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その後…とは限らない番外編
番外編4.75 魔王さま地底へ行く その2
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「地底王国が誇るスーパーロボットで来てやったぞ!」と叫んだあと、マグナ博士はニャンセブンから降りて、城門前で胸を張って高笑いをしています。
私達もマグナ博士を放っておくわけにはいかないので、一緒に出て博士の近くで待機します。
「お、お前たちは?!いくらなんでも早すぎる!!!」
邪教の司祭と信徒らしき連中が大騒ぎしながら門の外に出てきました。
「うろたえるな!バカ者ども!やつらが罠にはまった状況で何をうろたえておるのだ!」
信徒たちの後ろから現れた身長五メートルくらいの大男が彼らを一喝した。
男は頭から鬼のような二本の角を生やしており、黒ずくめの衣装と漆黒のマントを着こんだ肌の浅黒いマッチョな強面だ。
「おお、確かに魔王様のおっしゃる通りだ!皆の者、静まれ!」
魔王の発言を受けて、信徒たちが落ち着きを取り戻します。
「ぐわっはっはっは!こちらに魔王様がおられるのに、まんまと罠にかかってのこのこ乗り込んでくるとは愚かな奴らよ!
こちらからはすぐには地底王国に攻め込む手段はないのだから、飛んで火にいる夏の虫とはお前たちの事だ!はっはっはっは!」
司祭が私たちを馬鹿にしたように高笑いをしています。
…ええと、すぐにニャンセブンに乗ってお家に帰っても構わないでしょうか?
「ぐぬぬ、なんということだ!!…だが、しかし!こちらには最強ロボット『大鉄人ニャンセブン』がいるのだ!!
貴様らのポンコツロボットなど、ギタギタにしてくれるわ!!」
マグナ博士が悔し紛れに叫んでいます。
セリフがほとんど悪役と化してしまっていますね…。
「ぐわっはっはっは!こちらには異世界から召喚した最強の魔王様がおられるのだ!お前たちの巨大ロボットなんぞは魔王様がボコボコにしてくださるわ!!」
なんということでしょう?!
敵には巨大ロボットすらいなかったようです。
魔王はオーラからして、普通の基準でいえばすごく強いですが、ニャンセブンクラスの巨大ロボットと闘った場合は『一方的にロボットにボコられる』ビジョンしか見えてこないですね。
マグナ博士もそれを感じて、ものすごくがっかりされています。
巨大ロボットニャンセブンが1/10以下の大きさの魔王を凶悪な武器で一方的に蹂躙するさまは絵的にとっても見苦しいですね。
ここは私がなんとかするしかないかもしれません。
「あら、そちらの魔王様はずいぶんとむさ苦しくていらっしゃいますこと!
こちらの魔王様はとっても. 強かわいくいらっしゃるんですよ♪」
私がまおちゃんを前に出して、思い切り自慢してあげます。
「「「「な…なんだとう?!!!!!」」」」
おおっ?!!
邪教地底帝国の皆さんは司祭も含めて、自分たちの魔王とまおちゃんを見比べながら、ものすごく動揺されているようです。
「ええい!ものども落ち着けい!魔王の真価はその凶悪なまでな強さにあるのだ!
そんな見かけに騙されるな!!」
魔王があたりに響き渡る大声で活を入れ、再び信徒たちはなんとか平静を取り戻しました。
こんな私の簡単な揺さぶりに引っかかるようでは、ゴリマッチョ魔王さえ何とかすれば、すぐに彼らは白旗を上げてくれそうです。
「あーら、あなたたちはとっても古臭い魔王像に囚われておられるのですね。
確かに魔王様に一定以上の強さは必要だわね。でも、強いだけでむさい魔王なんかは完全に時代遅れなのだわ!
そちらのゴリマッチョ魔王さんとうちのまおちゃんでは見た目もさることながら、知性や品性においても大きな差があるように見えるのですけど、いかがかしら?」
「ふざけるな!魔王歴300年のこのわしがそんな小娘ごときに引けを取るわけがない!どうどうと受けてやろうではないか!」
~☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆~
「では、これから地底王国・帝国共催の第1回魔王選手権を開催や!」
「「「「「おおおおおおおお!!!!!!!」」」」」
司会の光ちゃんの掛け声に邪教地底帝国の皆さん及び、「観客の皆さん」がノリノリで応えます。
まずは地底邪教帝国に召喚された魔王ゴーリマ・ツチョビッグとその配下の四天王の紹介から入りました。
☆『暗黒竜ダークビーダー』:大柄な竜人です。巨竜に変身するようです。
☆『剣鬼ゴーバンダー』:漆黒の鎧をまとった暗黒剣術を身に着けた魔道剣士らしいです。
☆『魔道不死王ドーラクール』:黒いローブをまとって顔の見えない強大な死霊魔法使い、リッチのようです。
☆『百獣王フェンネル』:全身銀色の毛におおわれた神獣である狼の獣人のようです。
どの幹部も普通のファンタジー世界に登場したら主人公たちの強敵になりそうな強大なオーラをまとっています。
しかーし!われらのまおちゃんの四天王はそのさらに上を行くはずなのです!
