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63 幸せ R15

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「結婚……?」

「アリンの大切なもの、大切な人、俺も一緒に守りたい。君を愛してるんだ……。どうか俺の返事に『はい』と、答えて?」

フェアンの金色の瞳に見つめられアリンは頬を染めた。

「僕でいいの……?」

「アリンでいいじゃなくて、アリンがいいんだ。」

フェアンが即答するとアリンの顔色はますます赤くなった。

「アリン、返事は……?」

フェアンが返事を急かすと、アリンはドキドキしている胸を押さえるように一つ深呼吸をした。

「フェアン、僕もフェアンとこれからの人生、生きていきたい。……愛してる。」

アリンの答えを聞くやいなやフェアンは片手をアリンの後頭部にまわし、噛み付くようなキスをした。

「あっ、待って…んっ、んー…!」

ちゅぱちゅぱとお互いの唾液で口元が濡れて、涎が顎まで滴っているがフェアンのキスに応えるだけで精一杯のアリンにはどうすることもできなかった。

「アリン、もう絶対離さない。」

「あっ、ん、待って…」

「待たない」

アリンの艶のある声を聞いてフェアンはより強くアリンを求めた。

ひとしきりアリンを堪能した後、唇を離すとアリンはトロンと目を潤ませ唇はぽってりと赤く腫れ呼吸は乱れていた。

「はぁ、はぁ……待ってって言ったのに。」

「アリン、こんな会ってすぐなのに君を求めてしまうのはだめだろうか……?」

「え?」

「君を抱きたい。今すぐに。」

フェアンの発言に一気にカーッと顔が熱くなったが、アリンも求めていたのは同じだった。

「僕も…フェアンを感じたい。」

フェアンはすぐにアリンを抱き抱え寝室へ向かった。
アリンもこれから行われるであろう行為を期待しながらぎゅっとフェアンの首に抱きついた。


ーーー


ゆっくりとアリンをベッドに下ろすとフェアンもギシッと軋む音を立てながらベッドに上がった。

「このベッドで眠れる日が来るなんて感慨深いな。」

切ない表情でベッドのシーツを撫でるとアリンはその手を取り自分の頬に添えた。

「今日だけじゃないよ。これからも……でしょ?」

柔らかく微笑むアリンにそうだな、と言うとフェアンはそのままアリンを押し倒した。

久しぶりのアリンの体は最後に抱いた時と変わらず白くすべすべしている。ただ以前と違うのは腕や足に木や草で擦れたような傷跡がある事と、華奢な体に筋肉がうっすらついている事だった。

ーー俺に会うために、毎週デリアまで山を登ったからか……

フェアンは胸が苦しいくらいに愛おしくなりその傷跡一つ一つにキスを落とした。

「あっ、あ…ん…フェアン、くすぐったいよ……」

「アリン、アリン……好きだ」

キスをしながらアリンの服を全部脱がせた後、フェアンも自分の服を全て脱いだ。生まれたままの姿になった2人はしばらく抱き合いお互いが一緒にいれる事に幸せを感じていた。
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