりだった。だからこの「幼馴染」に、初めから幕引きは委ねてある。だからどうなろうと後悔はなかったはず。けど、流石にこんなことになるなんて微塵も考えてなかったよ!!

「ね~、シンにぃ? あんまり無視してると、オレ悲しくなって、シンにぃがすきしか言えなくなるくらいぐちゃぐちゃに犯しちゃいそうだよ~。」
「な、何言ってんだ、ばかっ!」
「シンにぃ、おはよう。身体は大丈夫?」

 やだよー、俺の可愛いアキはどこ? アキの言葉には答えず、ぼそぼそと愚痴ってめそめそしていると、

「やだな、目の前にいるでしょ?」

とアキが笑う。かわいい。アキだ。ぎゅっと手を伸ばして、抱きしめて頭を撫でる。

「シンにぃ……そんな可愛いことされるとオレ……。」

 アキが少し離れて……って、ナニか当たってる!!

「やっ、アキ、俺もう……!」
「オレも……っ!」
「いや、ちがっ……! そうじゃな――……」

 ……こうして俺と幼馴染は、恋人になった。だけど、どうしてこんなことに!? 誰か教えてくれ!!
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