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第三章 母を追って
050 ナタリー・ドヴィエンヌ
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すべてを話しましょう、とアーサーは病院の待合室に入った。
ドラッグの検査結果、陰性だった。薬を吸った期間が短く、抜けるのも早いのだと説明を受けた。
「彼女はどこかに電話しようと立ち上がりました。その後、目の前で急に倒れたのです。濁った目と身体の震えに、すぐに中毒だと判断し、警察と救急車を呼びました」
「警察へは、どこまでお話ししたんですか?」
「彼女との関係性を聞かれました。友人が彼女に騙されて薬を盛られた可能性があり、心配になってイギリスから来たと説明しました。梶浦さんとは初対面と言っても半信半疑でしたが、パスポートを見せて来日した日を証明すると、ようやく信じてもらえました」
「アーサーさんは、薬について詳しいんですか?」
悲しそうな微笑だった。
失言だったと謝罪をした。
「ごめんなさい、聞かないでおきます」
「ありがとうございます」
彼はきっと話さない。前に祖母から何も聞いていないと話していた。彼なりに抱えているものはたくさんあり、それは家族にすら言えないものだ。「ありがとうございます」が答えだった。
「薬の根源を消し去りたいと考えていましたが、もしかすると私が動くよりも先に終わりが近づいているのかもしれません。違法なものを作り、使い続けた代償は大きいですから。生まれた子供にも遺伝されているでしょうし、使用すればするほど身体への負担は大きい。慣れれば慣れるほど、たくさんの薬を使いたくなる。限界を超えれば必ず溢れます。前に父が『ときがくれば解決する』とぼやいていました。今になって分かった気がします」
身体の力が抜け、涙が溢れてきた。
おかしかった理由を知ったりアーサーに会えた喜びが重なり、とにかく安堵した。
「おとなしく動かないでいるのも解決へ繋がる糸口かもしれませんね。大丈夫です。いずれ決着がつく気がします。アーサーさんのおばあちゃんが何を言ったのか分かりませんが、孫を苦しませようとしたわけじゃなく、生きた理由を残したかったんだと思います。歴史を次の世代に繋げるのも、生きた人たちのつとめでもありますから。でも、そこで終わりにするのも生きている人の自由だと思います。アーサーさんが苦しむのなら、終わりにする勇気を一緒に持ちたいです」
「……ありがとう、カナ」
渡されたハンカチは、柔軟剤の香りがした。
不愉快にならない甘い香りだった。
「海を越えて助けにきてくれる人がいて、僕はなんて幸せなんだろうって思います。昨日に比べたら、頭がすっきりした気がするんです。何かを思い出そうとすると、梶浦さんがいつも邪魔をしてきたんですが、それがだんだんなくなっています」
「それはよかったです。私のことも思い出しました?」
笑いながらアーサーは言う。
「もちろんです。忘れていたわけじゃないのに、思い出すのは許さないって、ずっと耳鳴りがしていました。今はもうほとんどないですし。僕がアーサーさんって呼んでいたのも、ちゃんと覚えています」
「あなたを騙してしまいましたね。アーティーなんて一度も呼ばれたことはないのに。申し訳ないことをしました」
「いいえ、でもずっとアーサーさんなので、こっちが馴染みます」
「いつかは呼んで下さるでしょうか」
「気恥ずかしいってのがあるんですよね。呼べるようになったら嬉しいです」
結局、呼び方も元に戻ってしまったが、彼の名前を呼べる距離感に心が軽くなる。愛称で呼び合うのがすべてというわけではない。
後日、母親の成美と電話すると、頼っていた人の逮捕はテレビを通して知ったらしく、かなりショックを受けていた。
ずっと耳鳴りがすると言い、薬が切れる前はそうなるのだと彼方は知る。
「お母さん、アルコールに走っちゃだめだからね」
『気をつけないといけないわね。大丈夫』
「あと、ダンスも梶浦さんのところじゃなくてもできるからね」
『そうね……落ち着いたら他の教室に通ってみる。アマチュアの大会があって、出ようかなって考えていたのよ』
「それはすごいよ。絶対に見にいくから」
『ありがとう』
電話では受け答えもしっかりしていたし、とりあえずは安心して切った。
アーサーは祖母に会わず、イギリスへ帰った。
カナと呼び続ける彼にアーティー、と呼びかけると驚いた顔をして、
『無理しなくていいですよ』
