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第一章 アキと大地の物語
016 「大好きな人の幸せを祝福しないの?」
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感情の赴くままに出した答えを吐露しても、うまくいかないことなんて分かりきっている。数年前、早川に告白して気づいた。
「認めるとか認めないとか、何を言ったらいいか分からないと思う。だからとりあえず保留でいいよ」
味家のない寿司を食べて、今日はお開きとなった。久しぶりに帰ってきた息子にゲイだと突きつけられ、うろたえるしかないだろう。
関東の地に足を踏み入れると、おかしな話で帰ってきたと安堵した。出身でもないのに、身体は東京に馴染んでいる。無関心な人の視線も、自分のことで精一杯な他人の態度も、居心地がいい。
そこで初めて、いかに他人がテリトリーに入ってくるのを嫌っているか知る。心の枷は、思っているより重傷だ。
結局、父と母は話題にすら触れなかった。見送り直前まで身体の心配ばかりされ、別の方面から愛情を感じた。言い方を変えれば、話題はそれしかしたくない、とも取れる。
北海道よりも早く、関東は桜が咲く。
引っ越した新居は窓が広く、開けると風も花びらも一気になだれ込んでくる。
気持ちよくてそのままにしておくと、玄関で物音がした。
大地はカーペットを蹴り、勢いよく廊下へ飛び出す。
「どうして? どうして?」
大地は飛び跳ねた。
帰ってくるのは明日だと連絡が入ったのに、甘ったるい顔で両手を広げる姿は、自慢の恋人だ。
「観光してから帰ってこようと思ったんだが、明日は天気が崩れるみたいだからな……窓開けてるのか?」
振り返ると、桜の花びらが廊下で舞っている。
雰囲気を感じるのなら最高のシチュエーションだが、引っ越したばかりで大掃除も終えて間もない。花びらが床に落ちて、春らしい色に染まる。
「虫が入ってくるぞ。まだ春でよかったな」
「夏だとセミが暴れるから絶対に開けないしっ」
千秋は窓を閉めた。
「窓の近くにベッドを置いたのは正解だったね。寝る前には夜桜を観られるし」
「あー……どこでもいい。壁際じゃないのなら」
「なんで?」
「お前の声が……いてっ」
引っ越しして初めにしたことと言えば、セックス。次にセックス。シャワーを浴びてから三回目。
そのせいで引っ越し準備が翌日にも響き、てんやわんや動き回っていた。
ふたりで借りたマンションは、一人では借りられないほど家賃が高い部屋だ。大地もアルバイトを増やし、少しでも生活の足しにしたいと働く決心をした。
千秋は保坂の事務所で働くことになった。元々相談は何度もしていたようで、そのために関東まで足を運んでいた理由でもあると話す。
「アルバイトっていったって、勉強する時間がなくなるだろう?」
千秋はあまりいい顔をしない。
「ここの家賃を聞いて働くなは無理」
「都内の同棲ならこれくらいの家賃は普通だ」
「大学生でアルバイトなんていまどき珍しくもないし」
「家の仕事は任せられないか? 帰りはお前の方が早いし」
「家事全般ってこと? 千秋さんほど上手くないのに?」
「お前より長く生きている分、できるだけだ。まあ、ゆっくり考えればいいさ」
「そういえば、美里ちゃんはどうなったの?」
「あまり連絡が来なくなったな。ブラコン気味だったから、いい傾向だ」
「絶対に、僕が原因だと思うけど……」
「たとえ原因がお前でも、それとこれとは関係ない。俺に付き合う奴ができたら、遅かれ早かれこうはなっていた。しかも俺がゲイときた。ダブルコンボだな。どちらかというと、ゲイだったのがショックだったんだと思う」
