【完結】転生しました。どうやら今世は男のようです。

潤樹 零

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のんびり拠点を作っていく筈だった・・・だった筈。


「知らなーい。やったら出来たもん!」

チートスキルでモノ作りしてたら両親にどうやってるか聞かれて・・・

全部夢の中の女の人(前世の自分)の所為にして煙に巻いて逃げてたら(だって説明の仕様が無いし)両親は各々で勝手に自己解釈していたらしい。

もしかして私達魔法を難しく考えすぎてたのかも、と。

で、思った。何にも分からない幼子に出来るのだ。大人な自分たちが出来ない筈は無いと。

「「おぉ~~っ!!」」

そしてあっさり出来てしまった・・・ら後はお察しして欲しい。

開拓ペースが3倍に、2人のやる気は50倍位に膨れ上がった。

両親は作り出すという楽しい沼に嵌ってしまっていた。

(わぁ~・・・僕チートって思っていたけどこの世界って想像さえ出来ればイメージ通りにできちゃう感じだったんだー・・・)

チートだと喜んでいた自分がなんか居た堪れなくなって黄昏ていると

ちょんちょんっ

と自分と同じ大きさの小さな、でも自分とは違う華奢で白い腕に顔を上げる。

「ん・・・レティー、どうかした?」

先日晴れてゲットした友達1号のレティーが傍まで来ていた。

「あれ、凄いね」

「ああ、お母さんとお父さん?何か作るのに目覚めちゃって止まらないみたい」

2人で話していると

「メティス~、これこうしたいんだけど一回やってみてくんない?」

「俺はコレを作りたいんだが――・・・」

「はいはい~」

「・・・・・・」

2人の元へ向かう時に傍に居たレティーも流れで一緒にやって来ちゃったみたい。

で、3人の前でチートスキルを発動。

多分自分が使っているチートスキルとお母さんたちが使っているイメージ魔法?とでは全然違うものなんだと思うんだけどまあ結果良ければ全て良しだよ。難しい事は考えません。

「こうかな?」

「出来たっ!」

「・・・・・・わぁっ」

お母さんたちが特殊なのかなってちょっと思ったんだけど、レティーもあっさり習得。

きらきらした目でお母さん達と意気投合した・・・

疎外感半端ないわー・・・。

まあ親しい人達が楽しそうにしているのを見るのは嫌いじゃないけどね?

しかし、当然ここで終わりではなかった。

翌日早朝からレティー一家が押しかけてきてイメージ魔法を習得して嬉々としながら帰って行き。

開拓スピードの速すぎる2家を他の開拓民が放っておく筈も無く日替わりで周りが推し掛けて来て魔法伝授?に勤しむ毎日・・・

僕だけ違う意味で忙しかったよ・・・ふう。

そのお陰で開拓村の開拓は急ピッチでどんどこ進んで予定の日程を大幅に短縮させて完成。

・・・完成したのに何で皆そんなにもの悲しそうなのかなぁ・・・。

「・・・もっと作っていたかった・・・」

しょんぼり。

じゃ無いんだよ!日々の生活に、まだまだ期限はあるけど納税品も作っていかなきゃでしょ!!

って内心思ってたけど、僕以外の皆が皆思ってたみたいだから空気を呼んで黙っていたよ、はぁ。

・・・まあ村って言うか、もう街な規模で、皆がアグレッシブに働いたお陰で畑は見事ジャングル化。

3年待たずとも納税可能状態ではあるんだけどさぁ・・・。

国の法律で決まっている事だから納税時期は変わらずそのまま3年後で良いらしいけど。

食べきれない分は売れば良いっていってたけどこの街では売れないよね。何処の家も過多状態だし。

「大丈夫、大丈夫。ここで捌けないなら別の所に持って行くだけだよ」

何処も景気不足だから需要は何処にでもあるよ~とご機嫌そうな御役人様・・・基、メディルナ様の言葉に皆が笑顔になる。

メディルナ様・・・口元にモリモ(日本の桃に似た果実)がべったり付いてますよ・・・

勿論、お口にチャックで言わないけども。

ココに来た当初は距離のあった開拓民に御役人様達もここ数日でかなり打ち解けていてこうやって気軽に話す事も多くなっていた。

「この考え方は斬新だったよ!」

チート魔法のことですね。

・・・僕は使った事無いんで正直良くわかんないんですけどね。(今更言えなさ過ぎて墓場まで持って行く所存でござるよ)

学会?僕良くわかんないんでそっちで勝手に良いようにして下さって全然構いませんから、はい。

大発見?とか興奮気味に言われても困っちゃうよ~・・・僕のはゲーム時代のスキルだし。

発見は両親のお陰ですよ、僕何もしてない。





――・・・その年辺境の地から発表された新しい魔法の論文に国の上層部は呻る他なかった。

宮廷魔術師達は大興奮で論文製作者を召集。

実際目の前で色々やって貰い、そしてその辺の召使にも出来てしまう事が発覚して慌てて情報規制に動く事になる。

他国に漏れたら恐ろしい事になるからだ。

幸い国の規模もさることながら、国王も野心など欠片も無く平和を愛する人柄だったのでチート魔法は国が栄える為に使用される事と相成った。

よって情報は厳重に秘匿される事となる・・・

件の開拓地は幸い海に面し隣国に接している訳では無かった為国で保護される事に。

だって皆がチート魔法使えちゃう訳だしね。

開拓民にはあえて秘匿事項として伝えず、しかし開拓地からの出入りは厳しく規制される事となる。

そんな物騒な事情なんて知らない僕等は相変わらずチート生産しまくって国益に大分貢献したみたい。

特に何も特産品の無い吹けば飛ぶような小国は長い年月を掛けて無くてはならない国へと昇華していくんだけどそんなの僕らの知った事じゃないよね。

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