と笑った。
あなたが存在しているだけで嬉しい、と彼が言うと、横を通った女性二人組にじろじろと見られてしまった。ついでに遠くにいる女性たちも、こちらを見つめている。ハンサムの言動は世をも狂わす。
日本で起こった事件は幕を閉じたが、梶浦が逮捕されても薬の件は一切外には漏れなかった。
情報を規制されるほどに危険な話であるのか。ただ、家に来た警察官からは他言しないでほしいと強く言われた。元々話すつもりはない。意見な香りがする事件でも、アーサーとの秘密を作れたのは誇らしい。
大学三年の一年間はあっという間であり、いよいよ最後の年が訪れた。
元通りの生活になっても、毎日小さな悩みは尽きない。
主に将来についてであり、居間でごろごろしていると、聡子がやってきた。
彼女は夢を叶えるため、この家に住み着いて祖母の手伝いをしている。本格的に和菓子屋を継ぎたいと祖母に言い、朝早起きして仕込みの毎日だ。
「練り切りよ! 自信作」
「へー」
祖母は向こうから顔を出し、にこにこ笑っている。
「もっといい返事をちょうだい!」
「食べてからね」
熱々のほうじ茶と桜をかたどった練り切りが並ぶ。
ほどよい甘みの白あんとよく合う。プロでも通じるのは、もう何年もずっと修行を続けてきたからだ。
「うわ……美味しい」
「へへー、けっこう評判良いんだ。継いだだけあるでしょ」
「そうだね」
ちょっと形が歪だが、味はほぼ完璧だ。
浮かれて居間を出ていく聡子を見ていると、またもやため息をつきたくなる。人生を比べてはいけないと分かっていても、やりたいことがあっても勇気を出せない自分を叱りたい。
新聞に挟まっているチラシを何げなく見ていると、コンサートのチラシが目に入った。
縁のないオペラのコンサートだ。なぜ惹かれたのかというと、三人のうち映る女性に目を奪われたからだ。
美しいからではない。もちろん綺麗ではある。
「この人……」
癖のあるブロンドヘアーに碧眼、薄めの唇が誰かを彷彿させる。
出演するオペラ歌手に、ナタリー・ドヴィエンヌと書いている。
アーサー・ドヴィエンヌ・ラナウェーラ・スタッフォード。彼の名前の一部にある『ドヴィエンヌ』と同じだった。珍しい名字なのかすら分からないが、偶然とは思えなかった。
──アーサーさんのお母さんって、ナタリー・ドヴィエンヌ?
返事が来るより先に、彼方は端末からチケットを予約した。
ドラッグの検査結果、陰性だった。薬を吸った期間が短く、抜けるのも早いのだと説明を受けた。
「彼女はどこかに電話しようと立ち上がりました。その後、目の前で急に倒れたのです。濁った目と身体の震えに、すぐに中毒だと判断し、警察と救急車を呼びました」
「警察へは、どこまでお話ししたんですか?」
「彼女との関係性を聞かれました。友人が彼女に騙されて薬を盛られた可能性があり、心配になってイギリスから来たと説明しました。梶浦さんとは初対面と言っても半信半疑でしたが、パスポートを見せて来日した日を証明すると、ようやく信じてもらえました」
「アーサーさんは、薬について詳しいんですか?」
悲しそうな微笑だった。
失言だったと謝罪をした。
「ごめんなさい、聞かないでおきます」
「ありがとうございます」
彼はきっと話さない。前に祖母から何も聞いていないと話していた。彼なりに抱えているものはたくさんあり、それは家族にすら言えないものだ。「ありがとうございます」が答えだった。
「薬の根源を消し去りたいと考えていましたが、もしかすると私が動くよりも先に終わりが近づいているのかもしれません。違法なものを作り、使い続けた代償は大きいですから。生まれた子供にも遺伝されているでしょうし、使用すればするほど身体への負担は大きい。慣れれば慣れるほど、たくさんの薬を使いたくなる。限界を超えれば必ず溢れます。前に父が『ときがくれば解決する』とぼやいていました。今になって分かった気がします」
身体の力が抜け、涙が溢れてきた。
おかしかった理由を知ったりアーサーに会えた喜びが重なり、とにかく安堵した。
「おとなしく動かないでいるのも解決へ繋がる糸口かもしれませんね。大丈夫です。いずれ決着がつく気がします。アーサーさんのおばあちゃんが何を言ったのか分かりませんが、孫を苦しませようとしたわけじゃなく、生きた理由を残したかったんだと思います。歴史を次の世代に繋げるのも、生きた人たちのつとめでもありますから。でも、そこで終わりにするのも生きている人の自由だと思います。アーサーさんが苦しむのなら、終わりにする勇気を一緒に持ちたいです」
