2 / 19
のんびり拠点を作っていく筈だった・・・だった筈。
しおりを挟む「知らなーい。やったら出来たもん!」
チートスキルでモノ作りしてたら両親にどうやってるか聞かれて・・・
全部夢の中の女の人(前世の自分)の所為にして煙に巻いて逃げてたら(だって説明の仕様が無いし)両親は各々で勝手に自己解釈していたらしい。
もしかして私達魔法を難しく考えすぎてたのかも、と。
で、思った。何にも分からない幼子に出来るのだ。大人な自分たちが出来ない筈は無いと。
「「おぉ~~っ!!」」
そしてあっさり出来てしまった・・・ら後はお察しして欲しい。
開拓ペースが3倍に、2人のやる気は50倍位に膨れ上がった。
両親は作り出すという楽しい沼に嵌ってしまっていた。
(わぁ~・・・僕チートって思っていたけどこの世界って想像さえ出来ればイメージ通りにできちゃう感じだったんだー・・・)
チートだと喜んでいた自分がなんか居た堪れなくなって黄昏ていると
ちょんちょんっ
と自分と同じ大きさの小さな、でも自分とは違う華奢で白い腕に顔を上げる。
「ん・・・レティー、どうかした?」
先日晴れてゲットした友達1号のレティーが傍まで来ていた。
「あれ、凄いね」
「ああ、お母さんとお父さん?何か作るのに目覚めちゃって止まらないみたい」
2人で話していると
「メティス~、これこうしたいんだけど一回やってみてくんない?」
「俺はコレを作りたいんだが――・・・」
「はいはい~」
「・・・・・・」
2人の元へ向かう時に傍に居たレティーも流れで一緒にやって来ちゃったみたい。
で、3人の前でチートスキルを発動。
多分自分が使っているチートスキルとお母さんたちが使っているイメージ魔法?とでは全然違うものなんだと思うんだけどまあ結果良ければ全て良しだよ。難しい事は考えません。
「こうかな?」
「出来たっ!」
「・・・・・・わぁっ」
お母さんたちが特殊なのかなってちょっと思ったんだけど、レティーもあっさり習得。
きらきらした目でお母さん達と意気投合した・・・
疎外感半端ないわー・・・。
まあ親しい人達が楽しそうにしているのを見るのは嫌いじゃないけどね?
しかし、当然ここで終わりではなかった。
翌日早朝からレティー一家が押しかけてきてイメージ魔法を習得して嬉々としながら帰って行き。
開拓スピードの速すぎる2家を他の開拓民が放っておく筈も無く日替わりで周りが推し掛けて来て魔法伝授?に勤しむ毎日・・・
僕だけ違う意味で忙しかったよ・・・ふう。
そのお陰で開拓村の開拓は急ピッチでどんどこ進んで予定の日程を大幅に短縮させて完成。
・・・完成したのに何で皆そんなにもの悲しそうなのかなぁ・・・。
「・・・もっと作っていたかった・・・」
しょんぼり。
じゃ無いんだよ!日々の生活に、まだまだ期限はあるけど納税品も作っていかなきゃでしょ!!
って内心思ってたけど、僕以外の皆が皆思ってたみたいだから空気を呼んで黙っていたよ、はぁ。
・・・まあ村って言うか、もう街な規模で、皆がアグレッシブに働いたお陰で畑は見事ジャングル化。
3年待たずとも納税可能状態ではあるんだけどさぁ・・・。
国の法律で決まっている事だから納税時期は変わらずそのまま3年後で良いらしいけど。
食べきれない分は売れば良いっていってたけどこの街では売れないよね。何処の家も過多状態だし。
「大丈夫、大丈夫。ここで捌けないなら別の所に持って行くだけだよ」
何処も景気不足だから需要は何処にでもあるよ~とご機嫌そうな御役人様・・・基、メディルナ様の言葉に皆が笑顔になる。
メディルナ様・・・口元にモリモ(日本の桃に似た果実)がべったり付いてますよ・・・
勿論、お口にチャックで言わないけども。
ココに来た当初は距離のあった開拓民に御役人様達もここ数日でかなり打ち解けていてこうやって気軽に話す事も多くなっていた。
「この考え方は斬新だったよ!」
チート魔法のことですね。
・・・僕は使った事無いんで正直良くわかんないんですけどね。(今更言えなさ過ぎて墓場まで持って行く所存でござるよ)
学会?僕良くわかんないんでそっちで勝手に良いようにして下さって全然構いませんから、はい。
大発見?とか興奮気味に言われても困っちゃうよ~・・・僕のはゲーム時代のスキルだし。
発見は両親のお陰ですよ、僕何もしてない。
――・・・その年辺境の地から発表された新しい魔法の論文に国の上層部は呻る他なかった。
宮廷魔術師達は大興奮で論文製作者を召集。
実際目の前で色々やって貰い、そしてその辺の召使にも出来てしまう事が発覚して慌てて情報規制に動く事になる。