「続いては『まおちゃんチーム』の紹介や!
一人目は『漆黒のシルバ』はん!
なんと、魔王軍の元帥でもあるんや!」
最近よく見るメイド服ではなく、正式な軍の装備の漆黒の鎧をまとっていて、とてもかっこよく登場しました。
もともと四天王の中でも最強格で、最近まおちゃんとともに私たちと一緒に特訓をしているので、ゴリマッチョ魔王の四天王と比べても頭一つ、二つ抜けて強い感じです。
これは最初からとてもいい感じですね♬
「二人目は『金色のラシャール』はんや!
なんと、ガルーダ王国の国王でもあるんや!」
明らかにおかしい人が混じっています!
確かにまおちゃんの親友の女神ちゃんのお兄ちゃん的な立場の人ですが、まおちゃんとは直接関係はなかったはずです。
え?!「妹の友達は妹も同じ!!」ですか?!意味が分かりません!
そんな感じで兄妹同然に仲良くなってしまったのですか…そうですか…。
ちなみに重度のシスコンであるラシャール陛下ですが、決してロリコンではないそうです。確かに、ラシャールさんが真のロリコンであったなら、人の悪意を見抜く力のある女神ちゃんがなつくわけがありません。
え?少し年上の巨乳の癒し系が好みなんですか?アルさんがもしフリーだったら口説いていたかもしれないのですね…?
それなら、妹たちと遊んでばかりいないで、『お見合い』とかなさったらいかがかと思いますが。
え?三年前にこっぴどい失恋をしたので、しばらくは恋愛は結構なのですか、そうですか…。
「三人目は『陽だまりの女神ちゃん』や!
まもなく成長して、正式な女神さまに昇格予定なんや!!」
ラシャール陛下よりさらにおかしい人が出てきました。
見た目の年齢的にも、性格の素朴さ的にもぴったりの仲良しの親友ではありますが、説明だけ聞いているとこれくらい『魔王軍四天王にふさわしくない』人材はなかなかいないと思います。
観客でも『こちらの関係者にはすごく評判がいい』ようですが、邪教地底帝国関係者からは戸惑いの声のほうが大きい気がします。…一部の例外の方たちはすごく羨ましそうに女神ちゃんを見ていますが…。
「四人目は『千の仮面を持つ男・ニャントロホテップ』や!
様々な凶悪な能力を持つ、邪神さんや!」
タキシード姿の『和風の白猫のお面』を被ったニャントロさんが登場し、会場全体がざわつきます。
魔王軍関係者、それも実力者ほどニャントロさんの圧倒的な力を感じ取り、戦々恐々としているようです。
ふっふっふ!ニャントロさんをごり押しで四天王にねじ込んだのは何を隠そう、この私なのです!
四天王と言いながら、明らかにニャントロさんのほうが魔王より格上ですが、勝ってしまえばこちらのものです!
「はいはいはーい!!この人選には問題がありすぎます!
『物言い』をつけます♬」
おーーーっと?!!なんと他でもないアルさんがニャントロさんの四天王推薦に物言いを付けてきました!
これはいったいどうしたらいいのでしょうか?!
(続く)
私達もマグナ博士を放っておくわけにはいかないので、一緒に出て博士の近くで待機します。
「お、お前たちは?!いくらなんでも早すぎる!!!」
邪教の司祭と信徒らしき連中が大騒ぎしながら門の外に出てきました。
「うろたえるな!バカ者ども!やつらが罠にはまった状況で何をうろたえておるのだ!」
信徒たちの後ろから現れた身長五メートルくらいの大男が彼らを一喝した。
男は頭から鬼のような二本の角を生やしており、黒ずくめの衣装と漆黒のマントを着こんだ肌の浅黒いマッチョな強面だ。
「おお、確かに魔王様のおっしゃる通りだ!皆の者、静まれ!」
魔王の発言を受けて、信徒たちが落ち着きを取り戻します。
「ぐわっはっはっは!こちらに魔王様がおられるのに、まんまと罠にかかってのこのこ乗り込んでくるとは愚かな奴らよ!
こちらからはすぐには地底王国に攻め込む手段はないのだから、飛んで火にいる夏の虫とはお前たちの事だ!はっはっはっは!」
司祭が私たちを馬鹿にしたように高笑いをしています。
…ええと、すぐにニャンセブンに乗ってお家に帰っても構わないでしょうか?
「ぐぬぬ、なんということだ!!…だが、しかし!こちらには最強ロボット『大鉄人ニャンセブン』がいるのだ!!
貴様らのポンコツロボットなど、ギタギタにしてくれるわ!!」
マグナ博士が悔し紛れに叫んでいます。
セリフがほとんど悪役と化してしまっていますね…。
「ぐわっはっはっは!こちらには異世界から召喚した最強の魔王様がおられるのだ!お前たちの巨大ロボットなんぞは魔王様がボコボコにしてくださるわ!!」
なんということでしょう?!