「……ありがとう、カナ」
渡されたハンカチは、柔軟剤の香りがした。
不愉快にならない甘い香りだった。
「海を越えて助けにきてくれる人がいて、僕はなんて幸せなんだろうって思います。昨日に比べたら、頭がすっきりした気がするんです。何かを思い出そうとすると、梶浦さんがいつも邪魔をしてきたんですが、それがだんだんなくなっています」
「それはよかったです。私のことも思い出しました?」
笑いながらアーサーは言う。
「もちろんです。忘れていたわけじゃないのに、思い出すのは許さないって、ずっと耳鳴りがしていました。今はもうほとんどないですし。僕がアーサーさんって呼んでいたのも、ちゃんと覚えています」
「あなたを騙してしまいましたね。アーティーなんて一度も呼ばれたことはないのに。申し訳ないことをしました」
「いいえ、でもずっとアーサーさんなので、こっちが馴染みます」
「いつかは呼んで下さるでしょうか」
「気恥ずかしいってのがあるんですよね。呼べるようになったら嬉しいです」
結局、呼び方も元に戻ってしまったが、彼の名前を呼べる距離感に心が軽くなる。愛称で呼び合うのがすべてというわけではない。
後日、母親の成美と電話すると、頼っていた人の逮捕はテレビを通して知ったらしく、かなりショックを受けていた。
ずっと耳鳴りがすると言い、薬が切れる前はそうなるのだと彼方は知る。
「お母さん、アルコールに走っちゃだめだからね」
『気をつけないといけないわね。大丈夫』
「あと、ダンスも梶浦さんのところじゃなくてもできるからね」
『そうね……落ち着いたら他の教室に通ってみる。アマチュアの大会があって、出ようかなって考えていたのよ』
「それはすごいよ。絶対に見にいくから」
『ありがとう』
電話では受け答えもしっかりしていたし、とりあえずは安心して切った。
アーサーは祖母に会わず、イギリスへ帰った。
カナと呼び続ける彼にアーティー、と呼びかけると驚いた顔をして、
『無理しなくていいですよ』
と笑った。
あなたが存在しているだけで嬉しい、と彼が言うと、横を通った女性二人組にじろじろと見られてしまった。ついでに遠くにいる女性たちも、こちらを見つめている。ハンサムの言動は世をも狂わす。
日本で起こった事件は幕を閉じたが、梶浦が逮捕されても薬の件は一切外には漏れなかった。
情報を規制されるほどに危険な話であるのか。ただ、家に来た警察官からは他言しないでほしいと強く言われた。元々話すつもりはない。意見な香りがする事件でも、アーサーとの秘密を作れたのは誇らしい。
大学三年の一年間はあっという間であり、いよいよ最後の年が訪れた。
元通りの生活になっても、毎日小さな悩みは尽きない。
主に将来についてであり、居間でごろごろしていると、聡子がやってきた。
彼女は夢を叶えるため、この家に住み着いて祖母の手伝いをしている。本格的に和菓子屋を継ぎたいと祖母に言い、朝早起きして仕込みの毎日だ。
「練り切りよ! 自信作」
「へー」
祖母は向こうから顔を出し、にこにこ笑っている。
「もっといい返事をちょうだい!」
「食べてからね」
熱々のほうじ茶と桜をかたどった練り切りが並ぶ。
ほどよい甘みの白あんとよく合う。プロでも通じるのは、もう何年もずっと修行を続けてきたからだ。
「うわ……美味しい」
「へへー、けっこう評判良いんだ。継いだだけあるでしょ」
「そうだね」
ちょっと形が歪だが、味はほぼ完璧だ。
浮かれて居間を出ていく聡子を見ていると、またもやため息をつきたくなる。人生を比べてはいけないと分かっていても、やりたいことがあっても勇気を出せない自分を叱りたい。
新聞に挟まっているチラシを何げなく見ていると、コンサートのチラシが目に入った。
縁のないオペラのコンサートだ。なぜ惹かれたのかというと、三人のうち映る女性に目を奪われたからだ。
美しいからではない。もちろん綺麗ではある。
「この人……」
癖のあるブロンドヘアーに碧眼、薄めの唇が誰かを彷彿させる。
出演するオペラ歌手に、ナタリー・ドヴィエンヌと書いている。
アーサー・ドヴィエンヌ・ラナウェーラ・スタッフォード。彼の名前の一部にある『ドヴィエンヌ』と同じだった。珍しい名字なのかすら分からないが、偶然とは思えなかった。
──アーサーさんのお母さんって、ナタリー・ドヴィエンヌ?
返事が来るより先に、彼方は端末からチケットを予約した。
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