薬師、奴隷を買う、、、ん?奴隷に襲われるってどういうこと!?

さえ

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第五十二話 解毒

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「あ?」
リクの拳が伯爵に当たる寸前で止まる。

伯爵の恐怖に染まったような顔をしているが、口元が別の感情を隠すようだ。

「ここにまた、ポーションがあるんだなぁ。解毒のポーションが、ニヒヒ」
リクの拳の前にポーションを突きつける。殴れば割れて溢れるだろう。

「信用できない」
ごもっともだ。

「ふむ。なら私が証明しようではないか」
突然冷静になったような口調になり、ゴソゴソとポケットを漁り始めた。

「ミシマ殿、これをご存じでしょうか?」

『毒草』
であることはわかるのに、

「『鑑定』が、、使え、ない」

「おーっとすまない、さっきのポーションにスキルキャンセラーも含まれていたようだ。でも、そんなスキル使わなくても薬師の端くれならこれが何かはわかるだろう?」

声を出すと、自分の声すらも身体に響いて疼いてしまう。

いちいちそんなことを聞いてくるなよって思いながら
「毒」
毒草の草を言うのすらもままならない。

「そうだね。聞いたが奴隷風情?これは毒だ。神経に作用する」

そう言いながら伯爵は草を口に持っていく。

「手で持っているだけでもちょっと痺れてきてね、、」
口に含み、食べる。

「舌が回らなくなってくりゅのは分かんよね」
そのまま毒が回って死にゃええのに。

「ひとくち」
ポーションが並々入った瓶を神経毒で麻痺し始める手を両方使い口に持っていく。



本当に一口だけ飲んだようだ。



伯爵は自分の身体で試しただけあって、すごい量の汗をかいているが、先ほどまでの麻痺による痙攣も治まって、いつも通りの下卑た笑みを浮かべている。

「ね?」

伯爵はリクに向かってそう言った。

リクが伯爵を睨む。

なんとも言えない、火花が散って張り詰めた、今にも爆発しそうな空気感の中、リクは葛藤する。

「チッ、何をしたらいいんだよ」

「わかっているじゃないか、フヒッ、タダではもらえないことを。そうだな、何をしてもらおうかな?」

横で媚薬に魘されて、見境無く快楽を追い求めてしまう俺がいるのをわかって、考えるフリをしているのだろう。

「早くしろ。力ずくで奪うぞ」

「ほう?」
伯爵が片眉を上げて言う。

「伯爵様何なりとこの奴隷に命令を。すらも言えないのか」
ポーションをゆらゆらしながらリクに言う。

リクは奴隷ではないし、奴隷だとしてもお前のではない。奴隷という単語は媚薬に冒される脳でも神経を逆撫でしてくる。

「チッ、伯爵様、、、」

「り、く、、無理しなくても」
やめて、聞きたくない。

「やめ
「何なりとこの、、奴隷に命令を」て」
なんでリクはそこまでしてくれるんだ。

俺なんかのために。
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