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第四話 ギルドに登録

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「はい。どのようなご用件で?」
めんどくさそうに対応する。まぁそれぐらいは海外ならよくある話だと割り切れる。
「旅の者で、何もかもが初めてなのですが、どうしたらいいですか?」
受付嬢はいかにも、は?、って顔をしたが、全身を値踏みするようにみた挙句、
「冒険者登録ですかね?ここにお名前を記入してください。文字が書けないら私が書きますのでお教えください」
そう言って紙と羽ペンを渡してきた。
字は書ける。これもスキルとやらのおかげだろう。
生年月日か、、、よくわからんな。空欄にして35歳と書いて、規定の欄に名前を書いた。住所や職業も空欄にしておいた。

提出した後、ジロジロと俺の顔を見て
「嘘ついても後でバレますからね。そんな若さで35歳なんて、、、それじゃここに血を垂らしてください」
と言った。何を疑っているのだか。
机の上にカードのようなものと水晶、そしてナイフが置かれた。
血?
「血ってどんぐらいですか?」

「一滴で構いませんよ」

ナイフを手に取る。なんか汚そうだから手とナイフをウエストポーチに入っていたアルコールで消毒する。
そして刃の先に左手の親指を押し当てて弾く。
古そうだったが意外にもスパッと切れた。
そして言われた通り水晶の上に垂らす。
不思議だ。血が吸い込まれていく。そしてカードに文字が印字される。
数滴垂れた後、持っていた絆創膏で止血しておいた。

「はい、、、嘘はなかったみたいですね。どうぞ。スキルをご確認の上、職業をご検討ください」

受付嬢からカードを受け取る。



カードを見る。

運転免許証か、それに似たデザインだ。写真があって、名前が書いてあって、スキルが書いてある。この数字はMPとHP、、ゲームなら魔力と体力だよな。
~スキル~
・薬草鑑定Lv.Max
・錬金術Lv.Max
・自己回復Lv.1
・言語翻訳Lv.Max
・調合Lv.Max

MP1357
HP2058

ランク.E



うん。前世でやってたことが影響するとは言っていたがここまでハッキリでるとは、、、
これは薬師か錬金術師になれってことか?

「すいません。これは何の職業に適性がありますか?」

分からなかったら聞く。それが一番。

「はい、錬金術師か薬師ですね。どちらも東通りにある薬事ギルドが統括しているのでそちらでお聞きください」
やっぱりか。でもまぁ薬品のことなら多少理解があるから、開業するならその道がいいかもしれないな。

「わかりました。ありがとうございます」
窓口に書かれていた手数料とチップを窓口に置いて冒険者ギルドを出た。

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