昼食の時間だ、と千秋は立ち上がる。昨日のカレーを温めるだけだ。
「都会とは違うんだ。受け入れられることの方が少ない」
「うん。それは僕も分かる。田舎はすぐに噂になるし……って、今日で何回キスすれば気が済むの? もう二百回くらいしたんだけどっ」
「意外といってなかったな。五百回まであと少しだ」
「唇腫れたときの痛みはひどかった……。あれはない。飲み物飲んでも痛いし、染みるし」
「悪い悪い。食ったらベッド行くぞ」
「行く」
目が覚めると、窓からオレンジ色の光が差していた。全裸のままでも暖かい。
隣で寝ていた同居人は、半裸のまま大地の勉強イスに座って誰かと電話している。
仕事の話かと思いきや、どうやら家族のようだ。
「ああ、ああ……。分かった。捜してみる。……だろうな、多分」
不穏な空気は読み取れた。大地は起き上がり衣服を身につけると、ちょうど電話が終わったところだった。
「またうちの家族を巻き込む」
「何かあったの?」
「美里がいなくなった。多分こっちに向かってる」
千秋は淡々と話すが、反対に大地は飛び起きた。
「ええ?」
「多分、俺に会いに来るんだろ。東京について聞いて回ったり、電車の時刻表を調べていたらしい」
「ここの住所、知ってるの?」
「美里本人には言ってないが、親には話している。手帳にメモしてたから、覗けば誰でも見られる」
千秋は頭をがしがしとかく。冷静な口調とは裏腹に、かなり参っている様子だった。
「警察には通報したらしいが、一応俺も言ってくる。大地はここで待っててくれるか?」
「うん。僕までついていってもし美里ちゃんが来たら、入れ違いになるしね」
「ああ、頼む」
千秋は出ていこうとし、ぴたりと止まった。
勢いよく振り返ると、大地をベッドに押し倒し唇を合わせる。
「……元気だね。あれだけしたのに」
「俺もそう思う。下半身が壊れたんじゃないかって思ってる」
「僕も。そろそろ唇が壊れそう」
「じゃあ行ってくる」
リップ音を鳴らし、上着を肩にかけて出ていった。
施錠の音が鳴ると、騒がしい日常が嘘みたいに物音一つしなくなる。
部屋で待っていろと言われたが、美里が迷わずにこのマンションへ来られるとは思えなかった。
田舎とは違い、建物が密集している。その中の一つを当てるのは、いくら住所が分かっていても至難の業だ。
大地も着替え、外で待つことにした。冬や夏であれば耐えられないが、外に出ているだけで気分は上がる。
桜の香りが風に混じり、大地は大きく深呼吸をした。
しばらくぼんやりと空を眺めていると、見覚えのある少女がこちらに向かってきた。
「げ」
小柄な身体にリュックサックを背負い、少女はしかめっ面をしたまま動かなくなった。
「美里ちゃん」
やはり来た。千秋の想像通りだった。
逃げようとする彼女のリュックの紐を掴み、もう一度声をかける。
「やめてよ。叫ぶわよ」
「残念だけど、君のお兄さんに引き留めてマンションへ入れてって言われてる。中に入って」
「どうしましたか?」
ビルの物陰から警察が顔を出した。
千秋が通報したのだろう。タイミングが良すぎる。
ちょうどよかったと口を開きかけるが、警察はこちらを凝視している。すべてを察した。
「家出したんです。この子」
疑いをかけられる前に、いち早く先手を打った。
「私は自分の家族に会いにきただけ」
たたみかけて美里は言う。
「この子の家族に、保護してほしいと頼まれていて」
「その家族は今どこにいる?」
「警察のところへ行くって言ってました。連絡します。心配してますし」
警察の返事を待たず、端末を取り出した。
持っていたのか、ワンコールですぐに電話に出る。
千秋は「分かった」と言い終わる前に切った。
「この子のご家族とはどんな関係?」
「そのうちの一人と付き合っていて、同棲してます」
