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第一章
03 雪国の后は外の世界を開く─③
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やけに大人びた子供だ。着ている服から、かなり良いところの出だと判る。
「…………もしかして、シルクの布を届けてくれたのはお前か?」
子供は気恥ずかしそうにそっほを向き、頷いた。
「あのときはありがとう。一応、人に顔を見られてはいけない規則があったんだ。ヴェールがなくて困っていた」
「俺に見られてもいいのか?」
「秘密にしておいてくれ。木に上って降りられなくなって泣きべそをかいているところを助けただろう?」
「べそはかいていないぞ」
むきになるところはまだまだ子供だ。
「明日、華燭の儀を挙げるらしいけれど……」
「そうだ。ファルーハという国も何も知らない土地で、顔も名前も判らなかった王子と結婚させられる」
「顔も名前も?」
「来る途中で侍従になったアイラからは聞いた。父である王からも、相手の素性は教えてもらえなかった。言う必要がなかったんだろう」
「そんな……写真や手紙は? 見ていないのか?」
「なんだそれは。いっさい知らない。そもそも、自国から妨げられていた僕は処刑場に行くつもりでここへ来た。まさか歓迎されるとは思いもしなかった。今も夢なんじゃないかと思っている」
「妨げられていた……?」
子供相手であるからか、今までの鬱憤をはらそうと口が止まらなかった。
「この見た目だろう? 真っ白な肌に透けて見える金色の髪。僕の故郷であるルロ国では、まれに生まれるんだ。僕の前は祖母だった。こんな風貌で生まれた者は、魔女の生まれ変わりだと言われている。来たるべきときまで地下室で閉じ込められる」
「来たるべきときとは?」
「民衆の前で魔女裁判にかけられ、そのまま焚刑に処される。裁判なんてただの出来レースにすぎない。呪いを背負った魔女を火炙りにし、民衆を安心させるんだ」
「なんて惨い…………」
「子供には過酷な話だったな」
「そんなことはない。いや、酷い話だが、聞いて良かったと思う。ルロ国のことはほとんど知らないんだ。薬師が多いと聞いていた。お前も作れるのか?」
「一応、作れる。だがここでは作るつもりはない。王子の元へ嫁ぐんだ。毒を盛るかもしれないと思われては困るだろう? 疑いの目を向けられてしまえば、払拭は難しい。それに何かあったとき、真っ先に疑われる」
「そうか……。では、好きなことはあるか?」
「…………? 知ってどうする?」
「ここでは楽しいこともきっとあると信じている。お前に好きになってもらいたいんだ」
「……本を読むか薬の調合くらいしかすることがなかった。火炙りを待つ間、永遠に同じことの繰り返しだった」
「お前を火炙りにさせないし、その……ヴァシリス王子はきっと、何があっても全力でお前を守る。そう言っていた」
「どうだか。向こうだって僕のことを何も知らない」
「大丈夫。信じていい」
外で大人たちの走る音が聞こえた。いたか、いない、あっちは、と小声で話している。
「もう行かないと」
「部屋に来い。こっそり抜けていけば……」
「廊下は見張りがいる。俺は木登りが得意だっていっただろう。……フィリ」
名乗ってはいない。なのに、子供は名前を知っていた。
「明日また、会える。それと、ファルーハ王国では、金髪にシルクような肌を持つ人は、神のように扱われる。この大地に草花や水を分け与えた神が、お前のような風貌だったからだ。嘘だと思うなら、歴史の本を読めばいい」
一方的に言い残した子供は、軽々と木に掴まり、慣れた手つきで降りていく。
「……僕が手を貸す必要なんてなかったじゃないか」
憂鬱だった心は、いくらか光が射していた。
華燭の儀の当日、香りの強い花が浮いている湯船でしっかりと身体を清め、数人がかりで身体を香油でマッサージされた。
シルクの衣装には宝石が散りばめられ、長いヴェールはレースが編みこまれている。袖やヴェールの縁には金の糸が施されていた。
髪は結われ、宝石を粉末状にした桃色の化粧を目の縁に塗り、唇は紅を差した。
「ヴァシリス王子がお待ちです。では、参りましょう」
城の中にまで、外の声が聞こえてくる。婚儀を祝う言葉ばかりだ。
民の住む地域は騒がしいのに、大聖堂は静寂に包まれている。
ここでも馬車に飾られていた白い花が大量に敷きつめられ、めでたいことに足を突っ込んでいるためか、ルロ国とは真逆の対応に違和感を感じた。
一歩、また一歩と、ゆったりと中へ進んでいく。
祭壇に男が立っている。ヴァシリス王子だ。ヴェールで顔は見えない。
祭壇近くまで行くと、
「お手を」
手を差し出され、フィリは重ねた。祭壇へ上がる。