他国に漏れたら恐ろしい事になるからだ。
幸い国の規模もさることながら、国王も野心など欠片も無く平和を愛する人柄だったのでチート魔法は国が栄える為に使用される事と相成った。
よって情報は厳重に秘匿される事となる・・・
件の開拓地は幸い海に面し隣国に接している訳では無かった為国で保護される事に。
だって皆がチート魔法使えちゃう訳だしね。
開拓民にはあえて秘匿事項として伝えず、しかし開拓地からの出入りは厳しく規制される事となる。
そんな物騒な事情なんて知らない僕等は相変わらずチート生産しまくって国益に大分貢献したみたい。
特に何も特産品の無い吹けば飛ぶような小国は長い年月を掛けて無くてはならない国へと昇華していくんだけどそんなの僕らの知った事じゃないよね。
12
あなたにおすすめの小説
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
悪役令息ですが破滅回避で主人公を無視したら、高潔な態度だと勘違いされて聖人認定。なぜか溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
BL小説『銀の瞳の聖者』の悪役令息ルシアンに転生してしまった俺。
原作通りなら、主人公ノエルをいじめ抜き、最後は断罪されて野垂れ死ぬ運命だ。
「そんなの絶対にお断りだ! 俺は平和に長生きしたい!」
破滅フラグを回避するため、俺は決意した。
主人公ノエルを徹底的に避け、関わらず、空気のように生きることを。
しかし、俺の「無視」や「無関心」は、なぜかノエルにポジティブに変換されていく。
「他の人のように欲望の目で見ないなんて、なんて高潔な方なんだ……!」
いじめっ子を視線だけで追い払えば「影から守ってくれた」、雨の日に「臭いから近寄るな」と上着を投げつければ「不器用な優しさ」!?
全力で嫌われようとすればするほど、主人公からの好感度が爆上がりして、聖人認定されてしまう勘違いラブコメディ!
小心者の悪役令息×健気なポジティブ主人公の、すれ違い溺愛ファンタジー、ここに開幕!
異世界で聖男と呼ばれる僕、助けた小さな君は宰相になっていた
k-ing /きんぐ★商業5作品
BL
病院に勤めている橘湊は夜勤明けに家へ帰ると、傷ついた少年が玄関で倒れていた。
言葉も話せず、身寄りもわからない少年を一時的に保護することにした。
小さく甘えん坊な少年との穏やかな日々は、湊にとってかけがえのない時間となる。
しかし、ある日突然、少年は「ありがとう」とだけ告げて異世界へ帰ってしまう。
湊の生活は以前のような日に戻った。
一カ月後に少年は再び湊の前に現れた。
ただ、明らかに成長スピードが早い。
どうやら違う世界から来ているようで、時間軸が異なっているらしい。
弟のように可愛がっていたのに、急に成長する少年に戸惑う湊。
お互いに少しずつ気持ちに気づいた途端、少年は遊びに来なくなってしまう。
あの時、気持ちだけでも伝えれば良かった。
後悔した湊は彼が口ずさむ不思議な呪文を口にする。
気づけば少年の住む異世界に来ていた。
二つの世界を越えた、純情な淡い両片思いの恋物語。
序盤は幼い宰相との現実世界での物語、その後異世界への物語と話は続いていきます。
【土壌改良】スキルで追放された俺、辺境で奇跡の野菜を作ってたら、聖剣の呪いに苦しむ伝説の英雄がやってきて胃袋と心を掴んでしまった
水凪しおん
BL
戦闘にも魔法にも役立たない【土壌改良】スキルを授かった伯爵家三男のフィンは、実家から追放され、痩せ果てた辺境の地へと送られる。しかし、彼は全くめげていなかった。「美味しい野菜が育てばそれでいいや」と、のんびり畑を耕し始める。
そんな彼の作る野菜は、文献にしか存在しない幻の品種だったり、食べた者の体調を回復させたりと、とんでもない奇跡の作物だった。
ある嵐の夜、フィンは一人の男と出会う。彼の名はアッシュ。魔王を倒した伝説の英雄だが、聖剣の呪いに蝕まれ、死を待つ身だった。
フィンの作る野菜スープを口にし、初めて呪いの痛みから解放されたアッシュは、フィンに宣言する。「君の作る野菜が毎日食べたい。……夫もできる」と。
ハズレスキルだと思っていた力は、実は世界を浄化する『創生の力』だった!?
無自覚な追放貴族と、彼に胃袋と心を掴まれた最強の元英雄。二人の甘くて美味しい辺境開拓スローライフが、今、始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる