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第一章
015 蕾の開き─②
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「つっかれた…………」
ソファーへどっかりと腰を下ろすと、隣にヴァシリスも座る。
本日は国王や国民の前へ初めて顔を出す日だった。
アーディムはヴァシリスによく似ていて、弟のことを語るときは国王ではなく兄の顔になっていた。
民衆の盛大な祝福の声はフィリにも届き、夜遅くまで宴が開かれた。
現在、深夜一時を過ぎている。
「明日は国王の上后とお茶会だろう? 今日はもう休もう。アイラには朝餉は遅らせてくれと伝えている」
「そうさせてもらう。にしても、ヴァシリスはアルコールに強いのか?」
「そんなことはないと思うが。酔っていても酔っていないふりをしているだけだ。俺の前ならいくらでも酔ってもらって構わないぞ」
お言葉に甘えて、ヴァシリスの肩に身を預けた。
肩ががっしりと固い。それに位置が高い。
全体重を預けてもびくともしない。それどころか、ヴァシリスはお茶を入れて手渡してくる。
「酔い覚めの茶だ」
「有り難くいただくよ。明日までにはひどい顔をなんとかする」
「いつも通り美しいよ。出会った頃から変わらない。……お茶会で根ほり葉ほり聞かれるだろうが、まずは楽しんできてほしい」
お茶会へ出席する理由はヴァシリスの顔を立てるという意味もあるが、大国の敵と味方を見極める意味もある。第二王子のジャミルは敵だと認識しているが、彼以外にも存在するはずだ。
民の笑顔とは裏腹に、この王国には悪魔が潜んでいる。
初めて会ったとき、内側から溢れ出る美しさは隠しきれないものだと思った。
上后という立場であるが宝石類やアクセサリーは最低限しか身につけていないにもかかわらず、品格がある。
国王の上后であるサーリャは、毒味役をつけていない。ならばと、フィリも下がるように伝えた。
サーリャの侍従は同じポットから抽出したお茶をそれぞれのカップへ注ぐ。
「蜂蜜入りのお茶がお好きでしたわね?」
「はい」
「こちらは私の国で採れた蜂蜜ですわ」
片手で持てる小さな壺からディッパーですくい、お茶に垂らしていく。
「どうぞ」
「ありがとうございます。サーリャ様は召し上がらないのですか?」
「私はジャムを入れるのが好きなのです。蜂蜜もたまにはいただきますが」
真っ赤なジャムをスプーンで入れ、そのままかき混ぜた。
「お茶請けですが、異国から取り寄せたものです。ココナッツを米で炊いたものですわ。あちらの国では、縁起物として扱われているのです」
ひし形にかたどられていて、赤いソースがかはかかっている。
冬の国とも言われているルロ国出身のフィリにとって、ココナッツはまったく食べ慣れない味だ。ここへ来てココナッツを使ったスイーツを出されることもあるが、美味しいとは感じつつ、やはり慣れないのだ。
「貴重なものをありがとうございます。いただきます」
毒が入っていると疑わってはいけない。そのために、上后より先にティーカップへ口をつける。これも作法の一つだ。
「甘くて美味しいです」
真っ白なスイーツも口に含んだ。
口の中がココナッツの風味で満たされる。米よりもココナッツ。後から多少は米の甘みが感じるが、ほぼココナッツだ。
「ザリ、レモンヨーグルトのタルトはあるかしら? それにクッキーも何種類か」
「すぐにご用意いたします」
「フィリ様、本日は数種類のスイーツをご用意しますので、いろいろなものをお味見下さいませ」
ザリと呼ばれたサーリャの侍従は一礼して下がった。
サーリャの咄嗟の判断と機転だ。フィリの顔色を伺い、すぐに侍従に用意させる。
「……ありがとうございます。ヨーグルトはよく朝餉にいただいています。フルーツにかけて食べたりもします」
「まあ、私もですわ。濃厚なフルーツには、ヤギヨーグルトをかけていただきますの。さっぱりしていて美味しいのです」
「ヤギのヨーグルトをそのように食べたことはありません。今度挑戦してみます」
次々に運ばれてくるスイーツに、サーリャは一つずつ丁寧に説明していく。
中でもレモンヨーグルトのタルトは絶品だった。こちらだけをすべて平らげてしまうと、最初のココナッツのスイーツが美味しくないと意思表示をしてしまうことになる。ほどほどにし、あとはビスケットなどを口にした。