まだ成長途中の手、落ち着きある声。ごく最近、彼の声を聞いた。
ヴァシリスの手がヴェールにかかる。そっとはぎ取られた。
フィリは驚愕し、声が出なかった。目の前の男はすべて知っていた、と目が伝えてくる。昨日、木登りをしていた子供だった。
「頭を垂れよ」
ヴァシリスの声が大聖堂に響いた。
フィリは膝をつき、頭を下げた。
「ルロ国の第四王子、フィリよ。お前は我が国・ファルーハの第三王子であるヴァシリスの后となる。ファルーハ王国・タヌエルク神の身許で、永遠の誓いと絆を立てよ」
「……御心のままに。永遠を誓います。これより私はファルーハ王国の第三王子・ヴァシリス様のものとなります」
幼さの抜けきれない夫となる人は屈み込んだ。
顎に手をかけられる。
柔らかな肉貝が唇を挟むと、静まり返っていた大聖堂からは大きな拍手が沸き起こった。
一般的な結婚式とは異なり、式を執り行う司祭もいない。すべては夫となるヴァシリスの言葉によって行われた。
誓いを立てた後は、ヴァシリスによって指輪とネックレスが贈られた。
箱の中身はもう一つ、リングが入っている。これはなんだ、と目で訴えるが、ヴァシリスは答えなかった。
「我が后を後宮へ」
華燭の儀はわずかの時間で終了した。そのあとは侍従に囲まれ、あれよあれよと言う間にまたもや馬車に乗せられた。
「このたびはご結婚、おめでとうございます。あらためまして、フィリ様の侍従でございます、アイラと申します」
「よろしく頼む。なあ、外を見てもいいのか?」
「フィリ様、残念ながらしきたりで外の様子をご覧になることはできません。あと二年ほどお待ち下さい」
「に、二年? なぜだ?」
「私に言えるのはここまででございます。ヴァシリス様が直々に説明したいとおっしゃっておりました。それと、身勝手に後宮から出ようとなさらないで下さい。上后といえど、斬首か絞首……重罪になります」
「聞きたいことが山ほどあるんだ。次はいつ会える?」
「ヴァシリス様はこれから民衆の前で演説を行い、城へお戻りになられたら宴を開かれます。本当はフィリ様も参加できるのですが……こちらもすべてが終わりしだい、ヴァシリス様からご説明があるはずです」
「宴など人前に晒され、あざ笑われるだけだ。出なくて清々する」
「まあっ、城の者もフィリ様に一目会いたいと皆が申しております」
「…………早く化粧を落としたい。鬱陶しい」
「後宮内のお部屋もご案内します。ヴァシリス様がフィリ様のために、自ら部屋を設計し、お造りになられたのですよ」
后となる人間であってもしょせんは他人だ。なぜそこまでするのか、フィリには理解が追いつかなかった。
「…………もしかして、シルクの布を届けてくれたのはお前か?」
子供は気恥ずかしそうにそっほを向き、頷いた。
「あのときはありがとう。一応、人に顔を見られてはいけない規則があったんだ。ヴェールがなくて困っていた」
「俺に見られてもいいのか?」
「秘密にしておいてくれ。木に上って降りられなくなって泣きべそをかいているところを助けただろう?」
「べそはかいていないぞ」
むきになるところはまだまだ子供だ。
「明日、華燭の儀を挙げるらしいけれど……」
「そうだ。ファルーハという国も何も知らない土地で、顔も名前も判らなかった王子と結婚させられる」
「顔も名前も?」
「来る途中で侍従になったアイラからは聞いた。父である王からも、相手の素性は教えてもらえなかった。言う必要がなかったんだろう」
「そんな……写真や手紙は? 見ていないのか?」
「なんだそれは。いっさい知らない。そもそも、自国から妨げられていた僕は処刑場に行くつもりでここへ来た。まさか歓迎されるとは思いもしなかった。今も夢なんじゃないかと思っている」
「妨げられていた……?」
子供相手であるからか、今までの鬱憤をはらそうと口が止まらなかった。
「この見た目だろう? 真っ白な肌に透けて見える金色の髪。僕の故郷であるルロ国では、まれに生まれるんだ。僕の前は祖母だった。こんな風貌で生まれた者は、魔女の生まれ変わりだと言われている。来たるべきときまで地下室で閉じ込められる」
「来たるべきときとは?」
「民衆の前で魔女裁判にかけられ、そのまま焚刑に処される。裁判なんてただの出来レースにすぎない。呪いを背負った魔女を火炙りにし、民衆を安心させるんだ」
「なんて惨い…………」
「子供には過酷な話だったな」
「そんなことはない。いや、酷い話だが、聞いて良かったと思う。ルロ国のことはほとんど知らないんだ。薬師が多いと聞いていた。お前も作れるのか?」
「一応、作れる。だがここでは作るつもりはない。王子の元へ嫁ぐんだ。毒を盛るかもしれないと思われては困るだろう? 疑いの目を向けられてしまえば、払拭は難しい。それに何かあったとき、真っ先に疑われる」
「そうか……。では、好きなことはあるか?」
「…………? 知ってどうする?」
