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番外編:シルヴァ、初めての夜会
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その招待状はサロモア嬢からだった。リカルドと僕二人分。
今まで夜会のお誘いはあったのだが、何かと理由をつけて避けていた。と言うのも、ただ付き合っているだけの状態で夜会へいくことが怖かったからだ。夜会とは交流の場。仕事での繋がりを広げる場としても使われるが、恋人探しの場としても使われるわけで。
「伴侶を返せ!」と言えば何かしらの保障を受けることはできるが、「恋人を返せ!」では返ってこないこともあるだろうし、勿論なんの保障をされることもない。リカルドは人気ものだから夜会に出ればモテる。絶対にモテる。嫉妬こそしないものの、僕の恋人でなくなってしまうのは嫌だった。伴侶となった今では、参加してみても良いかな、と思った。着飾ったリカルドを見てみたい、というのが一番の理由だ。宰相就任の任命式と結婚式のほか、着飾ったリカルドを見る機会に恵まれていなかった。
「ねえリカルド。リーデン家での夜会の招待、受ける?」
「シルヴァがどうしても出たいって言うなら反対はしないけど……」
あまり乗り気ではないらしい。僕は未練がましく招待状に視線を落とした。
「もしかしてシルヴァは夜会に出たいの?」
「そんな風に見えた?」
「なんとなく。今まで興味なさそうだったのに、何か出たい理由でもあるの?」
「いや、リカルドが乗り気じゃないなら別に良いんだ。そんな大した理由じゃないから」
「教えて」
引き下がるのを許さない追求に、口を割らざるを得なかった。
「……着飾ったリカルドを久々に見たいってだけだよ」
何だそんなこと、で話は終わるかと思いきや、リカルドは顔を綻ばせて言った。
「参加しよう。日はいつ? 無理矢理にでも予定を空ける」
「良いの? こんな理由で」
「シルヴァの望みとあらばできる限り叶えてあげたいからね。今まで夜会の誘い断ってきてごめんね」
「いや、今までは良いの」
「なんで」
引く手数多のリカルドが夜会に出て、僕でない誰かに心惹かれる可能性がある。端的に言えば――。
「だってリカルドが誰かにとられるかもしれなかったから……」
赤面しているが自分でも分かる。顔が熱い。ちらりとリカルドを見れば、喜色満面の笑みを浮かべている。なぜだ。
「シルヴァが嫉妬してくれるなんて嬉しいな」
「嫉妬とはまた別だと思う。リカルドがモテるのは、まあそれはそうだよねって思うし……嫉妬されると嬉しいの?」
「うん」
即答だった。じゃあ嫉妬っていうことにしておくか。
「今まで俺の方がやきもきすること多かったからさ。殿下のこともそうだし。ディミニスでのこともナサニエルさんから聞いたよ。何も無かったなんて噓じゃん」
随分前のことを持ち出してくる。
「心配かけたくなかったんだよ。ナサニエルさんから聞いてると思うけど、ただちょっとご飯に誘われただけだし」
「まあいいや。夜会、出よう。でも絶対に俺の贈ったイヤリングと結婚指輪は着けてね。俺も着けるから」
そんなこんなで迎えた夜会当日。僕が遅れて準備を終えて居間に出た。思わず「わ」という声がもれた。
「どう? 似合ってる?」
にこやかなリカルドが僕に問うてくる。
着飾ったリカルドの破壊力は凄まじかった。大人になった魅力も増して、輝いているとかそういう範疇を超えている。神々しい。その素晴らしさの前に僕の儚い語彙力は無惨に散った。
「かっこいい、凄いかっこいい。もう上手く形容できないくらいかっこいい。どうしよう」
「ははっ、お気に召したようで何より。シルヴァもすごく可愛い」
比べてくれるな。リカルドと並んでしまえば僕なんか月の前の灯。霞んで霞んで消えてしまいそうだ。でもリカルドが可愛いって言ってくれるならまあ良いか。
「じゃあ、殴り込みに行こうか」
「殴ったら駄目だよ」
「例えだよ」
サロモア嬢と会うのは、卒業式以来だった。
「お久しぶりですわね、シルヴァ様、リカルド様」