「私は認めてないから」
そういうことか、と警察官は把握した様子だった。
これで彼女のこちらに向けるセミを見るような目も理解してくれただろう。
「大好きな人の幸せを祝福しないの?」
「……………………」
美里は視線を逸らし、口をへの字に曲げた。
「認めるとか認めないとか、何を言ったらいいか分からないと思う。だからとりあえず保留でいいよ」
味家のない寿司を食べて、今日はお開きとなった。久しぶりに帰ってきた息子にゲイだと突きつけられ、うろたえるしかないだろう。
関東の地に足を踏み入れると、おかしな話で帰ってきたと安堵した。出身でもないのに、身体は東京に馴染んでいる。無関心な人の視線も、自分のことで精一杯な他人の態度も、居心地がいい。
そこで初めて、いかに他人がテリトリーに入ってくるのを嫌っているか知る。心の枷は、思っているより重傷だ。
結局、父と母は話題にすら触れなかった。見送り直前まで身体の心配ばかりされ、別の方面から愛情を感じた。言い方を変えれば、話題はそれしかしたくない、とも取れる。
北海道よりも早く、関東は桜が咲く。
引っ越した新居は窓が広く、開けると風も花びらも一気になだれ込んでくる。
気持ちよくてそのままにしておくと、玄関で物音がした。
大地はカーペットを蹴り、勢いよく廊下へ飛び出す。
「どうして? どうして?」
大地は飛び跳ねた。
帰ってくるのは明日だと連絡が入ったのに、甘ったるい顔で両手を広げる姿は、自慢の恋人だ。
「観光してから帰ってこようと思ったんだが、明日は天気が崩れるみたいだからな……窓開けてるのか?」
振り返ると、桜の花びらが廊下で舞っている。
雰囲気を感じるのなら最高のシチュエーションだが、引っ越したばかりで大掃除も終えて間もない。花びらが床に落ちて、春らしい色に染まる。
「虫が入ってくるぞ。まだ春でよかったな」
「夏だとセミが暴れるから絶対に開けないしっ」
千秋は窓を閉めた。
「窓の近くにベッドを置いたのは正解だったね。寝る前には夜桜を観られるし」
「あー……どこでもいい。壁際じゃないのなら」
「なんで?」
「お前の声が……いてっ」
引っ越しして初めにしたことと言えば、セックス。次にセックス。シャワーを浴びてから三回目。
そのせいで引っ越し準備が翌日にも響き、てんやわんや動き回っていた。
ふたりで借りたマンションは、一人では借りられないほど家賃が高い部屋だ。大地もアルバイトを増やし、少しでも生活の足しにしたいと働く決心をした。
千秋は保坂の事務所で働くことになった。元々相談は何度もしていたようで、そのために関東まで足を運んでいた理由でもあると話す。
「アルバイトっていったって、勉強する時間がなくなるだろう?」
千秋はあまりいい顔をしない。
「ここの家賃を聞いて働くなは無理」
「都内の同棲ならこれくらいの家賃は普通だ」
「大学生でアルバイトなんていまどき珍しくもないし」
「家の仕事は任せられないか? 帰りはお前の方が早いし」
「家事全般ってこと? 千秋さんほど上手くないのに?」
「お前より長く生きている分、できるだけだ。まあ、ゆっくり考えればいいさ」
「そういえば、美里ちゃんはどうなったの?」
「あまり連絡が来なくなったな。ブラコン気味だったから、いい傾向だ」
「絶対に、僕が原因だと思うけど……」
「たとえ原因がお前でも、それとこれとは関係ない。俺に付き合う奴ができたら、遅かれ早かれこうはなっていた。しかも俺がゲイときた。ダブルコンボだな。どちらかというと、ゲイだったのがショックだったんだと思う」
昼食の時間だ、と千秋は立ち上がる。昨日のカレーを温めるだけだ。
「都会とは違うんだ。受け入れられることの方が少ない」
「うん。それは僕も分かる。田舎はすぐに噂になるし……って、今日で何回キスすれば気が済むの? もう二百回くらいしたんだけどっ」