敵には巨大ロボットすらいなかったようです。
魔王はオーラからして、普通の基準でいえばすごく強いですが、ニャンセブンクラスの巨大ロボットと闘った場合は『一方的にロボットにボコられる』ビジョンしか見えてこないですね。
マグナ博士もそれを感じて、ものすごくがっかりされています。
巨大ロボットニャンセブンが1/10以下の大きさの魔王を凶悪な武器で一方的に蹂躙するさまは絵的にとっても見苦しいですね。
ここは私がなんとかするしかないかもしれません。
「あら、そちらの魔王様はずいぶんとむさ苦しくていらっしゃいますこと!
こちらの魔王様はとっても. 強かわいくいらっしゃるんですよ♪」
私がまおちゃんを前に出して、思い切り自慢してあげます。
「「「「な…なんだとう?!!!!!」」」」
おおっ?!!
邪教地底帝国の皆さんは司祭も含めて、自分たちの魔王とまおちゃんを見比べながら、ものすごく動揺されているようです。
「ええい!ものども落ち着けい!魔王の真価はその凶悪なまでな強さにあるのだ!
そんな見かけに騙されるな!!」
魔王があたりに響き渡る大声で活を入れ、再び信徒たちはなんとか平静を取り戻しました。
こんな私の簡単な揺さぶりに引っかかるようでは、ゴリマッチョ魔王さえ何とかすれば、すぐに彼らは白旗を上げてくれそうです。
「あーら、あなたたちはとっても古臭い魔王像に囚われておられるのですね。
確かに魔王様に一定以上の強さは必要だわね。でも、強いだけでむさい魔王なんかは完全に時代遅れなのだわ!
そちらのゴリマッチョ魔王さんとうちのまおちゃんでは見た目もさることながら、知性や品性においても大きな差があるように見えるのですけど、いかがかしら?」
「ふざけるな!魔王歴300年のこのわしがそんな小娘ごときに引けを取るわけがない!どうどうと受けてやろうではないか!」
~☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆~
「では、これから地底王国・帝国共催の第1回魔王選手権を開催や!」
「「「「「おおおおおおおお!!!!!!!」」」」」
司会の光ちゃんの掛け声に邪教地底帝国の皆さん及び、「観客の皆さん」がノリノリで応えます。
まずは地底邪教帝国に召喚された魔王ゴーリマ・ツチョビッグとその配下の四天王の紹介から入りました。
☆『暗黒竜ダークビーダー』:大柄な竜人です。巨竜に変身するようです。
☆『剣鬼ゴーバンダー』:漆黒の鎧をまとった暗黒剣術を身に着けた魔道剣士らしいです。
☆『魔道不死王ドーラクール』:黒いローブをまとって顔の見えない強大な死霊魔法使い、リッチのようです。
☆『百獣王フェンネル』:全身銀色の毛におおわれた神獣である狼の獣人のようです。
どの幹部も普通のファンタジー世界に登場したら主人公たちの強敵になりそうな強大なオーラをまとっています。
しかーし!われらのまおちゃんの四天王はそのさらに上を行くはずなのです!
「続いては『まおちゃんチーム』の紹介や!
一人目は『漆黒のシルバ』はん!
なんと、魔王軍の元帥でもあるんや!」
最近よく見るメイド服ではなく、正式な軍の装備の漆黒の鎧をまとっていて、とてもかっこよく登場しました。
もともと四天王の中でも最強格で、最近まおちゃんとともに私たちと一緒に特訓をしているので、ゴリマッチョ魔王の四天王と比べても頭一つ、二つ抜けて強い感じです。
これは最初からとてもいい感じですね♬
「二人目は『金色のラシャール』はんや!
なんと、ガルーダ王国の国王でもあるんや!」
明らかにおかしい人が混じっています!
確かにまおちゃんの親友の女神ちゃんのお兄ちゃん的な立場の人ですが、まおちゃんとは直接関係はなかったはずです。
え?!「妹の友達は妹も同じ!!」ですか?!意味が分かりません!
そんな感じで兄妹同然に仲良くなってしまったのですか…そうですか…。
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え?三年前にこっぴどい失恋をしたので、しばらくは恋愛は結構なのですか、そうですか…。
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ラシャール陛下よりさらにおかしい人が出てきました。
見た目の年齢的にも、性格の素朴さ的にもぴったりの仲良しの親友ではありますが、説明だけ聞いているとこれくらい『魔王軍四天王にふさわしくない』人材はなかなかいないと思います。
観客でも『こちらの関係者にはすごく評判がいい』ようですが、邪教地底帝国関係者からは戸惑いの声のほうが大きい気がします。…一部の例外の方たちはすごく羨ましそうに女神ちゃんを見ていますが…。
「四人目は『千の仮面を持つ男・ニャントロホテップ』や!
様々な凶悪な能力を持つ、邪神さんや!」
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魔王軍関係者、それも実力者ほどニャントロさんの圧倒的な力を感じ取り、戦々恐々としているようです。
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(続く)
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