「お誘いいただいて、ありがとう。実は僕たち、夜会にでるのは初めてなんだ」
「お二人とも貴族界で話題になってましたのよ。どちらも引く手数多なのにまったく夜会に出ないって。どうせあれでしょう。リカルド様が牽制してたのでしょう?」
「それもあるけど、シルヴァが嫌がってたから」
「こういう場、得意そうではありませんものね。それにしてもリカルド様って本当に一途よね。シルヴァ様のために宰相にまでなって法律を変えたんでしょう」
「それは僕も驚いてる」
「大事になさいね」
そう言い残してサロモア嬢は去っていった。リカルドは僕にぴっちりとくっついていたのだが、サロモア嬢がいなくなるやいなや僕たちは人に取り囲まれた。一国の宰相であるリカルドのもとに沢山の人が挨拶にやってきたのは道理として理解できる。なぜ僕のもとにも人がやってくるのだ。僕はただの魔術回路研究者なのだけれど。思いのほか発見したことや、開発したものにそれなりの影響力があったらしい。僕もリカルドも人に囲まれて、全然ゆっくりできない。二人で少しでも踊れたらいいねなんて言っていたのに、全然その暇がない。だんだんと自分がちゃんと笑えているのかどうかすら分からなくなってきた。学院時代、ミブ殿下に言われたことが頭をよぎった。「感情と反対の表情をするのが癖になると、己の本当の気持ちが分からなくなってしまう。王宮にはそれで不幸な道をたどることになった人間がごろごろといる」と言われたことを。今日一日限りのものであるからまだなんとかなっているものの、こんなことが毎日も続けば心が壊れてしまう人もいるだろう。王宮で政治を司るリカルドのことが心配になった。リカルドの心が壊れてしまうなんて、そんなのはごめんだ。
人をかき分けるようにして僕はリカルドのもとに向かった。
「リカルド、踊ってほしい」
リカルドの周りにできた人の輪に入り込むのは初めてだった。鼓動がやけに耳に響いてくる。リカルドは驚いた様子でこちらを見て、すぐに固まった表情を崩して笑った。
「俺も同じこと思ってた。そういうわけで皆さま、また後ほど」
リカルドの手が差し出される。
その手を取れるのは僕だけなのだと思うと、胸がいっぱいになった。
今まで夜会のお誘いはあったのだが、何かと理由をつけて避けていた。と言うのも、ただ付き合っているだけの状態で夜会へいくことが怖かったからだ。夜会とは交流の場。仕事での繋がりを広げる場としても使われるが、恋人探しの場としても使われるわけで。
「伴侶を返せ!」と言えば何かしらの保障を受けることはできるが、「恋人を返せ!」では返ってこないこともあるだろうし、勿論なんの保障をされることもない。リカルドは人気ものだから夜会に出ればモテる。絶対にモテる。嫉妬こそしないものの、僕の恋人でなくなってしまうのは嫌だった。伴侶となった今では、参加してみても良いかな、と思った。着飾ったリカルドを見てみたい、というのが一番の理由だ。宰相就任の任命式と結婚式のほか、着飾ったリカルドを見る機会に恵まれていなかった。
「ねえリカルド。リーデン家での夜会の招待、受ける?」
「シルヴァがどうしても出たいって言うなら反対はしないけど……」
あまり乗り気ではないらしい。僕は未練がましく招待状に視線を落とした。
「もしかしてシルヴァは夜会に出たいの?」
「そんな風に見えた?」
「なんとなく。今まで興味なさそうだったのに、何か出たい理由でもあるの?」
「いや、リカルドが乗り気じゃないなら別に良いんだ。そんな大した理由じゃないから」
「教えて」
引き下がるのを許さない追求に、口を割らざるを得なかった。
「……着飾ったリカルドを久々に見たいってだけだよ」
何だそんなこと、で話は終わるかと思いきや、リカルドは顔を綻ばせて言った。
「参加しよう。日はいつ? 無理矢理にでも予定を空ける」
「良いの? こんな理由で」
「シルヴァの望みとあらばできる限り叶えてあげたいからね。今まで夜会の誘い断ってきてごめんね」
「いや、今までは良いの」
「なんで」
引く手数多のリカルドが夜会に出て、僕でない誰かに心惹かれる可能性がある。端的に言えば――。