「意外といってなかったな。五百回まであと少しだ」
「唇腫れたときの痛みはひどかった……。あれはない。飲み物飲んでも痛いし、染みるし」
「悪い悪い。食ったらベッド行くぞ」
「行く」
目が覚めると、窓からオレンジ色の光が差していた。全裸のままでも暖かい。
隣で寝ていた同居人は、半裸のまま大地の勉強イスに座って誰かと電話している。
仕事の話かと思いきや、どうやら家族のようだ。
「ああ、ああ……。分かった。捜してみる。……だろうな、多分」
不穏な空気は読み取れた。大地は起き上がり衣服を身につけると、ちょうど電話が終わったところだった。
「またうちの家族を巻き込む」
「何かあったの?」
「美里がいなくなった。多分こっちに向かってる」
千秋は淡々と話すが、反対に大地は飛び起きた。
「ええ?」
「多分、俺に会いに来るんだろ。東京について聞いて回ったり、電車の時刻表を調べていたらしい」
「ここの住所、知ってるの?」
「美里本人には言ってないが、親には話している。手帳にメモしてたから、覗けば誰でも見られる」
千秋は頭をがしがしとかく。冷静な口調とは裏腹に、かなり参っている様子だった。
「警察には通報したらしいが、一応俺も言ってくる。大地はここで待っててくれるか?」
「うん。僕までついていってもし美里ちゃんが来たら、入れ違いになるしね」
「ああ、頼む」
千秋は出ていこうとし、ぴたりと止まった。
勢いよく振り返ると、大地をベッドに押し倒し唇を合わせる。
「……元気だね。あれだけしたのに」
「俺もそう思う。下半身が壊れたんじゃないかって思ってる」
「僕も。そろそろ唇が壊れそう」
「じゃあ行ってくる」
リップ音を鳴らし、上着を肩にかけて出ていった。
施錠の音が鳴ると、騒がしい日常が嘘みたいに物音一つしなくなる。
部屋で待っていろと言われたが、美里が迷わずにこのマンションへ来られるとは思えなかった。
田舎とは違い、建物が密集している。その中の一つを当てるのは、いくら住所が分かっていても至難の業だ。
大地も着替え、外で待つことにした。冬や夏であれば耐えられないが、外に出ているだけで気分は上がる。
桜の香りが風に混じり、大地は大きく深呼吸をした。
しばらくぼんやりと空を眺めていると、見覚えのある少女がこちらに向かってきた。
「げ」
小柄な身体にリュックサックを背負い、少女はしかめっ面をしたまま動かなくなった。
「美里ちゃん」
やはり来た。千秋の想像通りだった。
逃げようとする彼女のリュックの紐を掴み、もう一度声をかける。
「やめてよ。叫ぶわよ」
「残念だけど、君のお兄さんに引き留めてマンションへ入れてって言われてる。中に入って」
「どうしましたか?」
ビルの物陰から警察が顔を出した。
千秋が通報したのだろう。タイミングが良すぎる。
ちょうどよかったと口を開きかけるが、警察はこちらを凝視している。すべてを察した。
「家出したんです。この子」
疑いをかけられる前に、いち早く先手を打った。
「私は自分の家族に会いにきただけ」
たたみかけて美里は言う。
「この子の家族に、保護してほしいと頼まれていて」
「その家族は今どこにいる?」
「警察のところへ行くって言ってました。連絡します。心配してますし」
警察の返事を待たず、端末を取り出した。
持っていたのか、ワンコールですぐに電話に出る。
千秋は「分かった」と言い終わる前に切った。
「この子のご家族とはどんな関係?」
「そのうちの一人と付き合っていて、同棲してます」
「私は認めてないから」
そういうことか、と警察官は把握した様子だった。
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