夕餉の時間、后の部屋へ出向いたヴァシリスは、フィリの言葉に耳を傾けている。
フィリは普段より饒舌で、そんな后の姿にヴァシリスはただ愉しんでいる。
「お茶会を愉しんだようで何よりだ。仕事を終えた矢先だが、国王から直々に『うちの后がお茶会を愉しまれた。あんなにスイーツを召し上がる后は初めてで、用意しがいがある』とお喜びになられていたそうだ」
「そんなに食べるものじゃないのか? 出されたものは口につけろと作法を教わったが、量までは教えられなかった」
アイラを睨むと、彼女は肩を震わせている。
「もっと政治や国のことを聞かれると思っていたんだ。数時間、ずっとお茶やスイーツの話をしていた。ルロ国のスイーツにも興味を持って下さった」
「サーリャ様も気を使われたのだろうが、本来はそのように楽しむものだ。にしても、ココナッツが苦手だったんだな」
「実は少し感じていたんだ。けれど全然口にできないわけじゃない。ココナッツジュースは苦手だが、フルーツジュースと混ざったものは飲めるし美味しい。明日、すぐにお礼の手紙を書こう。それと、サーリャ様はジャムを紅茶に入れて召し上がっていた」
「お好きなのだろう」
「こちらがお茶会を開くとき、数種類のジャムを用意しようと思う」
「きっとお喜びになられるよ。にしても、全然食事が進んでいないじゃないか。そんなに食べてきたのか?」
「タルトもビスケットも美味しかったんだ。明日はダンスの授業がある。動けなかったらどうしよう」
「ダンスといえば、お前と踊るのを愉しみにしているんだ」
「手紙でもそう書いてくれたな」
「アイラがまったく褒めないとも話もした」
ふたりで目を合わせ、高らかに笑いを漏らした。
「そのようなことをお書きになられていたのですね」
「本当のことだろう? 確かにアイラよりは上手じゃない。けれど前よりは成長した」
「今宵、ヴァシリス様と踊られてはいかがでしょう?」
「名案だ。月明かりに照らされながら踊るのも、また風情がある」
アイラは何か言いたげだったが、今に見ていろよ、とフィリは鼻を鳴らした。
今宵、フィリは初めてヴァシリスと踊ることになった。
フィリの手を取り、甲に口づけをし、ヴァシリスはフィリの腰へ手を回す。
月明かりと波の音にふさわしい、優雅な手つきだった。
ヴァシリスは「頑張ったな」とだけ残し、なぜか目を逸らした。
ソファーへどっかりと腰を下ろすと、隣にヴァシリスも座る。
本日は国王や国民の前へ初めて顔を出す日だった。
アーディムはヴァシリスによく似ていて、弟のことを語るときは国王ではなく兄の顔になっていた。
民衆の盛大な祝福の声はフィリにも届き、夜遅くまで宴が開かれた。
現在、深夜一時を過ぎている。
「明日は国王の上后とお茶会だろう? 今日はもう休もう。アイラには朝餉は遅らせてくれと伝えている」
「そうさせてもらう。にしても、ヴァシリスはアルコールに強いのか?」
「そんなことはないと思うが。酔っていても酔っていないふりをしているだけだ。俺の前ならいくらでも酔ってもらって構わないぞ」
お言葉に甘えて、ヴァシリスの肩に身を預けた。
肩ががっしりと固い。それに位置が高い。
全体重を預けてもびくともしない。それどころか、ヴァシリスはお茶を入れて手渡してくる。
「酔い覚めの茶だ」
「有り難くいただくよ。明日までにはひどい顔をなんとかする」
「いつも通り美しいよ。出会った頃から変わらない。……お茶会で根ほり葉ほり聞かれるだろうが、まずは楽しんできてほしい」
お茶会へ出席する理由はヴァシリスの顔を立てるという意味もあるが、大国の敵と味方を見極める意味もある。第二王子のジャミルは敵だと認識しているが、彼以外にも存在するはずだ。
民の笑顔とは裏腹に、この王国には悪魔が潜んでいる。
初めて会ったとき、内側から溢れ出る美しさは隠しきれないものだと思った。
上后という立場であるが宝石類やアクセサリーは最低限しか身につけていないにもかかわらず、品格がある。
国王の上后であるサーリャは、毒味役をつけていない。ならばと、フィリも下がるように伝えた。
サーリャの侍従は同じポットから抽出したお茶をそれぞれのカップへ注ぐ。
「蜂蜜入りのお茶がお好きでしたわね?」
「はい」
「こちらは私の国で採れた蜂蜜ですわ」
片手で持てる小さな壺からディッパーですくい、お茶に垂らしていく。
「どうぞ」
「ありがとうございます。サーリャ様は召し上がらないのですか?」
「私はジャムを入れるのが好きなのです。蜂蜜もたまにはいただきますが」