「ここでは楽しいこともきっとあると信じている。お前に好きになってもらいたいんだ」
「……本を読むか薬の調合くらいしかすることがなかった。火炙りを待つ間、永遠に同じことの繰り返しだった」
「お前を火炙りにさせないし、その……ヴァシリス王子はきっと、何があっても全力でお前を守る。そう言っていた」
「どうだか。向こうだって僕のことを何も知らない」
「大丈夫。信じていい」
外で大人たちの走る音が聞こえた。いたか、いない、あっちは、と小声で話している。
「もう行かないと」
「部屋に来い。こっそり抜けていけば……」
「廊下は見張りがいる。俺は木登りが得意だっていっただろう。……フィリ」
名乗ってはいない。なのに、子供は名前を知っていた。
「明日また、会える。それと、ファルーハ王国では、金髪にシルクような肌を持つ人は、神のように扱われる。この大地に草花や水を分け与えた神が、お前のような風貌だったからだ。嘘だと思うなら、歴史の本を読めばいい」
一方的に言い残した子供は、軽々と木に掴まり、慣れた手つきで降りていく。
「……僕が手を貸す必要なんてなかったじゃないか」
憂鬱だった心は、いくらか光が射していた。
華燭の儀の当日、香りの強い花が浮いている湯船でしっかりと身体を清め、数人がかりで身体を香油でマッサージされた。
シルクの衣装には宝石が散りばめられ、長いヴェールはレースが編みこまれている。袖やヴェールの縁には金の糸が施されていた。
髪は結われ、宝石を粉末状にした桃色の化粧を目の縁に塗り、唇は紅を差した。
「ヴァシリス王子がお待ちです。では、参りましょう」
城の中にまで、外の声が聞こえてくる。婚儀を祝う言葉ばかりだ。
民の住む地域は騒がしいのに、大聖堂は静寂に包まれている。
ここでも馬車に飾られていた白い花が大量に敷きつめられ、めでたいことに足を突っ込んでいるためか、ルロ国とは真逆の対応に違和感を感じた。
一歩、また一歩と、ゆったりと中へ進んでいく。
祭壇に男が立っている。ヴァシリス王子だ。ヴェールで顔は見えない。
祭壇近くまで行くと、
「お手を」
手を差し出され、フィリは重ねた。祭壇へ上がる。
まだ成長途中の手、落ち着きある声。ごく最近、彼の声を聞いた。
ヴァシリスの手がヴェールにかかる。そっとはぎ取られた。
フィリは驚愕し、声が出なかった。目の前の男はすべて知っていた、と目が伝えてくる。昨日、木登りをしていた子供だった。
「頭を垂れよ」
ヴァシリスの声が大聖堂に響いた。
フィリは膝をつき、頭を下げた。
「ルロ国の第四王子、フィリよ。お前は我が国・ファルーハの第三王子であるヴァシリスの后となる。ファルーハ王国・タヌエルク神の身許で、永遠の誓いと絆を立てよ」
「……御心のままに。永遠を誓います。これより私はファルーハ王国の第三王子・ヴァシリス様のものとなります」
幼さの抜けきれない夫となる人は屈み込んだ。
顎に手をかけられる。
柔らかな肉貝が唇を挟むと、静まり返っていた大聖堂からは大きな拍手が沸き起こった。
一般的な結婚式とは異なり、式を執り行う司祭もいない。すべては夫となるヴァシリスの言葉によって行われた。
誓いを立てた後は、ヴァシリスによって指輪とネックレスが贈られた。
箱の中身はもう一つ、リングが入っている。これはなんだ、と目で訴えるが、ヴァシリスは答えなかった。
「我が后を後宮へ」
華燭の儀はわずかの時間で終了した。そのあとは侍従に囲まれ、あれよあれよと言う間にまたもや馬車に乗せられた。
「このたびはご結婚、おめでとうございます。あらためまして、フィリ様の侍従でございます、アイラと申します」
「よろしく頼む。なあ、外を見てもいいのか?」
「フィリ様、残念ながらしきたりで外の様子をご覧になることはできません。あと二年ほどお待ち下さい」
「に、二年? なぜだ?」
「私に言えるのはここまででございます。ヴァシリス様が直々に説明したいとおっしゃっておりました。それと、身勝手に後宮から出ようとなさらないで下さい。上后といえど、斬首か絞首……重罪になります」
「聞きたいことが山ほどあるんだ。次はいつ会える?」
「ヴァシリス様はこれから民衆の前で演説を行い、城へお戻りになられたら宴を開かれます。本当はフィリ様も参加できるのですが……こちらもすべてが終わりしだい、ヴァシリス様からご説明があるはずです」
「宴など人前に晒され、あざ笑われるだけだ。出なくて清々する」
「まあっ、城の者もフィリ様に一目会いたいと皆が申しております」
「…………早く化粧を落としたい。鬱陶しい」
「後宮内のお部屋もご案内します。ヴァシリス様がフィリ様のために、自ら部屋を設計し、お造りになられたのですよ」
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