「だってリカルドが誰かにとられるかもしれなかったから……」
赤面しているが自分でも分かる。顔が熱い。ちらりとリカルドを見れば、喜色満面の笑みを浮かべている。なぜだ。
「シルヴァが嫉妬してくれるなんて嬉しいな」
「嫉妬とはまた別だと思う。リカルドがモテるのは、まあそれはそうだよねって思うし……嫉妬されると嬉しいの?」
「うん」
即答だった。じゃあ嫉妬っていうことにしておくか。
「今まで俺の方がやきもきすること多かったからさ。殿下のこともそうだし。ディミニスでのこともナサニエルさんから聞いたよ。何も無かったなんて噓じゃん」
随分前のことを持ち出してくる。
「心配かけたくなかったんだよ。ナサニエルさんから聞いてると思うけど、ただちょっとご飯に誘われただけだし」
「まあいいや。夜会、出よう。でも絶対に俺の贈ったイヤリングと結婚指輪は着けてね。俺も着けるから」
そんなこんなで迎えた夜会当日。僕が遅れて準備を終えて居間に出た。思わず「わ」という声がもれた。
「どう? 似合ってる?」
にこやかなリカルドが僕に問うてくる。
着飾ったリカルドの破壊力は凄まじかった。大人になった魅力も増して、輝いているとかそういう範疇を超えている。神々しい。その素晴らしさの前に僕の儚い語彙力は無惨に散った。
「かっこいい、凄いかっこいい。もう上手く形容できないくらいかっこいい。どうしよう」
「ははっ、お気に召したようで何より。シルヴァもすごく可愛い」
比べてくれるな。リカルドと並んでしまえば僕なんか月の前の灯。霞んで霞んで消えてしまいそうだ。でもリカルドが可愛いって言ってくれるならまあ良いか。
「じゃあ、殴り込みに行こうか」
「殴ったら駄目だよ」
「例えだよ」
サロモア嬢と会うのは、卒業式以来だった。
「お久しぶりですわね、シルヴァ様、リカルド様」
「お誘いいただいて、ありがとう。実は僕たち、夜会にでるのは初めてなんだ」
「お二人とも貴族界で話題になってましたのよ。どちらも引く手数多なのにまったく夜会に出ないって。どうせあれでしょう。リカルド様が牽制してたのでしょう?」
「それもあるけど、シルヴァが嫌がってたから」
「こういう場、得意そうではありませんものね。それにしてもリカルド様って本当に一途よね。シルヴァ様のために宰相にまでなって法律を変えたんでしょう」
「それは僕も驚いてる」
「大事になさいね」
そう言い残してサロモア嬢は去っていった。リカルドは僕にぴっちりとくっついていたのだが、サロモア嬢がいなくなるやいなや僕たちは人に取り囲まれた。一国の宰相であるリカルドのもとに沢山の人が挨拶にやってきたのは道理として理解できる。なぜ僕のもとにも人がやってくるのだ。僕はただの魔術回路研究者なのだけれど。思いのほか発見したことや、開発したものにそれなりの影響力があったらしい。僕もリカルドも人に囲まれて、全然ゆっくりできない。二人で少しでも踊れたらいいねなんて言っていたのに、全然その暇がない。だんだんと自分がちゃんと笑えているのかどうかすら分からなくなってきた。学院時代、ミブ殿下に言われたことが頭をよぎった。「感情と反対の表情をするのが癖になると、己の本当の気持ちが分からなくなってしまう。王宮にはそれで不幸な道をたどることになった人間がごろごろといる」と言われたことを。今日一日限りのものであるからまだなんとかなっているものの、こんなことが毎日も続けば心が壊れてしまう人もいるだろう。王宮で政治を司るリカルドのことが心配になった。リカルドの心が壊れてしまうなんて、そんなのはごめんだ。
人をかき分けるようにして僕はリカルドのもとに向かった。
「リカルド、踊ってほしい」
リカルドの周りにできた人の輪に入り込むのは初めてだった。鼓動がやけに耳に響いてくる。リカルドは驚いた様子でこちらを見て、すぐに固まった表情を崩して笑った。
「俺も同じこと思ってた。そういうわけで皆さま、また後ほど」
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