真っ赤なジャムをスプーンで入れ、そのままかき混ぜた。
「お茶請けですが、異国から取り寄せたものです。ココナッツを米で炊いたものですわ。あちらの国では、縁起物として扱われているのです」
ひし形にかたどられていて、赤いソースがかはかかっている。
冬の国とも言われているルロ国出身のフィリにとって、ココナッツはまったく食べ慣れない味だ。ここへ来てココナッツを使ったスイーツを出されることもあるが、美味しいとは感じつつ、やはり慣れないのだ。
「貴重なものをありがとうございます。いただきます」
毒が入っていると疑わってはいけない。そのために、上后より先にティーカップへ口をつける。これも作法の一つだ。
「甘くて美味しいです」
真っ白なスイーツも口に含んだ。
口の中がココナッツの風味で満たされる。米よりもココナッツ。後から多少は米の甘みが感じるが、ほぼココナッツだ。
「ザリ、レモンヨーグルトのタルトはあるかしら? それにクッキーも何種類か」
「すぐにご用意いたします」
「フィリ様、本日は数種類のスイーツをご用意しますので、いろいろなものをお味見下さいませ」
ザリと呼ばれたサーリャの侍従は一礼して下がった。
サーリャの咄嗟の判断と機転だ。フィリの顔色を伺い、すぐに侍従に用意させる。
「……ありがとうございます。ヨーグルトはよく朝餉にいただいています。フルーツにかけて食べたりもします」
「まあ、私もですわ。濃厚なフルーツには、ヤギヨーグルトをかけていただきますの。さっぱりしていて美味しいのです」
「ヤギのヨーグルトをそのように食べたことはありません。今度挑戦してみます」
次々に運ばれてくるスイーツに、サーリャは一つずつ丁寧に説明していく。
中でもレモンヨーグルトのタルトは絶品だった。こちらだけをすべて平らげてしまうと、最初のココナッツのスイーツが美味しくないと意思表示をしてしまうことになる。ほどほどにし、あとはビスケットなどを口にした。
夕餉の時間、后の部屋へ出向いたヴァシリスは、フィリの言葉に耳を傾けている。
フィリは普段より饒舌で、そんな后の姿にヴァシリスはただ愉しんでいる。
「お茶会を愉しんだようで何よりだ。仕事を終えた矢先だが、国王から直々に『うちの后がお茶会を愉しまれた。あんなにスイーツを召し上がる后は初めてで、用意しがいがある』とお喜びになられていたそうだ」
「そんなに食べるものじゃないのか? 出されたものは口につけろと作法を教わったが、量までは教えられなかった」
アイラを睨むと、彼女は肩を震わせている。
「もっと政治や国のことを聞かれると思っていたんだ。数時間、ずっとお茶やスイーツの話をしていた。ルロ国のスイーツにも興味を持って下さった」
「サーリャ様も気を使われたのだろうが、本来はそのように楽しむものだ。にしても、ココナッツが苦手だったんだな」
「実は少し感じていたんだ。けれど全然口にできないわけじゃない。ココナッツジュースは苦手だが、フルーツジュースと混ざったものは飲めるし美味しい。明日、すぐにお礼の手紙を書こう。それと、サーリャ様はジャムを紅茶に入れて召し上がっていた」
「お好きなのだろう」
「こちらがお茶会を開くとき、数種類のジャムを用意しようと思う」
「きっとお喜びになられるよ。にしても、全然食事が進んでいないじゃないか。そんなに食べてきたのか?」
「タルトもビスケットも美味しかったんだ。明日はダンスの授業がある。動けなかったらどうしよう」
「ダンスといえば、お前と踊るのを愉しみにしているんだ」
「手紙でもそう書いてくれたな」
「アイラがまったく褒めないとも話もした」
ふたりで目を合わせ、高らかに笑いを漏らした。
「そのようなことをお書きになられていたのですね」
「本当のことだろう? 確かにアイラよりは上手じゃない。けれど前よりは成長した」
「今宵、ヴァシリス様と踊られてはいかがでしょう?」
「名案だ。月明かりに照らされながら踊るのも、また風情がある」
アイラは何か言いたげだったが、今に見ていろよ、とフィリは鼻を鳴らした。
今宵、フィリは初めてヴァシリスと踊ることになった。
フィリの手を取り、甲に口づけをし、ヴァシリスはフィリの腰へ手を回す。
月明かりと波の音にふさわしい、優雅な手つきだった。
ヴァシリスは「頑張ったな」とだけ残し、なぜか目を逸らした。
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